閉じる

法事法要

お盆の迎え火とは?迎え火の意味や準備まで解説

更新日:2022.05.20

お盆

お盆の迎え火

記事のポイントを先取り!

  • 迎え火はお盆の初めに焚く火
  • 迎え火は先祖にとって目印になる
  • 迎え火はおがらと焙烙皿が必要

お盆の行事の迎え火や送り火と聞いたことはあっても、どんな意味がある行事なのか知っている人は少ないのではないでしょうか。
また何を準備したらいいのかわかりませんよね。

そこでこの記事ではお盆の迎え火や、その準備について解説していきます。
お盆の知識として、迎え火のことを知っておきましょう。

ぜひ最後までご覧ください。

都道府県一覧から葬儀場を探す

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

  1. お盆の迎え火とは
  2. お盆の迎え火の準備
  3. 迎え火のやり方
  4. お盆で迎え火以外にすること
  5. 地域によって異なる送り火
  6. 七月にお盆を迎える地域もある
  7. 宗教による迎え火・送り火の違い
  8. お盆の迎え火まとめ 
スポンサーリンク

お盆の迎え火とは

お盆にの迎え火にはどんな意味があるのでしょうか。
迎え火の準備の手順を紹介していきます。

お盆の迎え火の意味   

迎え火とは、お盆に先祖の霊を家に迎え入れる時に焚く火のことです。
お盆に先祖の霊が、自宅に帰ってくるときの目印になります。

家の門や玄関で、素焼きの焙烙(ほうろく)と呼ばれる皿に、おがらという麻の茎の部分を折り重ねて火をつけます。

麻は清らかな植物とされており、悪いものを清めるという意味があります。
迎え火の火種は、お墓参りに出かけた際に、線香やろうそくに移して持ち帰ります。

また、迎え火が変形したのが盆提灯です。
門前につるした提灯が、先祖の霊が帰ってくるときの目印になります。

お盆の迎え火の流れ

迎え火は地域によって7月13日、全国的には8月13日の盆入りに行われる行事です。

おがらを焙烙のサイズに合わせてカットして乗せ、迎え火の当日の夕方に火を焚きます。
火が灯ったらご先祖さまへ「この火を目印に、家に帰ってきてください」と呼びかけます。
燃えきったら水をかけるのを忘れないでください。

一般的におがらを焚くのは家の玄関先になります。

最近はマンションなどの共同住宅が増えましたが、提灯を使用するのも良いでしょう。

スポンサーリンク

お盆の迎え火の準備

NEXT STEPS 123と書かれたノート

実際に迎え火の準備に必要なものを詳しく紹介します。

おがら 

おがらは麻の茎の部分の皮をはいだものです。
麻は古来から清らかなものとして扱われてきました。
場を清め清浄な空間で、先祖の霊を迎える意味合いがあります。

おがらを玄関先で燃やすことで、ご先祖様の目印となるのです。
おがらは迎え火のほかに、お盆壇にたてかけるはしごやきゅうりの馬と茄子の牛の足としても使われています。

おがらはお盆の時期になると、花屋やスーパーで購入できるようになります。
価格は安いもので10本で150円前後で売られています。

焙烙

焙烙皿とはお盆に欠かせない、迎え火・送り火のときに使う素焼きのお皿です。
釉薬を使わない素焼きなので、きめ細かな質感で手触りもサラッとしています。

お盆の入りには焙烙皿におがらを乗せ、火を焚いてご先祖様をお迎えをします。
お盆の明けには送り火を焚いて送り出します。

一般的には焙烙8寸がよく使われるサイズで径約24cm、高さ約3.5cmです。
焙烙皿は単品で820円程でネットなどで売られています。

盆提灯 

盆提灯とはお盆のとき、ご先祖様が迷わず家に帰ってくる目印に飾るものです。

盆提灯は迎え火・送り火の中で大切な役割となります。
故人の供養のためにいろいろなお供え物をしますが、中でも盆提灯は最高のお供え物とされています。

いただいた盆提灯は、精霊棚(しょうりょうだな)や仏壇の前に飾ってお盆の準備をします。
盆提灯の飾る時期は、お盆の7月か8月に入った早い時期に飾ることが多いとされています。

初盆の家では、初めて帰ってくる故人の霊が迷わないように白提灯をつるします。
玄関先や部屋の窓際、仏壇の前に目印に飾ります。
白提灯の場合は一度使ったらお寺などに持っていき、焼いて供養してもらいましょう

盆提灯は宗派による違いはありません
好みの盆提灯を選ぶといいでしょう。

盆提灯には、御所提灯などつるすタイプと、大内行灯など置くタイプの2種類があります。
飾る部屋の広さに合わせて選ぶといいです。

盆提灯を贈る場合は、2等親以内なら2万~3万円のものが平均的です。
それ以外の親戚であれば5千~1万円、会社・知人の方は3千~1万円が相場となります。

提灯の販売場所は、仏壇店やデパート、通販でも購入できます。

みんなが選んだ法事法要の電話相談

みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

category_3_block_title_img
専門相談員が丁寧に対応します
24時間365日無料相談

0120-33-3737

電話をかける

telIcon
平均よりも低額!
5万円からご案内!
葬儀の宗教者手配
平均よりも低額!
4万円からご案内!
法事法要の宗教者手配

迎え火のやり方

迎え火の付け方や、迎え火の手順について説明します。

迎え火の手順

迎え火は13日の夕方から始めます。

迎え火はほうろくという素焼きの皿の上で、おがらという草を燃やします。

おがらは麻の茎の皮を剥ぎ、中にある木質部を乾燥させたもので、スーパーなどで売っています。

新聞など紙をくしゃくしゃにして、ほうろくの上に乗せてから、おがらを感覚をあけて乗せます。

おがらが多いとそのぶん火も大きくなるので、炎が思ったより大きくならないように量を調整してください。

新聞に火をつけると、すぐにおがらに火が燃え移ります。

おがらは乾燥しているのですぐ燃えます。

風向きを調べて、燃えるものが周りにないところで火をつけてください。

迎え火を焚いたら手を合わせて、燃え尽きたらしっかり消火しましょう。

ほうろく・おがらがない時

ほうろくとおがらが無いときは、代用することができます。

おがらは割り箸、ほうろくは耐熱性の平皿で代用できます。

割り箸は乾燥していますが、切るときに破片が飛ぶことがあるので、注意して切りましょう。

マンションや都会に住んでいるとき

マンションや都会では、迎え火を焚くのが難しくなります。

玄関は共用部分になり、ベランダやバルコニーでは火事に間違われてしまいかねません。

迎え火を焚くかわりに、盆提灯を飾りましょう。

マンションで迎え火をする場合は、火柱が高くならないよう、おがらの量を少な目にしましょう。

火が焚けない場合は、形だけでも良いです。

一般的なお盆は8月に迎えられますが、地方によっては7月にお盆を迎えることもあります。

7月に迎えるお盆のことは「新盆」といい、8月に迎えるお盆のことを「旧盆」や「月遅れ盆」といいます。

旧盆は旧暦に沿って行われることもあり、旧暦に沿う場合は年ごとに日にちが変わります。

新盆を行うのは、首都圏や都市部が多く、お盆のお祭りも行われます。

スポンサーリンク

お盆で迎え火以外にすること

お盆には、迎え火以外に何をするのでしょうか。
以下で詳しく説明します。

送り火

送り火は、故人を送る場所まで案内するために灯す火の事です。

家の中で火を灯し、お墓や玄関まで故人を案内します。

故人を送る場所に着いたら、黙祷して火を消します。

火の焚き方は迎え火と同じです。

精霊牛・精霊馬

お盆の時期には、精霊牛と精霊馬を作って飾ります。

精霊馬はキュウリで作り、精霊牛はナスで作ります。

足として割り箸などを刺し、精霊棚に飾ります。

精霊牛と精霊馬は、お盆に故人やご先祖様の霊が行き来する際に使う乗り物として作られました。

戻ってくる時は馬に乗って早く帰り、帰るときは牛に乗ってゆっくりのんびり帰ってほしいという意味があります。

キュウリとナスは夏野菜で、お盆の時期に手に入りやすかったので、精霊牛と精霊馬として使われるようになったと言われています。

お墓参り

お盆はもちろんお墓参りをします。

お盆の13日は迎え盆と呼ばれ、ご先祖様を迎えに行く日なので、お盆のお墓参りは、13日に行うのが一般的です。

お墓の掃除をし、打ち水をしてお墓を浄めてから、お供えとお線香をあげて合掌します。

みんなが選んだ法事法要の電話相談

みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

category_3_block_title_img
専門相談員が丁寧に対応します
24時間365日無料相談

0120-33-3737

電話をかける

telIcon
平均よりも低額!
5万円からご案内!
葬儀の宗教者手配
平均よりも低額!
4万円からご案内!
法事法要の宗教者手配

地域によって異なる送り火

16日は盆送りと言って、お盆の間帰ってきた先祖様をあの世へ送りだします。
迎え火を行った同じ場所で、おがらを重ねて送り火を焚きます。

送り火は地域によっては、大々的なお祭りとして行われているところもあります。

山で行われる送り火と、海や川で流す送り火の2種類がお祭りとして地域に根付いています。
京都五山の送り火と、長崎の精霊流しをそれぞれ詳しく紹介します。

京都五山送り火

毎年8月16日に行われる京都五山の送り火は、京都の夏の風物詩の一つです。
京都の周囲の5つの山で大・妙法の文字鳥居の形船の形が炎で浮かび上がります。

京都の送り火は、京都市登録無形民俗文化財にも指定されています。

京都ではたいまつの火を空に投げ上げ、虚空を行く精霊を見送るという風習があります。
京都五山の送り火は、この火が山に点火されてそこに留まったものと言われています。

長崎の精霊流し 

長崎の精霊流しは、亡くなった方のはじめてのお盆を迎えた遺族が行う行事です。
初盆に帰ってきた故人の霊を、8月15日に再び極楽浄土へ送り出します。

提灯や花などで飾りつけた精霊船をつくり、故人の霊をのせて流し場(終着点)まで運ぶのです。
精霊船の先端を「みよし」と言い、家紋や名前を書いた紙を貼ります。

家紋を書いた印灯篭が先頭を進み、次に金属製の楽器を打ち鳴らしながら歩きます。
その後ろをハッピ姿の縁者が精霊船を引き、正装した遺族が続きます。

精霊流しの由来は諸説あります。
特に精霊流しで爆竹が使われるのは、中国の彩舟流しが影響しているそうです。
中国では爆竹は魔除けの意味があるので、精霊船が通る道を清める意味で爆竹を鳴らしていると言われています。

スポンサーリンク

七月にお盆を迎える地域もある

一般的なお盆は8月に迎えられますが、地方によっては7月にお盆を迎えることもあります。

7月に迎えるお盆のことは「新盆」といい、8月に迎えるお盆のことを「旧盆」や「月遅れ盆」といいます。

旧盆は旧暦に沿って行われることもあり、旧暦に沿う場合は年ごとに日にちが変わります。

新盆を行うのは、首都圏や都市部が多く、お盆のお祭りも行われます。

新盆が行われる理由には、明治維新説と集団上京説があります。

明治維新説は、暦の変換によって新盆が生まれたという説です。

日本では、明治維新の前まで、太陰太陽暦を使用していました。

太陰太陽暦は、中国や日本で使われていた暦です。

しかし、明治維新の後からはグレゴリオ暦を使用することになりました。

グレゴリオ暦はヨーロッパで生まれ、現在世界的に使われている暦です。

暦を変えたのは明治5年12月3日でしたが、この日が1月1日になったため、暦を変える前の日付から、1ヵ月ほどの差ができてしまいました。

差ができたことで、新暦のお盆に当たる7月15日は、農繁期と重なってしまいました。

農業が盛んな地域の人たちは、農業で忙しくなる期間と、親戚が集まって故人を迎える期間が重なると、どちらもやらなければいけなくなるので困ってしまいます。

そこで、お盆の時期を農繁期とずらすために、1ヵ月遅らせて8月15日にしたといいます。

集団上京説は、戦後起こった集団就職によって、お盆の時期がずれたという説です。

昔の習慣から、お盆休みは8月によく取られています。

集団就職で都会に上京した人達は、この時期に集団で帰省していました。

上京した子どもたちが帰ってくるのに合わせて、お盆も8月になったといいます。

みんなが選んだ法事法要の電話相談

みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。

category_3_block_title_img
専門相談員が丁寧に対応します
24時間365日無料相談

0120-33-3737

電話をかける

telIcon
平均よりも低額!
5万円からご案内!
葬儀の宗教者手配
平均よりも低額!
4万円からご案内!
法事法要の宗教者手配

宗教による迎え火・送り火の違い

AとBを比べるオペレーターの女性

日本の伝統行事であるお盆は、年に一度家に戻ってくるご先祖様をお迎えし供養するものです。
仏教であれば宗派による違いはないと思っている方もいるでしょう。

実は宗派によってお盆に対しての考え方が違います。
ここでは宗派による迎え火・送り火の違いをご紹介します。

浄土真宗 

浄土真宗のお盆では迎え火や送り火を焚いて、ご先祖様をお迎えする準備はしません。

浄土真宗ではお盆の時期のことを歓喜会(かんぎえ)といい、仏法を聞かせて頂く日となります。
話法会がお寺で開かれたり、自宅に僧侶を招いて仏法を聞きます。

時期は7月・8月の13日~16日の4日間に話法会が開かれます。

浄土真宗でもお盆は大切な期間になります。
お盆入りの前日までに、仏壇の埃を払ったり、仏具を磨いたりして準備をします。

お仏壇の飾り方は以下のようになります。

  1. 法名軸をかけます。
  2. 仏壇の卓の本体と上板の間に、夏用の打敷を掛けます。
    打敷は三角の布で刺繍が施されています。
  3. 供笥(くげ)の上に餅をのせ、両端の左右に置きます。
  4. イカリ型の白い和ろうそくを燭台にさします。
  5. 花立てに青木または槙を中心に蕾のはすや巻き葉・季節の花などをさします。
  6. お仏飯を供え線香を焚きます。

お供え物はシンプルで、餅・仏飯・故人が好きだったお菓子や果物をお供えします。

一般的に盆提灯は飾りませんが、飾ってはいけないというわけではありません

浄土真宗のお盆の過ごし方は、一般的なお盆とは異なります。
日頃忘れがちなことを振り返り、たくさんのことを思い出す期間とされています。

その他の宗派 

仏教にはいくつもの宗派があります。
ここでは浄土真宗のほかに、曹洞宗と真言宗のお盆の特徴を紹介します。

曹洞宗はお供えする食事の内容に特徴があります。
お盆に帰ってくる故人全員の食事を用意します
1日3回の食事以外に、午前と午後のおやつもお供えします。

また、あの世へ帰るときのお土産にお団子の用意もあります

最終日はお供えしていた料理・果物・お飾りなどをゴザに包み、海や川へ流す精霊流しを行う地域もあります。
最近は環境問題により、お寺でお焚き上げしてもらうことが多くなっています。

真言宗のお盆はお供え物に特徴があります。

一般的な盆飾りのほかに、賽の目きりにした茄子やきゅうりに洗ったお米を混ぜた水の子と呼ばれるものを供えます。
それと蓮の葉か器に水を入れてミソハギの花束を添えた閼伽水(あかすい)を作ります。

これらがご先祖様の食事になります。

真言宗には追善供養と言われるものがあります。
遺族親族は祈りを捧げて善業を行い、功徳を積み重ねていくことが故人への供養になると言われています。

スポンサーリンク

お盆の迎え火まとめ 

ここまでお盆の迎え火と迎え火の意味や準備まで解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • お盆の迎え火は、先祖の霊を家に迎え言えれる際に焚く火
  • 迎え火は焙烙皿・おがらを準備する

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

スポンサーリンク

都道府県一覧から葬儀場を探す

こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。

法事法要の関連記事

コラム一覧へ

あなたにぴったりのお墓を診断!

色々種類があってわからない.

お墓選びで後悔したくない.

diagnosis_woman_img

最短30秒で診断

葬儀・お葬式を地域から探す

みんなが選んだお葬式は葬儀場・葬儀社をご案内/