法事法要
新盆を家族だけでやることはできる?新盆の過ごし方や服装等を紹介
更新日:2022.11.17 公開日:2022.06.17
お盆については知っている方も多いと思いますが、新盆についてはご存知でしょうか。
通常のお盆より特別な新盆ですが、家族だけで問題ないのか気になるところです。
そこでこの記事では、家族だけで行なう新盆について解説します。
この機会に、新盆の過ごし方や服装についても覚えておきましょう。
後半には新盆の必要性についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 新盆とは
- 新盆は家族だけでも問題ない
- 家族だけで行う新盆の過ごし方
- 家族だけの新盆の準備
- 家族だけでする新盆での服装
- 家族だけなら読経は必要ない?
- 家族だけで新盆をする場合の注意点
- そもそも新盆はしなくても問題ない?
- 新盆の家族だけまとめ
新盆とは
新盆(にいぼん)とは、故人の忌明け後に初めて行われるお盆のことです。
地域によっては初盆(はつぼん・ういぼん)などとも呼ばれますが、内容は同じものとなります。
また、忌明け後に訪れたお盆をさすため、忌明け前となる四十九日を迎える前にお盆を迎えた場合は、翌年がその故人の新盆となるので注意しましょう。
そもそもお盆は、8月または7月の13日〜16日に行われる行事で、故人が年に一度現世に帰ってくるとされる時期をさします。
お盆は普段以上に丁寧に仏壇やお墓を清掃し、盆提灯などの飾り付け、お墓参りなどをして最後に集まった親族で食事をとるのが一般的です。
新盆でも基本的な流れは変わりませんが、初めて故人を迎えるため、白い盆提灯を用意したり僧侶による読経をしたりなど、細かい部分での違いがあります。
また、初めてのお盆となりますので、通常のお盆よりも多くの親戚を集めて故人を盛大に迎えます。
新盆を特別に扱うかどうかは、地域や家庭によって差がありますので、事前に調べておくとと良いでしょう。
新盆は家族だけでも問題ない
基本的に新盆は特別なお盆となりますが、人数を集めて盛大に行う必要はありません。
最近では、新盆であっても家族だけで行う家庭が増えていますので、無理に多くの方を呼ぶ必要もないでしょう。
新盆としての最低限のマナーややるべきことさえ行えば、その参加者の数に重要性はありません。
親戚を多く呼べば、それだけ手間や費用がかかりますので、状況に応じて誰を呼ぶのか決めると良いでしょう。
ただし注意点として、故人と関係の深かった方にはしっかりと連絡しておくことをおすすめします。
新盆が特別なお盆という認識は多くの方に共通するため、故人と親しかった方にとっては新盆に参加したい気持ちもあるでしょう。
特に連絡もせずにいると、遺族の連絡がなくとも参加しようと訪れる可能性も考えられます。
必ず家族だけで行いたい場合などは、その旨をしっかりと伝えておき、誤って関係者が訪れないようにしておいてください。
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家族だけで行う新盆の過ごし方
家族だけで行う場合でも、基本的な流れは変わりません。
新盆の流れについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
また、お盆を迎える前には白い盆提灯や精霊棚(しょうりょうだな)、お供え物などの準備しておきましょう。
新盆では読経もお願いしますので菩提寺(ぼだいじ)などと日程を決めておき、参加しない親戚などにも連絡することを忘れないようにしてください。
迎え火
迎え火とは、火を炊くことで故人が迷わずに目的地に辿り着けるようにするものです。
本来はお墓や自宅の前で火を炊きますが、最近ではトラブルに発展しかねないので、LEDの提灯などで代用することも多くなっています。
迎え火は盆入りの13日で、前日まであるいは当日に精霊棚を飾り付け、お供え物を用意しておきます。
位牌を仏壇から出して精霊棚に飾ったあとは、仏壇の扉も閉めておきましょう。
日中に必要に応じてお墓参りなどを終え、家で麻幹(おがら)を燃やして発生した火で提灯を灯します。
火の扱いは危険性が伴いますので、火が扱えない場合などはLEDの提灯などで代用しても問題ありません。
墓参り
お盆では基本的にお墓参りに行きますが、参拝の日程に明確な決まりはありません。
13日に故人を迎えるため参拝することもあれば、法要の前に行うこともあります。
16日に見送るために行う方もいるため、家族の間で相談しておくと良いでしょう。
新盆だからと特別なお墓参りはしませんので、普段のお墓参りと同様に参拝します。
お墓の掃除なども普段通りで問題ありませんが、お墓参りは年に数回しか行かないことが多いので、しっかりと掃除しておきましょう。
お供え物は、お菓子や飲み物などが一般的です。
個包装のお菓子などであれば簡単にお供えもできるので良いでしょう。
あるいは、故人の好きだったお酒などもおすすめとなりますが、必要に応じて半紙の上に置いてください。
また、帰宅時には必ずお供え物を持ち帰るようにしましょう。
忘れてしまうとさまざまなトラブルに発展する可能性がありますので、忘れないようにしてください。
お盆法要
通常のお盆でも法要をしますが、新盆では多くの家庭が法要をします。
基本的には中日となる14日〜15日の間に行いますが、事前に僧侶と相談して決めましょう。
僧侶に読経を依頼する以上、お布施が必要になります。
お布施の費用相場は4万円前後とされており、通常のお盆よりも高額なため注意しましょう。
必要に応じて、御車代や御膳料の用意も忘れないでください。
御車代の相場は5,000円〜1万円、御膳料は食事の程度に合わせて、5,000円〜2万円程度が一般的です。
送り火
送り火は、故人が無事元の場所まで戻れるように願うものです。
基本的には、迎え火と同じ場所で火を炊いて提灯を灯し見送ります。
火を扱えない場合はLEDの提灯などで代用しましょう。
お盆の最終日となる16日に行いますが、故人が戻るとされるのは夕方になりますので、日中はお供え物の取り替えなど、故人の供養を続けておきます。
夕方になり送り火を終えたあとは、精霊棚や提灯の片付けです。
最近では難しいですが、可能であれば送り火を終えた時点で使用した提灯を燃やす風習もあります。
自宅で提灯を燃やすのは難しい場合も多いので、塩で清めるか寺院に依頼してお焚き上げ処分などをしましょう。
家族だけの新盆の準備
家族だけで行う新盆の場合、その準備としてはどのようなことをやらなければならないのでしょうか。
法要の準備
まずは法要を行う場所や日程を確定させなければなりません。
初盆は普通のお盆と比べて、盛大にかつ丁寧に法要を行う必要があります。
お盆はちょうど夏休みの時期と重なるため、僧侶も忙しい時期となります。
そのため、直前だと法要を行いたい日に僧侶の予約がとれなくなってしまうおそれがあります。
そういった理由で、普通の法要よりも余裕を持って早めに準備を進める必要があるでしょう。
法要の予約は遅くとも1カ月前には行うようにしましょう。
寺院や宗派によっても法要を行う場所は違ってきますが、家族だけで新盆を行う場合は自宅で法要を行うケースも多いようです。
また、新盆法要の際の服装も事前に確認しておく方がいいでしょう。
お布施も用意しておくのがマナーです。
新盆の法要のお布施は1万~5万円が相場で、表書きは「お布施」とし、白い封筒に包むようにしましょう。
飾りの準備
初盆の飾りとしては、どういったものを準備するのでしょうか。
精霊棚
仏壇の近くにお供え物や、位牌やお盆飾りなどを飾るため、「精霊棚(しょうりょうだな)」と呼ばれる祭壇を用意し、盆提灯を周辺に飾ります。
「精霊棚」は「盆棚(ぼんだな)」と呼ばれることもあります。
初盆は、盆提灯を飾る以外は普通のお盆と基本的に同じことを行います。
盆棚は、四十九日の後飾り壇を再利用したものでもかまいません。
お供えは、生花・ローソク・線香・果物・お菓子・団子・そうめん・精進料理などの食べ物が多いようです。
特に暑い夏は、日持ちがするものがいいでしょう。
生物なら、3食分をお盆の間に食べきることができる量にするのが望ましいです。
白提灯
白提灯(白紋天)は新盆の時にだけ使用するものです。
従って、使いまわしはできませんが、絵柄のついた提灯の場合は翌年以降も使うことができます。
白提灯は、故人様の霊が家に帰ってくる時に迷わないための目印となるためのもので、玄関先に吊り下げられます。
新盆であることをご近所全体に知られたくないという人が最近は多くなってきました。
また、マンションなどでは飾るスペースがないことが多いことから、玄関先に吊り下げているものを見かけることはまれになってきたようです。
その代わり、室内の窓際に吊り下げるようなスタイルのものが多くなってきました。
また、室内置き型タイプの白紋天も最近は見られるようになってきています。
会食の準備
新盆の法要が終わったら、続いて参列者全員を招いて喪主が主催する会食が開かれるのが通常です。
僧侶も会食に招待しますが、時間が取れない場合などは会食をしないで帰ることもありますので、予約を入れる前に会食に出席できるかどうかを確認しましょう。
僧侶が会食をしないでお帰りになる場合は、食事の代金相当の額として5000円程度の御膳料を渡します。
会食は食堂で行われたり仕出し弁当が出されたりする場合が多いのですが、予約する際は、初盆の会食であることを伝えたうえで、人数を伝えるようにしましょう。
そうしないと、鯛や海老といっためでたい料理が出てくることがあるかもしれません。
自宅が広い場合は、自宅に招待して会食を行う場合もありますし、家族だけで新盆を行う場合は自宅で手料理が出されることもあります。
お供え物の準備
仏壇の近くに、お供えなどを飾るための祭壇を用意し、お盆飾りや位牌を置き、まわりには盆提灯を飾ります。
祭壇は、「盆棚(ぼんだな)」とも言います。
あるいは「精霊棚(しょうりょうだな)」と呼ばれることもあるようです。
初盆は、普通のお盆と内容は特に変わりありません。
初盆と普通のお盆の違う点は盆提灯を飾ることです。
盆棚は、四十九日の後飾り壇を転用しても問題ありません。
お供えは、生花・線香・ローソクに加え、精進料理・季節の果物・お菓子・団子・そうめんなどの食べ物が一般的です。
故人が好きだった食べ物を供えてあげるのもいいでしょう。
特に夏は、日持ちするものがよく、終わった後にみんなで分けられるゼリーや水羊かんなども好まれます。
生の食品なら、お盆の期間中の3食分として食べきることができる量に調整するのがいいでしょう。
供花は菊やリンドウ、ミソハギといった花が一般的ですが、地域や宗派によっても供花に使われる花の種類は違ってくるため、事前に僧侶などに確認するのが無難です。
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家族だけでする新盆での服装
新盆は大切な行事でもありますので、基本的には喪服となります。
仮に家族だけで行う場合においても、喪服で行うほうが無難です。
ただし、家族や僧侶全員の理解や同意を得られるのであれば、必ずしも喪服でなければならないこともありません。
喪服を着用しない場合は私服になりますが、この際の私服は礼節あるものを選びましょう。
私服を着用する場合は、派手なものや露出の多いもの、天然革など殺生をイメージさせる素材が使われているものを避けてください。
喪服の場合は、基本的に略喪服で問題ありません。
略喪服は、男性であれば黒やグレーのスーツに白シャツ、黒いネクタイや靴などになります。
女性の場合は、黒やグレーのスーツ・ワンピースなどに黒いタイツなど、シャツも黒に統一し、靴やバッグなども黒のものを選びましょう。
いずれの場合も、パール以外のアクセサリー類や天然革素材のものは避けてください。
家族だけなら読経は必要ない?
家族だけの新盆では、基本的に内々でやることになります。
外聞などもありませんので、必ず読経する必要はないでしょう。
故人の供養においてもっとも大切なことは、遺族の幸せと故人を想う気持ちです。
読経はそれらを形式的に現すものであり、必要かどうか判断するのは遺族の意思になります。
多くの方を呼ぶ通常の新盆であれば、大勢の気持ちをひとつに表現するためにも僧侶による読経は必要です。
しかし、家族だけで行う場合にはその限りではありません。
また、読経する場合でも必ず僧侶を呼ぶ必要がないことを覚えておきましょう。
読経は経典の文句を言葉にすることですので、誰が読み上げても問題ありません。
寺院などにお願いすればお経の内容を教えてくれることもありますので、自分たちで読経しても良いでしょう。
故人への想いだけはしっかりと持ち、自分たちが無理のない範囲で行事を終えるようにすることをおすすめします。
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家族だけで新盆をする場合の注意点
家族だけで新盆をする際は、故人と近しい方の気持ちも尊重する必要があります。
注意点について紹介しますので、ぜひ覚えておきましょう。
お参りお断りの連絡をすること
新盆は故人にとっても残された生者にとっても大切な行事となります。
そのため、遺族はもちろんのこと、親戚や故人の知人などにとっても大切なものとなります。
多くの方が新盆への参加、少なくともお墓参りはしたいと考えますので、新盆の招待を送らずとも訪ねてくる方はいるでしょう。
そういったすれ違いをなくすためにも、家族だけで行う旨をしっかりと関係者に伝えてください。
訪れてから断るのは、誰にとっても得になることはありませんので、家族だけで行うと決めたら早急に伝えておきましょう。
菩提寺がある家庭では、読経を依頼しない場合であってもその旨を伝えておくことをおすすめします。
いずれにせよ、関係者には必ず遺族の意思を伝えておきましょう。
また、新盆への参加を断る際は、以下の文例を参考にしてください。
お断りの文例
暑中お見舞申し上げます。
厳しい暑さが続く中、皆様もお変わりなくお過ごしのことかと思います。
先日は亡き父の葬儀に際しまして、ご厚志を賜り厚く御礼申し上げます。
早いもので、四十九日や百か日のご法要を滞りなく済み、落ち着きも戻りつつあります。
ところで、8月には父の新盆となりますが、父の生前の希望により内々で行うこととなりました。
父の生前にご厚情を頂いた皆様には申し訳ありませんが、ご理解頂きたく思います。
書中でのご連絡となってしまったこと、深くお詫び申し上げます。
そもそも新盆はしなくても問題ない?
そもそも新盆などの行事は、宗教的な面が強いものとなります。
そのため、信仰心が薄い方などは新盆をしなかったからといって問題になることは少ないでしょう。
新盆に限らず、法要を行う理由としては宗教的な面と遺族の気持ちの整理などが該当します。
遺族全体で新盆に対しての意識が薄いようであれば、新盆を行わずとも問題ありません。
ただし注意点として、精神的な面と寺院との関係性などがあります。
新盆は故人の供養も兼ねた法要になりますので、今後の生活において新盆を行わなかったことに対する罪悪感等を覚える可能性があります。
これは個人の考え方に関わる部分ではありますが、少しでも信仰心がある方は行事として行わずとも、新盆の時期に故人の供養だけでもしておくと良いでしょう。
また、菩提寺がある家庭において菩提寺との相談なく新盆を行わない場合、今後の法要の際に関係性が悪くなる可能性があります。
菩提寺と良好な関係を持っておくことは大切なこととなりますので、新盆を行わない場合にはその旨をしっかりと菩提寺に伝えておくと良いでしょう。
いずれにせよ、もっとも大切なことは故人を偲ぶ気持ちです。
行事をやらないのと故人を供養しないのは同義になりませんので、新盆を行わずとも故人の供養だけは忘れないようにしましょう。
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新盆の家族だけまとめ
ここまで新盆についての情報や、家族だけの新盆について解説してきました。
まとめると以下の通りです。
- 新盆は家族だけで行なっても問題ない
- 家族だけの新盆も流れは基本的に同じ
- 家族だけで行う場合は関係者に連絡する
- 読経などは気持ちの問題なので必ず行う必要はない
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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