法事法要
新盆のお供え物には何がおすすめ?御供物料や香典の金額も紹介
更新日:2023.11.19 公開日:2022.06.21
家族や親戚が亡くなってから初めて迎えるお盆が新盆です。
家族にとって大変重要な行事となる新盆ですが、お供え物は何を選べば良いかご存知でしょうか。
そこでこの記事では、新盆のお供え物の選び方を詳しく解説していきます。
新盆のお供え物にふさわしくないものや、御供物料や香典の金額相場なども覚えておきましょう。
後半には新盆に欠席した場合はどうすれば良いかについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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新盆とは
新盆(にいぼん、しんぼん、ういぼん)とは、故人の亡くなった後、四十九日の忌明けが過ぎてから初めて迎えるお盆のことを指します。
四十九日の忌明けが過ぎてからなので、四十九日以内にお盆を迎える場合は、次の年のお盆が新盆になります。
新盆の時期は通常のお盆と変わらず、一般的に8月13日から16日までの4日間です。
ただ、東京や神奈川の一部の地域では、新盆を7月13日から16日に行う場合もあります。
新盆では、家族そろってお墓参りをしたり、親戚などを集めて供養を行ったりします。
僧侶を呼んで法要を行い、その後に会食をするのが一般的な流れです。
13日は盆の入りと呼ばれ、先祖の霊が自宅に帰ってくるので、盆棚を用意したり迎え火を焚いたりして先祖の霊を迎える準備をします。
14日、15日は上記の通り、お墓参りや法要などで故人を供養します。
16日は盆明けと呼ばれ、先祖の霊が帰っていく日です。
遅い時間に送り火を焚いたり、地域によっては精霊流しをしたりして、先祖の霊を送り出します。
新盆のお供え
新盆のお供えは、仏前に供えるお供え物と御仏前として現金を包む2つがあります。
お供え物は五供が基本
お供え物は、香・花・灯燭(とうしょく)・浄水・飲食の5つをまとめた五供が基本とされています。
線香
線香は五供の中の香にあたります。
線香を焚く一番の理由は、故人や先祖に楽しんでもらうためです。
また線香には、お供えをする家族や拝む人を清める意味もあります。
線香を時間帯は朝で、お供え物を供えてから焚きます。
線香の火は息を吹きかけて消すのではなく、手であおぐようにして消しましょう。
花
お供えで供える花は、宗派にもよりますが、樒(しきみ)や生花、故人が好きだった花が多いです。
新鮮な花を仏前に供えるのは、花のような清い心でいてほしいという仏教の教えから来ています。
においが強い花やツルが長い花、バラのように棘がある花は、避けましょう。
ろうそく
ろうそくに火を灯すことを灯燭といいます。
ろうそくの光は拝む人の心の闇や煩悩を照らし、その全てを取り除くといわれています。
ろうそくの明りに従うことで迷うことが無くなり、これからの道行を照らしてくれるとされています。
他にも、ゆっくりと燃え尽きる様子が、人生の無常を表現しているという考えもあるようです。
ろうそくの火を消すときは線香同様に手で仰ぐようにしましょう。
浄水
水やお茶を供えることを浄水と呼びます。
本来は自然の水が良いとされていましたが、現代では水ならば水道水、お茶ならば一番茶を供えると良いでしょう。
死者はのどが渇くとされているので、新盆の間は浄水を切らさないようにしてください。
ただ、浄土真宗では浄土に八功徳水(はっくどくすい)という水があるため、浄水を供えることはしないので注意しましょう。
食べ物
飲食(おんじき)とは仏前に食べ物を供えることです。
飲食に供えるのは、家族が食べるものを朝と夜に供えます。
果物やお菓子を供えるのが一般的です。
お供えが終わったら、お下がりとして家族が食べます。
個包装になっているお菓子は家族が分けやすく、日持ちもするのでいいでしょう。
御供物料
新盆や法事などではお供え物を贈るのが一般的ですが、近年はお供え物の代わりに御供物料(おくもつりょう)として現金を渡すことも増えてきています。
表書きには「御供物料」や「御香料」と書くのが一般的です。
御供物料の相場は関係性によって変わってきます。
知人・友人・同僚などであれば5,000円〜1万円程度、親子や兄弟であれば2万円〜3万円程度が相場です。
提灯
盆提灯は、お盆に帰ってくる故人の霊が迷わないための目印とされています。
故人の冥福を祈り、感謝を示すものでもあります。
新盆で提灯を供える場合は、初盆用の白提灯を飾ります。
新盆の提灯を飾る場所はご自宅の玄関や仏壇の前にするといいでしょう。
通常の提灯は数が多いほど、故人が慕われているとされますが、新盆の提灯は1つでいいので注意しましょう。
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新盆にNGなお供え物
生もの
生の果物はお供え物の定番ですが、皮を剥く手間がかかったり、日持ちしなかったりと、贈られた側が困ってしまう場合があります。
果物は見栄えが良く高価なものではありますが、お供え物を受け取る遺族のことを考えて、お菓子や缶詰などの扱いやすい食べ物を選びましょう。
また、仏教では無益な殺生を禁じているので、肉類や魚介類を贈るのも適切ではありません。
故人が好きだったもの
故人が好きだった品物を贈るのも避けたほうが良いでしょう。
故人の魂は喜んでくれるかもしれませんが、遺族は故人を思い出す品物を見て、悲しい気持ちまで思い出してしまうかもしれません。
故人の死からあまり時間が経過していない新盆では、遺族への配慮として故人が好きだったものは贈らないほうが無難です。
ただ、遺族が気持ちの切り替えを終えていた場合は、故人を思っての贈り物と捉えてくれて、喜ばれる可能性もあります。
どうしても故人の好きだったものをお供え物に選びたい場合は、遺族の様子をよく確かめてからにしましょう。
お供え物の送り方
一般的には新盆に出席するもしくは欠席する、どちらの場合でもお供え物を送ります。
水引や表書きには決まった選び方があり、適切なものがあるので覚えておきましょう。
のし紙の水引は結び切りのものを使用します。
色は一般的な白と黒のもので問題ありません。
ただし関西の一部地域では黄と白の水引を使うこともあるので、関西圏で使用する場合は注意しましょう。
お供え物の表書きには「御供」または「お供物」と書きます。
このとき薄墨で書かないように気を付けてください。
葬儀などの弔事では涙で墨が薄くなってしまったという悲しみの表し方がありますが、新盆は個人の霊が家に帰ってくる行事です。
悲しい行事ではないため、しっかりと濃い字で書くようにしましょう。
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お供え物の飾り方
新盆をはじめとするお盆には、お供え物を置くための祭壇として盆棚を用意します。
仏壇の前か横に、二段または三段の盆棚を置くのが本式です。
最上段には緞子(どんす)という敷物を敷いて位牌や霊前灯を飾り、二段目に飲食や花を飾ります。
ただ、盆棚を一段しか用意できない場合は、一段でも問題ありません。
故人を供養しようとする気持ちが一番大切です。
新盆の香典の相場
新盆の場合は、通常のお盆と違い香典を包むこともあります。
これは地域ごとの風習によって変わってくるので、自分の住む地域の風習を調べておくと良いでしょう。
ここでは、新盆における香典の扱いについて説明します。
香典の相場
新盆における香典の相場は、故人との親交の深さによっても違いますが、3,000円〜5,000円程度です。
ただしこの金額は、香典やお供え物すべてを含む金額となります。
香典に3,000円包む場合のお供え物は2,000円程度のものにするなど、香典とお供え物の合計が相場内に納まるようにしましょう。
お供え物を贈らない場合は香典だけになるため、現金で3,000円〜5,000円を包めば大丈夫です。
また、新盆に参加する際、自分の年齢が高くなるにつれて香典の金額も高くなる傾向にあります。
自分が20~30代なら相場通りでも構いませんが、それ以上の年齢なら若干上乗せするのが一般的です。
お供え物があれば香典は必要ない?
基本的には、お供え物があれば香典を送る必要はありません。
地域の風習にもよりますが、お供え物があれば失礼にならないと覚えておきましょう。
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返礼品は何を送れば良い?
新盆にお供え物をいただいた場合は、何を返礼品として送れば良いのでしょうか。
新盆の返礼品を送るかどうかは、地域の風習によっても異なります。
ここでは、返礼品を送る際に何を送れば良いかや、返礼品の相場を説明します。
返礼品の金額
お供え物をいただいた場合は、ひと目見て金額が分かるようなら同額程度の品物を送ります。
もし、お供え物の金額が分からない場合は、お供え物の相場である3,000円程度の品物を送ると良いでしょう。
香典のみいただいた場合は、いただいた金額の三分の一から半額程度の品物を送ります。
おすすめの返礼品
新盆の返礼品は、食べて後に残らない消え物を送るのが一般的です。
返礼品の定番は以下の通りです。
・和菓子
・焼き菓子
・洗剤
ただし、いただいたものがあまりにも高額な場合は、お菓子などの消え物では返礼品の量が多くなってしまうことがあります。
その場合は、カタログギフトなどでお返しするのがおすすめです。
新盆に欠席した場合はどうすれば良い?
親戚や友人などの新盆があっても、遠方に住んでいるなどのやむを得ない事情で参加できないこともあるでしょう。
新盆を欠席しなければならない場合には、どのように対応すれば良いのでしょうか。
新盆に出席できない場合は、お供え物や御供物料、香典などを自宅や会場に現金書留や郵送で送ります。
郵送のタイミングは、法要の一週間前から前日までに届くように手配するのが一般的です。
ただし、新盆の時期は忙しくしていることが多いので、遺族との親密な関係ならば、送る時期や場所を遺族に相談するのも良いでしょう。
また、自宅以外の法要会場にお供え物を送る場合は、花などの特定のお供え物以外は断られてしまうケースもあるので、事前の確認を怠らないようにしてください。
お供え物などを送る際は、お供え物だけでなく手紙を添えるとより丁寧になります。
出席できないことへのお詫びや、故人に対する追悼の気持ちを記した手紙を同封すれば、遺族からの印象も良いものになるでしょう。
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新盆では盆提灯が贈られる?
古くから新盆を迎えた家に対して、親戚や親しい人から色提灯を贈る慣習があります。
贈られた盆提灯の数が多いほど、故人が慕われていたことの証になると考えられており、贈る側も故人への感謝の印として贈っていました。
新盆で使われる盆提灯は、初めて帰ってくる故人の霊が迷わないように、目印として白提灯を使用します。
仏壇の前などにつるされる白提灯は一つあれば良いとされ、遺族が用意します。
新盆用の白提灯は、新盆が終わると燃やして処分します。
処分の方法はお焚き上げや送り火で燃やすなど、それぞれ好きな方法で処分して問題ありません。
新盆だけの白提灯とは異なり、贈られた色提灯はこれ以降のお盆でも使用できるので、処分することなく保管しておいてください。
もし、いただいた盆提灯の数が多く飾るのが大変な場合は、2〜3年経ってから少しずつ飾る数を減らすと良いでしょう。
ただ近年では住宅事情の変化などから、親戚や兄弟などからお金のみをいただき、遺族がすべて盆提灯を準備するケースも増えてきています。
家庭ごとに適した方法で盆提灯の準備をするように変化しているようです。
新盆のお供え物まとめ
ここまで新盆のお供え物についての情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 新盆のお供え物には、五供(線香・ろうそく・花・浄水・食べ物)が定番
- 新盆のお供え物にルールはないが、生ものや故人が好きだったものは避ける
- お供え物の代わりに御供物料として現金を送る場合もある
- 返礼品には消え物である和菓子や焼き菓子、洗剤などを送るのが一般的
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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