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法事法要

霊祭のお供え物のおすすめは?お供え物の渡し方や飾り方なども紹介

更新日:2022.11.17 公開日:2022.07.08

回忌

記事のポイントを先取り!

  • 霊祭とは仏教でいう忌日法要にあたる神道の行事のこと
  • お供え物は、米・酒・水・塩など食べ物が中心
  • お供え物に用いる熨斗は無地、水引は弔事用の黒白5本の結び切りを使用

霊祭」とは仏教でいう法要にあたる神道の行事のことですが、どんなものをお供えするのかについてご存知でしょうか。
霊祭ではどんなことをするのか、どんなものをお供えするのか知っておきましょう。

そこでこの記事では、霊祭の内容について詳しく解説していきます。

この機会に霊祭での具体的なお供え物や包み方・飾り方を覚えておきましょう。
お盆やお彼岸の際のお供え物についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 霊祭とは
  2. 霊祭のお供え物
  3. お供え物の包み方
  4. お供え物の飾り方
  5. お供え物のお返しには何を選べば良いの?
  6. 普段からのお供え物
  7. 霊祭のお供えまとめ
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霊祭とは

「霊祭」とは仏教でいう忌日法要にあたる神道の行事のことで、故人が無事に成仏できるように祈りを捧げる追悼儀式のことです。

故人が亡くなってから100日目までの儀式を「霊祭」、1年目の命日以降に行うものを「式年祭」と呼びます。
故人が亡くなった日を忌日として、葬儀の翌日には最初の霊祭、「翌日祭」を行います。

その後は、十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭といったように、10日ごとに霊祭の儀式を執り行います。そして五十日祭を迎えた日が「忌明け」とされています。

五十日祭は仏式の法要でいう四十九日にあたる日とされており、自宅や斎場に神職を呼び、親族や親戚を招いて献饌(けんせん:神前にものを供えること)を供え、祝詞(のりと)をあげてもらいます。

神道では五十日祭に納骨を行うのが一般的です。

「式年祭」は神道における年忌法要で、一年祭・三年祭・五年祭・十年祭があります。式年祭の中でも特に一年祭は仏教の一周忌にあたり、親戚・友人・知人などを集めて、神職を招いて行います。

十年祭以降は、10年ごとに式年祭の行事を執り行うことが多いです。

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霊祭のお供え物

ここからは霊祭を執り行う祭にどんな物をお供えするのか説明していきます。
また、お供えに避けたほうが良い物についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

おすすめのお供え物

霊祭ではお供え物のことを「神餞物(しんせんぶつ)」、神餞をお供えすることを「献饌(けんせん)」といいます。

お供え物は、米・酒・水・塩など食べ物が中心で、これらは毎日お供えするものとして「日供(にちぐ)」と呼ばれています。

このほか、餅や魚、海藻、野菜、果物、お菓子などを一緒にお供えするのが一般的でしょう。
季節に応じてお供えする食べ物の種類を選んだり、故人が亡くなる前に好んで食べていた果物やお菓子などを用意したりするのもおすすめです。

NGなお供え物

霊祭では仏式の法要などで用いられる「仏花」や「線香」などは、お供え物としてタブーとされている場合が多いです。

神式の霊祭では、仏式の法要とは異なり仏花を供える風習がないので注意しましょう。

また、地域の伝統や風習によってお供えには避けたほうが良い物が決まっているケースがあります。
ご心配な方は、神職の方や地域の方に確認してみましょう。

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お供え物の包み方

霊祭でのお供え物は基本的に仏式の法要と同じで、熨斗(のし)と水引を用いてお供えします

熨斗の表書きには上段に「御供」「奉献」「奉納」などと記載し、下段には誰が贈ったものなのかすぐ分かるように、贈り主の名前をフルネームで記載しましょう。

水引は弔事用の黒白5本の結び切りを使用します。一般的に多いのは黒白ですが、関西地方など地域によっては黄白5本の結び切りを使用する場合もあるようです。

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お供え物の飾り方

お盆やお彼岸というと「仏教ならでは儀式」と考えている方も多いようですが、神道・神式の場合でも一般的には仏教と同じで、ご先祖様をお迎えしてお盆やお彼岸を過ごします

神道のお宅の場合は「祖霊舎」という神様を祀る神棚を置くのが一般的ですが、これが仏教でいう仏壇にあたります。

神道でのお盆・お彼岸の際も、仏教と同じで神棚を掃除したり、親族でお墓参りに行ったりして、ご先祖様へ感謝の気持ちを伝えます。

お盆の入りは仏教と同じように迎え火でご先祖様をお迎えし、送り火でお見送りするのが一般的です。

仏教と神道の行事には似ている点も多く、お盆やお彼岸などでは宗教に関係なく「ご先祖様をお迎えして感謝を伝える」というのが基本的な考え方といって良いでしょう。

お盆のお供え物

お供え物を飾る際に、まずはお墓や祖霊舎をきれいに掃除することから始めます。
ご自宅にはご先祖様をお迎えするための精霊棚のような神道の祭壇を準備しましょう。
祭壇の左右には榊を飾り、中央の部分にはろうそくを立てるための燭台を設置します。

神道・神式のお盆では、お米やお酒、新鮮な魚や野菜、お菓子、水、塩等をお供えします
仏教では肉や魚以外の精進料理をお供えするのが基本とされていますが、神道では魚をお供えしても良いとされています。地域の風習によってお供えする物が異なる場合もあります。

お彼岸のお供え物

神道・神式のお彼岸では、お盆のときと同様にお米やお酒、新鮮な魚や野菜、お菓子、水、塩等をお供えします。基本的には、霊祭や式年祭にお供えする物と同じものを用意したり、ご先祖様がかつて好んで食べていた物などを一緒にお供えしたりする風習もあるようです。

また、お盆やお彼岸だけに限らず、神道・神式の行事では「仏花」や「線香」をお供えするのはタブーとされている場合が多いので注意しましょう。

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お供え物のお返しには何を選べば良いの?

神道での霊祭では、参列者より「御玉串料(おんたまぐしりょう)」をいただくことが一般的です。

簡単にいうと御玉串料とは仏教の葬儀でいうお香典のことです。
御玉串料とは神道式で交わされる金品のことで、玉串(榊の枝に紙垂をつけたもの)は参列者や神職が神前に捧げる物です。

仏教の葬儀・法要でお香典をいただいたときに香典返しをするのと一緒で、神道の霊祭でも「御玉串料」をいただいたらお返しをするのがマナーとされています。
ここではお返しの相場やおすすめの返礼品をご紹介します。

お返しの相場

御玉串料のお返しの相場は、いただいた額の「2分の1から3分の1」が一般的とされています。
基本的には仏教でいう香典返しや法事のお返しと変わりはありません。

お返しの相場としては大体3,000円から5,000円程度が多いようです。

おすすめの返礼品

御玉串料に対する返礼品については、仏式の香典返しや法事のお返しで用いられている品物と特に変わりはありません。
香典返しと同様に、後に残らない・すぐに消費できる「消え物」を贈るのが最低限のマナーとされています。

返礼品では、タオルや石鹸・洗剤などの日用品や、お茶・コーヒーなどの消費しやすい飲料品、海苔やお菓子などの食べ切りやすい詰め合わせセットが人気です。

また最近では、もらった人が自由に選んで注文できる「カタログギフト」も返礼品として定番になりつつあります。
カタログギフトは価格帯も幅広いうえに、さまざまな種類があることから、人気が高くなってきています。

挨拶状の書き方

「御玉串料」をいただいた際の返礼品をお贈りする際は、品物と一緒に挨拶状・お礼状を添えるのが一般的です。以下に文例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  謹啓

  このたびは 亡(続柄) 〇〇 〇〇 帰幽の際は 御多用中にもかかわらず

  御懸篤なる御弔慰ならびに御玉串料を受け賜りまして 厚く御礼申し上げます

  おかげをもちまして このほど五十日祭の祭事を滞りなく仕えさせて頂きました

  つきましては 心ばかりの品をお届け致しますので

  何卒ご受納くださいますようお願いいたします

  本来は直接ご挨拶申し上げるべきところではございますが

  書中にて御礼の御挨拶とさせていただきます

                         敬白

返礼品の渡し方

「御玉串料」をいただいた際の返礼品は、忌明け後に執り行う五十日祭が終わってから1カ月以内にお贈りするのが望ましいでしょう。熨斗は無地のもので、水引は黒白または黄白の「結び切り」ものを使用します。

表書きの上段には、「偲び草(偲草)」または「志」、下段には喪主の名字やフルネームを記載することが主流です。また、返礼品をお贈りする方がご遠方にいらっしゃる場合は、郵送でお贈りしても問題はありません。

郵送の場合は必ずお礼状を添えることを忘れず、食べ物を贈るのであれば賞味期限にも注意することが大切です。

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普段からのお供え物

神道・神式のご家庭では、仏教でいう四十九日にあたる五十日祭までに、故人やご先祖様を祀るための「祖霊舎(仏教でいう仏壇)」を必ず準備します

ご先祖や故人の魂である祖霊を祖霊舎にお祀りすることにより、守護神として家族を守ってくれると考えられています。

祖霊舎を設置する場所については、明確なルールが決められているわけではなく、家族が毎日お参りをしやすい所に置くのが望ましいです。

ただし、方角は南か東に向けて設置するのが良いとされています。
一度設置してしまうと、後々場所を移動させることはできないため、慎重に検討してから決定してください。


祖霊舎を設置するときは、神鏡・勾玉・剣の三種の神器も一緒にお供えします

中でも神鏡は、お参りした人の「自らの姿を映し、自分の心を振り返る」といった意味が込められており、神道の神器の中でも特に重要とされているので忘れず準備しましょう。

祖霊舎にお供えする物は、神棚にお供えするものと基本的には同じです。

米・酒・水・塩など食べ物が中心で、これらは毎日お供えするものとして「日供(にちぐ)」と呼ばれています。
故人が生前に好きだった物や季節の食べ物を一緒にお供えすることもあります。

そして、これらの日供と一緒に榊も祖霊舎に飾ります。

榊以外の日供は毎日取り替え、榊は毎月1日と15日の月2回新しいものに取り替えるようにしましょう(榊を入れている榊立ての水は、濁らないように毎日取り替えましょう)。

普段から毎日お供え物を欠かさないことも大切ですが、祖霊舎に毎日手を合わせお参りすることも忘れないようにしましょう。

お参りをする前にはしっかりと手や口を洗い、身も心も清潔な状態で「二拝・二拍手・一拝」でお参りします。

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霊祭のお供えまとめ

ここまで霊祭とは何か、霊祭でのお供え物や包み方・飾り方などを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 霊祭とは仏教でいう忌日法要にあたる神道の行事のこと
  • お供え物は、米・酒・水・塩など食べ物が中心で、これらを「日供」という
  • お供え物を包む際、熨斗は無地、水引は弔事用の黒白5本の結び切りを使用
  • 御玉串料のお返しの相場は、いただいた額の「2分の1から3分の1」が一般的

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(たなか)

田中 大敬(たなか ひろたか)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。

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