お葬式
葬儀にコートやダウンなど上着は着てもいい?冬場の上着を徹底解説!
更新日:2022.11.18 公開日:2021.06.22
気温の低い冬場の葬儀では、喪服の上に何を着用すればいいのでしょうか?
そもそも葬儀で上着を着用するのは非常識なのでしょうか。
この記事では葬儀で着用する一般的な服装を踏まえたうえで、葬儀の際に着用する上着の注意点や防寒対策について解説していきます。
また、葬儀で着用する上着以外の靴やアクセサリー、バッグといった小物を選ぶ際に注意するポイントも併せてお伝えします。
葬儀での服装はポイントさえ押さえておけば、いざというときに迷うこともありません。
ぜひ、最後までお読みください。
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- 喪服と礼服の違いと葬儀の一般的な服装
- 寒い冬場の上着について
- 礼装用コートの購入時のポイント
- 香典
- 袱紗
- 数珠
- 小物
- 服装以外のマナー
- 雪国の葬儀事情
- Q:葬儀で結婚指輪は付けたままでも良い?
- Q:葬儀で着用するマスクの色は?
- 寒い冬場の上着マナーのまとめ
喪服と礼服の違いと葬儀の一般的な服装
礼服は冠婚葬祭のときに、敬意や威厳を表すために着用します。
フォーマルウェアとも呼ばれており、服によって格式が異なります。
喪服は葬儀の際に着用され、黒や薄墨色が一般的です。
喪服と礼服は、同様のものと考えて問題ありません。
礼服とは「冠婚葬祭など儀式で着用するフォーマルなウェア」のことをさします。
喪服とは「喪に服す礼服」という意味を表し、礼服の中の一種類という扱いになります。
黒色もしくは薄墨色が一般的です。
礼服には「正礼装」「準礼装」「略礼装」「平服」と4段階の格式があります。
モーニングコートや燕尾服、タキシードは正礼装や準礼装にあたります。
ブラックスーツは略礼服です。
近年は略礼服にあたるブラックスーツが主流となっています。
ブラックスーツはブラックフォーマルとも呼ばれ、冠婚葬祭で幅広く着用できます。
一般的に葬儀ではどのような服装をするか、男女別にみていきます。
男性
葬儀に行く際の男性の服装についてご紹介します。
ブラックスーツ
黒無地のシングルかダブルのスーツで、光沢がないタイプが基本です。
漆黒が深いほど格式が高くなります。
ビジネス用はブラックスーツとは異なるので避けます。
白ビジネスシャツ
シャツは白色が基本でネクタイピンはつけません。
黒のネクタイ
スーツと同様、黒色で光沢のないタイプを選びます。
黒の靴下
靴下も無地の黒色が基本です。
紺やグレー、柄付きの黒い靴下も避けます。
黒のビジネスシューズ
フォーマルではつま先に真一文字の線がついたストレートチップが一般的です。
靴を通す穴(鳩目)が甲の位置、もしくは甲よりつま先寄りに入っている内羽根式のシューズを履きます。
女性
葬儀に行く際の女性の服装についてご紹介します。
黒のワンピース
黒無地で、光沢がないシルクやウール素材をおすすめします。
スカート丈は長いほど格式が高いとされており、膝下からくるぶし丈が一般的です。
一番格式の高い正式礼装の場合はなるべく長めの丈を選び、準礼装は正式礼装ほど丈が長くならないよう気を付けます。
準礼装の場合はワンピース以外にもアンサンブルやスーツの着用もできます。
略礼装でしたらパンツスーツでもOKです。
黒のブラウスとスカート
喪服がなく、黒のブラウスやスカートで参列する場合も黒無地が基本です。
ブラウスは襟が大きく開いたものは避け、襟元が詰まったタイプを選びます。
肌の露出が最小限になるよう、袖丈は夏でも長袖か肘が隠れる程度のものがおすすめです。
一般会葬者であれば半袖ブラウスを着用しても問題ありません。
素材は光沢のないものを選択して、ボタンが光っていないかも注意します。
黒の無地ストッキング
葬儀の場では黒のストッキングが基本です。
寒い場合は、60デニールほどの少し透け感のあるタイツを選びます。
パンツスーツの場合は黒色のほかに肌色も着用可能です。
黒のパンプス
靴は黒い無地のパンプスを選びます。
合皮のパンプスでも問題ありません。
雪が降る地域で足元が滑りやすい場合は、ショートブーツがおすすめです。
寒い冬場の上着について
冬場の葬儀の防寒対策として上着の着用は可能です。
葬儀で着用するのにNGな上着もあるので詳しくみていきます。
OKな上着
喪服専用のコートというものはありません。
ですが、 礼装用のコート というものがあります。持っておくと便利な一枚です。
葬儀では礼装用コート以外に、黒色のフォーマルな上着でもOKです。
どうしても黒い上着がない場合は濃紺やグレーのダークカラーを選びます。
春先でダークカラーのコートがない場合は、外で上着を脱いで参列すれば問題ありません。
いずれにしてもカジュアルなデザインの上着は避けます。
NGな上着
殺生をイメージさせる毛皮やスエードなど革の素材の上着は避けます。
フェイクファーも毛皮と同様の扱いになるのでNGです。
襟元にファーが付いているコートはファーを取り外してください。
葬儀では服装も小物も基本的には黒、もしくは濃紺のダークカラーが主流です。
男性がブラックスーツの下に着るシャツは必ず白色の無地を選びます。
小物ではハンカチであれば白色でもOKです。
生地に光沢のある素材のコートは避けます。
ビニール素材はNGですが、ポリエステル素材は光沢がなければOKです。
コートの裏地もシャカシャカと音が出るような素材は避けたほうが良いです。
コートにフードが付いているタイプもカジュアルになるため、葬儀向きではありません。
チェスターコートといったシンプルでフォーマルに近いデザインを選びます。
ダウンジャケットはスポーティなため不向きとされていました。
近年は着用する人が増えているようですが、不快感を覚える参列者もいる可能性がある点を覚えておきましょう。
葬儀場についたら上着をどうするか
上着を着たままの参列は非常識とされています。
葬儀場にクロークがある場合は手荷物として預けます。
クロークがない場合は、上着を脱いで手に持って参列します。
どうしても寒い場合
葬儀場や火葬場では上着を脱いで参列するのが基本です。
喪服での防寒対策にはどのようなものがあるのかを紹介していきます。
黒のストールやひざ掛けあれば持参してもOKです。
黒色のセーターを喪服の下に着用しても問題ありません。
胸元や袖口からセーターが出ないように気を付けます。
ベストは袖が出にくいですが、おしゃれという印象を与えてしまうのでNGのようです。
熱保温素材のインナーを着用するのもひとつの手段です。
見た目的にもわかりづらく、スマートな防寒対策といえます。
お腹と腰を挟むように、貼るタイプのカイロをつけることで体全体が温まります。
小さなカイロをポケットに入れておくのもおすすめです。
マフラーは黒や濃紺のダークカラーを選びます。
葬儀場に入る前に外すのがマナーです。
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礼装用コートの購入時のポイント
コートを購入する際のポイントをご紹介します。
礼装用は黒一色でフォーマルなデザインを選びます。
オールシーズン着用できるライナー付きのタイプが機能的でおすすめです。
冬場は喪服の重ね着をするので、袖周りに少しゆとりのあるサイズがいいです。
着丈は膝下の長さが一般的です。
特に女性の場合、コートから中途半端に喪服が出ないように長めの丈を選びます。
素材は光沢のないウールやカシミアがおすすめです。
ポリエステル混はシワになりにくく保管しやすいです。
ボタンも黒色が基本です。
黒色でない場合や光沢がある場合は葬儀用のボタンカバーを購入し着用することをおすすめします。
葬儀に参列する際の持ち物は?
葬儀に参列する際に必要な持ち物についても確認しておきましょう。
スポンサーリンク香典
香典の相場は5千円〜2万円程度です。
葬儀の規模、個人との関係、葬儀のあとの食事をいただくかで金額が変わってきます。
金額が多すぎても気を使わせてしまうので注意してください。
金額に迷ったら、他の参列する方に相談するといいでしょう。
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袱紗
香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参します。
紫色は葬儀だけでなく、結婚式でも使えます。
そのため、1枚持っておくなら紫色がおすすめです。
急で袱紗を準備できない場合、ハンカチでも代用可能です。
ハンカチの場合、黒やグレーなど落ち着いた色のものにしてください。
数珠
数珠はお焼香の際に必要となります。数珠がないからと、貸し借りはしないようにしてください。
数珠は、その人の分身や魂を表すものとされており、貸し借りはタブーとされています。
どうしても数珠を準備できない場合は、数珠なしで参列しても問題ありません。
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小物
小物を持っていく場合は、必要最小限にしましょう。
- ハンカチ
- 折りたたみ傘
- バック
ハンカチは白色か黒色で無地が無難でしょう。
同色の刺繍やレースなど地味であればマナーとして問題ありません。
大きな傘は邪魔になるので、コンパクトな折りたたみ傘にしましょう。
派手な傘はさけ、地味なデザインにしてください。
もし派手な傘しかない場合は、ビニール傘でも大丈夫です。
バックは、黒色で光沢がないものを選びましょう。
革製の場合、シンプルなものを選び殺生を連想させるデザインは避けてくだい。
服装以外のマナー
ここでは服装以外の葬儀でのマナーについて紹介していきます。
髪型
女性の場合はひとつにまとめてスッキリさせるのが一般的です。
髪飾りをつける場合は黒色のものを選びます。
アクセサリー
基本的に結婚指輪以外は外し、イヤリングやピアスもつけません。
つけても良いものはパールのネックレスのみです。
ただし、二連や三連のものは、「不幸が連なる」ことを連想させてしまい縁起が良くありません。
アクセサリーを付ける場合は一連の物にしましょう。
カバン
黒色無地で小ぶりのハンドバッグを選びます。
素材は合皮を使用していても問題ありません。
メイク
アイシャドーやチークを入れないシンプルなメイクを心がけます。
ノーメイクは非常識とされており、薄くてもきちんとメイクするのがマナーです。
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雪国の葬儀事情
雪国の葬儀ではダウンの着用やブーツも着用は一般的です。
北海道では礼装用の滑り止め、中ボアつきのショートブーツが販売されています。
女性の場合、ストッキングではなくタイツの着用も問題ありません。
ブーツのヒールは、できれば3cm~5cmほどの高さがある方がフォーマルに近くなります。
雪国は気温も低く足元の悪い道を歩く場合もあるため、マナーよりも防寒対策が重視しされています。
よくある質問
スポンサーリンクQ:葬儀で結婚指輪は付けたままでも良い?
結婚指輪は付けたままで大丈夫です。
結婚指輪以外のアクセサリーはマナー違反となるので注意してください。
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Q:葬儀で着用するマスクの色は?
白色のマスクが最も無難でしょう。
黒色のほうがいいのでは?と思う方もいますが、黒色のマスクはカジュアルなイメージがあります。
黒色でも問題ありませんが、特別な理由がなければ白色が最適です。
寒い冬場の上着マナーのまとめ
冬場の葬儀では黒色の礼装コートや黒一色のフォーマルな上着なら着用可能です。
黒色がない場合は、濃紺やグレーのダークカラーを選びます。
冬場の葬儀の際の上着についてまとめると、
- カジュアルなデザインは避け、フォーマルに近いデザインを選ぶ
- 華美な印象や殺生を関連づける洋服は避ける
- インナーやセーターといった喪服の内側の部分で防寒対策を行う
という点に注意すると良いでしょう。
季節によって服装に迷うことも多いですが、葬儀では「お悔やみの気持ち」を表すことが何よりも大切になってきます。
ここまで葬儀に参列する際の上着の着用に関する情報や、服装に関するマナーなどについてお伝えしてきました。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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