法事法要
水引の色の意味とは?本数や宗教ごとの違いも紹介
更新日:2022.10.21 公開日:2021.09.19
香典の水引にはさまざまな色があります。
水引の色や本数の違いにどのような意味があるのか知らない方は多いのではないでしょうか。
場合によってはマナー違反になる可能性もあります。
そこで、この記事では以下のことを中心に解説していきます。
- 水引の意味
- 水引の色や本数が違う理由
- 水引の本数の偶奇について
キリスト教など宗教ごとの香典袋全般の書き方についてもお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
水引とは
水引には未開封であることの証明以外にも、魔除けや人と人とを結びつけるなどさまざまな意味があります。
中央で交わって人と人が手を結ぶさまを表しているとも言われています。
また、大切な贈り物・金品をしっかり結びとめるという意味合いも含んでいます。
日本では宮中への献上品に紅白のひもをかけたのが始まりといわれています。
それから徐々に一般庶民へも広まったようです。
水引は昔から現代にいたるまで、大切な贈り物には欠かせないものだといえます。
弔事で使用される水引の結び方は、あわじ結びか結び切りになります。
以下でそれぞれの結び方について詳しくご説明いたします。
あわじ結び
あわじ結びは、2色の水引が8の字を描くようにクロスしている結び方です。
複雑であり華やかな結び方のため弔事にも慶事にも使用されます。
左右に引っ張ると結び目が固くなり、ほどけにくくなります。
解けにくい結び目から「末永く続くように」や「2度とほどけない=2度と起こらない」という意味があります。
結び切り
結び切りは、あわじ結びよりもシンプルな結び方です。
別名は真結びともいわれています。
こちらも解けにくい結びとなっています。
弔事では黒白や黄白、双銀の水引を使用します。
結び切りの結び方には「不幸が一度きりで終わってほしい」という意味が含まれています。
香典について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
水引の色の意味について
水引にはなぜさまざまな色があるのでしょうか?
その理由と水引の種類についてご説明します。
水引の色が違う意味
水引は住んでいる地域によって色が異なります。
関東では黒白の水引を使用するのが一般的です。
しかし関西や北陸では黄白の水引がよく使用されます。
香典に包む金額によっても水引の色は異なります。
1万~3万円は黒白や黄白、青白の水引を使用するのが一般的です。
5万円以上は双銀の水引が使用されます。
1,000~5,000円の場合は水引がコピーしてある香典袋でも良いです。
しかし1万円以上はきちんと水引の付いた香典袋を使用しましょう。
水引の色の種類
水引の色ごとの特徴や包む金額の相場をご紹介します。
またそれぞれの水引が使用されている地域もお伝えします。
黒白
主に関東地方で、香典やお供えなどの仏事全般で使用します。
左側が白、右側が黒の紐になっており中央で結ばれています。
1万~3万円の金額を包む場合に使用するのが一般的です。
1,000~5.000円は水引が印刷された印刷多当タイプでもOKです。
青白
一部地域で使われていた水引ですが、近年はあまり使われていないようです。
昔ほど地域別の色違いにこだわらなくなってきたためともいわれています。
黒白の水引と同様に1万~3万円を包む場合に使用するのが一般的です。
左側が白、右側が紺色の紐で結ばれています。
黄白
主に関西や北陸地方で使用される水引です。
黄白の水引は5万円以上を包むときに使用するのが一般的です。
左側が白、右側が黄色の紐を使って結んでいます。
双銀
5万~10万円の金額を包む場合に使用されることが多い水引です。
左右どちらも銀色の紐で結ばれており、紐の外側が黒く縁取りされたタイプもあります。
キリスト教形式での葬儀や、女性が香典を出す場合などに使用されることが多いです。
香典の相場についてはこちらの記事をご覧ください。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
水引の本数による違い
香典の水引は本数もさまざまですが、それぞれどういった違いがあるのでしょうか?
水引の本数について解説していきます。
金額による違い
水引は5本、7本、10本の本数がよく使用されます。
水引の本数は、香典に包む金額によって変わります。
包む金額ごとの目安は以下の通りです。
- 5本 1万円以上
- 7本 3万円以上
- 10本 10万円以上
水引の本数は多いほど格式が高いとされます。
香典袋の大きさも金額が上がるにつれ大きく豪著な印象のものになります。
香典には偶数の方が良い?
香典袋の水引には奇数の本数が多く使われています。
これは、偶数が割り切れることから故人との縁が切れることを連想させるためです。
しかし4本や6本など偶数の水引もあります。
陰陽五行説によれば陰は偶数を指し、陽は奇数を指します。
つまり陰である弔事には偶数を使用するという考え方です。
偶数の場合は4本の水引が基本とされています。
6本は特別な思い入れのある方への香典で使用します。
五行説の中には「万物は全て5つの事象(木・火・土・金・水)から構成されている」という教えもあります。
そのため水引の本数は5本を基本とすべきという考え方もあります。
また、10万円以上包む場合は10本という偶数の水引があります。
これは5本を2つ重ねる、という意味で捉えます。
また奇数でも9本の水引は「苦」をイメージさせるため使用しません。
一般的には水引は奇数本のものが多いですが、上記のように偶数の場合も使用できることが多いです。
香典返しについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
宗教ごとの水引の違い
水引は 仏式、神式、キリスト教式など、宗教によって違いがあります。
ここからは宗教ごとにどのような水引を使用すればよいのかを解説していきます。
仏式
水引は、黒白の結び切りもしくは双銀の結び切りを使用するのが一般的です。
本数は、基本である5本あるいは7本のものがよいでしょう。
ただし、一部地域では水引の色を黄白とするところもありますので、親族や地元の方に確認してから準備をする方が間違いありません。
また、金額が大きい場合には、地域や宗派で10本の水引の使用が認められているのであれば10本を選んでもよいでしょう。
神式
通夜祭や葬場祭での水引は仏教と同様、双銀もしくは黒白の水引で結び切りのものを使用するか、双白の白一色で作られた水引で結び切りのものを用意します。
また、仏教と同じように金額によって水引の数量を増減させます。
こちらも地域や宗派によって異なりますので確認しましょう。
霊祭での水引は、通夜祭、葬場祭と同様、双銀もしくは黒白の水引で結び切りのものか、双白の白一色で作られた水引で結び切りのものを用います。
キリスト教式
キリスト教では香典袋に水引はかけません。
もし、水引をかけるのであれば黒白の水引で結び切りのものを使用すると良いでしょう。
また、無地の香典袋であれば水引を外して使うこともできます。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
キリスト教の香典袋
キリスト教では、基本的に白色無地で水引がついていない香典袋を使用します。
そのほかにもキリスト教専用の香典袋には十字架や百合のイラストが印刷されたタイプがあります。
蓮の花をキリスト教で使用するのはマナー違反になります。
急な葬儀で用意できない場合は真っ白な熨斗袋や白い封筒でも代用可能です。
白い封筒を使用する際は郵便番号を記入する欄がないものを選びましょう。
仏式の香典袋で代用できるのは黒白か双銀の水引が付いたタイプです。
関西など一部の地域では黄白の水引でも良い場合があります。
キリスト教にはカトリック系とプロテスタント系があります。
使用する香典袋にも若干の違いがあるので注意しましょう。
- カトリック系 白色無地や十字架のイラストや、百合のイラストが印刷された香典袋
- プロテスタント系 白色無地や、十字架のイラストが印刷された香典袋
香典に包む金額や薄墨を使用して表書きや氏名を記入する点は仏式と同様です。
スポンサーリンク表書きの書き方
香典袋に書く表書きは宗派によって異なります。
宗派の教えによっては使用してはならない表書きもあるので注意しましょう。
どの宗派も表書きは薄墨で記入します。
以下で仏式と神式、キリスト教式の表書きをご紹介します。
仏式
仏式は浄土真宗とそれ以外の宗派で表書きが異なります。
浄土真宗
「御仏前」「御香料」「御香典」が使われます。
浄土真宗では、故人が亡くなると仏様の力ですぐに成仏し、極楽浄土で仏になると考えられています。
そのため霊になるという概念がありません。
そのため浄土真宗以外の仏式で使用される「御霊前」は使用しません。
浄土真宗以外の仏式
「御霊前」「御香料」「御香典」が使われます。
故人が亡くなると四十九日の忌明けまでは霊となって旅をしているとされています。
そのため故人の霊に供えるという意味の「御霊前」が使われます。
浄土真宗かどうかわからない場合は「御香典」と記入しておくといいでしょう。
神式
神式の表書きは「御霊前」「御榊料(おさかきりょう)」「御玉串料(おたまぐしりょう)」「御神饌料(ごしんせんりょう)」です。
神式はお線香を供えないため「御香典」や「御香料」の表書きはNGです。
また、故人が亡くなったあとは守護神になるとされているため「御仏前」も使用しません。
他の宗派にはない表書きが多い神式ですが、「御霊前」は使用可能です。
故人が亡くなってから50日間は霊でいると考えられているためです。
キリスト教式
キリスト教はカトリック系とプロテスタント系で表書きが異なります。
カトリック系
「御花料」「献花料」「御ミサ料」が使われています。
御ミサ料はカトリック系独自の表書きでプロテスタント系の葬儀では使用しません。
プロテスタント系
「御花料」「献花料」「忌慰料(きいりょう)」が使われています。
忌慰料はプロテスタント系独自の表書きとなっています。
カトリック系かプロテスタント系かがよくわからない場合は「御花料」と書くのが無難です。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
香典袋の水引の色まとめ
ここまで、香典の水引についての情報を中心にお伝えしました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 水引には、様々な意味がある
- 金額や地域によって香典の色や本数は異なる
- 香典の水引には偶数と奇数の本数がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
法事法要の関連記事
法事法要
更新日:2022.12.27
一万円を包むときの香典の書き方は?横書きや中袋がない場合も解説
法事法要
更新日:2024.06.21
袱紗が無い時はどうしたらいい?代用品から包み方まで解説!
法事法要
更新日:2022.03.31
ビジネスシーンでの遺族への手紙の書き方・構成・文例を紹介!
法事法要
更新日:2023.11.24
義理の父親の葬儀で香典は必要?親(義理の親)への香典の相場を解説
法事法要
更新日:2022.11.17
七回忌の香典相場はいくら?香典袋の書き方と包み方を説明
法事法要
更新日:2022.05.18
香典を郵送で頂いた場合お礼は?お礼の伝え方やお礼に適した品物も紹介