粗供養の相場はどのくらい？粗供養に選んではいけない品物とは？

更新日：2024.03.12

香典

記事のポイントを先取り！

• ・粗供養は、法事の施主を務めた人が行う
• ・粗供養を渡す場合の相場は500円〜1,000円程度
• ・法要の際の粗供養品の相場は2,000〜3,000円程度

法要の際にお返しを受け取ったことがある方もいるかと思いますが、粗供養についてはご存じでしょうか。

地域によってはあまり聞きなれない方もいるかもしれません。

そこでこの記事では、粗供養の概要や相場について解説します。

この機会に、粗供養のマナーや注意点について覚えておきましょう。

後半では、地域で違う粗供養の呼び方についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 粗供養とは
2. 手紙で代用するケースもある
3. 粗供養は誰が行うの？
4. 粗供養の相場について
5. 粗供養品にはどんなものを選べばいい？
6. 粗供養品として選ばない方がいいもの
7. 粗供養はいつ渡す？
8. 粗供養と「香典返し」「満中陰志」との違いとは？
9. 粗供養品には「のし紙」ではなく「掛け紙」
10. 粗供養注意点
11. 地域で違う粗供養の呼び方
12. 粗供養の正しいマナー
13. 粗供養の際に避けるべき3つの誤り
14. 法事における粗供養品の準備タイミング
15. 初盆（新盆）の粗供養品について
16. よくある質問
17. 粗供養の相場についてのまとめ

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粗供養とは

まずはそもそも粗供養（そくよう）とはどういった意味合いなのか紹介していきます。

粗供養とは、仏教において、法要の際に参列者に渡すささやかなお礼の品のことです。

地域によって使われることばが異なりますが、粗供養は関西や西日本にて使われています。

参列できず、香典を送っていただいた方に対しては粗供養品を郵送にて送ることが多いです。

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手紙で代用するケースもある

葬儀の習慣における粗供養の形式は、時代とともに変化しています。

現代では、品物を贈る代わりに、感謝の気持ちを込めた手紙を選ぶ人も増えています。

特に、香典を受け取らないという選択をする家族がいる中で、このアプローチはより一層意味を持ちます。

失われた家族への哀悼の気持ちを表す方法として、香典を子どもの養育費として活用する例も見受けられます。

このような状況では、返礼品を送るのではなく、心からの感謝を込めたお礼の手紙を書くことが推奨されます。

この変化は、葬儀に対する考え方が多様化している現代社会の一面を反映しており、伝統的な粗供養の形を進化させています。

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粗供養は誰が行うの？

粗供養は、故人を偲び、葬儀や法要に参列してくださった方への感謝の気持ちを表す重要な慣習です。

この慣習には地域ごとに異なる風習やルールが存在し、施主が中心となって行うことが一般的ですが、地域や家族構成によってはその慣習に幅があります。

施主による粗供養の実施

伝統的に、粗供養は法事を主催する施主が準備し、法要に参列してくださった方々へお渡しするものです。

これは故人への尊敬と、法要を支えてくださった皆様への感謝の表れとなります。

家族や地域による多様性

一方で、特に関西地方をはじめとする一部の地域では、施主のみならず、兄弟や近親者も粗供養品を準備して参列者へ贈る習慣があります。

これは地域共同体の絆を示すと同時に、故人への深い敬意を表す行為とも言えるでしょう。

粗供養の準備にあたっては、このような地域差や家族の慣習を尊重することが大切です。

不確かな場合は、地元の寺院や年配の親戚、または葬儀社などの専門家に相談することをお勧めします。

事前に確認することで、故人と参列者への敬意を適切に表すことができます。

粗供養の実践においては、参列者への感謝と故人への敬愛の気持ちを忘れずに、地域の風習や家族の伝統に沿った方法で行うことが、最も重要なポイントです。

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粗供養の相場について

次に粗供養の相場について紹介していきます。

葬儀屋告別式、法要などのケースごとに分けて説明していきますので、以下を参考にしてください。

葬儀・告別式の粗供養品の相場

葬儀や告別式の当日に粗供養品をお渡しするのであれば、相場は500円〜1,000円程度になります。

香典返しの分を含めると、香典の3分の1〜半額程度が相場であるとされています。

法要の粗供養品の相場

法要の際の粗供養品の相場は、2,000〜3,000円程度になります。

相場については地域や家柄によっても異なるので、詳しくは寺院や葬儀会社のスタッフに確認することをおすすめします。

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粗供養品にはどんなものを選べばいい？

次に実際に粗供養品を選ぶ際にはどのようなものを選べばいいのか紹介していきます。

基本的には、消え物を渡すことがマナーになります。

食べ物

食べ物を粗供養品として選ぶ場合のポイントとしては、日持ちするもの選ぶことです。

食べ物でおすすめのものを以下に挙げます。

・お菓子

・コーヒー

・お茶

・海苔

・調味料

日用品

日用品でも消え物である消耗品を選ぶことが基本的な考え方になります。

消え物を選ぶ理由としては、不幸が後に残らないようにといった願いの気持ちが込められているとされています。

おすすめの日用品での粗供養品を以下にまとめます。

・タオル

・ハンカチ

・洗剤

・石鹸

・シーツ

カタログギフト

最近では、カタログギフトの人気が高くなっています。

カタログギフトは相手に好きなものを選んでいただける点がメリットになります。

カタログギフトであれば、当日返しだとしても荷物にならず、コンパクトなので便利です。

また、日持ちしないようなものでも相手が選ぶので問題ありません。

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粗供養品として選ばない方がいいもの

次は逆に粗供養品としては不向きであるものについて紹介していきます。

仏教では殺生を禁止しており、生ものは悪くなりやすいので肉や魚は避けることがマナーになります。

仏教ではお酒を飲んではいけないといったルールがあるので、お酒を選ぶことも避けた方がいいです。

この他には商品券などはお金をイメージさせてしまうため、避けるようにしましょう。

また、慶事でよく使用されるようなかつお節や昆布、アワビなどの縁起の良いものも避けるべきです。

以下に粗供養品として選ばない方が良いものをまとめます。

・肉や魚などの生もの

・商品券

・お酒

・かつお節

・昆布

・アワビ

・鯛

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粗供養はいつ渡す？

粗供養はいつ渡すべきなのか迷ってしまう方もいるかと思います。

ここからは粗供養品を渡すタイミングについて紹介していきます。

葬儀・告別式の場合

まずは、葬儀の際に粗供養品を渡すタイミングについて紹介していきます。

葬儀や告別式では、受付や帰り際にお渡しするのが一般的になります。

受付

葬儀や告別式に参列した方は最初に受付をすることがほとんどです。

受付の際に参列したことに対する感謝の気持ちを込めて粗供養品を渡すといいです。

受付で渡す場合には葬儀中に持ち運びすることになるので、かさばらないものを選択することがポイントです。

受付で渡す際の粗供養品の相場としては、1,000円前後のリーズナブルなもので問題ありません。

帰り際

もう1つのタイミングとしては、受付の際に引き換えチケットを渡しておき、帰り際に粗供養品と引き換えるケースです。

帰り際であればあとは帰宅するだけになるので、受付で渡す場合とは異なり、サイズ感をそこまで気にする必要はありませんので選択肢が多くなります。

帰り際で渡すとなると、香典返しの意味合いも含まれますので粗供養品の相場は、受付で渡す相場よりも1,000〜2,000円程度高価なものを渡すようにしましょう。

法要の場合

法要の場合には自宅や寺院、葬儀場などの場所に関わらず、帰り際に粗供養品を渡すことが一般的になります。

法要当日には何らかの理由で来られず、法要の前にあらかじめ香典をいただいていた場合には、後日配送するといいでしょう。

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粗供養と「香典返し」「満中陰志」との違いとは？

次に粗供養と香典返し、満中陰志の違いについて説明していきます。

香典返しや満中陰志はどういったものなのか以下をご覧ください。

「香典返し」とは

香典返しとは、葬儀や法要の際にいただいた香典に対するお礼の気持ちを込めて施主から渡す品のことです。

本来香典返しは無事に法要が済んだことを伝えるものであったため、四十九日を過ぎたあとに渡すことが一般的でした。

しかし近年では、香典をいただいたその日に香典返しをする「即返し」の風習が広まっています。

「満中陰志」とは

満中陰志とは、忌が明けることを意味する言葉です。

西日本では四十九日法要後の忌明けの香典返しの表書きで使用されることが多いです。

簡単に言いますと、満中陰志は無事に忌明けを迎えられたことに対する感謝の気持ちを込めてお礼の品を渡すことです。

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粗供養品には「のし紙」ではなく「掛け紙」

一般的には粗供養品にはのし紙ではなく、掛け紙を使用します。

どちらも贈り物に対して使用するものであるため、間違えやすいのですが、間違えてしまうと大変失礼になるので、注意が必要です。

のしとは一般的にはお祝い事で使用されるものであり、熨斗がかかれていることが特徴です。

一方で、熨斗がかかれていないものを掛け紙と言いますが、粗供養では結び切りを使用することがマナーになります。

色合いは黒と白が一般的ですが、地域によっては黄色と白の結び切りを使用するところもあります。

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粗供養注意点

粗供養を選ぶ際、特定の慣習や禁忌に注意を払うことが重要です。

粗供養品を選ぶ過程で避けるべきタブーや、配慮すべき点を下記にまとめました。

水引の適切な選択

粗供養品を包む際には、「掛け紙」と「水引」が不可欠です。

水引には「あわじ結び」または「結び切り」が一般的に用いられます。

これらの結び方には、「不幸が再び訪れないように」という願いが込められているため、選択には慎重を期す必要があります。

賞味期限が短いものを避ける

粗供養品として不適切なものには、お祝い事に関連するものや保存期間が短いもの、金銭的価値が含まれるものがあります。

選択する際は、これらの点を念頭に置き、避けるべき品目についての理解を深めましょう。

これらのガイドラインは、適切な粗供養品を選択し、故人への敬意を表しながらも、遺族の方々への配慮を示すために重要です。

粗供養の慣習に沿った選択を行うことで、心からの哀悼の意を表現することができます。

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地域で違う粗供養の呼び方

最後に地域ごとに異なる粗供養の呼び方について紹介していきます。

同じ粗供養の意味合いでも地域によっては呼び方が異なりますので、以下をご覧ください。

東日本の「志」

西日本で主に使用されている「粗供養」は、東日本では「志」と呼ばれることがあります。

葬儀や法要のお返しの際の表書きに使用されることが一般的であり、話し言葉としても使用されます。

中国・四国地方の「茶の子」

中国地方や四国地方、九州地方の一部の地域では、四十九日の前後に渡す法事のお返しや葬儀の香典返しのことを「茶の子」と呼ぶことがあります。

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粗供養の正しいマナー

贈り手の選定と地域の風習への配慮

粗供養を贈る際には、主に喪主や葬儀・法要の主催者が行うのが一般的です。

これは葬儀や法要に参列してくださった方々への感謝の意を表すためです。

しかし、地域によってはこの慣習が異なる場合があります。

特に関西地方では、親族や参列者自身が粗供養品を持参し、互いに交換する習慣が見られることも。

したがって、粗供養を贈る前には、その地域特有の習慣や慣習を事前に調査し、適切な方法で贈り物をすることが重要です。

粗供養品の準備とタイミング

粗供養品は、葬儀や法要の前日までに準備し、適切なタイミングで贈ることが望ましいです。

一部の地域では、特に葬儀や法要の受付時に直ちに粗供養品を手渡すことが一般的であり、これは贈り忘れを防ぐための配慮とされています。

受付時だけでなく、帰り際に手渡されることもあるため、状況に応じて柔軟に対応することが必要です。

また、お盆やお中元の時期などは配送が混み合うため、前もって準備をしておくことで当日に慌てることがないようにしましょう。

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粗供養の際に避けるべき3つの誤り

包装と装飾の見落とし

粗供養品を贈る際、包装と装飾は非常に重要なマナーです。

特に、かけ紙や水引（飾り紐）を省略することは避けるべきです。

通常、白と黒、または一部地域での黄色と白の組み合わせが用いられます。

水引の結び方は「結び切り」が望ましく、これは再び同じ悲しみが訪れないように、という願いを込めたものです。

この伝統的な装飾を怠ることは、感謝の気持ちを正しく伝える上でのタブーとされています。

贈る相手の選択

粗供養品は、葬儀や法要に参加してくれた全ての方々、そして僧侶や住職にも贈るべきです。

参列者限定での配布は、粗供養の本来の意味を損なう行為とみなされがちです。

一般的には、参列者と宗教関係者に対して同等の敬意を示すために、同じ粗供養品を贈ることが推奨されています。

しかし、地域や宗教の慣習によっては、特定の場合に贈り物を控えるべき時もありますので、注意が必要です。

地域の習慣への配慮不足

日本各地には様々な習慣が存在し、粗供養に関する慣習も地域によって大きく異なります。

全国的なルールにのみ焦点を当て、地元の伝統や慣習を無視することは避けるべきです。

例えば、関西地方では複数の粗供養品を組み合わせて贈ることが好まれる場合があります。そのため、粗供養を贈る前には、地域固有の風習について調査し、適切な品物選びと贈り方を心がけることが大切です。

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法事における粗供養品の準備タイミング

法事や法要、特に四十九日、一周忌、三回忌などの重要な機会には、粗供養品の準備に余裕を持った計画が求められます。

計画のポイントは、参加される方々の人数を事前に確定させることです。

理想的には、イベントの1週間前までには参加者数を確定し、選んだギフト会社やお店に注文を行います。

多くのギフト会社は1週間前の注文であれば、適切に対応可能です。

品物は、法事が行われる自宅や会場に前日までに届くよう手配し、万全を期して当日を迎えましょう。

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初盆（新盆）の粗供養品について

初盆、または新盆は、故人が亡くなってから最初のお盆を迎える際に行う特別な供養です。

この時期に参列される方への感謝の気持ちを表す粗供養品の準備が慣習としてあります。

粗供養品の選定基準としては、お香典の平均的な金額を基に、500円から1,500円程度の価値の品物を目安に準備します。

夏期に開催されることが多いため、「そうめん」が非常に人気の選択肢です。

その他、調味料や洗剤、菓子類などの日用品も好まれる選択肢となっています。

これらの品物は、参列者への心からの感謝と故人への敬意を形にしたものです。

このような計画と準備は、法事や初盆における粗供養の伝統を大切にしながら、参加者への感謝を適切に表現する上で非常に重要です。

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よくある質問

粗供養（そくよう）を後日配送する際の適切な方法とは？

粗供養は、故人を偲び葬儀や法要に参列してくださった方々への感謝を示すための会葬御礼品です。

伝統的には通夜や葬儀当日に手渡しでお渡しするのが一般的ですが、粗供養を香典返しとして後日配送することもあります。

後日配送する場合、選ぶ品物の価値は、受け取った香典の金額の約3分の1から半額程度を目安とすることが一般的です。

これは、受け取った香典に対する敬意と感謝のバランスを示す伝統的なガイドラインです。

特に、葬儀当日に渡した会葬御礼品の価値が香典の3分の1に満たない場合、その差額を考慮した価値の品物を選び、後日配送することが適切です。

このプロセスにおいては、選んだ品物が故人との関係や参列してくださった方々への敬意を適切に反映していることが重要です。

また、地域の風習や家族の伝統にも配慮しながら、心からの感謝を表すために時間をかけて選ぶことが推奨されます。

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粗供養の相場についてのまとめ

ここまで粗供養の相場について解説してきました。

まとめると以下の通りです。

・粗供養とは仏教において法要の際に参列者に渡すささやかなお礼の品のこと

・葬儀で粗供養品を渡すタイミングとしては受付時や帰り際が一般的である

・粗供養は地域によっては「志」や「茶の子」と呼ばれている

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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