法事法要
戒名と法名の違いを徹底解説!共通点や金額についても紹介
更新日:2022.05.19 公開日:2022.04.16
亡くなった後に僧侶から授かる、戒名や法名の違いについてご存知でしょうか。
それぞれの違いだけでなく、共通点についても知っておくことが大切です。
この記事では、戒名と法名について詳しく説明していきます。
この機会に、生前戒名についても覚えておきましょう。
生前戒名をつけるメリットについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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戒名とは
戒名とは、亡くなった人に授けられる、生前と別の名前のことです。
もともとは生前に付けられていた名前ですが、現在では多くの場合亡くなったあとに付けられます。
戒名があることによって、死後に極楽浄土へ迷わず導けると言われているようです。
戒名は浄土真宗を除く多くの仏教宗派で用いられ、位牌やお墓にも記されます。
法名とは
法名とは、戒名と同じく亡くなった人に授けられる、生前と異なる名前です。
浄土真宗は仏教の中でも特殊で、多くの独特な教義を持っています。
浄土真宗には授戒というものがなく、そのことからも戒名が存在しないため代わりとして法名が扱われるようです。
法名は浄土真宗で使われ、過去帳やお墓などに記されます。
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戒名と法名の違いとは
戒名と法名には、いくつかの異なる点があります。
代表的な違いについて下記で解説します。
宗派の違い
戒名も法名も同じ仏教で使われますが、宗派によって違いがあります。
それぞれの違いについて簡単に説明します。
戒名
戒名は浄土真宗を除く多くの宗派で使われます。
現在では死後によく付けられる戒名ですが、本来は生前に付けられる名前です。
法名
法名は浄土真宗でのみ使われます。
戒名同様、現在では死後に付けられるものという印象ですが、法名も生前に付けられる名前です。
構成の違い
戒名と法名に授けられる名前は、規則性を持った構成で作られています。
それぞれ、どのような構成でできているのか説明します。
戒名
戒名の構成には、院号や道号、位号といった要素が組み合わさって与えられます。
院号は社会的地位、道号は人格など、位号は年齢や性別で使われる文字が変わるようです。
道号と位号の間に、戒名となる2文字の漢字が入ります。
法名
法名には頭文字に釋(しゃく)の1文字が必ず付き、その後ろに漢字2文字の合計3文字が基本の構成です。
以前は男性の場合は頭文字に「釋」女性の場合には頭文字に「釋尼」をつけていましたが、現在では男女の区別は亡くなり、性別にかかわらず「釋」1文字だけが付くようになっています。
一部では特別な位として釋の前に3文字以上の院号を授かる人もいるようです。
ランク付けの有無の違い
戒名と法名ではランク付けの違いがあります。
それぞれどうなっているのか紹介します。
戒名
戒名には、生前の行いやお寺への貢献度などから、与えられる戒名にランクが存在します。
前述した戒名の構成の中で、位号というのがこのランクに該当します。
性別や年齢別に、おおよそ4つのランクから選んで付けられるのです。
法名
法名にはランクが存在せず、誰もが成仏できるという考えのもと平等に扱われます。
そのため、戒名で言うところの位号は存在しませんが、院号だけは付けられることもあるようです。
教えの違い
同じ仏教でも戒名と法名では教えが異なります。
それぞれの違いについても説明します。
戒名
戒名を与えることは、仏教の弟子となり戒めを受けるという意味があります。
死んだ人は仏門に入り極楽浄土を目指し、僧侶や遺族は法要などで成仏できることを願います。
法名
法名は自らが成仏するために立ち向かうことはせず、阿弥陀如来の教えを聞き入れる人に与えられます。
浄土真宗には死んだ人は誰もがすぐに成仏できるという教えから、成仏を願ったり極楽浄土を目指すこともありません。
授かり方の違い
授かり方の違いは、戒名は「出家」法名は「在家」という違いがあります。
戒名
出家とは仏門に入り修行の道を歩むことです。
戒名は本来、仏弟子に与えられる名前であり、出家して仏教を学ぶことを約束した証でもあります。
法名
在家とは生前のような生活を続けつつ、浄土真宗の教えに従うことです。
戒名とは違い、出家せずとも問題はありません。
戒名と法名の共通点
戒名と法名には違いだけでなく、いくつかの共通点があります。
いくつか前項で触れていますが、再度説明したいと思います。
本来は生前に受けるもの
一般的に戒名も法名も、亡くなった後に僧侶から授かるものだとイメージする方が多いようです。
しかしどちらも本来は、生前に儀式を行い戒名や法名を授かるという共通点があります。
生前戒名
生前戒名は、文字通り生前につけていただく戒名のことです。
生前戒名であれば死ぬ前に自分の戒名を知ることができ、死んだ後よりも価格が安いというメリットがあります。
法名の帰敬式
帰敬式(ききょうしき)とは浄土真宗で行われ、生前に法名を授かるための儀式です。
生前に授かれるという点で、生前戒名に似たものになります。
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戒名の階級別の金額
戒名にはランクがあることは先で紹介しましたが、授かる戒名の位によって納めるお布施の金額が異なります。
代表的な戒名の位とお布施の金額相場について解説します。
院居士・院大姉
院居士(いんこじ)・院大姉(いんだいし)は本来皇族や皇族関係者に与えられた戒名です。
元々の意味が時代と共に変化し、現在はお寺への多大な貢献をした人に授けられるようになりました。
男性は院居士、女性は院大姉というように性別によって区別されます。
お布施の相場は80〜100万円程度か、それを超えることもあります。
院信士・院信女
院信士(いんしんし)・院信女(いんしんにょ)は一般的にも用いられますが、院居士・院大姉に次ぐランクに位置しています。
男性が院信士、女性が院信女で、お布施の相場は50〜100万円程度です。
居士・大姉
居士(こじ)・大姉(だいし)は本来、貴族や武士の家の人に付けられた位といわれています。
男性が居士、女性が大姉で、お布施の相場は40〜80万円程度です。
信士・信女
信士(しんし)・信女(しんにょ)は仏教を信仰する人の平均的な位として授けられます。
男性が信士、女性が信女で、お布施の相場は10〜50万円程度です。
法名の金額
法名には、戒名のようなランクがないため基本的に金額に大きな差はありません。
下記の要因で金額が変わります。
法名の費用相場
法名の費用相場は通常1万円程度です。
生前に法名を授かる場合は帰敬式を行いますが、その時に自分で法名に入れる文字を指定する場合は2万円になります。
院号を受ける場合の費用
院号とは法名の前につく称号で、格式の高いお寺からもらいます。
院号を受ける際は、永代経墾志(えいたいきょうこんし)というお布施に10万円程度包みます。
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生前戒名にする場合のメリット・デメリットは?
生前戒名とは先で紹介した通り、本人の意志で生きているうちに自分の戒名を授かることをさします。
一般的にはあまり知られていないであろう生前戒名は、特に信心深い仏教徒の方が進んで行うイメージがあります。
実際に生前戒名を行う際には、どのような手順で手をつけていけばいいのでしょうか。
また生前戒名を行うことで得られるであろうメリットやデメリットについても気になるところです。
そこで本記事の最後に、生前戒名にする場合のメリットとデメリットについて紹介します。
メリット
生前戒名にするメリットはシンプルで、主に2つのメリットがあります。
ひとつは戒名料の支払い金額が、一般的な相場よりも安く済むことです。
もうひとつは、希望する漢字を自分の戒名に入れてもらうように希望を出すことができることです。
もし自分が、好きな漢字や戒名に入れたい意味の言葉があれば、以下で解説する生前戒名の手順を参考に問い合わせてみましょう。
デメリット
生前戒名のデメリットは、段取りや確認を怠ることで自分の死後に授かった戒名が使われない可能性があることです。
生前戒名で授かった戒名であっても、一家のお墓がある菩提寺からもらった戒名でなければ使用できません。
また、生前戒名をもらったことが家族に伝わっていない場合、家族が葬儀のタイミングで新しい戒名を依頼してしまいます。
そうなると、生前に授かった戒名は表に出ることがありませんので、事前に家族へ周知しておくことが重要です。
生前戒名を受ける場合
生前戒名を受ける場合の手順は、まず自分が所属する菩提寺があるかどうかを確認することです。
菩提寺がある場合は、そのお寺に生前戒名の希望を伝えます。
菩提寺がない場合は自分の菩提寺となるお寺を探す、もしくは生前戒名でも受け付けてくれるお寺を探して依頼します。
亡くなってから戒名を授かる場合
生前戒名を受けずに亡くなってから戒名を授かるという場合には、お通夜までには戒名をいただくようにすると良いでしょう。
ただし、菩提寺や宗派が不明の場合は焦って別の寺院に戒名をいただくのではなく、しっかりと菩提寺や宗派を確認してからその寺院にお願いするようにしましょう。
戒名はお通夜や葬儀の際に必ず必要になるものではないので、きちんと菩提寺がどこかを確認したうえで、納骨に間に合うように依頼してください。
戒名と法名のまとめ
ここまで戒名についての情報や、法名についての情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 戒名や法名は生前の名前と別に授かる名前で、本来は死ぬ前に授かるもの
- 戒名と法名にはさまざまな違いがあり、いくつかの共通点もある
- 生前戒名を授かるためには、まず菩提寺や戒名をつけてくれるお寺を確認する
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
袴田 勝則(はかまだ かつのり)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
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