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法事法要

浄土真宗に必要な仏具は何?宗派による違いと仏具の飾り方を説明

更新日:2022.05.11

仏壇

りんを手に持つ僧侶の手元

記事のポイントを先取り!

  • 仏具とはご先祖様や故人を祀り供養するためのもの
  • 浄土真宗では位牌ではなく「過去帳」「法名軸」を用いる
  • 現代では唐木仏壇やモダン仏壇を選択するケースが増えている

仏具は宗派によって異なりますが、浄土真宗に必要な仏具についてはご存じでしょうか。

ご先祖様や故人の供養のためにも、正しい知識を身に着けることは大切なことです。

そこでこの記事では、浄土真宗の仏具について詳しく説明していきます。

この機会に、浄土真宗で必要な仏具の種類や注意点を覚えておきましょう。

浄土真宗では正式な仏具を揃えないとダメなのかについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 仏具とは
  2. 浄土真宗で必要な仏具
  3. 浄土真宗の仏具は宗派によって異なる
  4. 浄土真宗の仏具の飾り方
  5. 浄土真宗に適した仏壇
  6. 浄土真宗の正式な仏具を揃えないとダメ?
  7. 仏具の浄土真宗のまとめ
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仏具とは

仏具とは、ご先祖様や故人を祀り供養するためのものになります。

本来、仏壇はご本尊を祀る場所といった意味があり、仏壇に仏具を飾るようになりました。

その仏様に仕えるために置くと考えられているのが、「具足(ぐそく)」になります。

具足は「供養のための道具として程よくそろった、仏に仕える道具一式」を指します。

代表的なものとしては、香炉(こうろ)や花立(はなたて)、燭台(しょくだい)です。

これらは最低限欠かせない道具として、三具足 (みつぐそく)と呼ばれています。

香炉は、ご先祖様や仏様のお食事である香りを香らせるためもの、花立は文字通り花をお供えする際に花を立てるための道具です。

そして燭台は、仏様が迷わないように供える灯りを灯すための道具になります。

これらの三具足に加えて、五具足(ごぐそく)と呼ばれるものもあります。

五具足は、三具足の花立と燭台を一対にした5点の仏具一式のことです。

仏具は、日々のお供えで、ご遺族の気持ちを仏様に伝える媒介物といえます。

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浄土真宗で必要な仏具

次は、浄土真宗で必要な仏具について紹介していきます。

どのようなものが必要なのか、以下を参考にしてください。

ご本尊

浄土真宗では、ご本尊として「阿弥陀如来」の仏像、または掛け軸を祀ることが基本です。

仏像の場合は、頭光と身光のついた立像(西立弥陀像)をお祀りします。

掛軸の場合は、上辺に8本の後光が差した阿弥陀如来像が描かれたものになります。

仏具

浄土真宗では、基本的に花立・燭台・香炉の三具足、または五具足である花立(一対)・燭台(一対)・香炉を用意します。

浄土真宗では水やお茶はお供えしないため、茶湯器は不要になります。

ほかにも、ご飯をお供えする仏飯器、果物や菓子を供える角供花、おりん、マッチ消し、御文章箱、線香立てなどを一式揃えると、より本格的になります。

過去帳

浄土真宗の特徴として、基本的に位牌は祀りません。

浄土真宗では、阿弥陀如来を信じていれば誰でも仏様になれると考えられているためです。

そのため、位牌の代わりに「過去帳」や「法名軸(ほうみょうじく)」が用いられます。

法名軸は、仏壇の両側の壁にかけて安置し、過去帳は見台に安置することがマナーになります。

それぞれ、ご先祖様や故人の命日、氏名などが記載されています。

そのため、過去帳を見れば代々亡くなった方の法名や俗名、享年がわかるでしょう。

過去帳より、法名軸の方が正式なものと考えられています。

しかし、近年ではどちらか一方だけを飾ってもよいとされています。

見台

過去帳は、見台と呼ばれる台座の上にのせて安置することが一般的です。

しかし、普段は経机の棚にしまっておいて、法要などの時だけ見台に安置しても問題ありません。

過去帳は、ほかの宗派でいう位牌の役割を果たしています。

そのため、大切に扱うように注意してください。

月命日などには、故人の情報が記載されたページを開いて供養します。

香炉

浄土真宗では、香炉は土香炉を使用します。

浄土真宗では、供養の際に線香を立てません。

そのため、土香炉にお線香を数回折って寝かせて入れることがポイントになります。

このようにお香を焚いて香り供養を行うことを、「燃香(ねんこう)」といいます。

燃香は、部屋の中をお線香の香りで満たすことです。

ほかの宗派のように延々と燃焼させたり、煌々と灯す必要はありません。

花立

浄土真宗では、日常的なお参りには花立に常花(ご本尊や位牌にお供えする造花)を活けることもあります。

ただし、正式な場では生花を活けるようにしましょう。

三具足では1つ、五具足では2つで1対の花立を用いることが一般的です。

灯立

仏具の中でも基本となるのが灯立です。

文字通り、ロウソクを立てて火を灯すために使われるものになります。

火を灯すだけの仏具と思われがちですが、火を灯すことで道しるべとし、故人が迷わないようにするといった意味合いもあります。

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浄土真宗の仏具は宗派によって異なる

浄土真宗の仏具は、宗派によって色や形状に違いがあります。

以下で「浄土真宗本願寺派」と「浄土真宗大谷派」の仏具について紹介していきます。

揃える仏具は同じでも、細かな違いがありますので参考にしてください。

浄土真宗本願寺派の仏具

浄土真宗本願寺派は、本山が西本願寺(京都府京都市)にあります。

通称「お西さん」と呼ばれています。

ご本尊・脇侍

ご本尊に「阿弥陀如来」の掛け軸をかける場合は、本願寺派では後光が8本差しているものを使用します。

脇侍(ご本尊の両脇に控えるもの)は、「親鸞聖人」と「蓮如聖人」です。

仏像

仏像は、頭光と光背がある西立弥陀になります。

掛け軸

掛け軸は、阿弥陀如来の後光が8本差しているものを使用します。

脇侍

脇侍は向かって右に親鸞聖人、左に蓮如聖人を安置します。

仏具

仏具には、黒っぽい宣徳色のついた仏具を使用します。

香炉は青磁(せいじ)の土香炉を使用し、角供花は六角供花を使用します。

また、おりんの下には、りん布団を敷くことが一般的です。

浄土真宗大谷派の仏具

浄土真宗大谷派は、本山が東本願寺(京都府京都市)にあります。

通称「お東さん」と呼ばれています。

ご本尊・脇侍

ご本尊に「阿弥陀如来」の掛け軸をかける場合は、大谷派では後光が6本差しているものを使用します。

脇侍は、「十字名号」と「九字名号」です。

仏像

仏像は、頭光がある東立弥陀になります。

掛け軸

掛け軸は、阿弥陀如来の後光が6本差しているものを使用します

脇侍

脇侍は向かって右に十字名号、左に九字名号を安置します。

仏具

仏具には、金色の仏具を用います。

亀の上に鶴が乗っている火立や透かしの土香炉を使用し、角供花は八角供花を使用します。

また、本願寺派と違い、おりんの下にはりん布団を敷かないのが一般的です。

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浄土真宗の仏具の飾り方

必要な仏具がわかったところで、次は浄土真宗の仏具の飾り方について説明していきます。

まずご本尊ですが、「仏像タイプのご本尊」と「掛け軸タイプのご本尊」があります。

基本的にはどちらを選んでいただいても問題ありません。

ご本尊の安置方法のポイントとしては、お仏壇中央の一番高い位置に飾ることがマナーとなります。

また、「ご本尊の目線の高さ」は「位牌の高さ」よりも高くするようにしましょう。

「ご本尊の目線の位置」より、「位牌の最上部」が上にならないように注意してください。

お仏壇のご本尊の両脇に脇侍を飾ると、より丁寧な印象になります。

脇侍は別名、脇掛や脇仏とも呼ばれています。

脇侍は、その宗派を作った開祖や、宗派を広めたりした中興の祖を掛け軸などで飾ったりすることが一般的です。

ほかの宗派では、位牌は故人の魂そのものであると考えられています。

浄土真宗では位牌を用いず、過去帳を使用することが一般的です。

過去帳は魂が入っているものではなく、家系図の意味合いが強いことが特徴になります。

そのため、過去帳には位牌の「魂入れ」のような入魂の儀式はありません。

過去帳は見台に安置することがマナーですが、必ずそうしなければならないというわけではありません。

なるべく、めくりやすい位置に飾ることをおすすめします。

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浄土真宗に適した仏壇

次に、浄土真宗に適した仏壇について紹介していきます。

デザインやサイズについて詳しく説明していきますので、参考にしてください。

デザイン

浄土真宗では、古くから金箔を貼ったきらびやかな金仏壇がよいとされていました。

しかし近年では、居住環境やライフスタイルの変化から、唐木仏壇やモダン仏壇を選択するケースが増えてきています。

金仏壇を選択する場合は、本願寺派では奥と前の柱に金箔が貼られた仏壇を選ぶことをおすすめします。

一方で、大谷派の場合は黒塗りの金仏壇を選ぶことが一般的です。

仏壇には、棚などの上に置く上置きタイプや、床に直に置く下台付きタイプがあります。

浄土真宗では、どちらのタイプを選択しても構いません。

仏壇を置く部屋の状況に合わせて選ぶようにするとよいでしょう。

注意点としては、線香をあげる際にご本尊を見下ろすことがないような位置に仏壇を配置することがマナーになります。

サイズ

浄土真宗では、仏壇のサイズに明確な決まりはありません。

そのため、安置する居住環境に合わせて適切なサイズを選ぶことをおすすめします。

ポイントとしては、縦と奥行きに5cm程度、横幅は扉を開けるために20cm程度のゆとりを持たせることが大切です。

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浄土真宗の正式な仏具を揃えないとダメ?

これまでの説明で、浄土真宗の仏具にはさまざまなものがあることが理解できたと思います。

しかし、これまでに紹介してきた正式な仏具を全て揃えなければいけないのか、疑問や不安に思った方もいることでしょう。

そのため、最後に浄土真宗の正式な仏具を揃えなければならないのか、説明していきます。

結論から言いますと、正式な仏具を全て揃えなくても問題ありません

現代では、ライフスタイルの変化に合わせて、自宅のインテリアに馴染む「モダン仏壇」やスペースを取らない「ミニ仏壇」などの人気が出ています。

このように、仏壇は現代社会で暮らしている私たちのニーズに合わせて変化してきているのです。

仏壇だけでなく、仏具や仏具の飾り方も、一人ひとりの事情に合わせて多様化しています。

そのため、正式な形で仏壇や仏具を揃えてもいいですし、宗派を問わず使用できるものを用意していただいても問題ないとされています。

最も重要なのは、形ではありません。

大切なのは、日々私たちをお守りしてくれているご本尊やご先祖様への感謝の気持ちを忘れないことです。

感謝の気持ちを込めて仏壇に手を合わせることが、一番大切であるといえるでしょう。

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仏具の浄土真宗のまとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで、浄土真宗の仏具の特徴や注意点、飾り方などを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 仏具は、仏様やご先祖様に感謝の気持ちを表すための媒介物である
  • 浄土真宗ではご本尊として「阿弥陀如来」の仏像または掛け軸を祀る
  • ご本尊は、お仏壇中央の一番高い位置に安置する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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