法事法要
一周忌のお布施はいくら必要?お布施の包み方や渡し方についても解説
更新日:2021.10.01 公開日:2021.10.01

一周忌とは、故人が亡くなってから1年後の祥月命日に行う年忌法要です。
一周忌に用意するお布施には、いくらくらい包めばいいのでしょうか?
そこでこの記事では、
- 一周忌法要のお布施の相場
- お布施のマナー
- お布施の他に渡す物
- お布施を渡すタイミング
以上の内容で解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
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お布施とは

お布施とは仏教の修行の1つです。
仏教では、ありとあらゆる徳を積むことが良いという教えがあります。
徳には6つの種類があり、その中の一つがお布施です。
お布施とは見返りを求めず、人に施しを与えることを意味します。
またお布施は、6つの徳の中で最も功徳が大きいものとされています。
お布施はさらに3つに分類されます。
財施(ざいせ)・法施(ほうせ)・無畏施(むいせ)です。
- 財施 自身の持つ金品や品物を人に分け与えること
- 法施 仏教の教えを施すこと
- 無畏施 人々の不安や苦しみの相談に乗ること
僧侶に渡すお布施は、財施にあたります。
現代は、金銭を渡すのが一般的なお布施です。
しかし昔は、反物やお米などを納めていたようです。
お布施は寺院の修繕費や、年中行事の運営費として使われています。
一周忌法要のお布施の相場

一周忌法要のお布施の相場は3万~5万円です。
一周忌まで納骨式を行っていなかった場合は、3万~10万円程度を包むようです。
初盆や四十九日の相場と大体同じくらいになります。
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お布施以外の謝礼

一周忌法要では、お布施以外に僧侶へ渡す謝礼があります。
御車代と御膳代についてご説明します。
御車代
僧侶にお墓まで車で出向いてもらった場合は、御車代を別途5000~1万円ほど包みます。
お寺で法要を行うのであれば、御車代は必要ありません。
表書きは、白無地の封筒上部の中央に御車代と書きます。
下部中央には自分の氏名を記入します。
御膳代
一周期法要は、最後にお斎(おとき)という食事会を行う場合が多いようです。
僧侶がお斎に参加しないときは、御膳代として5000~1万円ほど包みます。
お斎がない場合、御膳代は必要ありません。
御車代と同様に、白無地封筒の上部中央に御膳代と記入します。
下部中央に氏名か家名を書きます。
一周忌のお布施の書き方

一周忌のお布施の書き方についてご説明します。
表書きや名前の記入には、濃墨を使用します。
金額の書き方にも注意が必要です。
表書き
一周忌法要のお布施は、白い封筒を使用します。
封筒の上部中央に「御布施」と書き、下部中央にフルネームもしくは○○家と書きます。
地域によっては御布施のことを、「御経料」「御回向料」と書く場合もあります。
裏書き
封筒の裏面には、包んだ人の名前と包んだ金額を記入します。
住所は書かなくても問題ありません。
しかし記入する場合は、封筒裏面の左下に名前と共に書きます。
金額の書き方
封筒裏面には包んだ金額を書きますが、大字を使用します。
大字とは旧字の漢数字のことです。
「1→壱」「2→弐」「3→参」のように表します。
漢字も「万→萬」「千→仟」「円→圓」と表します。
お布施に入れるお札
一周忌法要でお布施に包むお札は、新札か綺麗なお札を使用します。
香典のときのような古いお札は、失礼に当たるため気を付けましょう。
お札を入れる向きは、封筒からお札を出したときに肖像が正面になるよう入れます。
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お布施の包み方

お札は奉書紙(ほうしょし)などの和紙で包むと丁寧です。
包み方をご説明します。
奉書紙
奉書紙は、弔辞を書いたりお布施を包んだりするときに使われる、しっかりとした和紙のことです。
もともとは、公文書を書く用紙として使用されていました。
古い時代から使用されていたため、儀式のときに使用する文化として残ったようです。
奉書紙を使ってお布施を包む場合は、直接お札を包まず半紙(中包み)でお札を包みます。
半紙でお札を包むには、以下の手順を参考にしてください。
- 長方形の半紙を辺の長い方が上下になるように置く
- 右側を少し下げて斜めにする
- お札を少し右寄りに縦に置く
- お札の上下のラインに合わせて半紙の上下を折る
- お札の左側の面に合わせて半紙を折る
- お札が隠れるようにさらに左側に折り込む
- 最後に右側の余っている半紙を折る
続いて、中包みに包んだお札を奉書紙に包みます。
奉書紙は表側がツルツルしており、裏面がザラザラとしています。
そのため裏側のザラザラした面を上にして、中包みを置きます。
奉書紙の包み方は以下の手順となります。
- 長方形の奉書紙を辺の長い方が上下になるように置く
- 奉書紙の左寄り真ん中に、中包みで包んだお札を縦に置く
- お札の左側・右側・下側・上側の順に奉書紙を折る
できあがりは裏から見ると上側の奉書紙が下側に被っている形になります。
白封筒
白封筒は、コンビニなどで購入できるもので構いません。
文房具屋などでは、「お布施」と印刷されたタイプも販売しているようです。
お布施で使用する封筒に、水引は不要です。
しかし地域によっては、水引を用いるところもあるようです。
封筒は二重ではなく、一重のタイプを選びます。
不幸が重なるという意味を含んでしまうためです。
また封筒は、郵便番号を記入する枠がないタイプを選びましょう
白封筒を用いて包む場合は、中袋があっても封筒の裏に住所・氏名・金額を記入します。
お布施の渡し方

お布施はどのタイミングで渡すのが良いのでしょうか?
また渡し方のポイントについてもお伝えします。
タイミング
渡すタイミングにこれといった決まりはありません。
当日の法要前、もしくは法要後に渡すのが無難です。
法要前、僧侶へ挨拶するタイミングであれば渡しやすいでしょう。
合同で供養する場合は、受付が設けられていることが多いようです。
その場合は、お布施を受付の方に預けて僧侶へ渡してもらいます。
法要後にお斎があり僧侶が参加する場合は、お斎が終わった後に渡しても良いです。
焦らずに僧侶が手の空いたタイミングを見計らって渡しましょう。
タイミングがつかめなくても、僧侶がお帰りになるまでに渡せればOKです。
渡し方
お布施は、切手盆にのせて僧侶へ渡します。
手渡しで僧侶にお布施を渡すことは、マナー違反です。
切手盆とは、慶弔両方で使用される長方形のお盆のことです。
切手盆がない場合は袱紗(ふくさ)に包んで渡しましょう。
切手盆での渡し方は以下の通りです。
- 自身から見て正位置になるようにお盆とお布施を置く
- 掛袱紗をお布施の上に掛ける(ない場合は手持ちの袱紗をかける)
- 僧侶の前で切手盆を180度回転させ、僧侶から見て正位置になるよう置く
- 「本日は故人のためにありがとうございました」という挨拶の言葉と共に渡す
お布施のほかに御車代やお膳代がある場合は、お布施の下に重ねて渡します。
お布施と一緒に包まずに、それぞれ個別に包みましょう。
また高額なお布施を包む場合は、お布施を袱紗に包んでから切手盆にのせます。
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一周忌法要での参列者へのお返し

一周忌法要では、参列者が持参した御霊前に対してお返しをします。
お返しは主に御斎と引き出物になりますが、それぞれ詳しくご説明します。
御斎
御斎とは法要が終わった後に行う食事会のことです。
法要を取り仕切る施主から、僧侶や参列者へ向けた感謝を表す会でもあります。
参列者全員で食事をとりながら亡き故人を偲びます。
御斎が行われる会場はさまざまです。
自宅の場合もあれば葬儀場のホールや料亭、ホテルで行われることもあります。
御斎の席順には決まりがあります。
上座から以下の順で座ります。
- 僧侶
- 施主
- 遺族の代表者・会を取り仕切る親族も
- 親族の年長者
- 親族以外の参列者
- 残りの親族
ただし僧侶が参列しない場合は、お互い話しやすい位置に座ってもらっていいようです。
飲み物を補充したり出入りが多い方は、入り口付近に座ってもらいます。
御斎の食事メニューは、昔と現代では変わってきました。
昔は精進料理を御斎にするのが一般的でしたが、近年は仕出し弁当や懐石料理が主流です。
喪家は忌明けするまでは、肉や魚などの殺生を連想する料理は食べられませんでした。
自宅で御斎を振る舞う時は、お祝いの席で食べるものは避けるよう注意します。
鯛や昆布、赤飯などはNGです。
地域によっては昔からの慣習で作る料理があるかもしれません。
親族などに確認しておきましょう。
御斎を用意しない場合は折詰やお酒を準備し、引き出物と併せて僧侶と参列者に渡します。
引き出物
一周忌の御霊前のお返しは、いただいた額の半額〜7割程度とされています。
地域によっては、全返しに近いところもあるようです。
お返しは1人につき1つではなく、一家に1つ渡すようにします。
多額の御霊前をいただいた場合は、法要後1か月以内を目安に差額の品物を送りましょう。
参列者が持ち帰ることを考慮して、重いものやかさばるものは避けます。
引き出物は、御斎が終わって参列者が帰るときに渡します。
一周忌のお布施のまとめ

ここまで、一周忌法要のお布施の相場や書き方などを中心に書いてきました
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 一周忌法要のお布施の相場は3万~5万円ほど
- お布施のほかに御車代や御膳代の謝礼を僧侶に渡す
- お布施に入れるお札は新札や綺麗なお札がよい
- お布施は法要の前後や御斎の後に渡すが明確な決まりはない
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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