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安い葬儀社はある?葬儀費用の差と安くするコツについて

安い葬儀社はある?葬儀費用の差と安くするコツについて

記事のポイントを先取り!

  • 人を送るには諸々含め最低限「約20万円」は必要
  • 一番費用を抑えられるのは直葬(火葬式)
  • 同じ条件の場合、葬儀社ごとの費用の差はほとんどない

少しでもお葬式の費用を安くしたいと考える人もいるでしょう。それを逆手に取って安価に見せる葬儀広告が横行しています。これらの広告金額は、最終的に必要になる費用の総額ではありません。近年では、葬儀社に依頼してお葬式をする方法が主流ですが、どこの葬儀社でも最終的にかかった費用を比較すると、実はそれほど大きな差は生じないものです。

この記事では、葬儀費用に影響を与える内容の解説を中心に、お葬式の費用を安くする方法をご紹介します。葬儀社への支払い期日までに、葬儀費用の用意が難しい場合の対処法にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

  1. 安い葬儀でも最低限「約20万円」程度は必要
  2. 葬儀費用はお葬式の内容によって変わる
  3. 安い葬儀社はある?費用の差について
  4. できるだけ安く葬儀をおこなうコツ
  5. 葬儀代が手元にない場合の対処法
  6. 費用だけでなく故人を弔う気持ちを大切に
この記事の監修者
監修者:袴田勝則
はかまだ かつのり
袴田 勝則
詳しいプロフィール
プロフィール

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。

さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

安い葬儀でも最低限「約20万円」程度は必要

葬儀にかかる費用の平均相場をご存じでしょうか。まず、最も安価に行う方法は「直葬・火葬式」になります。これは国民の最低限度の生活を保障する生活保護法の葬祭費にもあるように、身寄りのない方やご事情のある方を行政が弔う時の費用「約20万円」が葬儀の最低限になります。

20万円の内訳には、直葬(火葬式)にかかる費用が含まれてきます。火葬には、火葬場の使用料、ご遺体を納める棺やドライアイス、骨壺の費用、火葬場へご遺体を搬送する車両費・人件費が必要です。さらに、火葬許可証を取得するために必要な、死亡診断書または死体検案書の発行費用、手続きを行うための諸経費も必要になります。このため、一般的な火葬式の相場は「30万円前後」が目安になります。

次に、お葬式を行う場合の相場ですが、こちらは「人数」「場所(式場、火葬場)」「宗教形式」により大きく変わってきます。例えば、少人数で自宅で行い華美な装飾をしなければ「50万円前後」、どこか葬儀式場を借りるなら「70万円前後」、20名前後が集まり、自宅以外で家族葬なら「80~120万円」ぐらいが費用相場になります。

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葬儀費用はお葬式の内容によって変わる

葬儀の種類を大きく分けると①直葬(火葬式)②一日葬、③家族葬、④一般葬の4種類になります。

お葬式の種類
  • 1. 直葬(火葬式)
  • 2. 一日葬
  • 3. 家族葬
  • 4. 一般葬

それぞれに葬儀の内容が異なり葬儀費用も影響を受けるため、以下で葬儀費用が安い順にご紹介します。

直葬(火葬式)

骨上げの様子

直葬(火葬式)の総額費用は「20万〜50万円」の間でおこなわれる事が多くなっており、葬儀費用を特に抑えられる葬儀の形です。火葬場で故人を荼毘に付して弔う最低限の葬送の形であるため、ゆっくりと偲ぶことや宗教儀式を行う余地が極めて少なくなります。

しかし、火葬場の設備によっては炉前読経と焼香がおこなえる火葬場があります。読経を希望した場合、御布施などの宗教者への謝礼が必要になるため、費用相場は変動します。

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直葬(火葬式)については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

一日葬

お位牌や遺影を持つ人

一日葬は、葬儀・告別式と火葬をおこなうお葬式です。通夜をしないため1日で終了し、通夜の会場費や読経料、通夜振る舞いの会食費用などが削減できます。一日葬の総額費用は「40万〜140万円」です。

総額費用に幅がある理由には、場所と参列者の人数が影響してきます。一日葬は参列者の範囲を限定していないため、故人の生前の人間関係によっては一般参列者が多くなる可能性があります。

参列者の人数によって、葬儀・告別式に必要な会場の規模や、会葬御礼品の費用が変動します。車で参列する人が多い場合は、広い駐車場も必要になります。したがって、一日葬は参列者の人数によっては、葬儀費用が高額になる可能性があるお葬式です。また、集まる人のキャパシティにあわせて式場を選定するため、それに付随した費用が必要になります。

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一日葬については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

家族葬

家族葬をする人たち

家族葬は、近親者や親族中心におこなうお葬式で、参列人数は10名や30名などの少人数の場合が多くなっています。故人と近しい友人が参列する場合もありますが、家族葬で参列者が50名を超える事例は稀です。総額費用は「50万〜150万円」の間で多く行われており、コロナ禍以降、多数が密に集まる場所が忌避される影響によって、家族葬は近年注目を集めています。

参列者の人数を絞ることはできますが、葬儀の流れは「通夜」「葬儀・告別式」「火葬」を、2日に跨いでおこなう一般的なお葬式と同じです。通夜の費用も参列者の人数を限定しているため、会食費や返礼品の費用が抑えられます。また、自宅で家族葬をおこない式場利用料を削減する方法もあるため、お葬式の内容によっては費用を100万円以下にもできるでしょう。ある程度の人数が集まり香典収入がある場合には、実質の費用負担は軽減されますが、香典を辞退した場合には、ほぼ全額の葬儀費用が家計からの持ち出しになります。

一般葬

参列者に挨拶をする人

一般葬は、近親者や親族だけでなく、友人知人、会社関係者や近隣住民など一般の参列者も幅広く招いておこなうお葬式です。通夜、葬儀・告別式と火葬を、2日に跨いでおこない、参列者の人数も制限しないため、総額費用は「100万〜200万円」の間になることが多くありました。かかった総額費用からは高く感じますが、香典収入がある程度の金額見込め、想定よりも参列人数が多くなればなるほど、実際の家計からの持ち出しは少なくなる傾向にあります。中には、香典収入で葬儀費用の全てが賄えてしまい、おつりが来るほどのお葬式になることも、ひと昔前は、しばしばありました。現在でも相互扶助の精神がのこっている地域があり、大変な時の経済面と精神面の負担を軽減しています。

しかし、核家族が増加し、大勢が集まる場所が避けられる近年では、一般葬を選択する家族は減少していますが、故人の地位や生前の交友関係によっては一般葬が選択される場合もあります。大切なことは、その方の人生の締め括りとして、相応しい形・内容であることや所縁のある人々の気持ちの整理がついて納得のいく旅立ちになることです。

安い葬儀社はある?費用の差について

お葬式の費用を少しでも抑えるために、費用が安い葬儀社を探している人もいるでしょう。しかし、同じ条件で葬儀社を比較した場合、葬儀社による費用の違いはほとんどありません。それぞれの葬儀社の異なる点は、所有している葬儀場の場所や設備、人材の質、対応できる宗教・宗派であり、基本的に必要な費用面で大きな差はそれほどないのが実情です。

そのため、葬儀費用を抑えるにはお葬式の条件を見直すことが適切な方法になります。最低限の内容でおこなう直葬(火葬式)や、参列者の人数を調整すれば一日葬や家族葬も費用を抑えられます。葬儀費用の安さに重点を置くのであれば、葬儀社の選択前に葬儀の種類そして葬儀の内容についてよく検討することをおすすめします。また、費用を抑え過ぎて後々さいなまれることが続いてしまわないようにしましょう。

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できるだけ安く葬儀をおこなうコツ

できるだけ安く葬儀をおこなうためのコツについてお伝えします。

安く葬儀をおこなうコツ
  • 1. 複数の葬儀社から見積りをもらう
  • 2. 葬儀の規模をできるだけ抑える、あるいは…
  • 3. 葬儀プランの見直しを行う
  • 4. 区民葬・市民葬を検討する
  • 5. 事前に葬儀社の割引会員制度に申し込む
  • 6. 葬儀保険に加入する
  • 7. 葬祭費補助金制度を利用する

少しでも費用を抑えたい場合はぜひ参考にしてください。

複数の葬儀社から見積りをもらう

複数の葬儀社から見積りをもらい比較してみると、費用の相場を把握できたり、各社のサービス内容の差分がわかり、適した葬儀社を選びやすくなります。

基本的に同じ条件のお葬式であれば、葬儀社の見積り額に大きな差はないことがほとんどです。したがって、見積りを比較した際に、安すぎたり高すぎたりする葬儀社には過不足についての確認が必要です。高すぎる場合は、希望内容がうまく伝わっていない可能性があります。

一方、安すぎる場合は何かを端折っていたり、安置室の付き添い、式場、火葬場など、必要な料金が漏れていたりするなど、そもそもの条件が異なっている可能性が高くなります。この場合、最初の見積り提示金額が安くても、依頼したあとで追加料金を請求される可能性があるため注意が必要です。また、非日常的な葬儀の見積書の内容は、一般的になかなか読み解くのが難しく丁寧に説明を受けて初めて理解できたり、専門的すぎて説明を受けてもよくわからなかったりしますので、腑に落ちるまで質問するようにしましょう。

葬儀の規模をできるだけ抑える、あるいは…

参列者の人数によって、葬儀場の広さや会葬御礼品の数、会食の料理の数は変動します。参列人数をできる限り抑えて、葬儀の規模を縮小すると葬儀費用の額面を抑えられるでしょう。参列をご遠慮いただく方法としては、家族のみでお別れをしたいと伝えれば、理解を示してくれる場合があります。

参列を遠慮いただく人が明らかに多い場合には、香典・供花・供物・弔電や後日の弔問を希望されることを加味して、逆に振り切ってしまい、分け隔てなくお知らせする一般葬を選択するのも、実は実質の費用負担を減らす手立てになります。(2.4一般葬 参照)

葬儀プランの見直しを行う

安く葬儀をおこなうには、お葬式の内容が重要です。ベースとなる葬儀プランが大きく4種に大別(①直葬(火葬式)②一日葬 ③家族葬 ④一般葬)され、葬儀費用は①<②<③<④と右に行くにつれ高額になる傾向があります。そのため、ベースプランの見直しをおこなうことで、費用の負担を軽減することができます。

家族葬に特化した葬儀社などでも、複数のプランを用意している場合が大半ですが、中身をよく理解・確認して項目別に過不足を調整することが全体の費用を抑えることに繋がります。そして、気持ちの面と予算のバランスをとって、適切な葬儀費用を導くことが重要になります。

区民葬・市民葬を検討する

区民葬・市民葬は自治体と連携している葬儀社が、一定規格の範囲内でおこなうお葬式です。安価な反面、規格の設定時期が古くサービスが限られ、ご遺族側の負担が多少増える場合があります。また、一般的な葬儀とは内容が異なることもありますので、該当する自治体の区民葬・市民葬を検討する際には、内容の理解を深めて希望とマッチする葬儀なのかをよく確認しましょう。

一方で区民葬・市民葬を取り扱っている葬儀社は、自治体が定めた基準を満たしているため、一定レベル以上の信頼があり、安心してお葬式を任せられる利点があります。

事前に葬儀社の割引会員制度に申し込む

葬儀社の中には独自の割引会員制度を持っている所があります。事前に葬儀社に申し込みをすると、会員割引が適用され葬儀費用を安くできます。ただし、ほとんどの人が割引で葬儀の施行がなされるような、見せかけの割引制度もありますので、本当にお得なのかをよく吟味するようにしましょう。葬儀社を決める際の理想の方法は、検討している葬儀社やセレモニーホールを実際に訪問して、担当者の対応や式場の雰囲気などの感触を、前もってしっかりと確かめることです。

事後(逝去後)では、時間が限られて慌ただしく、冷静に葬儀社を比較検討できません。そのため、差し迫らない段階で備えとして葬儀社に訪問し会員になっておくと、葬儀費用を安くできる可能性があることはもちろん、葬儀社や式場に目途がついている分、万一の時にバタバタすることなく対処できるようになります。

葬儀保険に加入する

葬儀費用はできる限り安くしても「約20万円」は、火葬の段取りで必要になるため、事前にある程度まとまった金額の準備が必要です。葬儀代を確保するにあたり保険を活用する方法があり、専用に用意された葬儀保険があります。

保険金の支払いが早い、葬儀社に直接保険金を支払うことができるなど、予期せぬお葬式でも、ある程度まとまったお金を速やかに準備することができます。
高齢の場合でも比較的加入がしやすく、一般的な保険よりも月々の保険料が割安に設定されているため、遺される家族の負担を軽減したい人は葬儀保険の加入を検討するとよいでしょう。

葬儀保険についてはこちら

葬祭費補助金制度を利用する

葬祭費補助金制度は、お葬式が終了したあと喪主が申請すると支給される補助金です。故人が加入していた保険によって補助金は異なり、国民健康保険や後期高齢者医療保険であれば葬祭費が支給され、協会けんぽの健康保険であれば埋葬料または埋葬費が支給されます。

葬祭費の金額は3〜7万円ほどで、自治体によって異なります。埋葬料は、埋葬をした人が故人に生計を維持されていた場合に5万円が支給され、それ以外の人は埋葬費になります。
埋葬費の支給額は、5万円の範囲内で実際に埋葬にかかった金額です。

葬儀費用の負担を減らす方法には、お葬式の内容を検討する以外に、お葬式後に葬祭費補助金制度に申請して、最終的な持ち出し総額を減らす方法もあります。

あわせて読みたい

葬祭費補助金制度については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

葬儀代が手元にない場合の対処法

葬儀社への費用の支払いは、基本的には数日から10日以内におこないます。しかし、支払期日までに高額な葬儀費用を必ず用意できるとは限らないでしょう。ここからは、葬儀費用が手元にない場合の対処法をご紹介します。

葬儀代が手元にない場合の対処法
  • 1. 親族で分担して費用を支払う
  • 2. 故人の遺産から費用を支払う
  • 3. 香典から費用を賄う
  • 4. 葬儀ローンを組み分割で費用を支払う

葬儀代が用意できずに困ったときのために、いくつかの対処法があることを覚えておきましょう。

親族で分担して費用を支払う

葬儀費用の相談をする人

葬儀費用は一般的には喪主が支払いますが、ひとりで賄えない場合は親族が分担して支払う方法もあります。

葬儀費用を複数の親族が分担して支払った場合は、いただいた香典は葬儀費用を支払った人たちで分けることも検討しましょう。香典は高額な葬儀費用の助けになるようにと、相互扶助の精神からおこなわれる心遣いのため、香典の分け方は葬儀費用を負担した人たち全員で話し合って決める場合があります。

故人の遺産から費用を支払う

通帳と印鑑

故人名義の銀行口座は、逝去後に凍結され遺産相続分割協議が終了するまで、基本的には預金を引き出せません。そのため、故人の口座から葬儀費用を引き出すには、相続預金の払戻し制度を利用します。
銀行の窓口で申請できる相続預金の払戻し制度は、相続人単独での預金の引き出しが可能で『逝去時の預金残高×1/3×払戻しをする人の法定相続分』の金額を引き出せます。同一の金融機関からの払戻し金額は150万円が上限のため、葬儀費用のすべてを賄うのは難しい場合もありますが、ある程度まとまった金額を補填できます。

喪主が支払った葬儀費用は、遺産分割協議の際に遺産総額から差し引けるため、立て替えた費用は後日回収できます。ただし、遺産総額から差し引ける葬儀費用は、香典返しの費用、墓石や墓地の費用、法事・法要の費用は対象外のため注意が必要です。
また、故人の逝去後に口座が凍結される前に預金を引き出すと、他の相続人と揉める可能性があるため、手続きを経てから引き出すようにしましょう。

出典:全国銀行協会 遺産分割前の相続預金の払戻し制度

香典から費用を支払う

香典袋

香典には故人への弔意を表す以外に、高額な葬儀費用の用意が必要な遺族を手助けする役割もあります。したがって、香典返し分を差し引いて残った香典の金額は、葬儀費用の補填に使用しても問題ありません。中には「お返しは要りません」と気の利いた一言を添えて香典を包まれる人もいらっしゃいます。

香典返しは、いただいた香典の半額または3分の1の金額を目安に品物を送りますが、参列者から香典返しは不要と申し入れがあった場合は、配慮に感謝してお礼状のみを送るとよいでしょう。近年では、香典返しの用意が負担で香典を辞退する遺族もいますが、香典辞退の決断は香典による葬儀費用の補填が全く必要ない場合にしましょう。

葬儀ローンを組み分割で費用を支払う

契約書と印鑑

葬儀費用の支払い期日までに、まとまった金額の用意が難しい場合は、葬儀ローンを組む方法があります。葬儀ローンとは、葬儀費用を分割で支払える金融サービスで、一度に大きな出費を抑えたい人におすすめです。

お金の借り入れのため直接的な葬儀費用の補填はできませんが、分割での支払いであれば予算を超える葬儀も検討できます。ただし、葬儀ローンを組むには与信審査があり、年齢や職業、勤務年数、年収、他の借り入れの状況などの情報をもとに融資の可否が決まります。

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費用だけでなく故人を弔う気持ちを大切に

お葬式の費用はある程度高額であるため、金額を重要視しがちですが、満足のいくお葬式にするには費用を抑えるだけでなく、故人の希望に寄り添う気持ちも大切です。葬儀費用を安くする方法を意識しすぎて、必要以上に規模を縮小してしまうと親族に角が立ってしまったり、後悔がのこり、後々までさいなまれてしまう可能性もあります。

例えば、故人の生前の交友関係が広いのに参列者が極端に少ないお葬式や、故人が宗教儀式を大切にしていたのに通夜を省略する一日葬をおこなうと、生前の故人を知っている親族には不自然に映るかもしれません。人生の締めくくりは慎重に進めることがとても大切です。故人に対する想いは縁者それぞれで異なるため、親族とよく話し合ってお葬式の内容を検討すると、それぞれの故人を弔う気持ちを大切にできるでしょう。

費用を抑えてご希望に合う
葬儀
を行うために
葬儀社の担当者

ここまで「安い葬儀社はあるのか?」について解説しながら、葬儀費用を抑える方法をお伝えしてきました。
葬儀費用を安くするには、葬儀内容の検討が大切です。最後にあらためて葬儀社の差と費用を安くするために重要なポイントをまとめておきます。

  • 葬儀費用は最低でも約20万円必要
  • 同じ条件であれば葬儀社による費用の差はほぼない
  • 葬儀費用を安くするには規模や内容を見直す
  • 生前に葬儀社を検討すると割引が適用される場合がある
  • 故人の遺産や香典から葬儀費用を賄う方法がある
  • 費用だけでなく故人の希望に寄り添うことが大切

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葬儀の費用
葬儀の費用を詳しく見る
  • 1
    基本葬儀料金
    基本葬儀料金とは
    基本葬儀料金とは、葬儀本体の運営を葬儀社が請負うにあたり必要となる費用のことで、祭壇の設営や式典運営のための人件費、その他の物品サービスなどが含まれています。
    目安金額
    10万円〜200万円

    (火葬のみ~一般的なお葬式、物品グレード等にもよる)

  • 2
    式場使用料
    式場使用料とは
    式場使用料とは、自宅以外の式場を借りて葬儀を行う際に必要となる費用です。式場候補としては、集会場、寺院、斎場、セレモニーホールなどがあります。
    目安金額
    2万円〜50万円

    (公営施設~寺院式場など)

  • 3
    付帯費用
    付帯費用とは
    付帯費用とは、棺や遺影写真、エンバーミングといった、葬儀に付帯して必要になる費用です。この内容を充実させるかどうかで、葬儀費用の総額も変わってきますし、葬儀全体の充実度や送る気持ちを込めた満足感に影響がでてきます。
    目安金額
    5万円〜20万円
  • 4
    車両費用
    車両費用とは
    車両費用とは、病院などから移動するための寝台車、式場から火葬場へと出棺する霊柩車、参列者を乗せるためのハイヤーやマイクロバスといった車両関係の費用です。
    目安金額
    1.5万円〜5万円

    (寝台車~マイクロバスなど/時間帯や実走行距離による)

  • 5
    返礼費用
    返礼費用とは
    返礼費用は、会葬御礼や香典返しなど、参列者に渡す返礼品の費用のことです。商品ラインナップの豊富さや、余りや予備の取り扱い方法などについても柔軟に対応してもらえるかどうかを事前に葬儀社へ確認するようにしましょう。
    目安金額
    500円〜3,000

    (会葬御礼品~即日香典返しなど)

  • 6
    飲食費用
    飲食費用とは
    お通夜や火葬中、葬儀後などに食事を振る舞う場面で必要になる費用です。料理の内容はもちろんですが、参列人数に対して適切な量を無駄のないように用意すること、また配膳に際しても適切な人数を確保してスムーズな接待が行えるよう準備する必要性があります。
    目安金額
    3,500円〜5,000

    (一人当たりの単価/飲み物は別途で実数精算)

  • 7
    火葬場費用
    火葬場費用とは
    火葬場費用とは、火葬炉の使用料、骨壺や骨箱、休憩室の利用料など、火葬場を利用するにあたり必要な費用のことです。地域差が大きく、市政により施設の大半を無料で利用できる火葬場もあれば、民営でそれなりの料金を必要とする火葬場があります。
    目安金額
    無料20

    (火葬料金、収骨容器、休憩室料金など)

  • 8
    宗教者への謝礼
    宗教者への謝礼とは
    お坊さんへのお布施や戒名、お車代といった宗教者への謝礼も、葬儀費用の一つと言えるでしょう。ただし、料金とは性質が異なるものになりますのでご留意ください。
    目安金額
    20万円〜100万円

    (通夜、葬儀、初七日/戒名など)

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