法事法要
香典を渡すタイミングと渡し方|後日手渡しの場合や弔問時のマナーも解説
更新日:2024.02.03 公開日:2021.09.18

記事のポイントを先取り!
- 渡すタイミングは受付の後
- 渡し方は袱紗を外した後に相手に香典を向けて両手で渡す
- 香典は後日渡しても問題なし
- 弔問する際は平服を着用し、香典は袱紗に包んで持っていく
葬儀に参列して、いざ香典を渡すとなるとどのタイミングで渡せばいいのか不安になりますよね。
また香典の渡し方に関する細かい作法についてもわからない点が多くあるかと思います。
この記事では香典を渡すタイミングや渡し方はもちろん、後日に香典を渡す場合や弔問時のマナーについても解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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- 香典を渡すタイミングと渡し方
- 後から香典を渡しても問題ない
- 香典を郵送する際のマナー
- 弔問時に香典を渡す場合の注意点
- 弔問時のマナー
- 香典の相場
- 表書きの書き方
- 香典以外の弔意の表し方
- 香典を後日手渡しすることについてのまとめ
香典を渡すタイミングと渡し方
葬儀に参列した際に香典を持参すると思いますが、どのタイミングで渡せばいいのかわからないですよね。
渡す際のマナーについても詳しく解説します。
受付後に香典を渡す
香典を渡すタイミングは受付で名前と住所を記帳した後です。
一方で受付のない葬儀会場もあります。その場合は葬儀を取り仕切っている方に渡す場合があります。
また、自宅で葬儀が開かれている場合等では、喪主の決めたタイミングで集めることもあるでしょう。
指示に従って臨機応変に対応しましょう。
心配な場合は前に参列している方の動きをよく見ておくことをお勧めします。
香典の渡し方マナー
香典を渡す前に、包んである袱紗を外します。
袱紗を外す手順は、まず右手に袱紗をのせた後左手で袱紗を開きます。
これは袱紗以外で香典を包んでいる場合でも変わりありません。
袱紗を外したら、「ご愁傷様です」等のお悔やみの言葉を一言述べた後に香典を相手側(表書きが相手から見える向き)に向けて渡します。
この際必ず両手で渡すように注意しましょう。
両手で渡すとき袱紗は、爪付き袱紗と台付き袱紗の場合は受付の台に乗せて、金封袱紗の場合は香典を袱紗の上に乗せて渡しましょう。
後から香典を渡しても問題ない
事情があって香典を渡せなかった場合、後から渡しても問題ないのでしょうか。
後からでも問題ない
基本的なマナーとして、香典を後から渡してもマナー違反にはなりません。
訃報を葬儀後に知ることや、突然の訃報で香典を準備できない場合もあります。
そういった場合は後日弔問して香典を渡したり、郵送したりしても問題ありません。
弔問時に渡す
通夜や告別式に参列できなかった場合には、弔問時に香典を持っていきます。
葬儀後7日以内に弔問するのが良いとされています。
しかし葬儀直後は、後片付けなどで忙しいことが予想されます。
そのため葬儀後2、3日経ってから行くようにしましょう。
その際、できるだけ遺族の都合を優先して日程を調整すると良いです。
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香典を郵送する際のマナー
遠方に住んでいるなど、やむを得ない理由で弔問ができない場合もあります。
また、弔問の日程が四十九日を過ぎてしまう場合は、郵送するという方法があります。
しかし、現金を郵送することになるため郵送方法には注意が必要です。
ここからは、香典を郵送する方法や注意点についてご紹介します。
現金書留
香典は普通郵便では送ってはいけません。
現金を普通郵便や宅配便などで送ることは郵便法第17条で禁止されています。
香典を送る際は「現金書留」を利用しましょう。
現金書留の基本料金は普通郵便と同じで、重さや損害賠償額に応じて金額が変動します。
香典は必ず不祝儀袋に入れて送ります。
お金の向きは揃えて入れるのがマナーです。
また、損害賠償の制度があるため、窓口で金額を聞かれます。
事前に確認しておきましょう。
白い手紙
必ずしも必要というわけではありませんが、香典を郵送する際には「手紙」でお悔やみの言葉を添えるのが望ましいです。
手紙を添える場合に気をつけなければならない点がありますので確認しておきましょう。
まず、白い縦書きの便箋を用意します。
文字の記入は万年筆などのペンや墨汁を使用するのがよいでしょう。
内容については、弔問のときと同様忌み言葉や直接的な表現は避けます。
また、お悔やみの言葉は短くまとめ、全体で手紙1枚分程度に納めましょう。
弔問時に香典を渡す場合の注意点
弔問時に香典を渡す場合にも、いくつかの注意点があります。
遺族の方への配慮を忘れず、マナーを守って弔問しましょう。
事前に確認をとる
弔問する際は、事前に遺族の方に確認をとりましょう。
遺族の方が留守の時に伺ったり、弔問が重なったりしないようにします。
あらかじめ遺族と連絡を取ったうえで、訪問日時を決めておきましょう。
四十九日より前に行く
弔問は葬儀から期間をあけすぎないようにします。
葬儀後は後片付けなどで、忙しくされているかもしれません。
そのため3日後から四十九日の前までに済ませると良いでしょう。
遅くとも、四十九日法要までには弔問を済ませておくのがマナーです。
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弔問時のマナー
弔問の際にも様々なマナーがあります。
悲しみの中にある遺族に対して、配慮が欠けることのないようマナーを守りましょう。
お悔やみの言葉を伝える
弔問した際は、まず玄関でお悔みの言葉を伝えます。
「この度はご愁傷さまです」「心よりお悔やみを申し上げます」など手短に伝えましょう。
宗教によってお悔やみの言葉にも違いがあるため、事前に確認しておくと良いです。
香典を渡す際にお悔やみの言葉を必ず添えますが、「忌み言葉(いみことば)」を使わないように注意しなければなりません。忌み言葉とは、 慶事や弔事で縁起が悪いという理由で使用してはいけないとされている言葉です。
例えば、「度々」や「重ね重ね」といった言葉は、不幸が重なることを連想します。日常でも使用する言葉のため、ふとしたところで使ってしまう可能性があり注意が必要です。
また、直接的な表現である、「急死」や「生きていた」などの言葉や死因を聞くようなことも避けましょう。
以上の点に注意して、短くお悔やみの言葉を伝えます。その後香典やお供え物を渡したら、速やかに帰途につきます。ご遺族へ配慮し、長居しないようにしましょう。
平服で弔問する
弔問時の服装は喪服ではなく平服になります。
喪服は葬儀を連想させ、遺族に悲しみを思い起こさせることになります。
そのため、弔問では平服を着用することがマナーです。
しかし平服といっても、カジュアルの服装ではいけません。
男性はビジネススーツやジャケットとスラックス、白いシャツにダークなネクタイが望ましいです。
靴は黒の革靴で、光沢は控えめなものにしましょう。
女性は模様や柄のないワンピースや、スーツにストッキングを着用します。
アクセサリーは、結婚指輪以外は外します。
明るい髪色やラメの入ったネイルは相応しくありません。
靴やバッグも、模様や光沢のないシンプルなものを選びます。
仏式の場合には数珠を忘れないようにしましょう。
香典は袱紗に包む
香典は弔問であっても袱紗(ふくさ)に包んで持参します。
香典袋のまま持っていくと失礼にあたります。
袱紗に包む際は、香典袋を表書きが読めるように袱紗の中央に置きます。
右・下・上の順番に角を折り、最後に左側をかぶせて包みます。
香典を渡す際はお悔やみの言葉を言いながら、必ず両手で渡しましょう。
お線香をあげる時の注意点
お線香をあげる時には、遺族の方に「お線香をあげさせてください」と断りを入れます。
遺族の方に許可を得てから、お線香をあげましょう。
お線香をあげる順序は以下の通りです。
- 仏壇の前に正座して一礼する
- ろうそくの火を線香につけ、香炉にさして立てる
- 手を合わせて礼拝する
- 拝み終わったら、ろうそくの火を手で扇いで消す
- 遺影に一礼し、その後遺族の方に一礼する
またお線香をあげる際、おりんは鳴らしません。
香典はお線香をあげた後で渡します。
香典の相場

香典の相場は、後日弔問で渡す場合でも変わりません。
金額は故人との関係性や年齢で異なります。
20代の場合
両親・配偶者の両親 | 2万~10万円程度 |
兄弟姉妹・配偶者の兄弟姉妹 | 3万~5万円程度 |
祖父母・配偶者の祖父母 | 1万~3万円程度 |
叔父叔母 | 1万~3万円程度 |
その他の親戚 | 5,000円~1万円程度 |
勤務先の上司・先輩・同僚とその家族 | 5,000円程度 |
友人・同級生 | 3,000円~5,000円程度 |
30代の場合
両親・配偶者の両親 | 5万~10万円程度 |
兄弟姉妹・配偶者の兄弟姉妹 | 5万円程度 |
祖父母・配偶者の祖父母 | 1万~3万円程度 |
叔父叔母 | 2万~3万円程度 |
その他の親戚 | 5,000円~1万円程度 |
勤務先の上司・先輩・同僚とその家族 | 5,000円~1万円程度 |
友人・同級生 | 5,000円~1万円程度 |
40代の場合
両親・配偶者の両親 | 5万~10万円以上 |
兄弟姉妹・配偶者の兄弟姉妹 | 5万円程度 |
祖父母・配偶者の祖父母 | 3万~5万円程度 |
叔父叔母 | 2万~3万円程度 |
その他の親戚 | 1万~2万円程度 |
勤務先の上司・先輩・同僚とその家族 | 1万円程度 |
友人・同級生 | 5,000円~1万円程度 |
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表書きの書き方

香典の表書きは、宗教や宗派ごとに異なります。
弔問の場合でも失礼のないよう、その家の宗教・宗派に相応しい書き方を知っておきましょう。
仏式
仏式の場合は、一般的に「御霊前」と書きます。
「御香奠」「御香典」と書くこともあります。
四十九日法要以降は「御仏前」と書きます。
ただし、浄土真宗では死後「即身仏」になるとされているため「御仏前」と書きます。
「御霊前」は使いません。
神式
神道では、仏ではなく神を祀るため「御神前」と書きます。
あるいは、玉串・榊を奉納するため「御玉串料」「御榊料」と書くこともあります。
水引のある不祝儀袋を使いますが、蓮の花が描かれているものは使えません。
キリスト教式
キリスト教式では「御花料」と書きます。
カトリックでは「御ミサ料」「御霊前」と書いても差し支えありません。
不祝儀袋は、無地もしくはユリか十字架が描かれたものを選びます。
香典以外の弔意の表し方
家族葬をする方は、葬儀を簡素にしたいという希望があるようです。
そのため、香典をお供えしようとしても辞退されるケースが増えています。
また香典を受け取ると香典返しを用意する必要があるため、遺族側の負担になるかもしれません。
では、香典以外に弔意を表すにはどのような方法があるのでしょうか。
香典を遺族から辞退され、弔意を示したい場合には、弔電やお供え物、供花などを送り弔意を表すことが多いです。
当然、お供え物や供花の受け取り辞退が伝えられている時には送るのを控えましょう。
遺族の考えを尊重します。
また、弔電やお供え物、供花などの受け取り辞退を聞いていない場合にも、手配前に遺族に送っても良いか確認をしてから送るようにします。
遺族に了承が取れたら、いつ、どこに送付すれば良いかを確認して送ります。
また、送る際には相手に気を遣わせないようにお返し不要の旨を記載しておくと良いでしょう。
弔電を送る
家族葬であっても弔電は受け取れるため、お悔やみの言葉を送ることができます。
弔電はお返しをする必要がないため、遺族への負担にもなりません。
ただし葬儀の日程や場所がわからない時に、わざわざ遺族へ問い合わせることは控えましょう。
供物や供花を送り、弔意を伝える
お供え物やお花は故人へ供えるものなので、十分に弔意を伝えることができます。
お供え物の場合、果物や日持ちのするお菓子、故人が生前好きだったものなどが良いです。
ろうそくや線香を選ばれることもあります。
お供え物
お供え物は仏様や故人への感謝、故人への弔意を示すもので、果物や日持ちのするお菓子、缶詰などを送ることが多いです。また、故人が生前好んだものも選ばれます。
お菓子を送る際には、なるべく日持ちがして個包装のものを選ぶと、お供えの後の対応に困りません。
果物の場合は、なるべく傷みにくいものを盛籠にして送りましょう。
金額としては数千円〜2万円程度を基準に選ばれることが多いです。
また、宗教によってはお供え物に適さないものがあります。
仏教では、殺生を禁じられているため、肉や魚は不適切です。
また、五辛(ごしん)と呼ばれる、ニンニク、ネギ、にらなどの匂いの強いものも不適切とされています。
神道では仏教で使われる道具である、線香、ろうそくなどは不適切です。
地域や宗教・宗派によってお供え物に関するマナーは異なりますので、お供え物を準備する前に詳しい方に確認できると安心です。
のしや水引について
注文はデパートやインターネットなどで行います。
注文の際、箱に入ったお供え物にはのしをかけてもらいます。
郵送で送る場合は外側に包装紙が巻かれる「内のし」にしましょう。
のし紙には、宗教・宗派に合わせて、仏教では「御霊前」「御供」など、神道では「御玉串料」と記します。
その下に送り主の名前をフルネームで記入します。お店で注文した場合は、お店の方が記入してくださいます。
また、水引は、結び切りを選択し、四十九日法要までの間は黒白の色にします。
のしや水引に関しては地域によって異なる場合があるため、注文前に確認しておくと良いでしょう。
供花
供花にはさまざまなスタイルがあり、花籠やフラワースタンド、フラワーアレンジメントなどから選ぶことができます。
選ばれる花の種類は、胡蝶蘭やユリ、菊などが一般的です。
基本的に落ち着いた色調のものがよく選ばれます。
最近では、故人が生前好んだ花が選ばれることも増えています。
金額としては数千円〜2万円程度が一般的です。
葬儀会社や花屋に依頼し、葬儀会場に届くように依頼します。
葬儀会社によっては、他店からの持ち込みができない場合もあります。
事前に確認しておきましょう。
葬儀会社への注文であれば、葬儀に合った供花を滞りなく準備してもらえるため安心です。
弔電
弔電とは、訃報を聞いたものの通夜や葬儀、告別式に参列できないときに、弔意の気持ちを伝えるために使用されるものです。
遺族が持ち帰るといった手間も少ないといった点から弔電が選ばれる場合もあります。
電話やインターネットで申し込むと、葬儀会場に直接届けてくれます。
弔電の基本的な費用は3〜5千円程度です。文字数や台紙の種類によって費用は変動します。
台紙は「お悔やみ電報台紙」の中から選択します。
インターネットからであれば、どのようなものかを画像で見ることも出来ます。
また、線香やブリザードフラワー付きのものもあります。
お悔やみの文例も見本がいくつかあり選択できるため、特に困ることなく送付できます。
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香典を後日手渡しすることについてのまとめ

ここまで、香典を後日渡す時の情報や弔問時のマナーについて解説してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 香典を渡すタイミングは受付後で、渡し方は袱紗を外した後に香典を相手側に向けて両手で渡す。
- 香典は後日渡してもかまわない
- 弔問時はあらかじめ連絡をして日程を調整して四十九日までに行き、弔問する際は平服を着用し、香典は袱紗に包んで持っていく
- 香典の相場は弔問時でも、一般の相場と変わらない
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者

田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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