法事法要
位牌の並べ方に決まりはある?仏壇に入りきらない位牌はどうする?
更新日:2022.01.12 公開日:2022.01.12

記事のポイントを先取り!
- ・位牌は最上位である右上段から左へと並べる
- 位牌の大きさは仏壇に合わせて選ぶ
- 位牌があれば仏壇なしでも供養可能
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位牌の並べ方について
仏壇には宗派のご本尊とともに、ご先祖様や亡くなった方の位牌を安置します。
位牌の並べ方には決まりがありますが、詳しくご存じない方も多いようです。
そこでこの記事では、位牌の並べ方や選び方について詳しく説明していきます。
位牌を作る際には注意すべき点が多いこともしっかりと確認しておきましょう。
位牌が多くなった場合の対応にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
位牌とは
位牌とは、亡くなった方の代わりとして供養の対象となる木製の札です。
故人の戒名や亡くなった年月日、俗名などが記されます。
位牌の起源は中国の儒教とされ、日本には鎌倉時代末から室町時代に禅僧を通じてもたらされたといわれています。
位牌は仏教の葬送儀式と共に一般化し、今では仏式での故人の供養(浄土真宗を除く)に欠かせないものとなっています。
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位牌の正しい並べ方
仏壇に位牌を安置する場合は、大きさや安置場所に気を配る必要があります。
また仏壇に複数の位牌を安置する際は、位牌の並べ方や配置にも注意が必要です。
本尊よりひとつ下の段に置く
仏壇は家庭の中のお寺と位置づけられるものであるため、あくまでも仏壇の中心はご本尊です。
一般的には、仏壇の最上段中央にはご本尊を安置し、位牌は一段下に安置します。
ただし、最上段にご本尊用の台座が用意されている仏壇では、ご本尊の脇に位牌を安置することも可能です。
先祖位牌の左側に置く
仏壇では向かって右側が上座、左側が下座になります。
ご先祖様の位牌がある場合は右上段に安置し、新しい位牌は左上段に安置します。
ご先祖様の位牌が複数ある場合の並べ方は、生まれが古い順に上座から安置する決まりです。
例えば親と子であれば、子が先に亡くなった場合でも親の位牌を上座に安置します。
位牌の並べ方は亡くなった順番ではなく、生まれた順番が優先される点に注意が必要です。
ご本尊や両脇の顔が隠れないよう置く
前述したように仏壇の最上段中央にはご本尊を安置しますが、両脇に脇侍(きょうじ)として宗派の開祖や中興の祖を安置する場合もあります。
仏壇に位牌を安置する際には、ご本尊や脇侍の顔を隠さないように注意が必要です。
もし位牌がご本尊や脇侍の顔にかかってしまう場合は、さらに一段下がった場所に安置するなど並べ方を工夫しましょう。
仏壇の大きさで位牌の並べ方は変わる
仏壇には高さ150cmを超える大きなものから、棚などの上に置く小型の仏壇までさまざまなタイプがあります。
仏壇内に設置されている段数もそれぞれ異なるため、位牌の並べ方にも工夫が必要です。
大きな仏壇の場合
大型の仏壇には多くの段が設置されているケースが多いので、最上段にはご本尊や脇侍を安置し、位牌は1段下がった場所に安置するのが一般的な並べ方です。
位牌はご本尊や脇侍の顔を隠さないよう、基本的に目の高さより下になるように置きます。
位牌が大きくご本尊や脇侍の目の高さより上になってしまう場合は、もう1段下に安置するなど並べ方にも配慮が必要です。
小さな仏壇の場合
棚の上に安置するタイプの小型の仏壇は、設置されている段の数も少なくなります。
そのため小型の仏壇では、位牌を最上段に安置せざるを得ないケースも少なくありません。
こういったケースでは、位牌を最上段中央のご本尊の脇に安置することになります。
位牌を小さめのものにするなど、ご本尊の目線の高さより下になるように並べ方にも工夫が必要です。
また仏具店などで市販されている、ご本尊を安置するための台座を用意してもよいでしょう。
仏壇がない場合
家に仏壇がない場合でも、位牌があればご先祖様や亡くなった方を供養できます。
供養する際にもっとも大切なのは、形式よりも故人を思う気持ちです。
位牌を仏壇に安置しない場合は、位牌の並べ方に特に決まりはありません。
ただし仏壇なしで位牌を安置する場合は、リビングや寝室など落ち着ける場所で、腰より上になるように安置しましょう。
人が慌ただしく出入りする玄関や湿気の多い水回りの近くなどは、位牌を安置するのに相応しくない場所とされています。
住宅事情などから仏壇を置くのが難しい場合は、棚の上などに位牌を安置して香炉やおりんなどを置き、花を飾るとよいでしょう。
また、現代仏壇の原型とされる小さな厨子(ずし)を用意すれば、位牌の納まりもよくなります。
位牌は本来、ご本尊に見守られる形で安置するものであるため、仏壇はなくともご本尊は用意した方がよいとされています。
もしご本尊を安置するスペースがない場合は、掛け軸のご本尊を壁に掛けるのがおすすめです。
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多くなった位牌をまとめる方法
人が亡くなるとその都度新しい位牌を作ることになるため、代を重ねるごとに位牌が増えて仏壇に納まらなくなる場合があります。
位牌は永遠に祀るのではなく、亡くなってから一定期間経過後に弔い上げ(とむらいあげ)とされるのが一般的です。
弔い上げ後は、複数の位牌をまとめて合祀されるケースも多いようです。
位牌を一つにまとめる方法にはいくつかあるので、以下に紹介していきます。
先祖位牌
位牌は33回忌や50回忌を一つの区切りとして、弔い上げとされるのが一般的です。
33回忌または50回忌を過ぎた位牌については、「〇〇家先祖代々之霊位」と記された先祖位牌に合祀できます。
先祖位牌を新しく作る場合は、僧侶により先祖位牌の開眼供養を行ったうえで、合祀する位牌から魂を移します。
魂抜きされた位牌は僧侶によって閉眼供養され、お焚き上げされるのが一般的な流れです。
先祖位牌に合祀する際には、過去帳に戒名や没年月日、俗名を記入して記録を残しておきます。
回出位牌
回出位牌(くりだしいはい)は、内部に8~10枚ほどの札板を納められる位牌です。
古い位牌と同様、札板1枚1枚にご先祖様の戒名や没年月日、俗名を記して回出位牌に納めます。
回出位牌も先祖位牌と同様に、複数の位牌をまとめる方法の一つです。
一般的に弔い上げとなった位牌を合祀する際に利用されます。
回出位牌を新しく作る場合も、先祖位牌と同様に開眼供養や閉眼供養などが必要となります。
夫婦位牌
仏壇内に夫婦の位牌が安置されている場合は、二つの位牌を一つにまとめて夫婦位牌(めおといはい)にできます。
一つの位牌に夫婦の戒名を並べて記入し、一つの位牌として祀るのが一般的です。
夫婦位牌を作る場合も開眼供養・閉眼供養は必要ですが、夫婦位牌は弔い上げ前に作っても問題ありません。
位牌をまとめる時の費用相場
位牌をまとめる際に必要な費用は、新しい位牌の購入費用+開眼供養・閉眼供養のお布施の合計金額です。
現在では位牌もさまざまなタイプが市販されており、大きさや装飾などにより価格も大きく異なります。
位牌の費用相場も2〜10万円ほどと幅があるため一概にはいえません。
一般的には合成漆塗りよりも本漆のほうが高くなりますし、文字入れに関しても機械彫りより手書き・手彫りのほうが高額になります。
今では位牌もネットで注文することが可能で、仏具店で購入するより費用を抑えられるケースも少なくありません。
また開眼供養や閉眼供養のお布施も宗派により異なるため、相場も1〜5万円ほどと幅があります。
お布施については、菩提寺の僧侶などに確認するのが確実です。
聞きにくい場合は、「他の方はどれぐらい用意される方が多いですか」のように聞いてみましょう。
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位牌のサイズの選び方
位牌の大きさは寸で表示されるのが一般的です。
1寸は約3cmなので、4寸であれば約12cmとなります。
ただ気をつけなくてはならないのが、表示されているのは札板の長さで、全高ではない点です
位牌は台座の上に札板を立てるのが一般的なので、台座の高さによって同じ寸数でも全高が異なります。
位牌を作る際には、寸数だけでなく総全高も確認する必要があります。
①位牌を初めて作る場合
位牌を初めて作る場合は、仏壇やご本尊を基準に選ぶとよいでしょう。
仏壇の中心はご本尊なので、本来はご本尊や位牌の大きさに合わせて仏壇を選ぶのが基本です。
しかし現在では、住宅事情などを考慮して仏壇を先に決めるのが一般的になっています。
仏壇に入る大きさにする
位牌は仏壇の中に納めるものなので、仏壇に入る大きさのものを選ぶ必要があります。
特に、上置き型の小さめの仏壇やミニ仏壇は段数が少ないケースがほとんどです。
仏壇内に安置しても不自然でない大きさの位牌を選ぶことが大切です。
ご本尊の総高・目線を超えない
位牌は仏壇の最上段中央に安置されたご本尊(光背含む)の全高を超えないものを選びます。
ご本尊から一段下がった位置に位牌を安置した際に、ご本尊の目線より下になるのが理想的な位牌の並べ方です。
②先祖位牌がある場合
すでに仏壇の中にご先祖様の位牌が安置されている場合は、並べ方にも注意が必要です。
先祖位牌より小さいものを選ぶ
新しく作る位牌は、ご先祖様を祀る先祖位牌よりも小さなものを選ぶのが一般的です。
新しい位牌は先祖位牌の7割ほどのものを選ぶのが妥当といわれていますが、少なくとも先祖位牌より小さなものを選びましょう。
ただし、家の歴史の中で大きな功績を残された方については、先祖位牌と同等の位牌を選ぶケースもあります。
並べる順番
仏壇の中では向かって右上段が最上位となるので、先祖位牌を右上段に、次に左上段に安置し、その後は1段下がって右左の順に並べます。
小さめの仏壇ではスペースの関係から、先祖位牌をご本尊の右脇に安置することもありますが、並べ方の考え方は同様です。
③夫婦位牌の場合
かつて夫婦の位牌は、夫より妻の位牌を一回り小さく作るのが一般的でしたが、現在では同じ大きさにするケースが多くなっています。
夫婦のどちらかが先に亡くなった際に一人分の位牌を安置し、遺された夫または妻が亡くなった時点で夫婦位牌に合祀する場合もあります。
夫婦位牌は向かって右側に夫の戒名、左側に妻の戒名を入れるのが一般的です。
④故人が子供・水子供養の場合
幼くして亡くなった場合は、小さめの位牌を選ぶのが一般的です。
水子の場合は、さらに小さい位牌にするケースが多くなっています。
特に大きさに決まりはありませんが、先祖代々の位牌にくらべ一回り以上小さく作るケースが多いようです。
位牌の並べ方のまとめ

ここまで位牌の並べ方や、選び方などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 位牌は向かって右上段が最上位となり、以下右左の順に並べる
- 位牌の大きさは仏壇に合わせて選ぶのが一般的
- 仏壇がなくとも位牌があれば、ご先祖様や故人を供養することが可能
- 複数の位牌を夫婦位牌や先祖位牌、回出位牌に合祀できる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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