お葬式
葬儀で使われる祭壇ってどんなもの?宗教別のお供え物についても解説
更新日:2022.11.19 公開日:2021.11.29

記事のポイントを先取り!
- 祭壇には様々な種類がある
- 祭壇のお供え物は宗派で異なる
- 祭壇は葬儀の規模と予算で選ぶ
葬儀に参列したことがある人なら、会場に備えられた大きな祭壇に見覚えがあることでしょう。
葬儀において中心的な役割を果たす祭壇ですが、実は祭壇にはさまざまな種類があります。
そこで今回は、葬儀で使われる祭壇について、種類や選び方などを詳しく解説します。
これを機に、葬儀の形式に応じた正しい祭壇の選び方を知っておきましょう。
お供え物には何を選ぶべきかや後飾り祭壇についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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祭壇とは

始めに葬儀における「祭壇」について、その由来と共に解説します。
本来の祭壇の用途は、故人の棺および葬祭用品やお供え物などを置くための台です。
土葬が主流だった時代は棺を輿(こし)に据え、葬列をなして埋葬先に向かっていました。
そのため、当時は葬列で持って行く葬祭用品を祭壇に置いていたのです。
やがて火葬が主流となり、今では葬列を為すことも亡くなりましたが、本格的な白木祭壇には輿の屋根のような装飾が残っています。
また、現代の祭壇は故人を偲ぶとともに、故人そのものを表現する形へと発展し、一般化されてきています。
そのため、宗教に合わせて様々な種類の祭壇が存在し、趣味などを反映したオリジナリティのある祭壇を設けることも多いです。
祭壇の種類

祭壇に様々な種類があります。
ここではその中でも特に代表的な祭壇を以下で解説します。
仏式祭壇
仏式祭壇は、仏式の葬儀の時に用いられることの多い祭壇です。
白木祭壇と呼ばれることもあり、白木を使用し、透かし彫りを施しているのが特徴的です。
塗木ではなく白木を使用する理由としては、汚れのない新しさや、急な葬儀で塗りを施す時間がなかったことを表すためだと言われています。
「輿」と呼ばれる、屋根がついた中に空間の部分があり、元々はここに棺を収めていました。
「遺影台」「供物台」「位牌台」を設置し、彫刻が施された「灯籠」を明かりとして装飾します。
神式祭壇
神式祭壇も仏式と同じく、透かし彫りが入った白木を使用します。
装飾については仏式とは異なり、剣・鏡・勾玉からなる「三種の神器」をはじめ、色鮮やかな五色旗などの飾りが置かれます。
また、明かりとしてはぼんぼりが置かれ、供物を載せるための三方という台も置かれます。
他にも、仏式での位牌を指す霊璽(れいじ)を置くための「霊璽案(れいじあん)」や「しめ縄」が用いられるなど、神式ならではの装飾となっています。
キリスト教式祭壇
キリスト教の葬儀は基本的に教会で執り行うため、祭壇の用意をする必要はありません。
ただし、葬儀会場でキリスト教式の葬儀を行うケースもあります。
その場合は祭壇を設けることが多いです。
「十字架」と「燭台」にロウソクを灯すという2点以外には特に指定の装飾方法はなく、比較的自由に祭壇を選ぶことが可能です。
生花祭壇
従来の白木で造られた祭壇ではなく、お花で造られたものを生花祭壇または花祭壇と呼びます。
以前は生花で祭壇を造るには相当の費用がかかりましたが、最近では葬儀会社や生花店の努力でコストが抑えられています。
美しい仕上がりも相まって生花祭壇を選ぶ人が増えており、一般的な祭壇となりつつあります。
生花の色もさまざま選ぶことができ、非常に華やかな祭壇といえます。
故人の好きな花を飾ったり、故人の趣味を花の配置で表したりと、いろいろな工夫ができるのも魅力です。
モダン祭壇
モダン祭壇は、その名の通り、モダンテイストを取り入れた祭壇です。
モダン祭壇には特に決まりはなく、比較的自由にデザインされていることが特徴です。
オリジナル祭壇
オリジナル祭壇とは故人の人となりや、生前に好きであった趣味などを祭壇上に再現した祭壇を指します。
例えば故人の生前の趣味が釣りであったならば、祭壇上に釣り具や魚、漁船などを再現します。
本来の葬儀における祭壇の形は考慮せず、文字通りオリジナルを優先した祭壇です。
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正しい祭壇の選び方

祭壇は、宗教や規模などに応じて適切に選ぶ必要があります。
以下で詳しく解説します。
宗教に沿ったものにするかどうか
祭壇の種類は宗教ごとに違うため、それぞれの宗教に合わせて選びます。
またオリジナル祭壇については、任意の宗教に合わせた形で造ることも多いです。
形式通りの祭壇を用意したい場合にはそれぞれの宗教に沿った祭壇を用意し、こだわりたい部分がある場合にはオリジナル祭壇をベースに選ぶとよいでしょう。
葬儀の規模に沿ったものにする
祭壇は葬儀会場の規模に合ったものを準備するようにしましょう。
葬儀の規模のわりに大きすぎて参列客が窮屈になったり、逆に規模に対して小さい祭壇になったりしないよう、レイアウトには配慮が必要です。
また、非常に小さな規模で行う葬儀であれば、祭壇自体を設置しない場合もあります。
祭壇の設置の有無も含めて、葬儀の規模に沿うように準備しましょう。
祭壇の費用を確認する
祭壇の費用は、葬儀にかかる費用の内訳でも大きな割合を占めることが多いです。
一般的な葬儀でも、その相場は30万~80万円だと言われています。
特に規模が大きな葬儀の場合、100万円以上かかる場合もあります。
葬儀の予算に合わせて、適正な祭壇を選ぶことが重要です。
仏式祭壇
仏式祭壇の費用については祭壇の規模によって差がありますが、約10万~120万円が相場です。
神式祭壇
神式祭壇の費用は仏式とは大きく変わりませんが、相場は約30万円から規模に応じて高くなっていきます。
キリスト教式祭壇
キリスト教式祭壇は、式場を利用する場合には約30万円からとなります。
ただし、教会での葬儀では祭壇を準備する必要がなくなるため、費用を大幅に圧縮できます。
生花祭壇
生花祭壇の費用相場は約20万~80万円です。
生花祭壇は葬儀会社や花屋の取り組みによって生花が安く購入できるようになっているため、祭壇に用いる人が増えています。
デザインや花の種類で細かく調整が可能なので、予算に合わせて造りやすい祭壇であるといえます。
オリジナル祭壇
オリジナル祭壇の費用相場は30万~100万円以上です。
オリジナル祭壇はその名の通りオーダーメイドであるため、自由度の高いデザインの祭壇が造れます。
ただし、あらゆる希望が叶う反面、費用が高額になってしまう可能性があるので、確認しながら進めることが重要です。
スポンサーリンク祭壇のお供え物の選び方

祭壇へのお供え物は、宗教によって慣習が異なります。
以下で宗教別に解説します。
仏教
仏教のお供え物は「五供(ごくう)」と呼ばれる、飲食・水・花・香・灯明の5つが基本であり、それぞれに意味があります。
「飲食」は私たちが普段食しているご飯などをお供えして、仏様とつながることを表します。
「水」は、きれいなお水をお供えして心も洗われることを意味します。
「花」には美しい心で仏様に向き合う意味があります。
「香」は線香を指し、線香の香りが部屋中に行きわたる様子が、すべてに平等である仏様の慈悲の心を表しています。
「灯明」はろうそくの灯りのことで、仏様の場所を照らす慈悲の光により煩悩を消して心に安らぎを与えるという意味があります。
中でも生花はお供え物の定番のため、おすすめです。
また、故人の好きだったお菓子などをお供えするのも良いでしょう。
一方で、殺生をイメージさせる生肉や生魚、トゲがあるバラの花などをお供えするのはタブーです。
神道
神道では「神饌(しんせん)」と「幣帛(へいはく)」をお供えします。
神饌とは米・酒・塩が主となる食べ物です。
野菜・果物・海産物・卵・菓子なども含まれるため、仏教と比較すれば種類が豊富です。
幣帛とは、以前は衣服や紙など神饌以外のお供え物のことでしたが、現在では絹などでできたくすんだ赤地のことを指します。
故人が生前好きだったものをお供えしてもかまいません。
また、神道では神様の力をいただくという意味も込め、神様に捧げたお供え物をみんなでわけて食べる「直会(なおらい)」という風習もあります。
キリスト教
キリスト教にはお供えという慣習はなく、お供え物の代わりに生花を贈ります。
白い花のみが使え、花輪はタブーとされています。
かごの中にお花を入れた「バスケットフラワー」として供えることが一般的です。
仏式などの生花には立札を添えて名前を書きますが、キリスト教では名札を付けないことがマナーとなっています。
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自宅で用意する後飾り祭壇って何?

ここでは「後飾り祭壇」についてご紹介します。
用意するタイミングや配置における注意点など、以下で詳しく解説します。
後飾り祭壇について
後飾り祭壇とは、葬儀が終了して故人の遺骨が自宅に戻った際に、その遺骨を一時的に祀るための祭壇を指します。
また、遺骨を祀るだけでなく遺族が故人の冥福を祈り、弔問客がお参りするための場でもあります。
後飾り祭壇を正しく造り配置することは、故人への弔いの気持ちを表します。
いつ用意する?
後飾り祭壇は葬儀が終了したあと、遺骨が自宅に戻る前に設置しておきます。
そのため、例えば自宅葬の場合は、火葬場に出棺されてから遺骨が戻ってくるまでの間に準備をすることになります。
故人の遺骨を一時的に祀るのが後飾り祭壇の役割であることから、納骨および埋葬が済めば役目を終えることとなります。
後飾り祭壇の処分方法については、地域のルールに従って通常のゴミとして廃棄しても問題ありません。
自分で処分することに抵抗がある場合には、葬儀会社に相談すれば引き取ってもらえることもあります。
また、処分せずに一周忌などに使用するために保管しておくのもよいでしょう。
ただし、白木位牌(葬儀や後飾り祭壇に置かれる仮位牌のこと)については、本位牌と同様に故人の魂が宿っているといわれています。
不要になった段階で菩提寺などに預けて、お焚き上げをしてもらうようにしましょう。
くれぐれも誤って廃棄しないように注意が必要です。
配置に注意が必要
自宅に仏壇がある場合には、仏壇の前や横に後飾り祭壇を配置します。
仏壇がない場合には室内の西側または北側に配置するのが一般的です。
また、日当たりのよい場所や水回りなどの湿気の多い場所は、遺骨の状態が悪くなることがあるためNGです。
なお、配置する場所を決めることが難しい場合には、弔問客を通しやすく遺族もお参りがしやすい配置を意識しましょう。
後飾り祭壇は、宗教によって飾り方が違います。
仏式は白木を用いて二段および三段の後飾り祭壇を造ります。
上段に遺骨と遺影、中段に仮位牌、下段に香炉や線香立てなどの小物を飾ります。
神式の後飾り祭壇は「仮霊舎(かりみたまや)」と呼ばれ、白木を用いて八足の祭壇を造ります。
上段に遺骨と遺影、中段に霊璽と榊立、下段に火立、三方、玉串を飾ります。
なお、榊立、火立、三方に乗せる徳利は両端に一つずつ配置します。
キリスト教式の後飾り祭壇には決まった造り方はありませんが、小さなテーブルに白布をかけて上段に十字架を飾るなどが一般的です。
中段に遺骨と遺影を飾る点が他の宗教とは異なるため、注意しましょう。
お供え物
仏式はご飯、果物、お水、生花、お菓子などをお供えし、故人が生前好きであった食べ物をお供えします。
また、ご飯やお水などの口にするものは毎日取り替えるようにし、生花も枯れる前に取り替えるようにします。
神式においては洗米、塩、水、酒、榊、灯明をお供えすることが一般的です。
キリスト教についてはお供えするものに決まりはありません。
菓子や果物など、故人が生前好きだったものを選んでお供えしましょう。
注意点として、同じ仏式でも浄土真宗では故人は死後すぐに仏になると考えられていることから、飯やお水はお供えしないことが一般的です。
祭壇まとめ

ここまで、祭壇の種類についてや正しい祭壇の選び方などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 祭壇は宗教ごとに種類が異なる
- 祭壇で故人を表現することもできる
- 祭壇は葬儀の規模と予算に合わせて選ぶ
- 後飾り祭壇は故人の遺骨が自宅に戻るまでに用意する
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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