法事法要
戒名は自分で付けても良いの?戒名の付け方や宗派による違いを紹介
更新日:2022.04.23 公開日:2022.04.07

記事のポイントを先取り!
- 戒名は自分で付ける事ができる
- 宗派により構成や名称が変わる
- 戒名は付け替えることも可能
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戒名を自分でつけることについて
戒名(かいみょう)はお通夜前に、僧侶に授けていただくことが一般的です。
しかし、実を言うと、戒名は自分でも付けることが可能です。
そこでこの記事では、自分で戒名を付ける方法について詳しく説明していきます。
この機会に、戒名の概要についても知っておきましょう。
宗派による戒名の違いについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
戒名とは
戒名について、人が亡くなったあと、極楽浄土へ行くために僧侶から授かる「死後の名前」であると考えている方は少なくないでしょう。
しかし本来、戒名は死後の世界へ行くためのものではなく、生前に授かるものです。
ここでは戒名の意味や目的について説明していきます。
戒名の意味
仏教における戒名には、「出家した仏教徒が修行を重ねて仏様の弟子となった証」として授かる名前という意があります。
これは、俗世を離れた修行僧に対し、師僧が授ける名前であると言い換えることもできます。
つまり、戒名はもともと厳しい戒律を守り、修行を積んで仏様の教えに帰依(きえ)した人のみに与えられるものだったのです。
現代では、出家していない一般の方でも、葬儀の際に戒名を授かることができます。
戒名の目的
本来は、出家した仏教徒のみに与えられていた戒名ですが、現代では年代や生業を問わず、葬儀の際に僧侶から戒名を授かることが一般的です。
これは、出家していない方でも迷うことなく極楽浄土へ旅立てるよう、仏門に入った体裁を整えるためとされています。
むしろ現代では、死後、極楽浄土へ行って仏弟子となり、成仏するために戒名を付けるという意味合いが強いと言えるでしょう。
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戒名を自分で付けるには
冒頭でも説明した通り、戒名は自分で付けることが可能です。
ここでは、自分で戒名を付ける方法について詳しく説明していきます。
菩提寺に確認をする
先述の通り、戒名は死後、僧侶に授けていただくことが一般的です。
ですので、もし自身がお世話になっている菩提寺がある場合、前もって自分で戒名を付けたい旨を相談しておく必要があります。
寺院によっては、自分で戒名を付けることに対して難色を示す場合があります。
菩提寺に相談なしに戒名をつけると、菩提寺が管理するお墓に入れないなどトラブルに繋がることもあるので注意してください。
また、菩提寺によっては、確認した際にアドバイスをくれることがあります。
戒名を考える
戒名は院号(いんごう)、道号(どうごう)、戒名(かいみょう)、位号(いごう)の4つから構成されています。
自分で戒名を付ける際にもこの構成に則る必要がありますので、それぞれ詳しく紹介します。
院号
院号は社会的に貢献した方やお寺に貢献した方に付けられるものです。
誰でも付けられるものではないため、一般人が付けるケースはほとんどありません。
基本的には「院」の文字を使用しますが、より高い位を示す「院殿(いんでん)」が使用される場合もあります。
道号
道号とは、もともと仏道を極めた方の呼称で、その人を表す字を使用します。
趣味や性格、仕事など、その人を象徴するような文字をあて、人となりを表現するように付けられます。
戒名
道号の下に付く二文字を戒名と呼びます。
故人の名をそのままあてる場合もありますし、故人の名の一字と故人が崇拝する人や宗派に関連する字を合わせてあてることもあります。
位号
位号は戒名の格式を示すもので、ある程度決まった形式があります。
たとえば、位号の中でも格式が高いとされるものとして、男性につけられるのが居士(こじ)、女性につけられるのが大姉(だいし)です。
次いで格式高いとされる信士(しんじ)、信女(しんにょ)など、性別や年齢でいくつかの位号がつけられます。
戒名をつける際の注意点
自分で戒名を付ける際は先述した戒名の構成に加え、あててはならない漢字やその意味についても知っておくと良いでしょう。
たとえば、死や苦などの縁起が悪いとされる字や、亀、鶴、麟などの一部を除く動物を表す字、また歴代天皇や著名人を表すような字がそれにあたります。
これらは「三除の法」、「二箇の大事」といい、縁起が悪い、また恐れ多いとの理由で戒名に使うべきではない字とされています。
また、使用出来る漢字であっても、熟語で読むと縁起の悪い物を連想させる字面も避けたほうが無難でしょう。
宗派による戒名の違い

戒名の付け方は宗派によってそれぞれ違いがあります。
ここでは、宗派による戒名の違いについて説明していきます。
真言宗
真言宗では、戒名の上に「ア」の梵字を用いることが多いです。
この梵字は真言宗のご本尊である大日如来を表しており、特別な梵字になります。
そのため梵字、院号、道号、戒名、位号の構成で戒名が付けられます。
浄土宗
浄土宗では、道号ではなく「誉号(よごう)」という名称になります。
ただし、浄土宗の中でも西山派は「空号」、名越派は「良号」と、名称が変わります。
誉号は「誉」または「譽(誉の旧漢字)」で構成されるもので、誉号の二文字目に必ずどちらかの字があてられます。
また、ご本尊の阿弥陀如来を表す梵字を戒名の一番上に用いることもあり、構成は(梵字)、院号、誉号、戒名、位号となります。
浄土真宗
浄土真宗では戒名ではなく「法名(ほうみょう)」という名称になり、構成は院号、釋号(しゃくごう)、法号(ほうごう)になります。
釋号は男性の場合は釋(しゃく)の一字、女性の場合は釋尼(しゃくに)とするのが一般的です。
この釋には、お釈迦様の弟子になるという意があり、浄土真宗では必ず使用されます。
日蓮宗
日蓮宗の戒名では、「日号(にちごう)」または「妙号(みょうごう)」を用います。
日号は、「日」か「妙」の漢字を一文字目にあて、もう一字を名前や性格を表す一字をあてることが多いです。
構成は、院号、道号、日号、位号となります。
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戒名は付け替えることもできる
戒名を授かった方の中には、どうしても戒名を変えたいと思われる方がいます。
その場合、事情や理由によっては戒名を付け替えることも可能です。
ただし、俗世を離れ仏弟子となった証とされるのが戒名ですから、今世で授かっているお名前と同様、安直に変更とはいきません。
菩提寺がある場合は、菩提寺に付け替えたい旨を説明するのが一番好ましいです。
戒名の変更は、お墓や位牌の刻印の時期もありますので、四十九日前の相談が望ましいと言えます。
また、とくに菩提寺がなく、自分で付けた戒名を変更したい場合は先述のルールに則り変更しても良いでしょう。
戒名を付けるのに迷ったら

構成やあてる漢字についてのルールを把握しても、実際に自分で戒名を付ける際に迷ってしまう場合も多いでしょう。
そこで、戒名に迷った際、参考にしたいポイントやツールについて紹介します。
本や著名人の戒名を参考にする
近年、自分で戒名を付けたいと考える方が増えているため、参考書籍が多数販売されています。
これらの書籍でも戒名をつけるときのポイントや留意点等を学ぶことができます。
また、著名人や尊敬する方の戒名を参考にするのも一つの手です。
昨今ではインターネットの普及により、芸能人や著名人の戒名を検索・閲覧することが容易にできます。
中には戒名を見ただけで誰の戒名かわかるような、その人そのものを表した戒名も多くあります。
自動で命名できるアプリもある
最近では自動で戒名を命名できるアプリも開発されています。
アプリ内で宗派の選択をし、名前を入力することで戒名が自動で生成されます。
そして生成された戒名は、一部の漢字を変更することも可能です。
迷ったときはこのようなツールを使用しても良いでしょう。
戒名なしでも問題はない
僧侶に戒名を授けていただく場合、戒名料を支払うことになるので、いっそのこと戒名を付けない選択をされる方もいらっしゃいます。
もちろん戒名は仏教の教えから必要とされるものですから、仏教徒でない、たとえば神道や無宗教の方は戒名なしでも問題ありません。
しかし、戒名なしの場合は仏式での葬儀をあげられなかったり、寺院が管理する霊園や墓地に納骨できない懸念もあります。
また、万が一の際にトラブルに繋がることがないよう、親族とも自身の考えを共有しておくと良いでしょう。
菩提寺があれば事前に相談するのが良いですが、なければお住まいの近くの寺院に確認しておくと安心です。
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戒名を自分でつけることのまとめ

ここまで自分で戒名を付ける方法について中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 戒名は自分で付けることができる
- 戒名を自分で付けるときは菩提寺に相談する
- 戒名には宗派によって構成や名称が変わる
- 授かった戒名は、理由や事情によって変更することもできる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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