法事法要
禅問答とは?禅問答の考え方・例文・ビジネスシーンでの応用を紹介
更新日:2023.11.21
「禅問答とは何ですか?」
と問われると、答えられる方は少ないのではないでしょうか。
日本国内においてもっとも普及している宗教は、仏教だと言えるでしょう。
しかし仏教の中の各宗派やその教えについては、あまり知られていないのが現状です。
そこでこの記事では、禅問答について解説します。
この記事を読むことで禅問答についての知識が深まり、ビジネスシーンに応用することができます。
後半に禅と瞑想の違いについても解説しています。
少し読むことで理解できる簡単な内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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禅問答とは
禅問答と聞くと、仏教の専門用語をイメージする方がいらっしゃいます。
しかし座禅を組むという言葉のように、実際には世間一般にも広く知られている考え方なのです。
ここでは、禅問答の意味は伝わった経緯について解説していきます。
禅問答の歴史背景
禅問答とは、紀元前5世紀頃、仏教の宗派の一つである禅宗で行われていた修行の一環です。
しかし、実際に禅問答が修行として成立したのは,、景徳伝灯録(けいとくでんとうろく)の編纂からだといわれています。
景徳伝灯録(けいとくでんとうろく)は11世紀頃に、多くの禅僧の逸話や説法、問答などについてまとめられた書物です。
禅問答はこの書物により、世間に広く知られるようになりました。
この後も、中国の禅僧によりまとめられた公安集はいくつか登場しており、現在の禅問答に影響を与えています。
日常会話での意味
実はこの禅問答という言葉は、会話が成り立たないことや理解に苦しむ話などの例えとして日常生活の中で使用されます。
会話が成り立っていない様子を「まるで禅問答のようだ」などと表現します。
仏教用語での意味
仏教用語としての禅問答の意味は、禅宗の僧が師との間に起こった会話や動作のやり取りを意味します。
現代でいう質疑応答にあたる禅問答は、公安とも呼ばれます。
禅宗において、公安は悟りを開くために行われていましたが、言語だけでは辿り着けない真理に辿り着くことが必要と考えられています。
このように、禅宗は非論理的な要素を含むため、言語面を追っただけでは理解が難しく感じるところがあります。
禅問答の考え方
禅問答には教科書やマニュアルのように、こうあるべきという正解はありません。
一体どのような考え方があるのでしょうか。
ここでは禅問答の考え方について解説をします。
文字や言葉ではなく本質を見極める
禅の教えには、不立文字(ふりゅうもんじ)という言葉があります。
この言葉は、文字や言葉では物事の本質を見出すことはできないことを意味します。
経典を読むことも同様、文字や言葉のみを切り取って信じてしまうなど、人は一点に捉われがちです。
なので一点に捉われることなく、本質を見極めることが大切という考え方を説いています。
比較をしない
多くの方は、普段の生活の中で自分の中にある常識などの固定概念に縛られてしまいがちです。
禅問答には、そのような固定概念や決まった正解はないとされています。
また、自分の中にある観念を捨てることは、悟りを開くことと考えられています。
悟りを開くために重要とされることは以下の通りです。
- 人を地位で判断しないこと
- 人やものを好き嫌いなどの感情や損得のみで判断しないこと
- 何かを比較対象する考え方を持たないこと
考えるのではなく感じる
禅問答では、考えるより感じることが大切です。
修行では、師匠が弟子に禅問答を与え、答えを見つけさせるという作業を繰り返し行います。
その答えを見つけるために、僧侶によっては10年の月日を費やすこともあったそうです。
禅問答では答えを見つけるのではなく、人生に向き合い、物事の本質に触れるということが大切なのです。
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禅問答の例
ここでは、禅問答の一例をご紹介します。
皆さんもこの禅問答にある物事の本質について考えてみましょう。
師匠が飛び立った鳥を見て、「あれはなんだ?」と弟子に問いかけました。
それに対して弟子は「あれは雁(かり)です」と答えます。
師匠が「どこへ飛んで行くのか?」と問いかけると、弟子は「もう飛んで行ってしまいました」と答えました。
すると師匠は弟子の鼻をひねってねじり上げました。
弟子が「痛い!」というと師匠は、「飛んでいったというが、まだここにおるではないか?」と言いました。
なぜ師匠は弟子の鼻をひねってねじり上げたのか、考えてみてください。
雁が飛び立ったと弟子が思ったのは、自分の中にある思い込みによるものであり、固定概念にとらわれているからです。
この答えには、もっと自分の殻を破って考えなさいという意味が込められています。
禅問答はビジネスシーンで応用されている
アップルの創始者であるスティーブ・ジョブズも、禅を経験して「アップルとはいったい何者か」という問いを自分や従業員に投げかけ、追求しました。
そして、シンプルであることという根本的なテーマを見出しました。
その結果、iTunesやiPodといった革命的な商品が生まれ、アップルは時価総額最大の企業へと発展しました。
禅問答がビジネスに活用されている理由の一つとして考えられるのが、不動心(ふどうしん)です。
不動心とは、心を乱さないことです。
禅問答を通して固定観念に捉われず、企業の本質に対して問答を繰り返すことで、新しい戦略や考え方を見出すことができます。
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禅と瞑想(マインドフルネス)の違い
昨今では瞑想(マインドフルネス)といって、心を静かにする時間を設ける方も増えていますが、禅とは本質が異なります。
禅と瞑想は、一体何が異なるのでしょうか。
ここでは、それぞれの本質や相違点について解説をします。
禅の本質
禅は何かを求めての行いではなく、それ自体を行うことが目的となっています。
禅問答を行うことで集中して無になり、自分を捨て去る感覚を体得し、悟りを開きます。
お釈迦様が悟りを開いたように、禅の苦行を通して模索すること自体に本質があります。
瞑想(マインドフルネス)の本質
瞑想は、不安な気持ちを落ち着かせることや、健康になることを目的として行われています。
つまり瞑想は、それらの利益ともいえるものを得るために行う手段と言えるでしょう。
瞑想を継続して行うことで、人々は結果を求めます。
自分の心を観察し、ありのままを認める状態を目指しているという点において、禅と大きな違いがあります。
何かを得るために目的をもって行うのが瞑想、悟りを開くために禅問答をすることが目的なのが禅という違いを覚えておきましょう。
禅問答のまとめ
ここまで、禅問答についてご紹介しました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 禅問答では、師匠と弟子が問答を行うこと
- 固定観念に捉われないのが禅問答の考え方
- 禅問答は、ビジネスシーンにおいても応用されている
- 禅問答と瞑想の違いは目的の有無
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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