法事法要
後飾り祭壇はそのまま使いまわせるの?祭壇の飾り方も紹介
更新日:2023.11.21 公開日:2022.02.22
後飾り祭壇とは葬儀後に遺骨を納骨するまでの祭壇のことを指します。
納骨後も後飾り祭壇をそのまま使用できるのか、宗教ごとの飾り方について気になる方も多いと思います。
そこでこの記事では、後飾り祭壇について詳しく説明していきます。
この機会に、後飾り祭壇の置き方についても知っておきましょう。
白木位牌の取り扱いについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
- 後飾り祭壇とは
- 納骨後も後飾りはそのまま使える?
- 後飾り祭壇を自作するのもあり
- 後飾り祭壇の飾り方
- 後飾り祭壇の置き方
- 宗派が違っても後飾りは同じで良い?
- 白木位牌もそのまま使える?
- 後飾り祭壇そのままについてのまとめ
後飾り祭壇とは
後飾り祭壇とは、葬儀が終了したあとに自宅に持ち帰った遺骨を納骨までの期間、一時的に安置するための祭壇です。
地域によって呼び方はさまざまで、「中陰壇(ちゅういんだん)」「後飾り」「自宅飾り」とも呼ばれます。
また、後飾り祭壇はもうひとつの重要な役割として、弔問客が訪問したときに手を合わせる場所でもあります。
後飾り祭壇は、葬儀社によっては葬儀プラン内に含まれていることもあります。
その場合は、葬儀中に後飾り祭壇を設置していただけます。
自分で用意する場合は、なるべく故人の遺骨が自宅に戻ってくる前に設置しておきましょう。
納骨後も後飾りはそのまま使える?
後飾り祭壇は納骨後、地方自治体のゴミ出しのルールに従って一般ごみとして処分することが可能です。
しかし、故人のために組んだ祭壇を一般ごみとして処分することに気が引ける方もいらっしゃると思います。
その場合は、処分せずに残しておくことが可能です。
残しておく場合、そのあとの利用方法や注意点について説明していきます。
そのまま使いまわしができる
お盆や法事には祭壇を組む必要があります。
後飾りの祭壇は、そのときに祭壇として利用することができます。
使いまわしたからといって、罰当たりな行為ではないのでご安心ください。
レンタル品の場合は注意
後飾り祭壇は多くの葬儀社で販売やレンタルがされています。
葬儀プランには、すでに後飾り祭壇が組み込まれていることも多く、その場合は購入品なのかレンタル品なのか確認することが大切です。
レンタル品の場合は、返却する必要があります。
そのまま利用したい場合は自分で用意する、または買取可能なのか相談してみましょう。
ちなみに、購入するタイプの後飾り祭壇の場合、段ボール紙や木材で作られたものが多く、金額相場は3,000〜2万円になります。
レンタルの場合は、販売用の後飾り祭壇と比べるとランクの高い後飾り祭壇が多く、金額相場は2万〜5万円です。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
後飾り祭壇を自作するのもあり
後飾り祭壇は納骨するまでの限定された期間しか利用できません。
短期間しか利用できない仏壇であるため、後飾り祭壇を自作する方も多くいます。
最近では、一から自作することは難しいと思う方にも安心で便利な製作キットが販売されています。
後飾り祭壇の作り方
遺骨や位牌、仏具、お供えを置けるサイズであること、座ってお参りできる高さのものであればご自宅にある台、または段ボールで代用できます。
用意した台や段ボールの上に白い布をかけるだけなので、とても簡単に用意できます。
便利な製作キットもある
後飾り祭壇の製作キットは段ボール製のものから木製のものまで販売されています。
木製のものはドライバーなどの工具は一切不要で、簡単に組み立てられるので組み立て作業に不安を感じる方でも問題ありません。
また、使わないときはコンパクトに折りたためるタイプもあるので、後飾り祭壇をそのあとも保管される方におすすめです。
ただし、段ボール製のものは水気に弱く、水分がつくと耐久性が弱ってしまうので、その点は注意が必要です。
後飾り祭壇の飾り方
宗教によって後飾り祭壇の飾り方は異なりますが、ここでは仏教の基本的な後飾り祭壇の飾り方を説明していきます。
必要なもの
必要なものは以下の通りです。
- 白木素材の2段もしくは3段の棚(または、白い布をかけた2段もしくは3段の棚)
- 遺骨
- 遺影
- 写真立て
- 白木位牌( ※浄土真宗の場合は不要です。)
- 香炉
- 線香立て
- 線香
- 蠟燭立て
- 白蝋燭
- 花立て
- 生花
- 鈴(リン)
- 鈴棒
- 茶器
- 仏飯器(ご飯はなるべく毎日新しいものに取り換えます)
- 焼香台
- お供え
飾り方
後飾り祭壇は3段もしくは2段です。
飾り方に関しては厳格なルールはありませんので、それぞれの一般的な飾り方を説明していきます。
祭壇が3段の場合
上段の左から遺影写真、遺骨そして中段の中心に位牌を置きます。
下段には左から線香立て、蝋燭立て、花立て、おりん、お供え物、茶器、仏飯器を置きます。
祭壇が2段の場合
上段の左から遺影写真、位牌、遺骨、そして下段に左から花立て、香炉、蝋燭立て、おりん、お供え物、茶器、仏飯器を置きます。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
後飾り祭壇の置き方
後飾り祭壇を置くのに適した方角は、北側もしくは西側です。
仏壇が自宅にある場合は、仏壇の前もしくは傍に置きます。
しかし、後飾り祭壇はご家族以外に弔問客がお参りをする場でもあります。
そのため、お参りがしやすい場所であることも重要です。
ただし、お参りがしやすく、方角的に良い場所であっても、直射日光の当たる場所や高温多湿になる場所は位牌や遺骨が劣化する恐れがあるため避けましょう。
宗派が違っても後飾りは同じで良い?
宗派によって後飾り祭壇に飾るものは異なります。
ここでは、宗派ごとにそれぞれの飾り方を紹介します。
浄土真宗による相違点
浄土真宗の場合、後飾り祭壇は仏壇の斜め前か左右のどちらかに設置します。
仏壇がない場合は、後飾り祭壇を部屋の北側か西側に設置します。
浄土真宗の考え方として、亡くなられたあとは即座に仏の世界に生まれ浄土におられると考えます。
そのため、蝋燭や線香などは仏壇に置きます。
そして、後飾り祭壇には遺骨・遺影・位牌の3つのみを飾ります。
他宗教における相違点
神道やキリスト教における後飾り祭壇の飾り方を紹介します。
神道の後飾り
そもそも神道では、後飾り祭壇を置く慣習がありません。
そのため、後飾り祭壇についてのルールは多くありません。
神道の後飾り祭壇は、仮霊舎(かりみたまや)とよばれ八足案という白木の台で祭壇を作ります。
祭壇の上には榊立、榊、火立、三宝、徳利、小皿、水玉を飾ります。
上段に左から遺影写真、骨箱、中段に霊璽(れいじ)、榊を飾ります。
下段には火立、三方(2つの徳利に入れたお神酒と、水を入れた水玉、小皿に盛った塩・洗米)を飾ります。
キリスト教の後飾り
キリスト教も後飾り祭壇を置く慣習はありません。
そのため、ルールはありませんが、基本的には小さなテーブルに白布をかけたもので祭壇を作ります。
祭壇の上段には十字架、中段には遺骨と遺影、下段には生花や聖書などを飾ります。
お供えものに関しても厳格なルールがないため、故人の好物をお供えすると良いでしょう。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
白木位牌もそのまま使える?
位牌というのは故人の魂が宿る場所とされ、位牌は故人そのものと考えられています。
位牌には白木位牌、本位牌があります。
白木位牌は本位牌の前に使われる位牌ですが、白木位牌のまま使ってもよいのでは、と疑問に思う方もいると思います。
白木位牌はそのまま使えるのか、白木位牌の処分方法を紹介します。
白木位牌とは
白木位牌とは、簡単にいうのであれば仮の位牌のことです。
また、同位牌は葬儀から四十九日法要までの期間、仏壇に安置します。
四十九日法要が終わったあとは、白木位牌から本位牌に故人の魂を移す「位牌開眼(いはいかいげん)」を行います。
白木位牌もそのまま使える
白木位牌は短期間のみ使用できる仮位牌として知られていますが、本位牌に移す期間には確かなルールがないため、四十九日法要後でも、そのまま使えます。
ですが、白木位牌をそのまま使うことはあまり想定されていないため、デメリットがあります。
一つ目に、白木位牌は本位牌よりも、とても大きいことです。
そのため、仏壇に収まりきらない可能性もあります。
せっかく自宅に仏壇があっても、位牌をお祀りできなければ元も子もありません。
二つ目に、白木位牌はコーティングがされていないという点です。
本位牌は塗りで表面がコーティングされていますが、白木位牌はコーティングさせていません。
そのため、汚れに弱く、年数が経つと劣化しやすいです。
白木位牌の処分方法
「位牌開眼(いはいかいげん)」を行ったあとの白木位牌は、魂を抜かれて「ただの木の札」になります。
そのため、役目を終えた白木位牌は処分できます。
白木位牌には戒名などの個人情報が記載されているため、そのまま一般ごみとして処分することは避けた方が無難です。
白木位牌を処分する際には、位牌開眼していただいた菩提寺に引き取ってもらうのが好ましいです。
引き取られたのち、菩提寺にてお焚き上げをしてもらえます。
後飾り祭壇そのままについてのまとめ
ここまで、後飾り祭壇についての情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 後飾り祭壇とは、葬儀から納骨までの期間、遺骨を一時的に安置する祭壇のこと
- 後飾り祭壇は地方自治体のゴミ出しルールに従ったうえで、一般ごみとして処分できる
- 後飾り祭壇は、お盆や一周忌の祭壇として再利用できる
- 後飾り祭壇を置く場所に適した方角は、北側もしくは西側
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
法事法要の関連記事
法事法要
更新日:2022.05.17
仏壇のお供えに使う半紙の折り方とお供え手順を解説
法事法要
更新日:2022.08.19
仏壇にお供えするお膳の正しい向きや並べ方とは?宗派ごとに解説
法事法要
更新日:2022.05.18
仏壇に位牌が入らない場合の対処法!位牌をまとめる方法を紹介
法事法要
更新日:2022.05.15
仏壇の位置は鬼門を避けるべき?仏壇の向きに関しても説明
法事法要
更新日:2022.08.14
仏壇前に置く座布団の赤と紫の違いとは?サイズや柄にも注目!
法事法要
更新日:2022.05.10
仏壇に飾る常花とは?飾り方や手入れの仕方を紹介