法事法要
初七日法要の食事に出される料理とは?招く人・相場費用・挨拶を紹介
更新日:2022.11.17 公開日:2022.04.18
お葬式を終えた後も様々な法要が行われますが、初七日法要がどのようなものか、ご存知でしょうか。
初七日法要について、食事は何を出せばよいか、またどんな人を招くのか、知らない方も多いと思います。
そこでこの記事では、初七日法要の食事、招く人、食事の費用相場について詳しく説明していきます。
この機会に、初七日法要の食事について覚えておきましょう。
初七日法要を行う場所や、喪主がするべき挨拶などについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 初七日法要の食事とは
- 初七日法要後の食事で出される料理
- 初七日法要の食事に招く人
- 精進落としの相場費用
- 初七日法要後の食事会での挨拶の文例
- 初七日法要後の食事はどこでする?
- 初七日法要後の食事会での注意点
- 他の人はこちらも質問
- 初七日法要の食事のまとめ
初七日法要の食事とは
初七日法要の食事会のことを、一般的に「精進落とし」と言います。
地方によっては、「精進明け」や「精進上げ」と呼ぶ所もありますが、なぜ、初七日法要の食事を、このように呼ぶのでしょうか。
初七日法要での食事会にはどのような意味があるのか、以下で説明していきます。
精進落としをする意味
実は、古来の日本では、四十九日が過ぎるまで、遺族は肉や魚を断つことが慣わしでした。
遺族はその期間、肉や魚を使わない精進料理を食べていたのです。
そして四十九日が過ぎ、忌明け(きあけ・いみあけ)で本来の食生活に戻ることを、精進落としと呼んでいました。
しかし現代では忌中だからといって、遺族が肉や魚を断つことはありません。
かつての慣習の名残として、精進落としという呼び名が残っているのです。
現在の精進落としは、かつての四十九日の忌明けではなく、初七日法要の食事のことをいいます。
初七日法要は、葬儀の当日、火葬をした時点で行われることが一般的です。
意味合いも忌明けとしての食事会ではなく、僧侶や参列者の方へのお礼として行われています。
初七日法要の精進落としは、執り行われる時期や意味が、かつてとは変わってきているのです。
通夜振る舞いとの違い
精進落としと混同されがちなものに、「通夜振る舞い」があります。
通夜振る舞いとは、お通夜の際に弔問客に振る舞われる食事のことです。
お通夜の弔問客は、実際にお通夜になってみないと、どなたが来て下さるのかわからないものです。
明確な人数は、事前に把握できません。
そのため通夜振る舞いの料理は、大皿で出されるのが通例となっています。
料理の内容もオードブルや巻きずし、サンドイッチなど、簡単につまめるものが一般的です。
それに対して精進落としは、事前に招待した方のみが参加するものです。
あらかじめ人数がわかっているので、料理はひとりひとり、懐石料理の形式で提供されます。
また通夜振る舞いは、故人を偲んで語らう、という趣旨があります。
それに対して精進落としは、通夜と葬儀を終えた関係者をねぎらう、という意味も含みます。
料理の形式や参列者の数だけではなく、会の意味合いも多少異なってくるのです。
初七日法要後の食事で出される料理
初七日法要の後の精進落としには、どのような料理が提供されるのでしょうか。
よく出される料理
現代の精進落としでは、提供する料理に決まりごとはありません。
かつて、精進落としには、精進料理から通常の料理に戻すという意味合いがありました。
そのため、精進落としで肉料理や魚料理を出すことは、問題ありません。
傾向としては、たいがい和食がメインとなっています。
懐石料理や寿司、仕出し弁当やオードブルなどを出すことが一般的です。
ねぎらいの意味も込められているので、お酒の提供も問題ありません。
避けるべき料理・食材
精進落としの料理に特に決まりはないのですが、避けた方が良い料理や食材は存在します。
それは、お祝いの席で提供される料理です。
精進落としはひとつの区切りではありますが、お祝い事ではありません。
あくまでも葬儀の後の会食です。
伊勢海老や鯛など、おめでたい席の象徴となるような料理は、提供することを避けましょう。
沖縄の風習
沖縄では初七日のことを「ハチナンカ」と言います。
ハチナンカの法要は、会場で行うこともありますが、自宅で行うことが多いようです。
本州での初七日法要は僧侶が行うことが一般的ですが、沖縄では必ずしも僧侶をお招きするわけではありません。
自分たちだけで、ハチナンカの法要をすることもあります。
ハチナンカで提供される沖縄の伝統的な料理は、チュクンと呼ばれる重箱に詰められた料理です。
チュクンとは法要やお祝い事などで用意される、おかずとお餅を二箱ずつ、合計四箱の重箱です。
弔事であるハチナンカのチュクンには、華やかな料理は入れません。
お餅の重箱に入っているのは、白いシンプルなお餅で、あんこなどは入っていません。
料理用の重箱には、白い蒲鉾や返し昆布、ゴボウやコンニャク、沖縄魚の天ぷらなどを入れます。
返し昆布には、故人が戻って来ないように願う気持ちが込められています。
蒲鉾は赤いものを使わず、重箱の料理には黒や茶色の煮物を多用することが一般的です。
キリスト教の場合
キリスト教には、仏教のような供養という概念がありません。
キリスト教の中でも、カトリックとプロテスタントでは、死後の考え方が異なります。
カトリックでは、死後魂は神の元に行って、永遠の命を授かるとされています。
一方、プロテスタントでは、死後は神の手に委ねられるので、追善供養などは必要ないと考えられているのです。
死後の儀式として、カトリックではミサ、プロテスタントでは記念集会が行われます。
仏教の初七日と同時期の死後七日目にも、ミサや記念集会が行われます。
カトリックのミサでは、聖歌の合唱やお祈りの時間があり、神父の講和のあと、会食するのが一般的です。
プロテスタントの場合も、教会で賛美歌を歌い、牧師の講話を聞きます。
そして礼拝の後、参加者でお茶会を開くのが慣わしです。
神道の場合
神道では仏教と異なり、七日ごとに冥界を巡るという概念がありません。
神道では十日ごとに、霊祭と呼ばれる儀式をします。
そのため初七日法要はありませんが、十日祭という儀式が初七日法要に近いものと言って良いでしょう。
十日祭は主に自宅で行います。
神主さんを自宅に招き、神様からのお言葉である「祝詞(のりと)」をあげてもらいます。
祝詞をあげてもらったら、神社に玉串料を納めます。
儀式が終わったら、親族やお世話になった方を招いて、食事会を開くことが一般的です。
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初七日法要の食事に招く人
初七日の法要には、どのような人を招けばいいのでしょう。
招く人
初七日法要の食事会は、喪主が招待するもので、自由参加ではありません。
誰を招待するべきか、特に決まりはありません。
故人や遺族との関係性によって決めるのが良いでしょう。
必ずご招待しなければならないのは、葬儀でお世話になった僧侶です。
通夜と葬儀を手伝ってくださった世話役の方も欠かせません。
また近しい親族や、故人と縁の深かった友人などを招待するのもいいでしょう。
現代の初七日法要は、火葬の際に行われることが多くなっています。
そのため火葬場まで見送って下さった方が、そのまま精進落としの参加者となることが一般的です。
お誘いするタイミング
初七日法要の精進落としは、通夜振る舞いとは異なり、ひとりひとりにお膳を提供するものです。
そのためあらかじめ、参加人数を把握しておく必要があります。
料理の手配を考えると、なるべく早く参加者を特定することが望ましいでしょう。
招待する具体的なタイミングとしては、通夜や通夜振る舞いの際に、個別に声をかけて打診しておきましょう。
また通夜と葬儀のお知らせを直接伝えた場合、その際に都合を聞いておくのもいいかもしれません。
断られた場合
初七日法要に招待した相手が、都合によって参加できない場合もあるでしょう。
その際には無理強いすることなく、通夜や葬儀に参列してくれたお礼を述べるにとどめておきましょう。
精進落としの相場費用
精進落としとして提供される料理は、懐石料理やお寿司、仕出し弁当などです。
それぞれの料理の内容にもランクがあり、参加者に子供がいる場合には、子供用の料理もあります。
その他にもビールやお酒、ジュース類なども必要になるでしょう。
そのため精進落としの費用相場は、2,000~1万円と幅が広くなっています。
直接料理店に精進落としで注文できますし、葬儀社に依頼して手配してもらうことも可能です。
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初七日法要後の食事会での挨拶の文例
精進落としは単なる食事会ではなく、セレモニーのひとつです。
そのため開催にあたって、喪主が挨拶する必要があります。
どのような挨拶をすればいいのか、シチュエーションごとに、文例をあげておきます。
開始する時の挨拶
本日はお忙しい中、誠にありがとうございました。
おかげ様で、故〇〇の葬儀一切を、つつがなく終えられました。
改めまして、厚く御礼申し上げます。
ささやかではありますが、心ばかりのお食事をご用意致しました。
どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。
本日はありがとうございました。
献杯の挨拶
本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。
この席では故人が好きだったお酒を味わいながら、故人の思い出など、お話を伺えればと思っています。
それでは盃をお手にしていただき、献杯のご唱和をお願い致します。
献杯。
ありがとうございました。
お開きにする際の挨拶
本日は最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
故〇〇も、さぞかし喜んでいると思います。
まだまだゆっくりと寛いでいただきたいところですが、この辺りでお開きといたします。
皆様には今後とも、変わらぬご愛顧のほどをお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
どうぞ気をつけてお帰りくださいませ。
初七日法要後の食事はどこでする?
初七日法要後の食事会をどこで行うのかは、特に明確な決まりはありません。
では一般的にはどのような場所で行われるのか、いくつか例をあげておきます。
自宅
初七日法要を自宅で行う場合は、その後の食事会も自宅で行うのが自然でしょう。
その際には、あらかじめ仕出し弁当などを注文しておきましょう。
ある程度の人数が集まる場合は、大きな広間のあるお宅でないと難しいかもしれません。
しかし、家族葬などの少人数で法要する場合には、自宅は食事会として適切な会場と言えるでしょう。
お寺の会場
お寺で法要をした場合、お寺内にある大広間や会場で、食事会を執り行うこともあります。
その場合には事前に仕出し弁当を注文し、給仕は遺族自らが行います。
お寺で食事会ができれば、移動する必要がありません。
お寺の檀家で、お寺と良好な関係を築けているなら、とても便利でありがたい食事会場と言えるでしょう。
ホテルや仕出し屋
法要の後、あらかじめ予約をしたホテルや料理店に移動して、食事会を催すこともあります。
お店には事前に精進落としであることを伝えて、相応しい料理を用意してもらいましょう。
また初七日法要を火葬場で行う場合、そのまま食事会も火葬場で行える場合もあります。
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初七日法要後の食事会での注意点
初七日法要後の精進落としには、守るべきマナーがあります。
失礼のないように、マナーは事前に確かめておきましょう。
席順に注意する
通夜振る舞いとは異なり、精進落としでは席順が決まっています。
席順を決めるのは喪主です。
最も上座に座るのは僧侶です。
続いて世話役、仕事関係の方、友人の順に座ります。
その次に親族が座り、遺族と喪主が座るのは下座です。
避けるべき話題
精進落としの席では、死に繋がるような話題は避けましょう。
特に故人の最期や、病気を詮索するような話は、マナー違反です。
ただでさえ傷心している方に、更に辛い思いをさせてしまいかねません。
故人がお元気だった頃の、思い出話などを話題にするようにしましょう。
精進落としの席では、お酒が振る舞われます。
しかしお酒に酔い過ぎて、大声で話すことは慎んでください。
僧侶が辞退した場合
精進落としの席に、僧侶が参加できない場合もあるかもしれません。
その際には返礼品と共に、御膳料と御車料をお渡ししましょう。
御膳料の相場は、概ね5,000円〜1万円程度です。
所要時間の目安
精進落としにかかる時間は、概ね1時間〜2時間程度です。
頃合いの良い時間になったら、喪主はお開きの挨拶をしましょう。
他の人はこちらも質問
その他にも初七日法要について、知りたいことがあるかもしれません。
代表的な疑問について、答えていきましょう。
初七日には何をするのか?
初七日法要では、僧侶による読経と、参列者による焼香が行われます。
また法要の開始と締めには、喪主が挨拶します。
法要後には精進落としとして、会食の席を設けるのが一般的です。
初七日は何時頃?
初七日法要の時刻は、行われるタイミングによって、多少時間が前後します。
初七日法要は、亡くなってから七日目に行われる場合と、葬儀当日に繰り上げ初七日として行われる場合があります。
亡くなってから七日目に行われる場合は、午前11時頃から開始されるのが一般的です。
葬儀当日に初七日法要する場合でも、火葬前に行うか、火葬後に行うのかで、開催時刻は変わります。
火葬前に初七日法要する場合、葬儀と同じく午前11時頃から始まります。
その場合の法要後の会食は、お昼頃からになるでしょう。
火葬後に初七日法要する場合は、時刻はもう少し遅くなります。
法要の始まりが午後1時頃、会食は2時頃からになるでしょう。
初七日とはどういう意味ですか?
初七日とは、亡くなってから七日目という意味です。
仏教では、人は亡くなった後、七日ごとに審判を受けると考えられています。
遺された人々が追善供養することによって、故人がより良い審判を受けられることを祈ります。
初七日法要は、亡くなってから最初の追善供養です。
七日ごとの審判に伴う追善供養は、四十九日まで七回行われます。
初七日のお膳はいつまで?
初七日から四十九日までの期間、仏教では御霊供膳(おりくぜん)というお膳を用意します。
精進料理をお膳に乗せて、御霊前にお供えします。
ただし浄土真宗は成仏の考え方が異なるので、御霊供膳は用意しません。
御霊供膳は毎朝取り替えます。
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初七日法要の食事のまとめ
ここまで初七日法要の料理や、食事の相場費用などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 初七日法要は死後七日目に行うのが基本だが、葬儀当日に行うことも多い
- 初七日法要の料理は、懐石料理や仕出し弁当などを提供する場合が多い
- 初七日法要の食事会の費用は、一人当たり2,000〜1万円程度
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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