法事法要
お彼岸での仏壇の飾りはどうする?お供えする食べ物や花も解説
更新日:2022.05.15 公開日:2022.01.22

記事のポイントを先取り!
- お彼岸の定番のお供え物として、おはぎや旬の果物などがある
- 仏壇への花の飾り方は、背の高い花を中心にひし形になるよう飾る
- 仏壇へお供えする花は、お参りする側に向ける
- 仏壇へお供えする花の本数は奇数にする
お彼岸には、お墓参りやお供えをすることが一般的です。
では、お彼岸の際の仏壇の飾りはどのようにすればいいのでしょうか。
そこでこの記事では、お彼岸の際の仏壇の飾り方について詳しく説明していきます。
この機会に、お彼岸の迎え方や準備についてきちんと知っておきましょう。
お彼岸にお供えする食べ物についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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お彼岸とは

お彼岸とは、お盆同様に先祖の魂を弔う行事のことです。
お彼岸は年に2回、春と秋にあります。
期間は、春分の日と秋分の日を中心とした前後3日間の、合計7日間です。
春分・秋分の日は、太陽が真東から昇り真西へと沈みます。
そのため、この世である「此岸(しがん)」とあの世である「彼岸」が最も通じやすい日であると考えられています。
また、古くからお彼岸の期間は、煩悩を無くすために西へ沈む太陽に祈りを捧げていたといわれています。
西へ沈む太陽に祈りを捧げていた理由は、西方に極楽浄土があると考えられているためです。
そのため、お彼岸はご先祖様や故人に感謝の気持ちを込めてお墓参りやお供えをして、供養する風習が生まれました。
お彼岸の迎え方や準備
ここからは、お彼岸の迎え方や準備について紹介していきます。
お彼岸を気持ちよく迎えるためにも、しっかりと準備しましょう。
仏壇や仏具の掃除
お彼岸の際には、仏壇や仏具の掃除をしておきましょう。
ご先祖様や故人が気持ちよくお彼岸を迎えられるよう、準備することをおすすめします。
掃除の注意点として、仏壇や仏具は水に弱いため、水拭きはなるべく避けるようにします。
もし水拭きした場合は、仕上げとして乾拭きすることを忘れないようにしてください。
また、指紋や手指の油分が付着すると、非常に落としにくくなってしまいます。
そのため、掃除の際には白手袋を着用した方がよいでしょう。
仏壇や仏具の掃除を依頼できる業者もあります。
あまりにも汚れがひどい場合には、相談してみてもよいかもしれません。
お墓参り
お彼岸の際には、お墓参りをすることが一般的です。
お墓参りの前に、お墓を掃除することをおすすめします。
お墓周りの雑草を抜いたり、墓石を水洗いするとよいでしょう。
墓石の彫刻部分は傷つきやすいため、使い古しの歯ブラシなどを使うときれいになります。
また、お墓にお供えする食べ物や花、線香やろうそくの準備を忘れないようにしましょう。
お彼岸のお墓参りでは、特にかしこまった服装で行く必要はなく、普段着でも問題ありません。
ただし、他の参列者の迷惑になるような派手な服装や、露出の多い服装は避けることがマナーとされています。
彼岸会
お彼岸では、彼岸会(ひがんえ)という法要が行われるケースもあります。
彼岸会の形式は、さまざまです。
寺院で行われる合同の彼岸会や、自宅に僧侶を招いて個別に行う彼岸会もあります。
お彼岸に法要を行う際には、お布施が必要になります。
合同の彼岸会のお布施の相場は、3000~5000円程度になります。
一方、個別に行う彼岸会のお布施の相場は、3万~5万円程度です。
また、個別に行う彼岸会の際には、お布施の他にもお車代が必要です。
お車代の相場は、5000円程度になります。
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お彼岸の仏壇の飾り

次に、お彼岸の仏壇の飾りについて紹介していきます。
毎日お供えするものや、お彼岸特有のお供え物もあります。
ぜひ参考にしてください。
毎日お供えする五供
毎日仏壇にお供えするお供え物の基本は、「五供(ごく)」になります。
五供とは、「花・ろうそく・線香・水・ご飯」の5種類のお供え物のことです。
詳しくは以下で紹介していきます。
花
仏教の考えで、花は「生きとし生けるものはすべて滅びる」といった意味を表しています。
そのため、基本的には生花をお供えするようにしましょう。
造花には香りはありませんが、生花には香りがあり、仏様も好まれると考えられています。
ろうそく
ろうそくは、故人の霊魂がこの世に帰ってくる際の道しるべになると考えられています。
ご先祖様や故人が迷うことなくこの世に辿り着くためにも、ろうそくは必須です。
必ずお供えすることをおすすめします。
線香
私たちは食事をして生きていますが、仏様は香りで食事を楽しむとされています。
そのため、線香の香りは仏様にとってごちそうであると考えられています。
また、線香の香りはお供えする方自身を清めたり、その場の空気を清めるといった効果があるとされています。
水
仏様も、私たちと同様にのどが渇くとされていますので、清水をお供えする必要があります。
お供えする水は、水道水で問題ありません。
ただし、汚れていたり濁っている水は避けるようにしてください。
宗派によっては、水をお供えしない宗派もあります。
迷った際には、僧侶や年配の親戚などに確認することをおすすめします。
ご飯
仏様にとって、炊き立てのご飯の香りは線香と同じくごちそうになると考えられています。
お供えする際には、仏様がすぐに食べることができるように、蓋や封がされているものは開封してからお供えします。
湯気が出ているうちは、仏様が召し上がっている最中だと考えられています。
そのため、ご飯から湯気が出ているうちはそのままお供えしておくようにしましょう。
お彼岸にお供えする食べ物
ここからは、お彼岸特有のお供え物について紹介していきます。
彼岸団子
お彼岸の時期に、お盆と同じように団子をお供えする地域もあります。
このように彼岸にお供えする団子のことを、彼岸団子といいます。
彼岸団子は、地域によって形やお供え方法が異なります。
丸い小さなお団子を山型に積んだ「積み団子」をお供えする地域や、平たいお団子をお供えするところもあります。
おはぎ・ぼたもち
お彼岸の定番のお供え物と言えば、餅米を餡で包んだぼたもちとおはぎです。
ぼたもちとおはぎは呼び方は異なりますが、基本的には同じ和菓子になります。
春のお彼岸では春に咲く牡丹にちなんで「ぼたもち」、秋のお彼岸では秋に咲く萩にちなんで「おはぎ」と呼ばれるようになりました。
ぼたもちやおはぎに使われている小豆には、邪気を払う効果があるとされています。
そのため、一年の健康を祈ってお彼岸に食べられるようになったといわれています。
また、昔は小豆や砂糖は貴重な食べ物でした。
小豆と砂糖を使ったぼたもちやおはぎは、お彼岸にお供えするものとしてふさわしいと考えられるようになった説もあります。
季節の果物
仏教では、お供えする果物は「丸い果物」がよいと考えられています。
この理由は、丸い物は「円」と表すことができ、「円」と「縁」をかけて縁起がよいとされていたためといわれています。
秋のお彼岸では、秋に旬を迎えるりんごやぶどう、梨や柿などがおすすめです。
基本的に、腐りやすいバナナなどは避け、日持ちする果物を選ぶことをおすすめします。
故人の好きだったもの
肉や魚などの生もの以外であれば、故人の好きだったものをお供えしても構いません。
お菓子などをお供えする場合には、「高杯(たかつき)」や「盛器(もりき)」という仏具を使用するようにしましょう。
お彼岸にお供えするお膳
お彼岸の際には、一般的なお供え物とは別に専用のお膳を準備することもあります。
ここからは、お彼岸のお膳の献立やルールを紹介していきます。
お膳の器と献立
献立は、汁が1種とおかずが5品の「一汁五菜」が基本になります。
この時、ご飯と漬け物は数に加えませんので覚えておきましょう。
地域によって異なりますが、一般的な献立を以下に紹介します。
- 飯 椀:白飯、わかめの混ぜご飯
- 汁 椀:絹豆腐のすまし汁
- 漬物皿:きゅうりとなすの浅漬
- 平 皿:がんもどきの煮物
- 膳 皿:野菜のごま和え(※これは平皿の蓋を容器として使用します)
- つ ぼ:ひじきの煮物
- 猪 口:煮豆
- 小 皿:きんぴらごぼう(※これはつぼの蓋を容器として使用します)
お皿の配置
お皿は、仏壇側から見て仏様が食べやすい向きに配置します。
まずは自分が食べるようにお膳を配置し、お供えする際にお膳を逆向きにすると簡単です。
- 奥 側:膳皿、平皿、小皿
- 真ん中:つぼ、猪口
- 手前側:飯椀、汁椀、漬物皿
お供え物は家族でいただく
お彼岸でお供えした食べ物は、お供えしたあとに家族でいただくことがマナーになります。
食べ物を粗末にしないことだけでなく、仏様と同じものをいただくことで、ご先祖様のパワーをいただけると考えられているためです。
仏様にお供えした食べ物をいただくことを、「お下がり」といいます。
お下がりをいただくことで、仏様に感謝の気持ちを持ち、命のありがたみを感じることができるでしょう。
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お彼岸で仏壇に飾る花
次に、お彼岸で仏壇に飾るおすすめの花やマナーについて紹介していきます。
具体的な花の種類なども紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
白い花
基本的に、四十九日までは白やピンク、クリーム色などの淡い色の花を飾るようにします。
忌明けからは、明るい色の花をお供えしても問題ありません。
故人の好きだった色や、種類の花をお供えしてもよいでしょう。
キク科の花
仏壇に飾る花として定番なのは、キク科の花になります。
キク科の花が選ばれる理由として、長持ちしやすく、種類も多いことが挙げられます。
また、キクには邪気を払う効果もあると考えられており、お供えにぴったりの花です。
フラワーアレンジメント
仏壇にお供えする花は生花でなくてはいけない、と思われている方も多いでしょう。
基本的には生花が望ましいですが、造花やフラワーアレンジメントされた花をお供えしても問題ありません。
今の時代、忙しい生活の方が多かったり、仕事上やむを得ず家を開けることが多い方もいます。
そんな方にとっては、毎日のお水の入れ替えが必要ない造花やプリザーブドフラワーは、お供えにとても便利です。
その代わり、命日や法事の際には生花をお供えするなど、時と場合によって使い分けすることをおすすめします。
仏壇に飾る花の飾り方

最後に、仏壇に飾る花の飾り方について、ポイントを紹介します。
基本のルールを知ることで、ご先祖様や故人の供養にも繋がります。
正しい飾り方を覚えておきましょう。
「花立」(はなたて)に飾る
花は、「花立(はなたて)」と呼ばれる仏具を用いて飾るようにしましょう。
花立は2つで一対となっている仏具で、仏壇の両脇に設置します。
しかし近年は、設置するスペースがないなどの理由から、1つのみを飾っているという方も多くなってきています。
お参りする側に向ける
花の向きは、お参りする側に向けて飾るようにしましょう。
仏教では「花は仏様からの慈悲の心を表すものである」と考えられ、お参りする方の心を楽しませることが仏様の喜びとなる、といわれています。
そのため、花をお参りする側に向けて飾るようになったとされています。
ひし形になるように形作る
花を飾る際は、神事の榊をイメージしてひし形になるように飾ります。
背の高い花を中心に1本置き、バランスを整えながら飾るようにしましょう。
花の本数は奇数にする
仏壇に飾る花の本数は、「3本」「5本」「7本」のように、奇数にすることが一般的です。
奇数にする理由として、奇数は割り切ることができない数字であることから、古くから縁起がよいものと考えられていることが挙げられます。
花の色合いは、白や淡い色合いのものがよく選ばれています。
その他、赤・黄・紫・ピンクなどを基本として花束にすることが多いようです。
一般的に色の組み合わせは、花の本数によって異なります。
3本の場合、白・黄色・紫の組み合わせで花束を作ることが一般的です。
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お彼岸の仏壇の飾りについてのまとめ

ここまで、お彼岸の際の仏壇の飾り付けの情報などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お彼岸には仏様に感謝の気持ちを込めてお供えなどをする風習がある
- 合同の彼岸会のお布施の相場は3000~5000円程度
- お彼岸でお供えした食べ物は、お供え後に家族で食べることがマナー
- 仏壇に花を飾る際は、ひし形になるように飾る
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。