法事法要
お盆のなすときゅうりは地域によって違う?精霊馬精霊牛の意味も解説
更新日:2022.05.17 公開日:2021.11.09

記事のポイントを先取り!
- なすときゅうりで先祖はあの世とこの世を行き来する
- なすときゅうりは食べずに半紙に包んで捨てる
お盆の時期に用いられる精霊馬、精霊牛をご存じでしょうか。聞いたことがないという方や、名前だけは知っているという方も多いかもしれません。
そこで、この記事ではお盆でのなすときゅうりの意味や後処理の方法について解説していきます。精霊馬や精霊牛についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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お盆のなすときゅうりとは
なすときゅうりには、ご先祖様があの世とこの世を行き来するための乗り物という意味があります。
なすときゅうりにそれぞれ割箸やつまようじなどを4本ずつ刺し、足とします。なすは牛のように見えるので、精霊牛(しょうりょううし)といいます。
きゅうりの場合は馬のように見えることから、精霊馬(しょうりょううま)と呼ばれます。
お盆のなすときゅうりの地域による違い
お盆でなすときゅうりを飾ることに関して、実は地域により差があります。
関東地方
関東地方では迎え盆の朝に精霊棚を作り、その上に精霊馬や精霊牛を飾ります。そして送り盆が終わった後、精霊馬や精霊牛を処分します。
北海道・東北地方・中部地方では送り盆のみ
北海道や東北地方、中部地方では、送り盆の時だけ、精霊馬や精霊牛を飾ります。そしてその日のうちに、精霊馬や精霊牛を処分します。
西日本では精霊舟をお供えする
西日本では、精霊馬や精霊牛を飾らない代わりに、精霊船でご先祖様をお送りします。
精霊船とは、麦わらなどで作った船のことです。シンプルな船の形をしたものから、提灯などの飾りをつけたものまであります。
提灯などの飾りを付けたものが比較的多いです。
沖縄
沖縄では精霊馬や精霊牛に代わりに、精霊棚にサトウキビを飾ります。
サトウキビには、あの世とこの世を行き来するご先祖様の杖となるようにという意味があります。
地域によっては「牛」と「馬」の意味が異なる?
精霊馬で早くあの世から戻っていただき、精霊牛でゆっくりあの世へ戻ってもらうと考える地域が多いです。しかし、逆の考え方をする地域もあります。
例えば、ご先祖様にゆっくり丁寧に戻ってきてもらうために精霊牛で迎える地域もあります。また、あの世に早く帰ってもらうためにと、送り盆に精霊馬を飾ったりもします。
行きも帰りも精霊馬を使用する地域もあります。帰りにはお供え物を持ち帰ってもらうため、精霊牛を使ってもらうと考える地域もあります。
このように、精霊馬や精霊牛への考え方は、地域によって差があります。
そのため、その地域でどのようにお盆を執り行うのか事前に確認しておくことが望ましいです。
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お盆のなすときゅうりの片付け方

ここでは、お盆で使用したなすときゅうりの処分の方法について解説します。
食べるのはNG
お供え物として利用したきゅうりやなすを食べてはいけません。精霊馬や精霊牛としてお供えしたものなので、食べてはいけないものと割り切りましょう。
また、関東では、お盆入りからお盆明けまでお供え物として飾ります。そのため、お供え物としている間に腐ってしまう可能性もあります。
衛生面から言っても、精霊馬や精霊牛として使ったきゅうりやなすを食べない方が良いでしょう。
塩で清め、半紙に包んで捨てる
精霊馬や精霊牛として使ったきゅうりやなすは、塩で清めて半紙に包んで捨てましょう。半紙がない場合は、白い紙で代用しても構いません。
また、白い紙も見当たらない場合は、その他の紙で包んで捨てても良いでしょう。昔は、精霊馬や精霊牛を川に流したり、自宅の庭に埋めたりして処分していました。
しかし、現代では川に流したりすれば、その地域の条例に違反することもあります。また、自宅に庭がない世帯も多く存在することでしょう。
そのため、精霊馬や精霊牛は、塩で清めて紙に包んで捨てるのが最適な方法です。
浄土真宗ではなすやきゅうりを飾らない
浄土真宗では、お盆にご先祖様を供養するという習わしがありません。そのため、精霊馬や精霊牛を飾ることはありません。
また、迎え火や送り火を焚いたりする習慣もありません。浄土真宗ではご先祖様は浄土で仏様になっていると考えられています。そのため、あの世とこの世を行き来するとは考えられていません。
このような背景があるため、浄土真宗ではお盆を迎えません。浄土真宗ではお盆の代わりに「歓喜会(かんぎえ)」というイベントがあります。このイベントは、仏法について説いてもらう日となっています。
法話会がお寺で行わたり、自宅に僧侶を招いて、仏法について語っていただいたりします。歓喜会を行う事で、ご先祖様をご縁として阿弥陀如来に慈悲を仰ぎます。
そして、御念仏に感謝して、喜ぶ人となることを目的として行われます。
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お盆のなすのきゅうりの地域差のまとめ

ここまで、お盆に飾られるなすときゅうりの意味や地域よる違いを中心に書いてきました。この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。
- なすときゅうりは、ご先祖様があの世とこの世を行き来するための乗り物
- 地域によって、精霊馬や精霊牛の意味に違いがある
- なすときゅうりの処分の仕方は、塩で清め半紙に包んで捨てる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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