法事法要
お盆に準備するものは?精霊棚や仏壇に飾るものを徹底解説
更新日:2022.11.03 公開日:2021.10.23
お盆は、亡くなった先祖を迎えて祀る大切な日本の行事です。
お盆を迎えるために準備することがたくさんありますが、いつから始めるのか、何をすればいいのかはっきりわからない方も多いかもしれません。
そこで、今回の記事ではお盆の準備を始める時期や準備するものを中心に解説していきます。
お盆が終わった後の片付けについても説明していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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お盆の準備はいつから始める?
お盆の時期は地域によって違いがあり、7月または8月に行われます。
お盆の準備はお盆が行われる月の1日に始めるのが一般的です。
お盆が行われる月の1日は釜蓋朔日(かまぶたついたち)といい、あの世の釜の蓋が開く日と呼ばれています。
帰ってこられる先祖の霊のためにも、お盆の月に入ったらすぐに準備を始めます。
具体的に行うのは
- お墓の掃除
- 仏壇の掃除
- 盆提灯、盆棚、仏具などの準備
を行います。
お盆の飾りを飾り始めるのは12日頃からなので、それまでに掃除と準備を終わらせておきます。
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お盆1か月前までに準備するものもある
上述した通り、お盆の準備はお盆が行われる月の1日(釜蓋朔日)に行われるのが一般的ですが、その前に決めといたほういいケースもあります。ここではその紹介をします。
法事法要を行う日時を決める
1か月前には法事法要の日時を決めましょう。
お盆の時期に法事法要を行うのは初盆だけではありません。大変混みあう場合もありますので、早めに日時を決めることをお勧めします。
参加者の確認
1か月前までに参加者の確認をしましょう。招待したい人にも予定はありますので、早めに予定を伝えることで招待者の予定を立てやすくなります。
また、参加人数の確認にもなりますので、そのあとの進行もスムーズになります。
料理の予約
参加者の確定が終わり、ご自宅で料理の準備を行われない場合は早めに料理の手配をしましょう。ご注文を承るお店もこの期間は忙しい期間です。
返礼品の準備
法事法要に参加してくださった方にお礼として返礼品の準備をしましょう。
お盆の時期に近づけば近づくほどデパートなどは混み合います。
また早めに準備することで、何かトラブルがあったときや人数変更の対応などがしやすくなります。返礼品は早めに準備することをお勧めします。
お盆の準備が1か月前までにできずにお困りの方はみんなの選んだ終活の完全無料の相談窓口をご利用ください。
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お盆に準備するものは何?
お盆には準備するものがたくさんありますので、あらかじめ何を準備すればいいのかを確認しておきましょう。
お盆に準備するものを具体的に紹介します。
精霊棚に飾るもの
盆棚は精霊棚とも呼ばれているもので、帰ってくる先祖を迎えて供養する臨時の祭壇のようなものです。
一般的には自宅の仏壇の前に設置し、お盆が終わるまで飾っておきます。
盆棚にお供えするものは地方や宗派によっても変わりますが、代表的なものを紹介します。
まこものござ
まこもとは、イネ科マコモ属の多年草のことです。
まこもで編んだござを敷いて、その上に盆棚を設置します。
位牌
盆棚に先祖のお位牌をお供えします。
先祖のお位牌がひとつではない場合は、一番古いものを右に置き、新しいものが左に来るように並べてください。
ほおずき
ほおずきはその形が提灯に似ていることからお供えされています。
色鮮やかなほうずきを飾ることで、農作物の収穫が少なかった時でもお供え物不足を補う役目もありました。
ほうずきは、しめ縄につるして盆棚に飾りましょう。
こちらの記事ではお盆のほおずきについて解説していますので、是非ご覧ください。
生花
仏教の教えである五供の中の一つである生花をお供えします。
お盆にお供えする生花は決まりがあるわけではありませんので、旬の花や故人が好きだった花を供えましょう。
お盆に限らず、生花を供えるときにはバラなどのトゲのある花や匂いがきつすぎる花は避けましょう。
精霊馬・精霊牛
なすときゅうりにオガラや割りばしをさして、牛馬に見立てたものです。
先祖の霊があの世から帰ってくるときには、早く帰ってきてもらうために、きゅうりの馬にのります。
また、帰りにはゆっくり帰ってもらうために、なすの牛で帰るといわれています。
こちらの記事では、精霊馬・精霊牛を飾る理由について詳しく解説していますので、是非ご覧ください。
そうめん
盆棚に素麺をお供えする意味は、地域によって異なります。
素麺の形状から、「喜びを細く長く」縁起を担ぐという意味で供えられる場合があります。
先祖の霊が帰るときに精霊馬に乗り、その時の手綱として使われるともいわれています。
また、帰るときに背負う荷物をくくる紐の意味もあります。
盆棚には、ゆでずに束になった状態をお供えしてください。
水の子
さいの目に刻んだなすときゅうり、そして洗った米を蓮の葉の上にのせてお供えします。
地域によっては、蓮の葉ではなく清水を満たした器に入れます。
あの世で乾いたのどを潤すためや、すべての霊に食べ物が行き届くようにという思いがこもっています。
みそはぎの花
みそはぎは精霊花で、閼伽水を深めの器に入れて水の子を振りかけてお供えします。
あの世からついてきた悪霊を払う禊の意味や、少ない食べ物を無限に増やす、そして餓鬼が食べやすくするためと言われています。
季節の野菜や果物
百味五果といい、季節の野菜をお供えします。
故人が好きだった果物や野菜をお供えしても良いです。
盆提灯
盆棚の左右に飾る盆提灯は、ご先祖様が迷わずにたどり着くように、という思いで供えられます。
初盆の場合は、絵柄が入っていない白提灯を使います。
こちらの記事では盆提灯について解説していますので、是非ご覧ください。
霊供膳
霊供膳はお盆の間に帰ってくるご先祖様のために用意する食事で、精進料理を用意するのが基本です。
精進料理を用意するのが難しい場合には、家庭の食事でも問題ありません。
仏壇に飾るもの
お盆の仏壇に飾るものは何でしょうか。
具体的に紹介します。
五供
五供はお盆に限らず普段から仏壇にお供えする基本的なものです。
ろうそく・線香・お花・水・食べ物を、お盆でも欠かさずに仏壇に供えましょう。
お団子
お盆の季節には、仏壇に3種類の呼び名が違うお団子を、お供えします。
【迎え団子】
ご先祖様をお迎えするために供える団子のことです。
お盆の初日にお供えして、ご先祖様をお迎えします。
お迎え団子はお盆に帰ってきたご先祖様に食べていただき、疲れをいやしてもらうという思いで作られます。
あんこやタレがついた団子を使用し、だんごを積み上げる場合は20個を使って四段にしてください。
【おちつき団子・お供え団子】
お盆の期間中にご先祖様に食べていただく、おもてなしのお団子です。
地域によって呼び方が変わります。
お供え団子の代表的なものが、おはぎです。
【送り団子】
お盆が明ける日に飾るのが、送り団子です。
お盆が終わって帰るご先祖様をお見送りします。
送り団子は、たれやアンコなど何もつけない白い団子をお供えします。
送り火・迎え火で必要なもの
ご先祖様を迎える迎え火、お見送りをする送り火を行うときに必要なものを確認しておきましょう。
おがら
送り火、迎え火ではおがらに火をつけて燃やします。
おがらとは、皮をむいた麻の茎のことを言います。
素焼きの皿
おがらを燃やすときは、玄関先で素焼きの小皿にのせて火をつけます。
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宗派ごとのお盆の準備
お盆の飾りつけは、各宗派によって異なりますので、自分たちの宗派の準備を行いましょう。
各宗派の新盆の飾り方について説明します。
浄土真宗
浄土真宗の場合は人は亡くなると誰でも仏様となる考えから、お盆だからと特別に供養することはしません。
浄土真宗ではお盆に限らず五具足または三具足が基本なので、ろうそく立て2つ、花瓶2つ、香炉1つを供えます。
盆提灯を飾ることに制限がないので、白提灯を飾ってもいいでしょう。
こちらの記事では浄土真宗の初盆について解説してますので、是非ご覧ください。
曹洞宗
曹洞宗は盆棚に白い布をかけるといった特徴があります。
盆棚と畳の間には、おがらでつくった7段または13段の梯子をかけます。
お供え物は一般的で、供花やお菓子、飲み物などをお供えします。
浄土宗
浄土宗では、まこものござの上に盆棚を置き、位牌、ご本尊、仏器、仏飯、野菜、果物を供えます。
タバコやお酒などのお供えはダメな場合もありますので、事前に確認しましょう。
両端には白提灯を飾り、お盆の間は仏壇の扉を閉めましょう。
日蓮宗
日蓮宗の盆棚の両脇には、青竹が立てられます。
仏壇の最上段の中央には日蓮大聖人像、奥には曼荼羅(まんだら)をかけて先祖を供養します。
真言宗
真言宗の盆棚には、精進料理を供えるのが特徴的です。
精進料理なので、肉や魚は供えずに、野菜改装などの植物性由来の食品を供えてください。
精進料理の場合は、仏様に向けてお箸をおきましょう。
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お盆の準備のまとめ
ここまでお盆の準備の情報や、お盆期間に行うことなどを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お盆の準備は、お盆を行う付きの初日
- お盆に準備するものは、精霊馬・盆提灯・おがらなど
- 宗派によって飾るものが違うので確認が必要
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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