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お墓

お墓の問題とは?特に多い2つの原因と問題解決方法を解説

更新日:2022.11.18 公開日:2021.06.27

墓石

記事のポイントを先取り!

  • お墓の問題は「継承者がいない」「お墓の維持管理が困難」
  • お墓の問題の解決方法は永代供養・手元供養・散骨・墓じまい
  • お墓の問題は早めに対処する

お墓といえば継承者問題や維持管理の心配が後を絶ちません。
実際に問題が深刻にならないと、解決が後回しになってしまうこともあります。

そこで、今回の記事ではお墓の継承者問題、問題を解決する4つの方法について解説します。
是非最後までお読みください。

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  1. お墓にまつわる2つの問題
  2. お墓問題を解決する4つの方法
  3. お墓の移動で問題の解決も可能
  4. お墓の引っ越しの流れ
  5. お墓をほったらかしにするとどうなる?
  6. お墓の問題まとめ
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お墓にまつわる2つの問題

お墓の問題として主に2つが挙げられます。

  • お墓の継承者がいない
  • お墓参りに行けず、維持管理が困難

問題①お墓の継承者問題

誰が継承者になるのかという問題、またはそもそも継承者がいないという問題があります。
従来の慣習としてお墓は基本的に一家の長男が継承者となってきました。
しかし近年、未婚率の上昇・少子化といった影響からその世襲制の継続は困難になりつつあります。

未婚率の上昇

2020年の日本の生涯未婚率は女性が16.4%、男性が25.7%であり、もはや結婚をすることが当たり前ではなくなりつつあります。
生涯未婚率の将来推計も依然として上昇し続け、結婚をしない男女が一定の割合で存在する、新しい社会が近づいています。

少子化

未婚率に加え少子化も深刻化しています。
日本の合計特殊出生率は2005年に最低値1.26を記録し、2020年に最低の出生数を更新しました。

結婚したとしても、男の子が生まれなければお墓を維持するのが困難になります。
お墓の継承者は男子がしなければいけないという決まりはありませんが、その慣習が根強く残っている地域は存在します。

親戚関係の希薄化

核家族化により、親族関係の希薄化もお墓の継承者問題に拍車をかけます。
親族がいても、遺骨を引き取りやお墓の継承を拒否するケースが増えています。
お墓を継承する人が誰もいなかったら、放置されたお墓は無縁墓となり荒れてしまいます

問題②お墓の維持管理が困難

お墓を維持管理していく上でも、様々な問題が発生します。

新しくお墓を立てるお金がない

日本で一般的なのは石のお墓ですが、新しく墓石を建立する場合は平均150万円〜200万円程度かかります。
お墓を建てるためには、墓地に支払う永代使用料に加え墓石代・墓石工事代が必要です。
さらに墓石の建立に伴い、納骨法要やお布施といった様々な出費が重なります。

一般墓では、霊園に毎年管理料を支払わなければならない場合もあります。
もし管理料を滞納し、連絡も取れない状態が続けば無縁墓とみなされ、撤去される可能性があります。

お墓が遠く、お墓参りに行けない

現代では故郷を離れ都会へ進学や就職する方が増えています。
または転勤や海外出張、結婚を機に地元から離れ、別の場所で暮らす人も珍しくはありません。
実家のお墓が遠くてなかなかお墓参りに行けないと、お墓が放置されるという問題が発生します。

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お墓問題を解決する4つの方法

お墓に供えられた花

お墓問題は様々な問題があり、お墓が負担になっている方は沢山います。
お墓問題を解決する4つの方法を紹介します。

永代供養

永代供養とは、遺族に代わって霊園や寺院の方々が遺骨を管理・供養してくれることです。
永代供養のついたお墓である永代供養墓とは合葬墓のことで、他の遺骨と一緒にまとめて埋葬されます。
または、13年や33年といった個別供養期間を設け、期間終了後は合祀され永代供養、という霊園や納骨堂も少なくありません。

一般墓と異なり、埋葬後の供養の一切を霊園や寺院に任せられます。
継承者がいなくとも、お墓が無縁仏になるといった心配はありません。

手元供養

手元供養とは自宅や身近な場所で遺骨や遺灰を管理し、供養する方法です。
手元供養が誕生したのは2000年と、比較的新しい供養の方法になります。
家からお墓まで遠い方や、お墓参りの時間があまり取れない方などに手元供養は選ばれています。

手元供養には全骨分骨の選択肢があります。

  • 全骨:故人の遺骨を全て自宅で管理する方法
  • 分骨:遺骨の一部だけ持ち帰り管理する方法

分骨した一部の遺骨を加工してアクセサリーにしたり、ミニ骨壷に入れて家で供養するといった方法が取られています。

海洋散骨

海洋散骨とは遺骨を海洋に散骨することで、故人を弔う方法です。
故人の火葬が済み、遺骨を粉末状にした後に海に撒きます。

故人が生前に海が好きだった場合や、自然に還りたいと希望していた場合に行われることが多いです。
海洋散骨を行う場所については禁止されているところもあります。
自分で海洋散骨を行う場合、場所については十分に調べておく必要があります。

墓じまい

墓じまいとはお墓を解体・撤去することです。
お墓の管理が困難となってしまった方や、別の場所での供養を考えている方が行います。

墓じまいをすることで、代々受け継いできたご先祖様を粗末にしてしまうと思う方がいるかと思います。
しかしそれは間違いです。

別の供養方法に変えて、家族の負担を減らし気軽に故人やご先祖様の供養が可能になります。

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お墓の移動で問題の解決も可能

お墓参りに行けないことや、お墓の管理が出来ないことは遠方に住んでいるという理由がほとんどです。
そんな問題にはお墓の引っ越しで解決することも可能です。
お墓を近くに引っ越して、お墓参りを楽にしましょう。

お墓の引っ越しに必要な書類

お墓を引っ越しする時には必ず、行政的な手続きが必要です。
お墓の改葬にあたって必要な書類は次の通りです。

必要な書類発行元
埋葬証明書改葬前の墓地管理者
受入証明書改葬先の墓地管理者
改葬許可申請書改葬前の墓地がある市区町村の役所窓口
またはホームページ

「埋葬証明書」は改葬する前の墓地管理者より入手します。
遺骨が間違いなく埋葬されていることを証明する書類です。

「受入証明書」は新しく契約するお墓の管理者から発行されます。
遺骨の供養先が決まっていることを証明する書類です。

「改葬許可申請書」は改装する前の墓地がある市区町村の窓口またはホームページから入手します。
改葬許可申請書に必要事項を記入し、現在の墓地管理者に署名と烙印をもらいます。

引っ越し先の自治体へ改葬許可申請書に・埋葬証明書・受入証明書を提出し、受理されると「改葬許可書」が発行されます。
改葬許可書が発行されると、お墓の引っ越しが許可されたことになります。

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お墓の引っ越しの流れ

改葬許可が下りた後のお墓の引っ越し作業の流れは次の通りになります。

  1. 魂抜きの法要を行い、遺骨を取り出します。
  2. 新しいお墓を建て、魂入れを行い、納骨します。
  3. 以前のお墓は撤去し、墓地を返還します。

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お墓をほったらかしにするとどうなる?

お墓参りに気軽に行けない方や、しばらく行けていない方は沢山います。
実際にお墓をほったらかしにした場合はどうなるのか紹介します。

墓石の強制撤去

管理費用を払っていない、管理者と連絡を取っていないなどのほったらかし状態は強制撤去される場合があります。

1998年以前はお墓の撤去は管理者の意向だけでは出来ませんでした。
しかし1999年に法律が改正されて管理者の意向で撤去が可能となりました。

お墓が撤去された場所は、新たな墓地の権利を販売することが出来ます。

無縁墓になる前に対処することが大切

気になるのはお墓が強制撤去された場合の遺骨です。

お墓が強制撤去された場合の遺骨は無縁仏と認定されて、その他の遺骨と合同で納骨されます。
合同で納骨された場合は後に個別で遺骨を取り出せません。
この時に未払いの管理費用を請求される場合があります。

お墓を強制撤去され、無縁仏になる前に墓じまいなどの対処が大切です。

移動にかかる費用は100万~200万円

お墓の引っ越しは手順が多く、費用も約100万~200万円程掛かってきます。
中でも1番大きい費用は新しく建てるお墓の永代使用料代や墓石代です。

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お墓の問題まとめ

キーボードの上に載っている「ま」「と」「め」と書かれた積み木

お墓の問題にはさまざまな解決方法があります。
継承者がいない方々や維持管理が困難になってきた方々は早めに対処しておくことが大切です。
今回の記事のまとめは次のようになります。

  • お墓問題の原因は継承者がいない・維持管理が困難の2つ
  • 解決方法としては永代供養・手元供養・海洋散骨・墓じまい
  • ほったらかしにする前に適切な対処を
  • お墓の引っ越しは費用も行程も複雑。

ここまでお墓の2つの問題に関する情報やその解決方法などを中心にお伝えしてきました。
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(やまぐち)

山口 隆司(やまぐち たかし)

一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター

経歴

業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。

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