お葬式
葬儀で男性の服装マナーとは?頭髪から靴まで分かりやすく解説します!
更新日:2022.11.18 公開日:2021.06.24

記事のポイントを先取り!
- 喪服には正喪服、準喪服、略喪服の格式が存在する
- ひげは剃らなくても問題ないが、きれいに整えるべきである
- お通夜であれば略喪服でも問題ない
男性が葬儀に参列する際は、ブラックスーツやダークスーツなどの喪服を着て、故人の死を悼み喪に服します。
しかし、突然葬儀に参列するとなると、喪服の用意ができずに慌ててしまいがちですよね?
今回の記事では急な葬儀に参列する際に慌てないために、葬儀での男性の服装について以下の点を中心に解説します。
- 男性が葬儀で着るべき服装のマナーについて
- お通夜と告別式で着る喪服の違いは〇〇であること
- 夏場と冬場の服装で気をつけるべきポイント
- ひげは剃ったほうがいいのか?
ぜひ最後までご覧ください。
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男性の喪服とはどんなもの?

そもそも葬儀で着る服装には格式があることをご存知でしょうか?
男性の喪服の格式には、正喪服、準喪服、略喪服があります。
それぞれの格式について特徴を記載します。
まず、正喪服とは最も格式が高い服装です。
男性の場合はモーニングコートが正喪服になりますので、一般的に喪主のみが着るようにします。
ジャケットやベストは黒色で、パンツは黒色かグレーに細いストライプが入っているものを着るようにします。
弔事において一般的に着る服装が準喪服です。
男性の場合はブラックスーツが準喪服に該当します。
ビジネスシーンで着るような光沢がある黒色のスーツは避けるようにして、漆黒に近いマットな質感のスーツを着るようにしてください。
略喪服は黒色やグレーなどのダークスーツのことです。
一般的に、喪主から「平服」と指定があった場合にのみ略喪服を着るようにします。
また仮通夜などの急ぎの場面では、略喪服を着るようにしてください。
葬儀で男性が着るべき服装

葬儀での男性の服装はブラックスーツが基本ですが、そのブラックスーツの中でも様々なマナーが存在します。
またスーツ以外の服装にもマナーがありますので、それぞれの服装のマナーを記載します。
スーツ
葬儀では光沢のない黒色の、ブラックスーツを着るようにします。
準喪服であるブラックスーツは、お通夜や葬儀、告別式まで様々な場面で対応できます。
ブラックスーツには、フロントのボタンが一列になっているシングルと、二列になっているダブルの2種類のスーツがあります。
ブラックスーツを葬儀に着ていく場合には、基本的にダブルでもシングルでも問題はありません。
従来ではダブルの方が貫禄があり、格式が高いという風潮もありましたが、近年ではシングルを着ることが多いようです。
ワイシャツ
葬儀には必ず白色のワイシャツを着て参列するようにしてください。
その際、柄のない無地のワイシャツが基本ですが、急遽葬儀に駆けつける際には無地でなくても問題ありません。
襟の形はレギュラーカラーかワイドカラーのものを選ぶようにします。
ボタンダウンはスポーティーでカジュアルな印象を与えてしまうため、フォーマルな葬儀の場ではふさわしくありません。
またワイドカラーであっても、えり元が大きく開いているものは葬儀にふさわしくないため避けるようにします。
ネクタイ
ネクタイは男性ならではの服装ですが、こちらも葬儀の場においてマナーが存在します。
葬儀の場では柄も光沢もない、無地の黒色のネクタイを着用するようにしてください。
この際その際ネクタイピンは光り物で目立ってしまいますので外します。
またネクタイの結び方は普段通りでも問題はありませんが、ネクタイの結び目にディンプルを作ってはいけません。
ディンプルとはネクタイの結び目にできるくぼみのことで、ネクタイに華やかさを持たせてしまうため葬儀の場ではふさわしくありません。
靴・靴下
靴も靴下も黒色のものを選ぶようにします。
靴の素材は、本革や合成皮革のものを選ぶようにしてください。
もしくはポリエステルなどの布系の靴であれば問題ありません。
つま先のデザインがUチップ(つま先がU字で縫われているもの)やウィングチップ(つま先がW字で切り返して縫われているもの)の靴は、フォーマルな場である葬儀にはふさわしくないため避けるようにします。
つま先が横一文字にデザインされているストレートチップで、靴ひもが内側に通っている靴を選ぶようにします。
靴下は黒色の無地であれば問題ありません。
葬儀に服装に関してさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をお読みください。
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お通夜と告別式で服装は変わる?

お通夜と告別式では服装が変わるのか気になるところです。
通夜は、一般的に故人が亡くなった翌日に、家族や故人と親しい人が集まり、静かに故人とのお別れを惜しむ儀式です。
通夜は告別式とは異なり、急に訃報を聞いて急ぎ駆けつける場合が多いといえます。
それでは男性が通夜に参列するには、どのような服装がふさわしいのでしょうか。
まずはお通夜と告別式の違いを記載した後に、お通夜と告別式の服装の違いを説明します。
お通夜と告別式の違いとは?
故人を偲び、悼むという点では同じです。
ただしお通夜と告別式では、故人との関係性によって参列するタイミングが異なります。
お通夜とは、親族や家族などの身近な人たちでロウソクや線香などの火を絶えないように見守り、故人と夜通し過ごして故人を偲ぶための儀式です。
それに対して、告別式は故人と関係があった友人や会社関係の方が、故人とお別れするための儀式です。
通夜に着るべき服
告別式では基本的に喪服(準喪服と呼ばれるブラックスーツ)を着るようにします
お通夜であれば平服と呼ばれる、略喪服を着ても問題ありません。
しかし、通夜では告別式と違い、着るべき服はビジネススーツです。
色は光沢のない黒や濃紺、またはダークグレーのスーツです。
ネクタイは黒か地味な色にし、柄も派手なストライプのようなものは避けます。
ワイシャツは白い無地のものが望ましく、それに黒のネクタイ、靴下、シンプルな靴の装いであることが望ましいでしょう。
ではなぜ、通夜は喪服(ブラックスーツ)ではなく、基本的に仕事用のビジネススーツ、平服で参列するのがふさわしいと、いわれるのでしょうか。
それは、通夜が急遽行われるためです。
通夜に喪服を着て参列するのは、あたかもその不幸を事前に予想して準備していたかのようで、かえって失礼に当たる可能性があるといった考えがあるためです。
ただし、色は黒色やグレーなどの地味な服装を選ぶようにしてください。
通夜に喪服を着てもいい?
同じ通夜でも、亡くなってから数日経つ場合には、喪服を着て参列しても問題ありません。
なぜなら、事前に喪服を準備できる日にちがあり、「とりあえず急ぎ駆けつけました」という意味合いがなくなるからです。
そのため、喪服で参列してもマナー違反とはなりません。
しかし、近年では告別式が平日の日中に行われる場合が多く、仕事の都合上、参列できない場合があります。
そのため、通夜のみ参列するという方も多くなり、通夜にも喪服で参列する傾向にあります。
急なお通夜の参列になったときの対処法
急な訃報の連絡に喪服の用意ができない場合があります。
お通夜であれば平服でも構いませんので、仕事帰りのスーツなどで参列するようにします。
スーツの色は濃い紺色や、ダークグレーであれば問題ありません。
ネクタイピンなどの貴金属類はお通夜の場では目立ってしまうため外すようにしてください。
夏場と冬場での注意点

夏場であっても冬場であっても、基本的な喪服の考えは変わりません。
夏場と冬場の葬儀での男性の服装で気をつけるべき点について記載します。
夏場の場合
夏場であっても男性は上下のブラックスーツに、白いワイシャツを着て、黒いネクタイを着用します。
しかし、夏場に生地が厚いスーツを長時間着ることは熱中症の原因にもなってしまいます。
そのため夏場では生地が薄い夏用の喪服を着るようにしてください。
また葬儀会場への移動中や葬儀が終了した後は、ジャケットを脱いでも問題ありません。
葬儀の夏の服装に関して詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をお読みください。
冬場の場合
冬場の葬儀の場合には防寒具にも気を配るようにします。
特に喪服の上から着るコートは、金具や無駄な装飾品のない黒色のコートを着るようにしてください。
ダウンジャケットのようなスポーティな上着はカジュアルに見えてしまうため、フォーマルな場の葬儀にはふさわしくないので避けるようにしてください。
防寒対策にセーターを着るのも問題ありません。
ただし基本的には無地の黒色のセーターで、目立たないものを着るようにしてください。
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葬儀での男性の身だしなみの注意点

葬儀に参列する際に、男性であれば気になる身だしなみの項目がありますよね?
例えば、ひげはどうすればいいのか、髪はワックスで整えてもいいのかなど服装以外でも気になる点は様々です。
男性だからこそ気になる身だしなみの注意点を解説します。
葬儀の髪型・ひげ
葬儀では、前髪は適度な長さで、清潔感がある髪型にしてください。
その際注意していただきたいのが、ワックスやジェルは使いすぎないようにすることです。
ワックスやジェルを使う際は、髪のハネを抑える程度の量に抑えて、無香料のものを使ってください。
葬儀に参列する際にひげは必ず剃る必要はありません。
ただし無精ひげを生やした状態は清潔感がありませんので、きれいに整えるようにしてください。
無理に剃る必要はありませんが、手入れをした状態で葬儀に参列するようにしましょう。
葬儀の時計・アクセサリー
葬儀の際に腕時計をしていても問題ありませんが、色や形には注意するようにします。
男性であれば白色の文字盤の時計を選び、ベルトはスチール製のものか黒色の革製のものを選ぶようにします。
葬儀の場では目立つ格好はNGですので、派手な装飾品がついている時計は避けるようにしてください。
葬儀では、結婚指輪以外のアクセサリーは外しましょう。
その際男性であれば、ネクタイピンなどもありますが、葬儀の場では外すようにしてください。
葬儀の腕時計マナーについて詳しく知りたい方はぜひ以下の記事をお読みください。
喪服がない時の対応

葬儀などで着る喪服は急に必要になる場合が多いです。
そのため、急な参列に備えるためにも、喪服は常に自宅に1セット用意しておいた方が良いです。
しかし、喪服が古くなってしまい処分してしまうこともあるでしょう。
急な訃報で慌ててしまうことが無いよう、対応策を紹介します。
喪服を用意できない場合の対応策として、レンタルサービスがあることを挙げます。
喪服を持っていない方や、喪服のサイズが合わなくなってしまった方に向けて喪服のレンタルサービスをおこなっている会社があるのです。
喪服がなくても慌てずに、葬儀社や地元の貸衣裳店へ連絡すればレンタルすることができます。
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葬儀での男性の服装についてのまとめ

今回の記事では葬儀での男性の服装について、
- 夏場は薄手のジャケットで暑さ対策が可能である
- 冬場はコートなどの防寒具にも気を配るべきである
- 喪服がないときにはレンタルも視野に入れる
以上を解説してきました。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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