法事法要
仏壇の引っ越しのやり方は?引っ越しする際の注意点も紹介
更新日:2022.01.24 公開日:2021.12.15

記事のポイントを先取り!
- 仏壇の引っ越しには魂抜きや魂入れが必要
- 引っ越しは専門業者に依頼するのが無難
- 仏壇の向きは宗派によって異なる
家を引っ越ししたり実家から仏壇を継承する際は仏壇の引っ越しが必要です。
仏壇の引っ越しはどのような手順で行えばいいのでしょうか?
この記事では、仏壇の引っ越しのやり方について詳しくご説明します。
仏壇の引っ越しにはどんな準備がいるのか?また誰に依頼すればいいのか?などの疑問にもお答えします。
仏壇を運ぶ際の注意点や新居での仏壇の向きなどについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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仏壇の引っ越しの方法
仏壇の引っ越しに必要な準備や手順についてご説明します。
1.初めに魂抜きをする
仏壇を移動するには「魂抜き」の儀式が必要です。
仏壇に限らずお墓でも行われる儀式で、「閉眼供養」とも呼ばれています。
魂抜きとは故人やご先祖様が宿っている仏壇から、一旦魂を抜く儀式を指します。
菩提寺の僧侶を迎えて読経してもらうのが、一般的な魂抜きの法要です。
なお、浄土真宗では「魂」という概念がないため、引っ越し前に「遷仏法要(遷座法要)」を行います。
2.運び出し
魂抜きが済んだら仏壇を運び出します。
仏壇の移動には引っ越し業者、もしくは仏壇専門の引っ越し業者へ依頼するのが一般的です。
引越し業者のメリット・デメリット
引っ越し業者へ依頼するメリットは他の家財道具と一緒に運搬できる点です。
しかし、仏壇の運搬に慣れていない業者へ依頼すると破損などの心配があります。
仏壇は芸術品として扱われるため、ほかの家財道具よりも運搬費は高額になる点も考慮しましょう。
引っ越し業者によっては専門業者へ委託する場合もあるようです。
仏壇の専門業者のメリット・デメリット
仏壇の専門業者へ依頼するメリットは何といっても安心感でしょう。
丁寧な作業はもちろんのこと、新居先での配置や仏壇のクリーニングもお任せできます。
また、仮住まいなどですぐに新居へ引っ越しできないときには、一時預かりのサービスを行っている業者もあります。
一時預かりは毎月2000円~5000円が相場です。
専門業者へ依頼するデメリットは費用が割高な点と、家財を運ぶ引っ越し業者とは別で依頼が必要な点などです。
クリーニング等はオプションであることも多く、遠方への引っ越しの際も割高になる傾向です。
3.引っ越し後は魂入れをしてもらう
引っ越し先では「魂入れ」という儀式を行います。
魂抜きとは逆で、仏壇へ故人の魂を宿らせる儀式です。
「開眼供養」とも呼ばれており、閉眼供養と同様に僧侶を迎えて読経をお願いします。
遠方への引っ越しする場合は以前のお寺の住職へ依頼するのが難しいかもしれません。
引っ越し前に事情を話して、同じ宗派のお寺を紹介してもらうのもおすすめです。
浄土真宗では入仏慶讃(にゅうぶつきょうさん)法要が必要です。
魂抜き・魂入れはしなくてはいけない?
仏壇を引っ越しする際、魂抜きや魂入れの儀式は必ずしなければいけないのでしょうか?
絶対に行わなければいけないという訳ではありません。
しかし、魂抜きの儀式を怠ると故人の魂は行き場所を失い、現世を彷徨うといわれています。
魂抜き・魂入れを依頼するとお布施も必要になりますので、家族と相談して決めてください。
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仏壇の引っ越しにかかる費用

仏壇の引っ越しにはどのくらいの費用が必要なのでしょうか?
引っ越し費用
まず業者へ支払う金額相場です。
引越し業者 | 約1万〜2万円 |
専門業者 | 約4万円〜 |
専門業者の場合はどのオプションを付けるか、引っ越し先への距離はどのくらいかによって価格差があります。
また、仏壇のサイズが大きいほど価格も高くなります。
引っ越し前に相見積もりを取ったほうが良いでしょう。
魂抜き・魂入れの費用
仏壇の運搬前後に行う魂抜きと魂入れには、読経していただく僧侶へのお布施が必要です。
お布施の相場は1万~3万円とされています。
お布施とは別で、出向いてもらった交通費として御車代を5000円程度包むのが一般的です。
お布施と御車代は一緒に包まずに別々にするのがマナーです。
不祝儀袋や白い封筒を使用してお金を入れます
また、お寺によっては茶湯料が必要な場合もありますので、事前に確認して失礼のないようにしましょう。
自分で引っ越しする際の注意点

仏壇は自分で運搬することも可能です。
自分で運搬する場合はどのような手順で行うのでしょうか?
事前に写真を撮っておく
仏壇を引っ越しする際には、現在の状態を写真に収めておくことをおすすめします。
仏壇を運搬する際は仏具をすべて取り出し、転居先でまた配置しなおさなければなりません。
事前に写真を撮っておくことで、迷わず迅速に仏具の配置ができます。
仏具などは個別に包装する
仏壇には香炉や鈴(りん)など細かな仏具がたくさんあります。
ひとまとめにせず、個別に緩衝材で包装すると傷つかず安心です。
鈴について詳しく知りたい方は、「仏壇の鈴(りん)はどのように使う?鳴らし方や手入れ方法を紹介」をご覧ください。
位牌やご本尊、遺影は白い布でくるんで直接手で持っていくようにします。
大切な位牌などは基本的に家人が運ぶのがマナーとされていますので、注意しましょう。
搬入の順番
引っ越しする際は仏壇を一番最後に運び出し、新居ではどの家財よりも先に搬入します。
これは仏壇に最後まで長く自宅にいてもらうためです。
引越し業者に依頼する場合は、仏壇を最後にトラックに積み込んでもらい、下ろすときには手前にある仏壇から下ろしてもらうようにしてください。
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仏壇の配置
仏壇を置く場所について迷われる方は多いのではないでしょうか。
仏壇の配置について解説します。
仏壇を置くのにおすすめな場所
仏壇を置く場所として作られている仏間は仏壇を置く最適の場所です。
また、床の間は上座となる場所ですので、床の間もおすすめです。
風水的な観点でいうと、人の多く集まる場所であるリビングも仏壇を置く場所に向いているとされています。
反対にあまりおすすめできないのは、人の集まらない場所で風水的にも凶となるようです。
リビングに仏壇を置くと違和感がありそうですが、近年はおしゃれな仏壇もたくさん販売されています。
宗派毎のおすすめの方角もありますが、住宅事情も考慮してできる範囲で構いません。
置く場所の注意点
仏壇は仏間にこだわらずリビングにおいても特に問題はありません。
置く場所よりも、どちらかというと置く環境に注意が必要です。
以下、NGな置き場所をまとめましたので参考になさってください。
- 直射日光が当たるところ
- 高温多湿になるところ
- エアコンの直風があたるところ
- 加湿器の水蒸気があたるところ
いずれも木製である仏壇の劣化を早める要因となりますので、注意しましょう。
新居での仏壇の向き
仏壇の向きについて注意すべき点をお伝えします。
仏壇の向き
仏壇の向きは宗派ごとにだいたい決まっています。
南面北座(なんめんほくざ)
曹洞宗や臨済宗は南面北座の向きが一般的です。
仏壇の背を北側にして、正面が南向きになるような置き方になります。
湿気を防げますし、適度な日当たりや風通しも良い方角です。
東面西座(とうめんせいざ)
浄土宗や天台宗、浄土真宗の仏壇の向きです。
仏壇の背を西にして、正面が東向きとなる置き方です。
古来より極楽浄土は西の方向にあるとされていました。
そのため仏壇の背を西にすることで、お参りする際に浄土へ祈る形となります。
「西方浄土説」などとも呼ばれます。
本山中心
総本山のある方を向いてお参りできるように仏壇を置くため、その部屋によって方角が変わる置き方です。
主に真言宗で用いられる置き方のようです。
春夏秋冬説
また、置き場所にこだわらない「春夏秋冬説」という考えもあります。
仏壇の向きにこだわらず、故人が安らかに眠れる場所であればどこでも良いという説です。
春は「東」、夏は「南」、秋は「西」、冬は「北」と方角が定められており、方角にこだわらないという考え方です。
仏壇の向きにはさまざまな考え方がありますが、必ずこの方角で置かなければならないということはありません。
部屋の配置によっては、思い通りの方角に向けられない場合もあるでしょう。
「仏壇に足を向けて寝ない」といわれているように故人を敬う気持ちが1番大切です。
神棚との向きに注意
仏壇と神棚を一緒の部屋に置く家が多いと思いますが、お互いの向きには注意が必要です。
避けるべき配置は2つあります。
仏壇と神棚を向かい合わせで置かない
仏壇と神棚を向かい合わせで置くのは家相的に良くないとされています。
どちらかにお参りするとき、一方にはお尻を向けることになるため失礼に当たるという考えもあります。
「対立祀り」という言葉もあるように避けるべき配置です。
仏壇の真上に神棚を置かない
仏壇の真上に神棚があると、どちらにお参りをしているかが分かりづらくなります。
どうしても真上に配置しなければならないときは、中心を少しずらしましょう。
お参りするときも仏壇へは正座、神棚へは立ってお参りするなど差をつけるようにします。
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仏壇の引っ越しまとめ

ここまで、仏壇の引っ越しについての情報を中心にお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。
- 仏壇を引っ越しする前後には魂抜きと魂入れの儀式が必要
- 仏壇の移動には引っ越し業者か専門業者へ依頼するのが一般的
- 自分で引っ越しをする際はサイズをよく図り、運搬に注意する
- 仏壇を置く向きは宗派ごとの決まりがあるが遵守しなくてよい
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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