法事法要
香典返しに現金はマナー違反?金券や商品券の場合についても説明
更新日:2022.05.17 公開日:2021.11.22

記事のポイントを先取り!
- 香典返しに現金を贈るのはNG
- 現金を贈る地域もある
- 金券や商品券も避けた方が無難
お通夜や葬儀で香典をいただいた方に、半額相当の返礼品を贈ることを香典返しといいます。
香典返しでは通常、品物を贈りますが「現金で返してもいいのではないか」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、香典返しに現金を贈ることの是非について解説していきます。
身内でも香典返しが必要なのかなどについても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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香典返しに現金を贈るのはあり?

香典返しは、いただいた香典の金額に合わせて商品を選びます。
基本的には半返しといって、3分の1~半額相当の商品を贈りますが、香典の金額に合わせて品物を選ぶのは大変ですよね。
香典返しに現金を送ってもいいのではないか、と考える人もいるかもしれませんが、現金を贈るのはありなのか、具体的に解説します。
現金を贈るのはマナー違反
通常、香典返しに現金を贈ることは基本的にマナー違反とされています。
理由は現金を贈ることで具体的な金額がわかってしまい、相手に品がないと思われてしまうからです。
日本では、特に目上の人に現金を贈ることがとても失礼なこととされています。
そのため、特に年配の方は現金での香典返しを良く思わないでしょう。
さらには、商品を選ぶ手間を省いた、と思われる可能性もあります。
香典返しは、香典をいただいた方に感謝の気持ちを込めて贈るものです。
香典返しに現金を贈ることはタブーとされていますので、やめておきましょう。
地域によっては現金が贈られている?
香典返しに現金を贈ることは基本的にマナー違反とされていますが、実は現金を贈る地域もあります。
例として、千葉県東部にある東総地区では、昔から香典返しに現金を贈っています。
「志」と書いた即日返し用の不祝儀袋に入れて、いただいた香典の半額を現金でお返しします。
この地域では香典をいただいた日にお返しする「当日返し」が基本で、あらかじめ香典に包む金額を申し合わせる習慣があります。
東総以外にも、全国には現金で香典返しをする地域がいくつかあります。
香典返しを行う場合には、現金で返す地域なのかどうか、住んでいる地域の習慣を確認することが大切です。
現金の贈り方
香典返しに現金を贈る際には、贈り方にも注意が必要です。
金額は通常の香典返しと一緒で、香典でいただいた金額の3分の1~半分の金額を贈ります。
不祝儀袋の表書きには「志」と書いて送るのが一般的です。
お札はきれいな新札を入れて送り、お札の表が封筒の表を向くように入れます。
香典返しの場合は、香典とは違い相手に不幸があったわけではありません。
そのため、新札を避けたり、お札を裏にするなどのマナーがありません。
金券や商品券なら大丈夫?

香典返しに現金を贈ることはマナー違反になりますが、商品券や金券はどうなのでしょうか。
相手が自分で好きなものを買うことができますし、商品を選ぶ手間もないのでいいのではないかと考える人もいるでしょう。
香典返しに金券や商品券を贈ってもいいのか、またその送り方について解説します。
金券の場合
金券は現金ではないですが、額面の金額を現金と同じように使うことができます。
図書券やギフトカードなどの種類があり、もらった相手は好きなものを購入することができます。
しかし、金券は金額がはっきりしているため、露骨すぎて不快に感じる方もいるかもしれません。
また、現金と同じく目上の人に金券を贈るのは失礼にあたりマナー違反です。
そのため、香典返しに金券を贈るのは避けたほうがよいでしょう。
商品券の場合
商品券も金券と同じく、表記されている金額分の商品を購入することができます。
商品券は、百貨店が取り扱っている場合が多く対象となる店舗で好きなものを購入することができます。
商品券も金券と同じ理由から、香典返しに送るのは避けるのが無難だと考えられます。
金券や商品券の贈り方
商品券や金券を香典返しに贈るのは、不快に思う方もいるのでできるだけ避けるのが無難です。
ただ、抑えるべきポイントを抑えれば、金券や商品券を香典返しに贈ることが可能です。
例えば、金券や商品券に挨拶状を添えます。
券だけ贈らると手抜きに感じますが、挨拶状を添えることで感謝の気持ちを伝えることができ、手抜きの印象がうすくなります。
また、タオルなどの品物と一緒に組み合わせて贈るのもいいでしょう。
そっけなさが緩和されて、通常の香典返しと変わらなく感じます。
高額な香典を頂いた場合、価格の調整に商品券を使うのもいいでしょう
商品券を選ぶ際にも注意が必要です。
なるべくどの地域でも使える、全国対応の金券、商品券を選びましょう。
券によってはおつりが出ないタイプもあるため、千円の券5枚などが使いやすく、喜ばれます。
商品券、金券を送る際には、熨斗(のし)をかけるのを忘れないでください。
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香典返しにはカタログギフトがおすすめ

相手が好きな品物を選ぶことができるということから、香典返しにカタログギフトを選ぶ人は多いです。
商品券と違って金額も明確にわからないため、相手に失礼になることもありません。
カタログギフトのメリットを見ていきましょう。
カタログギフトとは
カタログギフトというと、結婚式の引き出物として利用する人も多いのではないでしょうか。
香典返しにもカタログギフトを贈る人は多く、商品もいろいろそろっています。
贈る側が金額にあったカタログを贈り、受け取った側はその中から自分の好きな品物を選びます。
贈る側も商品選びに悩むことがなく、受け取った側も好みの商品をもらうことができるという、双方にメリットがあるのが特徴です。
カタログギフトのメリット
香典返しに、カタログギフトを贈るメリットについて詳しく紹介します。
好きな商品が選べる
カタログギフトの1番のメリットは、贈られた側が自分の好みの品物を選べることです。
最近はカタログギフトの商品が豊富で、1冊のカタログの中で1,000点以上の商品が掲載されています。
お茶や海苔などの定番商品だけではなく、バリエーションも豊かなので選ぶ楽しみがあります。
カタログによっては、食品だけではなく雑貨、電化製品なども掲載されており、欲しいものを選ぶことができます。
贈る側としても楽
贈る側のメリットは、商品選びに迷わなくていいので手間がかからないという点です。
香典返し選びは意外と大変で、贈られる人の好みもありますので、全員に最適な商品を選ぶとなると、とても時間がかかります。
しかしカタログギフトの場合は、全員が納得のいく商品を選ぶことができます。
また、カタログの金額を細かく指定できるので、いただいた香典に合わせてカタログを贈ることができます。
予算が合わなくて香典返しを選ぶことができない、という苦労がなくなるのもメリットです。
生ものも贈れる
香典返しに肉や魚などの生ものを贈るのは、基本的にタブーとされています。
しかし、これらの商品が載っているカタログギフトを贈ることは可能です。
カタログには、肉や魚、お酒などタブーとされている商品がたくさん掲載されています。
カタログギフトからタブーとされているものを選ぶのは、特にマナー違反にはならないので、生ものやお酒を贈りたいときに便利です。
カタログギフトの金額
香典はいただいた額の半額を返すのが基本です。
品物の場合は、金額にあった商品を選ばなければいけませんが、カタログの場合はその価格帯のカタログを贈るだけです。
カタログギフトは3,000円、5,000円、1万円と細かく値段が設定されています。
様々な金額の香典を贈られても、品物選びに苦労することなく香典返しを行うことができます。
香典返しのタイミング

香典をいただいた方に感謝の気持ちを込めて贈る香典返しは、どのタイミングで渡すのがいいのでしょうか。
香典返しを渡すタイミングについて解説します。
当日返し
お通夜や葬儀、告別式の当日に香典返しを渡すことを「当日返し」といいます。
当日返しの場合、渡し忘れがなく、配送の手間がかからないため、近年は当日返しを行う人が多いです。
一方、香典の金額を確認してから用意することができないため、一律同じ金額の品物になります。
そのため、香典を多めに包んで下さった方には、差額分の香典返しを後日改めて行う必要があります。
また、参列していただいた弔問客の方全員に、葬儀やお通夜の当日に渡す「会葬御礼」と呼ばれる品物があります。
香典返しは香典をいただいた方へのお礼の品物で、会葬御礼は参列してくださった方全員に渡される品物です。
当日返しの場合、会葬御礼と間違われることがありますので、渡すときに一言添えるといいでしょう。
忌明け後
香典返しは本来、香典をいただいたことへの感謝の気持ちと、法要が無事に住んだことの報告の意味があるので、四十九日の法要明けに贈ります。
法要を行い、忌明けしてから香典返しを贈ることを「忌明返し」といい、四十九日の法要が終わってから2週間以内に贈るのがマナーとなっています。
配送する手間がかかりますが、香典の金額を確認してから贈ることができるため、相手に合わせて金額を設定できます。
また、贈る相手一人一人にお礼状を添え、感謝の気持ちを込めることができるメリットもあります。
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香典返しには何を選べば良い?

香典返しにはカタログギフトがおすすめですが、品物を選んで贈りたい場合、どんな物を選べばよいのか迷う人も多いでしょう。
香典返しにおすすめな商品について紹介します。
消えもの
香典返しには、消えものといって、使えばなくなるものを贈るのがおすすめです。
これは「不幸をあとに残さない」という意味で、香典返しの品物を選ぶときのマナーにもなっています。
消えものの例は以下の通りです。
日用品:洗剤、石鹸
食品:お菓子、海苔、ドレッシング、梅干し、オリーブオイル
飲み物:お茶、紅茶、コーヒー
食品や飲み物を贈る場合は、長く持つものを贈りましょう。
白いもの
香典返しには「白いもの」を贈るのも定番です。
故人が白装束で旅立つという意味から、白い布製品などが選ばれます。
具体的には以下の品物です。
白い布製品・・・タオル・シーツなど
定番の品物でも、メーカーの違いなどから価格帯はそれぞれありますので、適した金額の物を選ぶことができます。
身内でも香典返しは必要?

葬儀やお通夜の際は、家族や親せきからの香典もたくさん頂きます。
身内の場合は、香典返しを贈らなくてもいいのでは、と思う方も多いです。
しかし、身内であったとしても、香典返しは贈るのがマナーです。
香典返しの金額は、通常の場合と同じく、いただいた金額の3分の1~半額が目安です。
ただし身内の場合、香典でいただく金額も高額になる場合が多いので、無理のない額でもよいとされています。
例えば10万円の高額な香典をいただいた場合、半返しは5万円と、とても高額になります。
高額な香典の場合は、4分の1~3分の1程度のお返しでもマナー違反にはなりません。
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香典返しの現金まとめ

ここまで現金を贈る香典返しの情報や、香典返しにおすすめの商品などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 香典返しにに現金を贈るのは基本的にマナー違反
- 香典返しに現金を贈っても言い地域もある
- 香典返しに金券や商品券を贈るのは避けたほうがいい
- 香典返しにはカタログギフトがおすすめ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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