法事法要
お盆のしきたりとは?ご先祖様をお迎えするためにすべきことを解説
更新日:2022.05.17 公開日:2021.11.23

記事のポイントを先取り!
- お盆には迎え火・送り火などのしきたりがある
- 初盆には盛大に法要を行う
お盆には多くの家庭で、ご先祖様をお迎えするための行事が行われます。
ご先祖様をお迎えするお盆には、色々な決まり事があります。
ご先祖様に失礼がないよう、お盆のしきたりについて知っておきたいものです。
この記事ではお盆のしきたりについて解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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お盆とは?
そもそもお盆とはいったいどのような行事なのでしょうか。
故人やご先祖様が現世に戻ってくる時期
ご先祖様や故人が、あの世からこの世に里帰りをされるのがお盆です。
家で家族といっしょに過ごし、故人の供養をしながら冥福をお祈りします。
ご先祖様や故人が、ゆっくりくつろげるように家族であたたかくお迎えしましょう。
忌明け後の初盆は供養を盛大に行う
故人の没後四十九日が経って一番初めに迎えるお盆を「初盆」といいます。
初盆では、親族や故人と親しかった友人達が集まって、盛大に供養を行います。
なお、故人の命日から四十九日経つ前にお盆となる場合、初盆は翌年に繰り越されます。
初盆では、通常のお盆とは異なり、白提灯が立てられます。
法要が終わったら、白提灯は送り火で燃やしてお寺に納められます。
お盆のしきたりとは?

お盆のしきたりにはどういったものがあるのでしょうか。
盆期間に迎え火で故人をお迎えする
お盆では、初日に家の前で迎え火を燃やしてご先祖様や故人を自宅にお招きします。
迎え火は、自宅の玄関前などで炮烙と呼ばれる素焼の平たいお皿の上で、麻の茎を原料としたおがらを燃やします。
家族や知人を呼んでお参りをする
故人が亡くなってから初めてのお盆では、親戚や友人を招いて盛大に法要が行われれます。
8月14日・15日あるいは7月14日・15日に行われることが多く、まずは参列者とお墓参りを行います。
その後、全員で自宅に戻り、僧侶による読経が行われます。
法要が終わった後は、参列者と家族で会食をすることが多いです。
一方、通常の毎年行われるお盆の場合は、大勢の親族や友人を招かず、家族だけで行われます。
また、僧侶による読経もありません。
盆終盤に送り火で故人を送り出す
送り火は、あの世に戻っていかれるご先祖様や故人とのお別れを惜しむために行われます。
迎え火と同じように、お墓や家の前などでおがらを燃やして故人をお見送りします。
ご先祖様や故人の魂を川にお流しする、灯籠流しという行事を行う地方もあります。
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迎え火と送り火のやり方
迎え火や送り火のやり方について詳しく解説していきます。
迎え火のやり方
ご先祖様が帰ってくる時の目印とするために、お盆の最初の日の夕方に家の前で火を燃やします。
おがらは割りばしなどでも代用できます。
おがらは長いままだと火が強くなり、煙もたくさん出るので細かく切ってからお皿にのせます。
小さな子供やペットが、破片を踏んだりしないように気をつけてください。
おがらの火がつきにくい場合は、新聞紙を燃やしてその火から着火するといいでしょう。
家の玄関などで行うことが多いですが、風が強い場合は安全な場所を探して行いましょう。
また、消化用に水の入ったバケツを備えておきましょう。
迎え火が終わったら、火が完全に消えたことを確認して後片付けをします。
マンションなどで火が燃やせない環境の場合は、盆提灯の灯りでお迎えするとよいです。
送り火のやり方
お盆の最終日は、家族とお盆を過ごしたご先祖様があの世へ帰っていくため、送り火を焚いてお見送りをします。
7月16日、または8月16日に行われることが多いです。
迎え火と同様に夕方頃に行います。
なるべくゆっくり帰ってほしい、という家族の願いから遅い時間にお見送りするのです。
迎え火のしきたりも送り火のしきたりも地域によって様々です。
いずれの場合でも、ご先祖様に無事に帰ってきていただきたいという気持ちが一番大切です。
形式よりも、大勢の家族に迎えられることが、ご先祖様にとっても嬉しいことでしょう。
お盆のお供え物のしきたりとは?

お盆のお供え物のしきたりにはどういったものがあるのでしょうか。
五供
どの宗派のしきたりでも、仏壇に明かりを灯し、線香を上げ、花や供物を添えることは共通しています。
一般的なお供え物は香・花・灯燭・浄水・飲食の5つで五供(ごく)と言います。
五供について解説します。
香(こう)
香は、線香や抹香のことです。
ご先祖様に召しあがっていただくための香りで、参列者を浄化する働きもあります。
法事では抹香が使用されますがが、通常は火の持ちがよい線香を使います。
花
花は仏様の世界をおごそかな雰囲気にするものです。
故人が好きだった花や遺族の好みの花でもかまいません。
また、庭の花や野に咲いている花でもいいでしょう。
灯燭(とうしょく)
灯燭はともし火のことです。
仏前を明るく照らします。
ゆっくりと燃え尽きていく様子が、人生の無常を表しているとされています。
仏様の知恵の象徴でもあります。
線香をつける役目もあり、お祈りする時は、必ずロウソクの火をつけます。
浄水
浄水は清らかな水のことです。
お参りする人の心を浄める意味があります。
水道水でもかまわないので、毎日きれいな水をお供えしましょう。
飲食(おんじき)
飲食は仏様に差し上げる食事のことです。
飲食には2つのものがあります。
1つは仏前といい、毎日家族が食べる食事と同じものをお供えします。
もう1つは霊供膳(れいぐぜん)といい、故人の命日や法事のときにお供 えするものです。
霊供膳は、一汁三菜の精進料理のため、魚や肉などの生臭いものはその対象とされません。
五供の注意点
五供のそれぞれの注意点を以下にまとめました。
参考にしてみてください。
- 灯燭は口で息を吹きかけて消さず、手で仰いで消す
- お花は枯れないように水を取り替える
- 浄土真宗で浄水は供えない
- 飲食は必ず食べられる状態にしてお供えする
- お菓子や果物は長時間放置すると痛むので、お祈りしたらすぐに下げるようにする
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初盆を迎える家のしきたりは?

初盆を迎える家のしきたりにはどういったものがあるのでしょうか。
法要は14日か15日で行われることが多い
法要は、14日から15日にかけて行われることが多いです。
初盆のときには、友人や知人を招くことになるので、どちらの日にちにするか予め決めておきましょう。
通常のお盆の場合は、お墓参りとお寺での法要を一緒に行うのもいいでしょう。
法要時は普段着ではなく略礼服を着用
基本的には準喪服です。
男性は無地のダークスーツに白色のワイシャツを着用します。
ネクタイは地味な色を選び、黒の靴下と革靴を着用します。
女性は黒い服、黒や肌色のストッキング、黒いパンプスを着用します。
アクセサリーは、真珠など通常の法要や葬儀で着用しても失礼のないものにしましょう。
派手なネックレスやピアス、腕時計は控えるようにしましょう。
子供の場合、学校の制服があれば制服を着用します。
制服がない学校の場合は、フォーマルに近い、白いシャツやブラウス、黒や紺、またはグレーのパンツやスカートがいいでしょう。
7~8月に現金やお供え物を渡す
新盆の法要に仕事などがあり、出席できない場合があります。
そのような場合は、香典やお供え物を自宅や葬儀会場に郵送します。
香典は7月に送ることが望ましいです。
新盆の準備で使っていただくこともでき、早めに送る方が運営側も助かります。
食べ物などは賞味期限や日持ちの関係から、お盆の直前に送る方がよいでしょう。
お盆は忙しい時期なので、親しい仲の場合は送付の時期や場所などの希望を聞いておくのもいいかもしれません。
香典額は5,000~1万円が一般的
お盆法要には香典を持参するのがマナーです。
香典袋の表には「御仏前」や「御供物料」と書きます。
金額は故人との関係性にもよりますが、5,000〜1万円程度が相場となっています。
お盆のお供え物はそのままでもいい?

お供えした食べ物は、そのままにしておいてもかまわないのでしょうか。
食べ物などは悪くなる前に家族でいただく
お供え物がそのままお墓や仏壇に置いたままにされるのは好ましくありません。
理由は大きく2つあります。
1つは、せっかく頂いたご先祖様からのご利益が無駄になってしまうからです。
ご先祖様は、お墓や仏壇にお参りしている間にお供え物をお召し上がりになります。
そして、お召し上がりになった後、そのお返しとして、私たちにご利益を授けてくださいます。
法要が終わった後のお供え物は、私たちを守ってくれるありがたい縁起物です。
そのため、ご自身やご家族でお供え物を食べることで、ご先祖様の供養にもなり、ご利益を授かることができます。
2つ目に、腐ったものや状態が悪くなったものを、お墓や仏壇に放置することは失礼だからです。
お参りが終わったら、まだ新鮮なうちにお供えものを下げて、「ご先祖様いただきます」と言ってからいただくのが最良の方法でしょう。
花は定期的に新しいものに変える
仏花を仏壇に置いている場合は、定期的に水を取り替えるようにしましょう。
花立も可能な限り、こまめに洗うようにしましょう。
そうすることで花は長持ちします。
枯れた花はただちに取り替えましょう。
仏教では花がやがて枯れるのは、人の世の無常を意味すると考えられています。
法事の場合の供花は、生花にするのがいいでしょう。
特に浄土真宗では供花は生花でなければならないとされています。
造花や常花(じょうか)はできれば避けるようにしましょう。
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お盆のしきたりまとめ
ここまでお盆のしきたりやマナーを中心に解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると、以下の通りです。
- 迎え火や送り火はご先祖様をお迎えしたりお見送りしたりするためのもの
- お盆のお供え物は一般的には五供を供える
- 新盆を迎える家は14日か15日に親戚や知人を招き法要を行う
- お盆のお供え物は腐る前に家族でいただく
これらの情報が少しでも皆様のお役にたてれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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