法事法要
一周忌は御仏前が一般的!香典の相場や渡し方についても解説
更新日:2022.05.11 公開日:2022.02.18

記事のポイントを先取り!
- 一周忌の法要には香典もしくは供物か御供物料を持参する
- 香典には「御仏前」もしくは「御佛前」と書く
- 香典には香典袋や手渡す際にいくつかのマナーがあるため間違えないよう注意する
一周忌の香典は御仏前と書くのが一般的ですが、詳しいマナーについてご存知でしょうか。
一周忌の香典はなぜ御仏前と書くのか、香典袋の選び方や金額の相場はどれくらいなのかについて知っておきましょう。
そこでこの記事では、一周忌の香典のマナーについて詳しくお伝えします。
この機会に一周忌の香典の詳しいマナーについて知っておきましょう。
一周忌に参列する時のマナーについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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一周忌とは
一周忌とは、故人が亡くなられてからちょうど一年目の同月同日におこなう法要になります。
仏教では、節目ごとに法要をおこないます。
故人が亡くなられてから最初におこなう一周忌の法要は、ご遺族にとって節目の日にもなるため、法要の中でも特に重視されています。
一周忌の法要には、ご遺族や親族はもちろん、故人が生前親しかったご友人や知人にも参列していただきます。
同月同日に行うことが原則の一周忌の法要ですが、その日に都合がつかない場合には前倒しに限り、日付をずらすことが可能です。
一周忌では御仏前と書くのが一般的
葬儀の際の香典袋には「御霊前」と書くことが多いですが、一周忌の際には「御仏前」と書くのが一般的です。
ここでは、なぜ御仏前と書くのか、名前や中袋の正しい書き方について説明していきます。
御仏前もしくは御佛前
一周忌の法要では、香典の表書きに「御仏前」もしくは「御佛前」と書きます。
仏教では、故人が亡くなられてから四十九日までの間は霊であるとされています。
そのため、葬儀の際の香典袋には「霊の前に供える」という意味で、「御霊前」と書きます。
しかし、四十九日を過ぎると故人は仏様になるとされるため、四十九日の法要からは「仏様の前に供える」という意味で、「御仏前」と書きます。
ちなみに、神道では「玉串料」「御榊料」「御神前」などと書きます。
キリスト教では「御花料」が一般的です。
カトリックでは「御ミサ料」、プロテスタントでは「献花料」と書くこともあります。
表書きの書き方も宗教によって異なるため、間違えのないように気をつけましょう。
御仏前と御佛前の違い
御仏前と御佛前、どちらを書けば良いのか迷う方もいると思いますが、どちらで書いても間違いではありません。
「佛」という漢字は、「仏」という漢字の旧字になります。
読み方は「ごぶつぜん」で、意味も全く同じです。
名前の書き方
名前は表書きの下、中央に位置する部分にフルネームで書きましょう。
香典は個人で包むのが一般的ですが、連名で包んでも問題はありません。
連名で包む際に名前を書く場合も、個人で包む場合と同様に表書きの下、中央に位置する部分に書きます。ただし書き方が変わってきます。
夫婦で包む場合
夫婦で参列する場合には、基本的に夫のフルネームのみを書きます。
しかし、妻も生前の故人とお付合いがあった場合には、夫の名前の左側に妻の名前のみを書きます。
夫が参列できない代わりに妻が参列する場合にも、夫のフルネームを書きます。
家単位の香典は参列する方の名前ではなく、家の代表者のフルネームを書くのがマナーです。
家の代表者ではない方が代理で参列する場合には、身内の方が代理で参列したことを表す「内」の漢字を、代表者の名前の左側に書くことを忘れないようにしましょう。
兄弟姉妹で包む場合
兄弟姉妹で連名で香典を包む場合には、一番右側に一番年上の方の名前がくるように書きます。
つまり、中央に一番年上の方の名前が来るようにします。
子供も一緒に参列する場合には、収入があるかどうかで書き方が変わります。
収入がない場合には両親の名前だけで良いですが、収入がある場合には子供の名前もフルネームで書きましょう。
ただし、兄弟姉妹の場合も子供の場合も、収入がある場合には、個人で包むのが一般的です。
会社など複数人で包む場合
会社など、グループで香典を包む際には人数によって書き方が変わります。
3人以下の連名で包む場合には、中央に1人目のフルネーム、ほか2人のフルネームを1人目の左側に書いていきます。
4人以上の連名で包む場合には、代表者のフルネームまたはグループ名を中央に書きましょう。
代表者の名前を書く際には、名前の左側に「他○名」「外一同」と書くと良いでしょう。
数名の名前を書く場合には、右側が目上の方の名前になるように書くのがマナーです。
皆さんが同じ立場の場合には、右側から五十音順に名前を書いていきましょう。
中袋の書き方
中袋には、香典を包んだ方の氏名・住所・包んだ金額を書きます。
表側の中央に、壱や弐などの大字の漢数字で包んだ金額を、裏側の左下に氏名と住所を書きますが、中袋に記入欄がある場合にはそちらを利用しましょう。
中袋に記載したものは香典返しの際に使用するものなので、連名の場合には全員分書きます。
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一周忌の時の香典袋の選び方
一周忌に参列する際にも香典は必要になります。
香典袋は、故人との関係性や宗教によって異なるため、マナー違反にならないためにもしっかりと覚えておきましょう。
宗教による違い
香典袋の絵柄や水引の種類は、宗教によって異なります。
ほかの宗教の香典袋や水引を使用するのはマナー違反になるため、購入前にしっかりと確認しておきましょう。
仏教では、白無地または蓮が描かれた香典袋に、白黒か双銀の水引のものを用意します。
地域によってはほかにも、黄白の水引が描かれたものを使用する場合もあるため、地域の慣習も事前に確認しておきましょう。
神道では、白無地の封筒に、白黒または双銀の水引の香典袋を用意します。
キリスト教の場合は宗派によって絵柄が異なるため、白無地の香典袋を使用するほうが無難です。
キリスト教の宗派にはプロテスタントとカトリックがあり、プロテスタントの場合には十字架の描かれたもの、カトリックの場合には十字架や百合の描かれた香典袋を使用します。
本来、キリスト教では水引は使用しないため、水引を選ぶ際には無難な白黒が良いでしょう。
無宗教の場合には白無地の香典袋に白黒の水引が無難です。
上記のように香典袋は宗教によって異なるため、様々な種類のものが販売されています。購入時には注意しましょう。
包む金額による違い
基本的には上記の香典袋で包みますが、金額によってさらに違いがあるのが水引です。
一般的に良く使用される白黒の水引ですが、1000~5000円を包む場合には印刷されているものを使用し、1万~3万円を包む場合には結んである水引を使用します。
関西地方、特に京都で使用されるのが黄白の水引です。
この水引は、1万~5万円を包む際に使用されています。
双銀の水引は、5万円以上の金額を包む際に使用されています。
さらに、10万円未満の場合には中金封、10万円以上の場合には大金封や特大金封を使用するといった決まりもあります。
一周忌の香典の相場金額
香典の相場は以下の通りになります。
知人、近隣住民 | 3000~5000円 |
友人、会社の同僚 | 5000~1万円 |
親族 | 1万~3万円 |
両親 | 5万~10万円 |
ただ、この金額はあくまで相場のため、生前の故人との関係が深かった場合には高額すぎないよう注意すれば、相場よりも多く包むことに問題はありません。
金額に迷ってしまう場合は、同じような関係性の方に相談することで金額を合わせることができるので失礼になりません。
相場は上記の通りになりますが、金額を決める際には注意点が二つほどあります。
まず、「死」や「苦」を連想する4や9の付く金額、故人とこの世の繋がりを切ってしまうとされる偶数の金額は避けましょう。
相場から2万円を包む場合もありますが、その場合には、紙幣が割り切れないように5000円札を2枚と1万円札を1枚包むようにしましょう。
また、この金額は法要のみの相場であるため、法要後に会食がある場合にはプラスで数千円包むようにすると良いでしょう。
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一周忌の香典の渡し方
一周忌の香典は、会場に到着したタイミングで施主に渡します。
渡す際には、直前に袱紗(ふくさ)から香典袋を取り出し、表書きが見えるようにして一言添えて渡します。
袱紗とは金封を包む布のことです。
一周忌の場合には、香典が汚れないようにする配慮のためと、悲しみを共有するといった意味合いがあります。
ご遺族への心遣いを表すものですから、香典は必ず袱紗に包みましょう。
また、施主は当日忙しいので、「どうぞ御仏前にお供えください」などの短い一言を添えるようにしましょう。
一周忌の香典で注意する点
一周忌の際の香典は、一般の香典とは異なる注意点がありますので間違えないように覚えておきましょう。
濃い墨を使う
葬儀の際の香典では、「涙で文字が滲んでしまった」ということを表すために薄墨を使用するのがマナーです。
しかし、四十九日の法要が終わり忌明けしたあとは薄墨を使用する必要がないため、一周忌では濃い墨を使用します。
新札を避ける
一周忌はあらかじめ分かっている予定のため、本来は新札を使用しても問題はありません。
しかし、不祝儀袋には新札ではなくある程度使い古したお札を入れるのが一般的なため、一周忌でも新札は避けるべきという考えの方が多いです。
そのため一周忌の法要でも、新札は避けた方が無難です。
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一周忌に参列するときのマナー
一周忌に参列する際には気をつけるべきマナーがいくつかあります。
この機会にしっかり覚えておきましょう。
基本的に断らない
一周忌は節目になる法要であり、重要視されている法要のため、基本的には断らないようにしましょう。
また、案内状が届いた後はご遺族の都合も考えて早めに返事を送りましょう。
香典・供物を持参する
一周忌に参列する際に、香典または供物を持参するのがマナーです。
供物とは、仏教の「五供(ごくう)」という考え方から来ているもので、故人への想いやご遺族への弔意を表すために果物やお菓子などをお供えします。
- 香 お線香など
- 花 供花
- 灯明 ろうそく
- 水 綺麗な水
- 飲食 炊き立てのご飯など現世で普段食べている物
以上が基本の供物とされていますが、仏教では果物・お菓子や缶詰の詰め合わせ、落雁(らくがん)、お線香やろうそくなどが好まれます。
供物を持参する場合には、5000〜1万円が相場になります。
また、供物ではなく「供物料」を包んでも問題ありません。
供物は、香典と同様に施主に渡しても、法要が始まる前にご自分で飾っても構いません。
早めに到着し、挨拶をする
一周忌当日は、法要が始まる20~30分前には到着し施主に挨拶をします。
施主は当日忙しいため、「この度はご案内いただき恐れ入ります。」などの短い挨拶にしましょう。
また、挨拶の際には、忌み言葉といわれる不幸が重なることを連想させる重ね言葉や死を連想させる言葉は避けましょう。
欠席する場合は手紙を送る
一周忌の法要は基本的には断らないことが前提ですが、どうしても都合がつかない場合には、案内状の返信にお詫びの手紙を送ることで丁寧さが感じられます。
断りの連絡は後回しにしてしまいがちですが、欠席の連絡が遅くなってしまうのは不誠実になるため、欠席が分かった時点で早めに連絡をしましょう。
また、体調不良などで急に欠席となる場合にも、電話にて早めに連絡を入れるのがマナーです。
一周忌の御仏前のまとめ

ここまで一周忌の法要の香典の書き方や、その他のマナーを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 一周忌の法要には、香典もしくは供物か御供物料を持参する
- 一周忌の香典には「御仏前」もしくは「御佛前」と書くのが一般的
- 香典の相場は、生前の故人との関係性によって異なる
- 香典袋のデザインや水引の種類は、宗教や金額によって異なる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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