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法事法要

位牌を複数作る位牌分けとは?位牌分けの方法や疑問点を紹介

更新日:2022.11.10 公開日:2022.01.06

位牌

葬儀の祭壇

記事のポイントを先取り!

  • 位牌分けとは故人の位牌を複数に分けることである
  • 位牌分けに宗派の違いはなく、宗派は関係ない
  • 位牌分けする際に必ずしも仏壇が必要ではない

葬儀や仏壇などで位牌を目にしたことのある人は多いかと思いますが、位牌分けという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

あまり馴染みのある言葉ではないかもしれませんが、本記事では位牌分けの意味や方法を中心にお伝えします。
大切な人が亡くなり家族の意向で位牌を複数作ることになったときのためにもご参考いただけますと幸いです。

位牌の処分方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 位牌分けとは
  2. 位牌分けをしても大丈夫なの?
  3. 宗派が違っても位牌分けはできる?
  4. 位牌分けの方法
  5. 位牌分けは後からでもできる
  6. 位牌分けの費用
  7. 位牌の処分方法
  8. 位牌分けまとめ
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位牌分けとは

まずは位牌分けの意味について紹介していきます。
位牌分けの意味や目的を理解することで位牌分けの必要性が理解できてくると思います。

位牌分けをすることで安心したり、救われる人もいるため、大切な人が亡くなったときの対応の参考にしてください。

位牌分けの意味

位牌は故人1人に対して1つ用意し、本家にある仏壇に安置されることが一般的です。
それに対し、位牌分けとは故人の位牌を複数に分けるとです。

最近では核家族化やライフスタイルの変化から位牌分けをするケースが増加しています。
地域によっては子どもの数だけ(既婚者のみ)や親族全員分の位牌を作るケースもあります。

位牌分けの目的

位牌分けの目的は状況によってさまざまです。

考えられる代表的な目的は以下の3つです。

  • 本家から遠い所に住んでおり、なかなか仏壇に手を合わせに行けない
  • 分家であるが、親の位牌を身近に安置して供養をしたい
  • 位牌を手元に置いて心のよりどころとしたい

このようにさまざまなケースがありますが、共通しているのはどれも故人のことを供養したいという気持ちによるものです。

こちらの記事で位牌の種類について解説しているので、ぜひご覧ください。

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位牌分けをしても大丈夫なの?

位牌分けの意味を理解できたところで「そもそも位牌分けをしても大丈夫なのか」、「位牌が複数あっても成仏できるのか」などと不安に思う人も多いかと思います。

結論から申し上げますと、位牌分けをすることに関して問題はありません
しかし宗派によっては位牌分けする上での細かな決まりもあるので、お寺の住職や親族に確認しておきましょう。

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位牌分けをしても

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宗派が違っても位牌分けはできる?

仏教にはさまざまな宗派があります。
そのため自分たちの宗派で位牌分けはできるのか疑問に思う人も多いかと思います。

結論から申し上げますと、位牌分けに宗派の違いは関係ありません
そのため、宗派の違う位牌を仏壇に置いても問題はありません。

ただ、地域の慣習や家族の心情は別問題のため、あらかじめ相談して理解を求めておきましょう
また、浄土真宗だけは位牌の概念がありません。

浄土真宗では位牌を作り故人に手を合わせるのではなく、故人との縁を作ってくれた仏さまに手を合わせるのが本来の考え方です。

しかし、位牌を作ることを禁じられているわけではないので、慣習として作られることは多くあります。

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位牌分けの方法

感嘆符 「!」が書かれた積み木

次に、一般的な位牌分けの方法について紹介します。
位牌分けの流れを知ることでスムーズに位牌分けができるようになるため、ぜひ参考にしてください。

位牌を用意

葬儀後から四十九日法要までの位牌を「白木位牌」その後は「本位牌」に変えます。
位牌分けは本位牌を複数本作る事を意味しており、多くの方がこのタイミングで作るようです。

通常の位牌を作るには1~2週間はかかるため、時間に余裕を持って位牌を準備してください。

白木位牌の閉眼供養

まず故人の仮の位牌であった白木位牌の閉眼供養を行います。

閉眼供養とは、白木位牌に入っている故人の魂を抜くことを言い、「魂抜き」や「性根抜き」とも言います。
閉眼供養したあとの白木位牌は寺院などでお焚き上げすることが一般的です。

それぞれの本位牌に開眼供養

閉眼供養が終わったらそれぞれの本位牌に開眼供養を行います。
開眼供養は位牌に魂を宿らせるものであり、別名「魂入れ」とも言います。

魂入れは位牌の数だけ執り行い魂を入れていきます。

持ち帰って位牌を安置する

位牌は仏壇に安置します。

仏壇は本尊をお祀りし、そこに位牌を安置して故人を供養する場所と解釈されていますが、近年は仏壇のない家も少なくありません。

位牌を安置する場所に明確な決まりはなく、仏壇が必ず必要かどうかは僧侶の間でも意見が異なります。
しかし、さまざま意見がある中での共通点は、故人を偲んで大切に供養したい気持ちが大事だという点です。

位牌の安置場所や扱いは、宗派のお寺に相談するとよいでしょう。

また、結婚している女性が位牌分けをした場合にも、嫁ぎ先と宗派が異なる場合はトラブルになるケースもあります。

トラブルを避けるため、親族間で十分に話し合うことをおすすめします。

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位牌分けは後からでもできる

マスクをつけてOKサインを出す女性

一般的に位牌分けを行うタイミングは本位牌を作る四十九日法要のときが多いです。
しかし位牌が四十九日法要に間に合わない場合などには位牌分けを後から行っても問題ありません。

ただ、開眼供養は必要になります。
あとから位牌分けをすることになった際には寺院にその旨を伝え、僧侶に開眼供養を依頼する流れとなります。

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位牌分けの費用

位牌分けの流れが理解できたら、次に気になる部分は費用だと思います。

宗派や地域、位牌の大きさや材質によっても異なりますが、ここでは一般的な相場を紹介します。

位牌分けに必要な費用の合計の相場は、4万円程度になることが多いです。

費用の内訳は以下の通りです。

  • 位牌の費用:1万~10万円程度
  • 戒名入れ:1万〜5万円程度
  • 開眼供養:お布施になるのでお寺ごとに異なります
  • お車代:地域によって相場は異なります

位牌の購入と戒名や没年月日を書く文字入れは仏具店への依頼になるので、最初に見積りをお願いしましょう。

また、開眼供養やお車代はお寺に支払いする分になるため、同じ菩提寺の檀家の方や地域の事情に詳しい人に相談するのもよいかもしれません。

費用はあくまでも参考としてお考えください。


こちらの記事で位牌の費用相場について解説しているので、ぜひご覧ください。

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位牌の処分方法

紙に万年筆で書いている手元

最後に位牌の処分方法について紹介します。
位牌は個人の魂の依り代であるため、正しい処分方法や注意点を理解することで故人の供養にも繋がります。

一般的なタイミングは以下の3点が多いです。

  • 古くなったり傷みが激しい際の作り直し
  • 1人の位牌から夫婦連名の位牌への作り直し
  • 三十三回忌のお焚き上げ

お焚き上げとは、三十三回忌を区切りとして個人の位牌から先祖代々の位牌に合祀すること です。
諸事情で継承できなくなった時のために、参考にしておきましょう。

処分するまでの流れ

位牌を処分する際にはまず閉眼供養を僧侶に依頼します。

故人の魂を抜き位牌の役目を終わらせる法要になるので、開眼供養を行なった位牌は閉眼供養を行なうのが基本になります。

位牌の処分先として挙げられるのは、菩提寺仏具店遺品整理業者葬儀社などがあります。
自分に合ったところを選択して依頼することをおすすめします。

費用の相場

位牌処分の費用の相場は、寺院であれば閉眼供養やお焚き上げの費用がかかるため、1万~3万円程度が相場のようです。

仏具店であれば無料で引き取り処分してくれるところもありますが、数千円~1万円程度かかる場合もあります。
遺品整理業者の場合は、5000~2万円程度が相場です。

葬儀社の場合は無料で引き取ってくれる場合もあり、費用がかかったとしても数1000~1万円程度です。
ここに記載した金額は処分だけの参考金額です。

閉眼供養は法要であり読経もお願いするので、お布施が必要です。
お布施でいくら包むのかは、直接お寺に問い合わせても問題ないでしょう。

こちらの記事で位牌の処分について解説しているので、ぜひご覧ください。

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位牌分けまとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで、位牌分けの方法や注意点についての情報を中心にお伝えしました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 本家から遠くなかなか行けない場合や分家の場合に位牌分けすることが多い
  • 位牌分けは四十九日法要が一般的なタイミングであり、閉眼供養と開眼供養が必要
  • 位牌の処分先としては寺院や仏具店、遺品整理業者、葬儀社などがある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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