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法事法要

戒名の歴史とは?構成や宗派ごとの歴史と特徴を紹介

更新日:2022.04.14

戒名

記事のポイントを先取り!

  • 戒名は中国仏教の歴史の中で生まれた
  • 宗派ごとに戒名は少し異なる
  • 位によって戒名料は異なる
  • 戒名を付けないという選択肢もある

戒名は知っていると思いますが、正式な意味などはご存知でしょうか。
戒名の意味は知っていても、その歴史について知らない方は多いと思います。
そこでこの記事では、戒名の歴史について詳しく説明していきます。

この機会に、戒名の構成や宗派ごとの歴史についても覚えておきましょう。
戒名を付ける必要性についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 戒名とは
  2. 戒名の歴史
  3. 戒名の構成の意味
  4. 宗派ごとの戒名の特徴
  5. 戒名のお布施の目安
  6. 生前戒名の歴史
  7. 戒名を付ける必要性は何?
  8. 戒名の歴史のまとめ
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戒名とは

故人に付けられる名前としての戒名は、ご存じの方も多いと思います。
しかし、本来の戒名は仏弟子の証しとして与えられるものであり、生前に授かるのが正式な戒名です。

仏教では、葬儀の際に戒名を使うことで故人を極楽浄土へと導くという考え方があります。
この考え方にもとづくと、戒名のない方は冥土をさまようこととなってしまうのです。
そうした事態を避けるために、生前に仏弟子とならなかった場合は死後に僧侶が戒名を与えて、安心して極楽浄土へと旅立てる手助けをします。

仏教を信じる者はみな故人を極楽浄土へ送りたいといういった想いから、戒名は今のような使われ方になりましたをしたのです。

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戒名の歴史

現在日本で扱われる戒名は、日本独特のものとなります。
とはいえ、戒名の歴史はとても長く、古くは江戸時代にさかのぼるものです。
本来の戒名の意味も含め、戒名の歴史について紹介します。

本来の意味

前項でも触れましたが、戒名というのは仏弟子の証しとして、生前に僧侶から与えられる名前です。
仏弟子というのは、仏様の弟子となることであり、仏道修行のため出家した者だけに与えられるのが戒名でした。

多くの場合は出家して仏教の教えを学ぶことにあります。
本来の意味で使われる戒名は、仮に仏教を信仰する方でも授かれないことが多いでしょう。

戒名の歴史

仏教というと、インドが発祥の地であることはご存じの方も多いご存じの方も多いでしょう。
しかし、その仏教の発祥となるインドにおいてはもともと戒名は存在せず、その後の歴史で使われだしたのです。

戒名が最初に使われだしたのは、インドから中国へ渡来した後の話です。
中国仏教の歴史の中で、本来の意味である出家者への名前として使われだしたのが、戒名の起源と言われています。

日本における戒名の歴史は、仏教が中国から日本へと渡りわたり江戸時代を迎えたころになります。
江戸時代に江戸幕府による壇家制度というものが制定されました。

壇家制度というのは、庶民も含めた江戸の人々はどこかのお寺に属すことを強要する制度です。
この壇家制度により、庶民に対する葬儀においても僧侶が携わることとなり、戒名を持たない庶民を導くために、現在の死後戒名が定着したとされています。

これ以降の歴史では大きく変化することもなく、現在の戒名へと至ります。

宗派による付け方

戒名というのは仏教全般で使われる名前ではありますが、宗派によって考え方の違いから呼び方が変わり、名前が違っていたり、その考え方に違いがあることもあります。

もっとも大きく異なるのは、浄土真宗です。
浄土真宗では戒名と呼ばずには戒名がなく、戒名の代わりに法名というものが使われます。
法名と戒名に大きな違いはありませんが、戒名は本来出家を必要としており、法名は出家をしないで生活はそのまま教えを請う者に与えられた名前だったようです。

浄土真宗の他に日蓮宗も、戒名とは少し違った考え方をもっています。
日蓮宗には戒律がなく、戒名というものが存在しません。

日蓮宗では戒名の代わりに法号というものが使われ、戒名を考える際にもその教えに沿った考え方がされるのです。

戒名が使われる場所

戒名を使う場所と聞いて、多くの方は位牌の名前や読経を思い浮かべると思います。
実際、位牌には戒名が刻まれますし、読経の中でも何度か読み上げられるものです。

他にもお墓や卒塔婆などでも扱われることがあります。
戒名は仏弟子に与えられる名前であり、現在では故人の名前という認識でも間違いとは言い切れません。

死後に故人の名前を扱う場面では、戒名が使われることはよくあります。

戒名の見方

戒名は、最大4つの項目から成り立っています。
しかし、多くの場合3つの項目を使うことが一般的です。

最初は「院号」か「道号」から始まり「戒名」を記したのち、その故人の位を示すために「位号」を付け加えた構成の文字列が戒名です。

前述した浄土真宗では、位号がなく法名の前に「釋」や「釋尼」などの文字をつけ、日蓮宗では戒名の代わりに「法号(日号)」が当てはめられます。

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戒名の構成の意味

主な戒名は4つの項目によって構成されます。
項目ごとにちゃんと意味があり、戒名によって故人のことを表すことができるのです。

戒名の構成の意味を理解できれば、戒名を読むだけでその故人の位がどの程度かを知ることができるでしょう。
4つの項目がそれぞれ何を意味しているのか、詳しく説明します。

院号・院殿号

院号・院殿号は、戒名において最初に記される項目です。
院号は歴史に名を残すほどの社会的貢献をした方に、院殿号は主に高貴な身分の方に使われるものとなっています。

そのため、多くの場合はこれらの項目が省略され、次に説明する道号から戒名が始まる方がほとんどですばかりです。

実際に用いられる際は、貢献の内容に応じた文字を記し、その後に「〇〇院」や「〇〇院殿」と記されるようになっています。

道号

道号は、多くの方が戒名の最初に付けられる項目です。
この道号ですが、未成年に該当する故人には記されません。

道号が表すのは故人の印象であり、故人の性格や生前の行動などから文字を選択します。
その性質からも、道号に使われる文字は多岐にわたり、場所や住居、人や人格を示す文字を使うことがほとんどです。

例としては、場所を示す海や山、住居を示す殿や宅、人や人格を示す翁や光などが挙げられます。
また、道号に適さない文字というものもあり、良くも悪くも縁起に関わるものが主に挙げられます。
縁起が悪いものであれば死や病、縁起が良いものであれば祝や笑などが適さない文字です。

戒名

戒名は4つの項目から成り立ちますが、故人の名前としての意味がある戒名はこの部分に当てはまります。

故人の名前とされる戒名は、経典や仏様から取った1文字と故人の俗名から取った1文字を合わせて2文字で表すものです。

他にも生前の職業や尊敬する人物から1文字を持ってくることもあります。
また戒名には、著名人の名前や不吉な意味や響きを持つ文字も避けるべきとされる文字です。

位号

位号は、戒名の最後に記される文字であり、故人の位を示す項目です。
社会への貢献度、お寺との関係性、故人の性別や年齢を考慮してお寺や僧侶が判断して決められるので、遺族が決めることはできません。

男性の位号には、一般戒名として信士居士があり、その上に院を加えた院信士院居士があります。
女性の位号は、信女大姉の一般戒名、その上に院信女院大姉となっています。

信の字には正しい信仰の意味が込められており、侍を表す士を男性に使い、女性は女や姉などの直接的な文字が使われています。

居士にはインドで商業などに関わる資産家という意味があり、大姉は高い身分の女性を意味したものです。
院は上皇などを意味することもあるので転じて高貴な身分の意味を込め、位が高くなります。

また、児童は別に位号があるので以下に記しておきます。

水子や幼児:水子
4〜5歳男児:幼児や嬰児(みどりご)あるいは孩児(がいじ)
4〜5歳女児:幼女や嬰女(みどりご)あるいは孩女(がいにょ)
〜15歳男児:童子や大童子
〜15歳女児:童女や大童女

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宗派ごとの戒名の特徴

一般的な戒名の構成などはお伝えしてきましたが、宗派によって戒名の考え方は少し異なります。
使われる文字に特徴のある宗派などもあるので、いくつか紹介します。

真言宗

真言宗の戒名における特徴は、戒名の最初に梵字が書かれる点にあります。
梵字とは、古代インドの言葉であるサンスクリット語を意味する梵語を文字に表したものです。

多くの場合は戒名の最初にアの梵字を付けますが、故人が幼児であった場合はカの梵字を付けます。
それぞれ、アの梵字には大日如来の弟子、カの梵字には地蔵菩薩の意味があるようです。

浄土宗

浄土宗の戒名では、道号はなく誉号が付けられるのが特徴ですがあります。
他の構成は一般的なものと変わりませんが、戒名の前に「誉」の1文字を付けるのが誉号です。

本来は僧侶に付けられていたものですが、現在では一般の方でも授かるようになっています。

また、浄土宗の別の流派などでは誉号とは違う文字が付けられるようです。
西山派には道号があり、道号の前に「」の1文字を付ける空号というものがあります。
名越派では「」の1文字を戒名の前に付ける良号が誉号の代わりに付けられるようです。

浄土真宗

浄土真宗では戒名が使われないことと、位号を使わないことがないことが特徴です。
浄土真宗では阿弥陀如来を本尊とし、阿弥陀如来の弟子となることで法名を授かります。

法名の前に「釋」を付ける釋号というものはありますが、道号も存在しません。
そのため、浄土真宗で院号を付けない一般の方の戒名は「釋◯◯」といったシンプルなものになります。
流派によっては女性の釋号を「釋尼」とすることもあるようです。

日蓮宗

日蓮宗には戒律がないことから、戒名がないことが特徴です。
戒名の代わりに法号(日号)があり、一般的な戒名の構成で名前を表す2文字の部分に入ります。

法号は「日」の1文字と俗名などから取った1文字を合わせた、2文字の名前です。
また、道号の前に性別を表す文字として、男性は法、女性は妙という文字が付けられます。

天台宗

天台宗の戒名には特に変わった特徴はありませんが、宗派として本尊を定めないという宗派的特徴はあります。

そのため天台宗の戒名では、最初に本尊を表す梵字が付けられることがあるようです。
大日如来を本尊としている故人の場合は大日如来を表すアの梵字、阿弥陀如来を本尊とする故人の場合は阿弥陀如来を表すキリークの梵字が付けられます。

曹洞宗・臨済宗

曹洞宗や臨済宗も、特に変わった戒名ではありません。
ただし、白木位牌に戒名を記した際に「新帰元」という文字が記されることがあります。

新帰元とは、新たに元いた世界へと帰るといった意味があり、死後も消えるわけではないという教義から付けられるようです。

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戒名のお布施の目安

多くの宗派では戒名に位号という位があることはお伝えしましたが、その位によって戒名料の相場が異なります。
前提として、戒名料はお寺から要求されるお金ではなく、あくまでお布施であることは知っておきましょう。

お布施である以上、戒名料に明確な金額相場はありません。
その前提の上で、戒名の位ごとにおいての一般的な費用相場を紹介します。

院居士・院大姉

院居士(いんこじ)・院大姉(いんだいし)は、位号の中でもっとも高い位のもので、よほどの功績を残した方にしか付けられません。

滅多に付けられない位号であるため、その費用相場も高くなっており、多くの場合は100万円以上のお布施を必要とします。

院信士・院信女

院信士(いんしんし)・院信女(いんしんにょ)は、一般的に使われる可能性のある位号の中では一番高い位の位号です。

こちらも滅多に付けられるものではありませんが、費用相場は50〜100万円と高価なものとなっています。

居士・大姉

居士(こじ)・大姉(だいし)は、少し位の高い位号で、お寺や社会にある程度貢献した方に付けられる位号です。

特別なにもしていない家庭では付けられないかもしれませんが、その費用相場は50〜80万円とされています。

信士・信女

信士(しんし)・信女(しんにょ)は、もっとも位の低い位号であり、多くの方が付けられる位号でもあります。

一般的に付けられる位号であるため、その費用相場は10〜50万円と戒名の中では安価な位号です。

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生前戒名の歴史

現在で戒名を授かるのは、多くの場合が死後の葬儀などになります。
しかし、戒名は本来生きている内に授かるものであり、今でも生きている間に戒名を授かることができるのです。

生きている内に戒名を授かることを生前戒名といい、信仰心の篤い強い方であれば生前戒名を付けている方も少なくないでしょう。
生前戒名の必要性や授かり方について説明します。

生前戒名の意味

そもそも戒名は、仏弟子となった証しを意味する名前です。
出家して仏教を学ぶことを誓う意味合いがあり、一般の方が授かるものではありませんでした。

現代では宗教的な意味合いであれば、生前に授かることで仏教への信仰心を示すことができるでしょう。
現実的な意味合いでは、生前戒名をつけることで遺族への負担などを減らすことができます。
故人の死後、遺族がやることは多いですし、必要な費用というものも少なくありません。

また、自分の付けたい戒名を付けることもできる場合があるので、戒名は自分で決めたいという方も考えてみるといいでしょう。

生前戒名の授かり方

生前戒名を付ける方法はさまざまで、自分で付けることも可能ですし、今ではアプリで戒名作成の手助けなどもできるようです。

しかし、そうした方法で生前戒名を付ける場合は注意が必要で、多くの場合は菩提寺での供養ができなくなってしまいます。

お寺のルールとして、そのお寺で戒名を付けた人しか遺骨を納めることができない、というルールがあるお寺もあるのです。
生前戒名を授かる方法としては、菩提寺に相談することをおすすめします。

他のお寺で付けてもらうこともできますが、菩提寺がある場合は菩提寺で付けないとトラブルの原因となってしまうのです。
菩提寺に生前戒名を授かりたいことを相談し、事前にお布施を支払って付けてもらいましょう。

しかし、菩提寺によっては、自分で考えたい旨を伝えれば相談に乗ってくれることもあるので、自分で戒名を付けたい場合でも菩提寺へ相談することをおすすめします。

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戒名を付ける必要性は何?

さまざまな戒名やその歴史などについて触れてきましたが、人によっては戒名を不要と捉える方もいます。
実際、戒名は必ず必要なものではなく、特に仏教に関わらない方であれば戒名以外の名前を授かるでしょう。

今回は、あくまで仏教を信仰する方にとっての、戒名を付ける必要性や付けない場合のメリット・デメリットについて紹介します。

戒名を付ける必要性とは

戒名を付けることには意味があり、決して無駄なことではありません。

宗教的な意味合いもそうですが、社会的あるいは現実的な意味合いでも、戒名を付ける必要性があります。

どのような理由が挙げられるのか、3点ほど説明します。

戒名がないとお墓に入れない

生前戒名の項目でも多少触れましたが、お寺では戒名のない故人の納骨を受け入れていないケースが多々あります。
仏教の供養では戒名で故人を呼ぶこともあり、戒名がなければ供養できないのです。

また、その際に必要な戒名はそのお寺で付けられたものでなくてはならないこともあり、他寺で授かった戒名も受け付けないこともはあります。

特に菩提寺を持っている家庭では、必ず菩提寺で戒名を授かっておくことが大切です。

戒名を付けないと世間の体裁が悪い

散骨や自然葬などでは、お墓を建てないことから戒名を必要としません。

しかし、それらの選択をするのは多くの場合故人の生前からの意志であり、遺族が勝手に判断することではないでしょう。

遺書などにより戒名を不要とする意志があれば話は変わりますが、遺族の判断で戒名を付けないのは不敬と考える方は一定数います。

そういった方のことを考えると戒名をつけないというのは、少なからず体裁に関わってくるものと言えるでしょう。

大切な家族の供養をする為

戒名は故人を極楽浄土に導く上で、欠かせないものです。
大切な故人をしっかりと供養しようと考えるのであれば、戒名を付けないという選択肢はないといえます。

菩提寺への納骨も含め、故人を供養するためにも戒名は必要なものなのです。

戒名を付けないメリット

戒名を付けることの必要性はお伝えしましたが、付けない場合にもメリットはあります。
戒名を付けなかった場合には、どのようなメリットがあるのか紹介します。

費用が抑えられる

いくつかお伝えしてきましたが、戒名をつけるためには戒名料が必要になります。
その費用は一般的に見ると、安くても10万円はかかるものです。
決して安いものではなく、高い位号を授かる方であればさらに費用を要します。

戒名を付けない場合は、そうした費用がかからないメリットがあります。
戒名料を考え、遺族のが負担にならないためにと遺言書などで散骨を希望する故人の方もいるようです。

自由な形で葬儀できる

戒名がなければ仏教に関わる葬儀や法要は行えません。
しかし、仏教にこだわらないのであればその供養方法は多岐にわたります。

先祖代々仏教を信仰し、今後も仏教を信じ続けるという考えでないなら方でなければ、戒名を付けない選択肢もあるでしょう。

宗教観の薄くなった現代では、戒名を付けずに散骨や自然葬を選択することで済ます方も増えているようです。

戒名を付けないデメリット

戒名を付けないメリットはありますが、当然デメリットも存在します。
戒名を付けるか悩んでいる方は、デメリットについて考慮する必要があるでしょう。
戒名を付けない場合のデメリットについて、4点ほど紹介します。

納骨してもらえない

お寺の多くは、戒名のない故人の遺骨を受け入れない傾向にあります。
仏教での供養に戒名が必要なこともあり、戒名のない故人は受け入れたとしても供養ができないことが大きな要因と言えるでしょう。

単純にルールとしてそう決めているお寺もあると思いますが、いずれにせよ戒名のない故人は納骨を受け入れられないケースが多いのです。

もし戒名を付けない場合は、お寺ではなく宗教を問わない霊園などを新たな選択肢として探すことになります。選択しなければいけません。

親族に理解が得られない

仏教を信仰する家庭の場合、戒名を付けないことを嫌う方は必ずいるものです。
戒名は必要なものであり、それを付けないというのは不敬にあたる行為だと考える人もいるでしょう。

戒名を付けない場合には、事前に親族の理解を得ておく必要があるのです。
勝手に戒名を断ってしまえば、親族との関係も悪化しかねません。

菩提寺との関係が悪くなる

菩提寺がある家庭であれば、戒名を付けないことで菩提寺との関係が悪くなることもが考えられます。
そもそも菩提寺と壇家の関係は、お互いに支え合う契約が交わされているものです。
菩提寺に法要などを担っていただく代わりに、壇家は菩提寺を支える役目があります。

戒名を付けないというのは戒名料を払わないことにも繋がり、その契約を一部拒否するのに等しいものです。
戒名を付けない場合には、最悪菩提寺との関係が断たれる可能性も考慮しなくてはいけないでしょう。

仏式葬儀が行えない

戒名は仏式葬儀において欠かせないものです。
もちろん、戒名を使わない葬儀というものもありますが、戒名がなくては故人を極楽浄土へ導けないため、戒名があることはとても大切なこととなります。

多くのお寺では、戒名を断る家庭の葬儀は行わないこともあるでしょう。

いずれにせよ、戒名を付けないということは、仏式の葬儀や法要ができなくなると思っておかなければいけません。

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戒名の歴史のまとめ

ここまで戒名の歴史についての情報や、宗派ごとの戒名について中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 戒名の歴史は中国仏教までさかのぼる
  • 戒名は基本4つの項目で構成され、宗派によって内容が異なる
  • 戒名は位によって費用相場が変わる
  • 戒名は無くても良いが、仏教では必ず必要

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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