法事法要
木魚の宗派ごとの使い方の違いや、歴史・用途について解説
更新日:2022.11.17 公開日:2022.02.13
葬儀や法要の読経時には木魚が用いられます。
木魚は何のために活用され、また宗派ごとに使い方は異なるのでしょうか。
そこでこの記事では、木魚について解説していきます。
この記事を読むことで、宗派ごとの木魚の使い方や歴史、用途が学べます。
後半にて、木魚は誰でも使えるのかについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 木魚とは
- 木魚を使う宗派は?
- 日蓮宗と法華宗は木柾を使う
- 木魚に魚の図柄が描かれてるのは何故?
- 木魚は誰でも使っていいの?
- 木魚が購入できる場所
- 木魚の費用相場
- 木魚は誰でも使っていいの?
- 木魚の宗派ごとの使い方の違いについてのまとめ
木魚とは
木魚はいつの時代から何のために使われ、またどのような形をしているのでしょうか。
ここでは、木魚の歴史と用途、構造について解説していきます。
木魚の歴史
木魚は室町時代の禅寺・雲光寺で見つかります。
雲光寺では寺院内の大衆を集める際、合図として木製の鳴り物を鳴らしていたようで、それが木魚の始まりと言われています。
江戸時代に入ってからの木魚の歴史には諸説あります。
一説には、中国の黄檗宗(おうばくしゅう)の高僧である隠元隆琦(いんげんりゅうき)法師が来日し、明朝の禅を行なった際に木魚を使用していたことから根付いたとされています。
明朝の禅とは、明禅とも呼ばれる当時の中国明朝で行われていた禅を指します。
隠元法師は明朝風の建物を建立して勤行したり、新しい禅を伝えたりして日本国内に多大なる影響を与えました。
当時の木魚は現代とは大きさや形が異なり、より魚に近いデザインで、時刻を知らせる鐘として使われていました。
現代の丸い形の木魚が使用されるようになったのは、明治時代からと言われています。
元々、木魚は禅宗の寺院のみで用いられていましたが、次第にさまざまな宗派に広がり、現在に至ります。
木魚の用途
木魚は読経の際のリズムを整えたり、眠気を覚ましたりするために用いられます。
読経はあまり抑揚のないリズムや音程で一定時間続けられるため、どうしても眠くなりがちです。
また、中国・清の時代には民族楽器、日本では歌舞伎の効果音、ベトナムでは民族楽器として木魚が使用されており、お経の際にはリズムを整えるためにも使用されます。
また、木魚の口の部分には煩悩を表す珠があしらわれており、木魚を叩くことで煩悩を吐き出させる意味があったと考えられています。
木魚の構造
もともと平たい形をしていた木魚の構造は、現代では一つの丸太の中をくり抜いて空洞を作ったものが主流です。
ほかにも木を張り合わせて作られた木魚もありますが、音の性質が安定しないことや耐久性の面で、先述した木魚の方が優れているといわれています。
木魚は大きさや形によって叩いた時に鳴る音が異なり、大きいものほど重厚な音が出ます。
木魚とおりんの音は「ポクポク・チーン」と鳴り響くさまが表現されるのをよく耳にします。
大きさは5㎝〜1m以上のものまで幅広くあり、木目が入り組んでいる木材の方が割れにくいため、叩いて使う木魚には適しています。
木魚を使う宗派は?
地域や寺院によって異なりますが、木魚は黄檗宗・曹洞宗・臨済宗・天台宗・真言宗・浄土宗などの禅宗を中心とした宗派で使用されるのが一般的です。
宗派別の木魚の使い方
読経の際に使用される木魚の使い方は宗派によって異なります。
ここでは、宗派別の木魚の使い方を解説していきます。
浄土宗
通常、木魚は眠気覚ましやリズムを整えるために鳴らしますが、浄土宗では裏打ちで木魚を打つ習わしがあります。
裏打ちとは音の裏で合わせて音を刻むことで、僧侶の唱える念仏の邪魔にならないようにする方法です。
念仏の文字と文字の間に鳴らすことで独特なリズムが生まれるため、浄土宗のお経と気づかれやすいのではないでしょうか。
浄土真宗
浄土真宗では阿弥陀仏の本願である他力本願の教えがあるため、木魚は使用されません。
そもそも人は欲の塊であると考えられ、寝る間を惜しんで修行するのは無理だという考え方があります。
そのため、修行僧の眠気覚ましに使われていた木魚は浄土真宗の教えには合わず使用されないのです。
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日蓮宗と法華宗は木柾を使う
日蓮宗と法華宗では、木柾(もくしょう)を使います。
木柾とは、欅(けやき)や桜の木を使って作られた円形のものが一般的で、読経の際に木魚と同じ目的で使用されます。
木魚とは違い、叩くと「カンカン」と甲高い音が鳴るのが特徴です。
木魚の下には専用の座布団を敷き、専用の倍(ばい)で叩いて音を鳴らします。
座布団は床が傷つかないためや叩いた時に動かないために使用します。
叩く方側とは反対方向に木魚の穴が向くように置きましょう。
スポンサーリンク木魚に魚の図柄が描かれてるのは何故?
かつては、修行僧が勤行する際の居眠りを防ぐために、木魚を叩いて鳴らしていました。
「何で魚の姿なの?」と疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。
それは魚は目を瞑らないため眠らないと考えられていました。
同じように修行僧も居眠りせずに勤行に励んでほしいという意図を込めて作られたのが理由です。
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木魚は誰でも使っていいの?
葬儀や法要の読経時に、僧侶によって木魚が使われるのを目にしますが、木魚は僧侶以外の人でも使えます。
そもそも木魚も仏具の一つです。
仏壇を家庭に置くことは一般的に広まっていますが、これは仏壇が家庭における小さな寺院の役目をしています。
仏壇に向かって線香を供え、手を合わせることで故人やご先祖様を偲び、供養できます。
それと同様に、木魚は家庭に置いて鳴らすことで煩悩を捨て、自身を清める意味を持ちます。
家庭の中に仏壇がある方は、木魚を購入して手を合わせるのも良いでしょう。
スポンサーリンク木魚が購入できる場所
木魚は、仏具店や法衣店(ほうえてん)などで購入が可能です。
ただし、それらの店舗が近くにあるとは限りませんので、ネット通販を利用して購入するのも良いでしょう。
最近では多種類の品物が掲載されており、座布団と木魚、倍がセットで販売されているものもあります。ますのでおすすめです。
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木魚の費用相場
木魚の費用は大きさや材質、デザインによって異なります。
大きさに用いられる単位は尺もしくは寸で、1寸が3㎝程度、1尺は30㎝程度となります。
家庭などで使える3寸〜5寸程の大きさの木魚での相場は1万円ほどから購入可能です。
希少な材質を使った1尺以上ある木魚ので相場は、100万円以上するものもあります。
安いものから高いものまで幅広く販売されているため、購入する際はさまざまな木魚を比較検討し、計画的に購入しましょう。
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木魚は誰でも使っていいの?
葬儀や法要の読経時に、僧侶によって木魚が使われるのを目にしますが、木魚は僧侶以外の一般人でも使用できるのでしょうか。
結論、木魚は誰でも使えます。
なぜかと言うと、そもそも木魚も仏具の一つであるからです。
先述しましたが、木魚は家庭に置いて鳴らすことで煩悩を捨て、自身を清める意味を持ちます。
すでに家庭の中に仏壇がある方は、木魚を購入して手を合わせるのも良いでしょう。
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木魚の宗派ごとの使い方の違いについてのまとめ
ここまで、木魚についての歴史や用途、宗派別の使い方などを中心に解説してきました。
この記事をおさらいすると以下の通りです。
- 読経時の眠気覚ましやリズムを整えるために使用される
- 木魚は禅宗を中心とした宗派で使用される
- 日蓮宗・法華宗は甲高い音が鳴る木柾を使う
- 木魚は倍で叩いて音を鳴らす
- 木魚の費用相場は1万〜100万円以上するものもある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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