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法事法要

四十九日の期間はいつまで?法事のマナーや浄土真宗のマナーも解説

更新日:2022.11.17 公開日:2022.04.09

回忌

数珠を持って手を合わせる男女

記事のポイントを先取り!

  • 浄土真宗は誰もがすぐに仏になるため、成仏を祈らない
  • 四十九日法要のお布施の一般的な相場は1万円〜3万円程度
  • 喪中の際にお歳暮を贈る場合は四十九日を過ぎてからにする

四十九日は遺族が中心に行う法要ですが、その内容やマナーについてご存じでしょうか。
四十九日の準備や当日には、何をすべきか具体的に知っておくことが大切です。

そこでこの記事では四十九日法要について、解説します。
この機会に陰善を覚えておきましょう。

後半には浄土真宗の四十九日や喪中とお歳暮の関係についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

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  1. 四十九日の法事の流れやマナー
  2. 四十九日に位牌(いはい)を移す
  3. 四十九日まで供える陰善について
  4. 浄土真宗の四十九日の流れやマナー
  5. 喪中にお歳暮を贈る際のマナー
  6. 四十九日の期間についてのまとめ
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四十九日の法事の流れやマナー

四十九日とは故人が亡くなってから49日目に行う法要のことです。
遺族は僧侶や親族などの関係者を招き、読経や焼香、お墓参りなどをして故人を供養します。

四十九日法要をもって忌明けとし、喪に服していた遺族が日常の生活に戻るとされています。

四十九日の法事の流れ

四十九日の法事の流れは下記の通りです。

  1. 参列者が集まり着席
  2. 喪主による挨拶
  3. 僧侶の入場
  4. 僧侶の読経と参列者による焼香
  5. 僧侶による法話
  6. 僧侶退場
  7. 喪主による挨拶
  8. 会食
  9. 喪主による挨拶と引き出物のお渡し

四十九日のお布施

お布施に明確な金額相場は存在せず、お寺や地域によって異なります。
そこで、四十九日のお布施の相場やマナーについてご紹介します。

お布施の相場

一般的にお布施の相場は3万円5万円といわれています。

お布施の包み方とマナー

正式には奉書紙ほうしょしほうしょがみ)という格式の高い和紙を素材とした封筒を用います。
奉書紙が用意できない場合は、白無地の封筒であれば問題ありません

表書きには「お布施」もしくは「御布施」と毛筆や筆ペンで書きます。
お布施は、僧侶のお礼なので、薄墨ではなく濃墨で表書きを書きます。

四十九日の香典

四十九日に招かれた場合は香典を持参します。
香典袋はスーパーやホームセンター、コンビニで購入可能です。

香典の相場

四十九日の香典の相場は故人との関係性によって異なります。
親族の場合は15万円、友人や知人であれば3,0001万円です。

香典の包み方とマナー

香典を包む封筒は香典用に販売されている市販のものか、白無地の封筒を使うのが無難です。

四十九日の表書きは「御仏前」「御佛前」「御供物料」「御香典」とし、水引には黒白か双銀の結び切りとするのがマナーです。

表書きや水引は宗派や包む金額によって変わってくるので、宗派や包んだ香典の金額を確認しましょう。

四十九日の法事の服装

法事には「喪主は参列者よりも格式高い服を着る」というマナーがあります。
喪服には正喪服と準喪服がありますが、喪主であれば正喪服が望ましいです。

しかし近年では、正装が簡略化される傾向にあるため正喪服をお持ちでなければ準喪服を着用するとよいでしょう。

四十九日の法事の持ち物

四十九日の持ち物は遺族と参列者で若干異なります。
遺族側であれば喪主がお布施と引き出物を用意し、参列者であれば香典を持参します。

共通した持ち物では数珠やお墓にお供えする花やお供え物などがあります。

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四十九日に位牌(いはい)を移す

位牌は木製の置物で、故人の戒名や命日が書かれており、故人の魂が宿るものとして取り扱われます。
位牌は葬儀の祭壇や埋葬後は仏壇に置かれて手を合わせる対象になり、代々子孫に引き継がれていきます。

四十九日までは白木位牌を使用する

葬儀に僧侶が用意する位牌は白木位牌と呼ばれ、四十九日までは白木位牌を使用します。
四十九日法要で、白木位牌を魂抜きして、お焚き上げをします。

四十九日までに本位牌を準備する

四十九日以降は、白木位牌から正式な本位牌に代わります。

本位牌とは故人の魂が祀られて長きに渡り一族に使用される位牌のことで、漆でコーティングされた位牌です。

四十九日のタイミングで白木位牌と交換しますが、用意するのに時間がかかりますので葬儀後はなるべく早めに本位牌を注文しましょう。

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四十九日まで供える陰善について

陰善(かげぜん)とはさまざまな理由で用意される食事のことで、主にその場にいない方のために捧げられるお盆に乗った食器やお箸のセットを指します。

陰善の意味

陰善は身内や関係者の無事を願うという意味があります。

かつて遠く離れた身内とは連絡が簡単に出来ないため、その人を思いその人が座る席に陰善を用意したとされています。

四十九日まで陰善を用意するのは故人のことを思い偲び、無事に極楽にたどり着けるために行う供養の一種とも考えられます。

陰善は基本的に精進料理

陰善で用意される料理は基本的に精進料理です。
精進料理とは、僧侶が食べる色のことでとても質素な素材を使い、肉や魚などの殺生を連想させる食材は使いません。

また、ニンニクやニラといった匂いが強い食材も仏教では煩悩を呼び起こすとして避けられている食材です。

陰善のマナー

陰善には主に2つのマナーがあります。

陰善の位置は決まっている

陰善を置く位置は決まっているため、下記の配置を参考にしてください。

  • 親椀(おやわん):ご飯の器のことで、手前の左に置く
  • 汁椀(しるわん):汁用の器のことで手前の右に置く
  • 高杯(たかつき):漬物の器のことで、お盆の中央に置く
  • 平椀(ひらわん):煮物やあえ物の器のことで、奥の左側に置く
  • 壺椀(つぼわん):煮た豆やあえ物の器のことで、奥の右側に置く

陰善には必ず手をつける

陰善は、盛り付けた後に一口でも食べるのがマナーです。

浄土真宗では陰善をしない

浄土真宗では陰善をお供えしません
浄土真宗では「亡くなられた方は誰もがすぐに成仏される」と考えられています。

すでに成仏されているので、陰善を供えて極楽への旅を願う必要はないと考えられています。

また「死んだ方は生きている方と同じものは食べない」という教えも同様に陰善をお供えしない理由となっています。

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浄土真宗の四十九日の流れやマナー

浄土真宗は仏教の中でも多くの信者を有する宗派で、他の宗派と異なる点があります。
浄土真宗における四十九日とマナーについて解説します。

浄土真宗の四十九日の考え方

浄土真宗は、「亡くなったら誰もがすぐに仏様になる」と考えられているため、成仏を願って供養しません。
そのため、浄土真宗の四十九日の意味は他宗派と異なります。

浄土真宗の四十九日の目的は遺族の悲しみを癒すことにあります。
阿弥陀仏を拝み信仰心を高め、故人との別れを乗り越えるためのひとつの儀式であるといえます。

浄土真宗の四十九日法要の流れ

浄土真宗の四十九日法要の流れは下記の通りです。

  1. 法要の日程を決める:法要の日取りを各関係者と段取りします
  2. 会場予約:法要会場や会食の予約をします
  3. 案内状送付:参列者への案内状を送ります
  4. 仏具手配:本位牌や仏壇を用意します
  5. 香典返し、お布施の準備
  6. 四十九日当日:僧侶が入場します
  7. 喪主の挨拶
  8. 読経
  9. 焼香
  10. 僧侶による法話
  11. 納骨式・お墓参り
  12. 喪主による挨拶
  13. 会食

香典の相場と包み方

四十九日に招かれた方は香典を持参します。
相場や包み方について知っておきましょう。

香典の相場

香典の相場は親族であれば13万円、友人や知人であれば5,0001万円程度です。

浄土真宗の香典の書き方

浄土真宗の香典で注意したいのは、表書きの書き方です。

他宗派で用いる「ご霊前」は、すでに成仏している浄土真宗には不適切なため、「御仏前」や「御香典」と書きます。

お布施の相場と包み方

四十九日法要の喪主となる方は、お布施の相場や書き方を事前に把握しておくと安心です。

お布施の相場

お布施の金額は地域やお寺、ご家庭によって異なるもので表向き相場は存在しません。
しかし一般的には、3万円程度が相場とされています。

お布施の書き方

お布施には白い無地の封筒を用意し、表面中央やや上部に「御布施」と表書きを書き、その下に氏名を書きます。

封筒裏面には左下に住所と金額を書くのですが、金額は旧字体の漢数字で表記するようにしてください。

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喪中にお歳暮を贈る際のマナー

喪中とは家族を亡くした遺族が故人の死を偲び、特定の期間中のお祝い事などを避けて慎ましく生活する期間のことです。

喪中の期間

故人の死後1年間が喪中の期間です。

故人の死後から四十九日明けまでの期間を忌中と呼びますが、それぞれ期間の違いがよく混同されますので把握しておくと良いでしょう。

四十九日以降ならお歳暮を贈ってもいい

喪中の期間は慎ましく静かに暮らすことが良いとされており、正月を祝う年賀状を控えたりお断りする慣習があります。

年賀状と同様に関係者に送るお歳暮は基本的に四十九日が明けてから、贈るようにしましょう。

喪中にお歳暮を送る際の水引やのしについて

喪中の最中にお歳暮を送りたい場合は、品物に水引をつけないのがマナーとされています。
また、のし紙に紅白を用いることは不適切なので避け、白無地ののし紙に「御歳暮」と書いて送りましょう。

故人宛には贈らない

自分がお歳暮を送る立場の場合、故人の名前宛に送らないようにしましょう。

特に故人と関係が深く、逝去の報告を受けていたり葬儀に参列している場合は失礼に当たる可能性もあります。

お祝いの内容の手紙は避ける

たとえお歳暮であっても、喪中である場合はお祝いごとについての内容は手紙に書くべきではありません。
喪中が明けるまでは慎ましく生活している遺族の心情に寄り添った配慮が必要です。

自分が喪中でお歳暮が贈られたときはお礼状を書く

もしも自分が喪中でお歳暮が贈られてきた場合は、相手に対しお礼状を書くと丁寧な気持ちが伝わることでしょう。

気にかけていただいている関係者の方に、お礼や伝えるべき報告、家族の内容などをお知らせしましょう。

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四十九日の期間についてのまとめ

「ま」「と」「め」と書かれた積み木と電卓と時計

ここまで四十九日の情報や、浄土真宗の四十九日などについて解説してきました。

まとめると以下の通りです。

  • 四十九日とは葬儀から49日目に行う仏教の儀式
  • 浄土真宗の四十九日の目的は成仏ではなく、故人との別れに向き合い乗り越える事
  • 陰善には肉や魚は使わず、使用する器や置き方に決まりがある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

評価員(はかまだ)

袴田 勝則(はかまだ かつのり)

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

経歴

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

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