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法事法要

お盆に用意する真菰(まこも)とは?使い方や購入方法なども紹介

更新日:2022.05.17

お盆

お盆の飾り物

記事のポイントを先取り!

  • まこもは本来神事や祭事に使われていた
  • 仏具店やスーパーで購入できる
  • しっかり手入れをすることが大切

お盆のお供え物の下に敷くゴザのことを真菰(まこも)といいます。なぜお盆には、まこものゴザを用意するのでしょうか。

この記事ではお盆にまこもを用意する意味をお伝えした後、飾り方など詳細をご説明します。また、まこもが用意できなかった場合はどうすればいいのかという対処法も併せてお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 真菰(まこも)とは
  2. お盆でのまこもの使い方
  3. まこもの購入方法
  4. まこもの片付け方
  5. お盆にまこもが無い場合は?
  6. お盆のまこもについてのまとめ
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真菰(まこも)とは

まこもは神が宿る草といわれ、古くから日本の仏事や神事で使用されてきた植物です。現在でも出雲大社や伊勢神宮をはじめ、数万社といわれる神社の祭事にまこもが使用されています。

まこもについては古事記や日本書紀にも存在が記されています。薬用成分があり、お釈迦様がまこもの筵(むしろ)の上で病人を治療したという言い伝えもあります。

そのため聖域を形作るのにまこもが最適とされ、現在でもお盆で使用されているようです。まこもは縄文時代よりもずっと以前、1億年以上前から日本に生息していたといいます。

縄文時代の化石からもまこもは発見されています。イネ科の多年草であるまこもは水辺に生息し、2mほどの高さにまで成長します。水田でも育つことから、人が住んでいる地域のいたるところに生えていたようです。

昔から食用はもちろん、乾燥させてゴザや枕を作ったり、かやぶき屋根の一部として使用していました。まこもは日本の衣食住において欠かせない、生活になくてはならない植物だったようです。

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お盆でのまこもの使い方

お盆でのまこもの使い方についてご説明します。

まこものゴザとして使う

乾燥させたまこもを編んで作ったゴザは、盆棚に置く飾り物やお供え物の下に敷かれます。

盆棚は精霊棚(しょうりょうだな)とも呼ばれているものです。盆棚はひな壇のようなタイプと1枚の板の四隅を支柱で支えるタイプの2種類があります。

ひな壇タイプは2~3段の棚を仏壇前に作るものです。盆棚の一番下の段にまこもを敷いて蓮の葉を置き、その上に季節の果物などをお供えします。

支柱で支えるタイプは、一枚の板の四隅に葉のついた青竹を支柱にするものです。この板の上にまこものゴザを敷きます。盆棚の蓮の葉の上にご先祖様の魂が宿るといわれています。ご先祖様が留まる盆棚にまこものゴザを敷くことで神聖な空間が作られます。

市販のまこもを購入する場合、耳ありと耳なしの2種類から選びます。耳ありはサイドからまこもが飛び出しており、耳なしはキレイに切り落としてあります。耳ありのまこもの飛び出している両端をそれぞれまとめると、舟が出来上がります。

インドでは盂蘭盆会(うらぼんえ)に葦(あし)で作った舟を河に流す風習がありました。盂蘭盆会とはサンスクリット語のウランバナからきており、お盆の起源とされています。

日本でもインドにならい、お盆期間が終わるとまこもで舟を作って流していたようです。耳なしのまこもは舟でいう船首と船尾を切り落としたような形になります。

下に敷くだけであれば耳ありと耳なしどちらでも構わないでしょう。

まこも縄として使う

乾燥させたまこもを、依ってしめ縄のようにするのが真菰縄(まこもなわ)です。盆棚の四隅に葉付きの青竹を立て、上部に真菰縄を張ります。

真菰縄を張ることで結界の役割があるとされてます。網目にほおずきや果物を挟んで、吊り下げてお供えします。

精霊馬・牛に使う

盆棚には精霊馬と精霊牛の盆飾りを置きます。通常、キュウリやナスに割り箸や爪楊枝をさして作りますが、まこもでも作れます。用意するものは以下の通りです。

  • 胴体用に2本束ねたまこも
  • 脚・頭用に4本束ねたまこも
  • 固定用の紐
  • 赤や青の布切れ

作り方は以下の通りです。

  1. 胴体用のまこも2本を何回か折り曲げて、馬の胴体を作る
  2. 脚・頭用のまこも4本を、長さ1/4位の位置で束ねて1本にする
  3. 束ねた1/4部分の一部を三角に折って馬の頭と前脚を作る
  4. 1の胴体と3の首の部分を紐で固定する
  5. 残りの脚・頭用のまこもをお尻のあたりで折って後ろ脚にして、紐で固定する
  6. バランスを見て、前脚と後ろ脚の長さをカットする
  7. 胴体部分に飾りの布をつけて馬の鞍のようにする

尻尾やたてがみをつけてアレンジするとさらに馬らしくなります。作るのが難しい場合は完成品も販売しているので購入できます。

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まこもの購入方法

まこもはどこで購入できるのでしょうか?

仏具店やホームセンターで購入する

まこもはお盆時期になると、仏具店やホームセンターで購入できます。季節ものを販売している催事売場など、目につきやすい場所で販売しているところが多いようです。

スーパーマーケットでもお盆の時期になるとロウソクやお線香、盆花などが多く販売されます。店舗によっては、まこものゴザや真菰縄なども販売されているようです。

インターネットで注文する

まこもはインターネットでも注文して購入できます。お盆用のまこものゴザは、他のお供え物とセットで販売しているものが多くあります。ゴザのほかに精霊馬や真菰縄などセットで1500〜4000円ほどで購入できるようです。

完成品がセットになっているため、届いたら飾り付けするだけなので便利です。野菜やほおずきをちりめん飾りにしたタイプのセットもあります。

セットに入っている精霊箸や麻がらは、まこもと同じく清浄な植物とされているオガラのことです。麻の茎の皮を剥いだ部分のことで、迎え火や送り火の燃料としても使用されています。

迎え火と送り火を行わないようなら不要となります。セット内容をよく見て、盆飾りに必要なものを購入しましょう。また、青竹に張る真菰縄も個別で市販されています。150cmや600cmなどさまざまな長さで販売しているため、設置する大きさに合わせて選べます。

600cmの真菰縄は300円ほどで購入できるようです。ほかにも、2本の青竹にほおずきを吊るした真菰縄が張ってあるタイプも販売されています。盆棚や盆提灯もセットになったタイプは2万~3万円ほどの価格になります。

初めて盆飾りをする場合は、全てセットになっていた方がお手軽かもしれません。完成品を購入すれば準備の手間が省けるため、仕事で忙しい方にもおすすめです。

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まこもの片付け方

お盆期間が終わり、まこもを片付けるときのポイントについてご説明します。

綺麗に拭いて大切にしまう

まこものゴザやしめ縄などは、しまう前にひと手間かけると数年は使えます。まず、まこもの埃などをキレイに拭きます。埃が残っていると虫食いの原因となるためきちんと汚れを取りましょう。

薬品がついていると変色してしまう恐れがあるため、水拭きで丁寧に拭きます。タオルよりも柔らかいクロスのようなものがおすすめです。水拭きした後は、まこもをよく乾燥させます。

しっかり乾かしたら防虫剤と乾燥剤を入れた箱の中に片付けましょう。防虫剤はさまざまな種類がありますが、雛人形用などがおすすめです。しまった箱は直射日光を避け、湿気がこもらない場所に片付けます。

まこもの処分方法

まこものゴザが汚れたり、濡れてしまった場合は処分しましょう。処分するときは菩提寺に依頼してお焚き上げしてもらうか、一般ゴミとして処理します。

ゴミとして処理する場合はまこもに塩を振り、お清めしてから白い紙に包んで捨てましょう。まこもは天然素材のため、カビも生えやすいです。お供え物の食べ物を直接置くゴザのため、清潔にしておくことが大切です。

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お盆にまこもが無い場合は?

お盆にまこもが用意できない場合は、代用で白い布やテーブルクロスを敷いてもOKです。まこもを敷かずにお供え物だけを置く家もあるようです。

まこもを敷くのは浄土宗や曹洞宗の宗派が多いようです。浄土真宗は、そもそもお盆供養をしません。浄土真宗の教えでは、亡くなった方は即成仏して仏様になるとされています。

そのため霊という概念がなく、お盆にご先祖様が帰ってくることはないとされているため、供養をしません。このように宗派が違えば、そもそもまこもが必要でない場合もあります。

新盆などで初めて盆飾りをする場合は、宗派や慣習も考慮してお盆飾りを揃えましょう。どうしてもまこもを敷きたいのであれば、お盆時期になるとホームセンターやスーパーなどでも手軽に購入できます。

まこもがなければ、100均や手芸店などで白い布が購入できます。まこもを敷かないとマナー違反であるというようなことはありません。

基本的にはお供え物さえきちんと揃っていれば、問題ないでしょう。地域によって異なりますが、仏教での基本のお供え物である五供(ごく・ごくう)や盆飾りなどを用意します。

五供は「香・花・灯燭(とうしょく)・水・飲食(おんじき)」の5つです。お墓参りと同様にお線香やロウソク、お花などをお供えしましょう。

キレイな水とお菓子、季節の果物なども用意します。精霊馬や精霊牛の盆飾りは、まこもがなくてもキュウリとナスで作れます。このほかにも水の子や故人の好きだった食べ物も一緒にお供えします。

水の子とは、ご先祖様が帰ってこられるときについてくる餓鬼や無縁仏を供養するためのものです。キュウリやナスをさいの目に切って、洗ったお米と混ぜ合わせたものです。

野菜はニンジンやトウモロコシなどでも構いません。精霊馬や水の子など、家で手軽に作ることができるお供え物もたくさんあります。

形式にとらわれすぎず、お盆に帰ってこられたご先祖様に感謝して供養する気持ちが一番大切です。

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お盆のまこもについてのまとめ

「ま」「と」「め」と書かれた積み木と電卓と時計

ここまで、お盆に使用するまこもの情報を中心にお伝えしました。この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。

  • まこもは古くから神事や祭事に使用されていた神聖な植物のためお盆に使用されるようになった
  • お盆時期になるとホームセンターや仏壇店、スーパーなどで購入できる
  • まこもはきちんとお手入れして片付ければ数年は使用できる

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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