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法事法要

花祭りの由来とは?甘茶をかける理由と作法も紹介

更新日:2022.11.17

回忌

紙に万年筆で書いている手元

記事のポイントを先取り!

  • 花祭りはお釈迦様の誕生日を祝うお祭り
  • 花祭りは7世紀初頭には行われていた
  • お釈迦様は45年間教えを説いて回った

4月8日は古くから受け継がれてきた伝統行事である花祭りの日です。

しかし、花祭りという名前は聞いたことがあっても、何のためのお祭りであるのか由来を知っている方は数少ないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、花祭りについて詳しく説明していきます。

お釈迦様の生涯についても解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 花祭りとは
  2. 花祭りの由来と歴史
  3. 花祭りに甘茶をかける理由
  4. 花祭りの作法
  5. お釈迦様の誕生秘話と生涯
  6. 花祭りの由来のまとめ
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花祭りとは

花祭りとは、仏教の開祖であるお釈迦様の誕生をお祝いする行事です。

お釈迦様の誕生日である4月8日に、仏教寺院で行われます。

花祭りでは、お釈迦様が誕生したと言われるネパールにあるルンビニの花園を模した、花御堂(はなみどう)が作られます。

花御堂とは、たくさんの花を飾り付けた小さなお堂で、これが花祭りと名付けられた由来の一つです。

花御堂の水盤の上には、右手で天を、左手で地を指さしたポーズをとったお釈迦様の誕生仏が安置されます。

誕生仏がこのようなポーズをしているのは、お釈迦様が生まれてすぐに七歩歩き、右手で天を、左手で地を指さし、「天上天下唯我独尊」と言ったとされる伝説に由来します。

参拝者は、この誕生仏に竹のひしゃくで甘茶(あまちゃ)をかけて、お釈迦様の誕生日を祝うことが習わしとなっています。

そして、甘茶を飲みながらお釈迦様の誕生を祝い合うのです。

甘茶を灌ぐ(そそぐ)ことから、灌仏会(かんぶつえ)と呼ばれることもあります。

また、他にも浴仏会(よくぶつえ)や仏生会(ぶっしょうえ)、降誕会(ごうたんえ)などという呼び方もあります。

甘茶を飲むと無病息災で過ごせる、目にかけると目が良くなるなどと言われています。

また、甘茶には害虫よけのおまじないの効果があるとして、古くから重宝されていました。

勘違いされやすいことですが、甘茶は砂糖などの甘味料を入れた甘いお茶ではありません。

ヤマアジサイの変種であるアマチャを乾燥させてお茶にしたもので、お茶自体に甘みがあるものです。

花祭りはもともとインドで行われていた行事で、それが中国、日本へと伝わってきました。

日本では、奈良時代に作られた誕生仏が残っており、奈良時代から花祭りが行われていたと考えられています。

当時の花祭りでは、甘茶ではなく香水(こうずい)と呼ばれる水がかけられていました。

甘茶をかける習慣は、江戸時代に始まったとされています。

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花祭りの由来と歴史

花祭りは、歴史の長い伝統的な行事です。

ここでは花祭りの由来や起源、歴史について説明していきます。

花祭りの由来

花祭りには2種類の由来があります。

花祭りは、お釈迦様の誕生日である4月8日に開催されます。

ちょうど春になり桜などの様々な花が咲き誇る時期に行われます。

この花が咲いている景色の中で開かれるお祭りであることが、花祭りと呼ばれる由来の一つと言われています。

また、お釈迦様の誕生仏が安置される花御堂は、多くの花で飾られ大変鮮やかです。

このルンビニの花園を象った様子も、花祭りと名づけられたもう一つの由来となっています。

花祭りの歴史

花祭りはインドで生まれ、中国を経由して日本に伝来しました。

日本に伝わったのは遥か昔で、7世紀初頭の推古天皇の時代には花祭りが行われていました。

のちの平安時代には宮中の恒例行事に採用されていたようです。

このころは、甘茶ではなく香水という水がかけられており、甘茶がかけられる習慣は江戸時代に広まりました。

ただ、一般民衆に花祭りが広まるようになったのは大正時代のようです。

1912年(明治45年)に浅草公園の伝道会堂にて、花祭りを仏教伝道青年会が開催したことがきっかけとなったと言われています。

その後、1916年(大正5年)に日比谷公園で仏教関係者が一堂に集まり、花祭りを合同で開催しました。

これが、恒例の年中行事となったことで、多くの国民に花祭りが親しまれるようになったのです。

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花祭りに甘茶をかける理由

花祭りでは、お釈迦様の誕生仏にひしゃくで甘茶をかけて、お釈迦様の誕生を祝います。

誕生仏に甘茶をかけることには、理由があります。

お釈迦様が生まれた時に、天から九頭の龍が姿を現し、甘露の雨を降らせました。

その甘露をお釈迦様の産湯に使った、という伝説が由来となっています。

甘露とは、中国に古くから伝わる、天地陰陽(相反する2つのもの)の気が調和すると降るとされる甘い液体のことです。

徳が高い王のもとに降るとも言われています。

この甘露の雨が降った伝説を、誕生仏に甘茶をかけることで再現し、お釈迦様の誕生日を祝うのです。

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花祭りの作法

寺院で行われる仏教行事と言われると、何か作法があるかと身構えてしまうかもしれません。

しかし、そのような心配をする必要はありません。

花祭りはだれでも自由に参加できるお祭りですので、一般的な寺院を参拝する際の作法を守っていれば問題ありません。

花祭りでは、花御堂の中に10㎝~30㎝ほどの誕生仏が安置されています。

この誕生仏にひしゃくですくった甘茶を仏頭から濯ぎます。

他に特に決まった作法はありませんが、案内が掲示されている場合にはその指示に従いましょう。

また、先に花御堂に対して参拝している方を参考にしてみても良いでしょう。

花祭りには法要のような作法はありませんので、小さなお子様連れでも気軽に参拝できます。

あまり寺院に行く機会がない方でも、お釈迦様の誕生を祝う特別な雰囲気を肌で感じることが出来るでしょう。

また、花祭りは必ずしも寺院で祝わなければならないものではありません。

自宅でお釈迦様の誕生日を祝い甘茶を飲む、という方法もあります。

花祭りに参加できない方は、まずは自宅でお釈迦様の誕生日を祝うことから始めてみても良いのではないでしょうか。

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お釈迦様の誕生秘話と生涯

ここまでは、花祭りの由来や作法について説明してきましたが、花祭りでお祝いされるお釈迦様とはどんな人物だったのでしょうか。

お釈迦様の生まれから、どんな生涯を過ごしたかを解説していきます。

誕生秘話

お釈迦様は釈迦族の国王である父と、隣国の執政の娘である母の間に生まれた王族でした。

生まれた直後に立ち上がって、右手で天を、左手で地を指さし「天上天下唯我独尊」と口にしたという伝説が残っています。

天上天下唯我独尊の教えは諸説ありますが、「私たち人間の命には差別がなく、平等に尊い」ということを表わしています。

この逸話は、お釈迦様の伝説の中でも一番有名なもので、花祭りで安置される誕生仏がとっているポーズの由来となっています。

また、国一番の聖者から「王になったら世界を治め、出家をしたら悟りを開く」という占いも受けていました。

このため、国王はお釈迦様を王にするために優れた教育を施し、望むものはなんでも与えたそうです。

生涯

お釈迦様は、欲しいものはすべて手に入れ、順風満帆の人生を送っていました。

しかし、いつしか「誰もが老い、病気になり、死んでしまうこと」に思い悩むようになります。

29歳の時、この悩みを解決するために、地位や家族などのそれまで手にしていたものをすべて捨て、出家し修行することを決意しました。

お釈迦様は自らに苦行を課すことで、答えを見つけようとしました。

断食や呼吸を止める苦行、心の動揺を抑える修行などをやせ細るまで行いましたが、答えは見つかりませんでした。

35歳の時に、苦行では答えが見つからないと気付いたお釈迦様は、菩提樹の下でこれまでの人生を振り返ります。

そこで、王族時代や苦行の繰り返しなどの極端な生活が、極端な考えや心を生み出してしまうことに気付いたのです。

このことに気付いたことで、苦しみから解放され悟りを開くことができました。

そしてこの悟りの内容を一緒に修業した僧侶5人に伝えた後、全国各地を教えを説いて回りました。

お釈迦様が80歳で入滅(にゅうめつ)するまでの45年間、真理を説くことに捧げたのです。

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花祭りの由来のまとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

ここまで、花祭りの意味や由来、作法などの情報を中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 花祭りはお釈迦様の誕生日をお祝いするための行事
  • お釈迦様の誕生仏にひしゃくですくった甘茶をかける
  • 花祭りはインド由来の由緒あるお祭り
  • お釈迦様は裕福な生活や苦行ののち悟りを開いた

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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