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お葬式

服装マナーだけじゃない!国によってしきたりがさまざま…知られざる海外のお葬式事情とは

更新日:2023.09.07 公開日:2023.09.12

弔問

国によってそれぞれ異なる葬儀のマナー。もし参加する場合は、当然ですが、その国ごとの慣習に則った振る舞いが求められます。韓国・中国・アメリカのお葬式について見ていきましょう。

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  1. 日本で行われている「海外式」のお葬式…韓国では「キムチ」をお供えに
  2. 葬儀に「泣き屋さん」が登場…盛大に行われる中国のお葬式
  3. 他宗教国家のアメリカ。もっともポピュラーなキリスト教では土葬がセオリー
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日本で行われている「海外式」のお葬式…韓国では「キムチ」をお供えに

グローバル化の進展により、海外式の冠婚葬祭に参列するケースが増えています。海外で他国のお葬式に参列するケースはもちろんですが、日本に暮らす外国の方の葬儀を、出身国のしきたりに基づいて日本でおこなうケースもあります。

日本の寺院やセレモニーホールで在日韓国人の方の葬儀が行われることがありますが、その際、祭壇に大量のキムチなどがお供えされることがあり、日本人の参列者のみならず、場所を提供した寺院やセレモニーホールの関係者を驚かせていました。

また、日本では立ったまま祭壇に向かっておこなうことが多いお焼香ですが、韓国の場合、お焼香ではなくお線香を立てるのが一般的だといいます。お線香を立てたあと、遺影に向かって二礼、ひざをつく深いお辞儀をしたあと、起立した状態で一礼します。さらに、喪主と遺族に向かって一礼、ひざをつく深いお辞儀をした後、慰労の言葉をかけるという流れです。

韓国式の葬儀では、お通夜の服装はとくにこだわらず、地味な色であれば普段着でも構わないとされますが、告別式は男女ともに喪服というケースが多いようです。

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葬儀に「泣き屋さん」が登場…盛大に行われる中国のお葬式

次に中国ですが、こちらはとにかく派手だといわれています。日本でおこなわれる場合も、祖国同様「泣き屋さん」が登場する場合があります。泣き屋さんとは、中国や韓国をはじめとするアジアでみられる、葬儀に呼ばれて参列し、その場で号泣することを生業にしている人たちのこと。泣くことが供養になるとされ、故人の配偶者や親族よりも激しく泣くともいわれています。

実際に在日中国人の方の葬儀で、出棺時に激しく泣きじゃくる方がいて「特別な感情をお持ちなのだな」と思いつつ見守っていたのですが、出棺が終わって関係者が帰路につき始めると、人一倍激しく泣いていたその女性が、急に冷静になり、ひとりスタスタと歩き始めたため、老婆心ながら声をおかけしました。するとその方は、故人の親族から「泣き屋さん」を頼まれたのだと言い、心配には及ばないとのこと。日本国内で中国の方の葬儀に今回のような参列をすることが、一定程度あることを教えてくれました。

「泣き屋さん」の登場以外は一般的な日本風のお葬式だったのですが、中国本土では、葬儀はもっと派手になるようです。銅鑼や爆竹を激しく鳴らしたり、お金をばらまいたりするところもあるほか、参列者の数も多く、場合によっては行列が数キロにもわたるなどという話もうかがいました。

中国式の葬儀へ参列する場合のマナーですが、日本のように喪服着用といった厳しいドレスコードはなく、基本的にどのような服装でもいいとされています。ただし、ひとつだけ注意すべきは、葬儀を象徴する色が「白」だという点です。日本は「お葬式=黒」のイメージなので、その点が大きく異なります。また、アクセサリーの着用もご法度とされます。

お香典を持っていく風習は日本と同じです。お香典で注意しなければならないのは数字で、金額は奇数にします。ただし、中国では奇数のうち「9」は縁起の良い数字とされているので、9は避けたほうが無難です。なお、お焼香は一般的な中国のお葬式では行われません。その代わりに、白い菊の花による献花が行われます。

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他宗教国家のアメリカ。もっともポピュラーなキリスト教では土葬がセオリー

最後に米国のお葬式についても触れておきましょう。

米国は多宗教国家ではありますが、そのなかで最もポピュラーな宗教はキリスト教です。そのため、米国における伝統的なお葬式は教会で、プロテスタントは牧師、カトリックは神父によって執り行われます。

教会における葬儀でも、日本と同じようにお通夜のようなものがあります。これを「Viewing」といって、棺に納められた故人に別れを告げたり、遺族の方たちに弔意を表したりします。そして、Viewingの翌日に葬儀が執り行われます。

服装はダーク系の礼服が用いられます。日本のように喪服を着用することはなく、黒に近い色のスーツであれば問題ありません。また黒でなくても、礼服であれば明るめの色でも構わないとされています。

ところで、米国の葬儀の場合、故人の遺体にエンバーミング(遺体衛生保全)を施すのが一般的です。もともと火葬の習慣がなく、また19世紀に行われた南北戦争において、遠隔地まで遺体を運ばなければならない、戦死した兵士に敬意を表して、なるべく綺麗な状態でご遺族にお返ししたいという事情もあり、遺体の腐敗を防ぐ手法が大いに発展しました。最近は米国でも火葬を行うケースが増えてきていますが、それでもエンバーミングの技術を持っていないと、葬儀社を営むことができないとされています。

土葬の場合、葬儀を執り行ったあと、霊柩車を先頭にして自動車で墓地に移動し、牧師や神父がお祈りをしてから全員で黙とうを捧げ、棺が埋葬されます。また日本の場合、埋葬の儀は基本的に家族、親族だけですが、米国のお葬式では、参列者全員が埋葬に立ち会うことになります。

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