法事法要
葬儀での遺族への贈り物とは?贈るタイミングとのし紙マナーも解説
更新日:2022.04.11 公開日:2022.05.28
葬儀での遺族への贈り物とはどのようなものがあるかご存知でしょうか。
そこでこの記事では、葬儀での遺族への贈り物について詳しく説明していきます。
この機会に葬儀の際に贈り物を贈るタイミングやマナーを覚えておきましょう。
後日に遺族へ贈り物を持参する際のマナーについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 遺族へ贈り物とは
- 葬儀での遺族への贈り物
- 葬儀以外の日に渡す遺族への贈り物
- 遺族への贈り物として避けるもの
- 遺族への贈り物を渡す際のマナー
- 葬儀以外で遺族への贈り物をするタイミング
- 遺族が葬儀のお返しに贈る物
- 後日に遺族へ贈り物を持参する際のマナー
- 遺族への贈り物のまとめ
遺族へ贈り物とは
突然亡くなられたとの知らせを聞き、ご自身の気持ちを伝える方法として、贈り物を贈るという方法があります。
遠方に住んでいたり都合がつかないため、通夜や葬式に参列できない場合があります。
そのようなときに遺族へ贈り物を贈ることで気持ちを伝えることができます。
悲しみに暮れる遺族へのお悔やみの贈り物としては主に、香典や供花、供物があります。
葬儀後は法要の手配などで遺族は忙しくなりがちなので、葬儀前や当日に贈るとよいでしょう。
遠方のためすぐに手配することが難しい場合は、弔問に合わせて後日贈るという方法もあります。
ただ気を付けておきたいのは、故人が信仰する宗教や宗派によって贈る花の種類や不祝儀袋の種類が異なるため、事前に宗教や宗派の確認が必要だということです。
葬儀での遺族への贈り物
遺族への贈り物として主なものに、香典・供花・供物があります。
それぞれを詳しく説明していきます。
香典
香典とは、お線香代として供えるお金のことをいいます。
通夜や葬儀に参列する際に受付で渡したり、喪主に渡したりします。
参列することができず渡せない場合は、現金書留で送ります。
その場合は、現金を不祝儀袋に入れて、現金書留専用封筒に入れます。
郵便局の窓口で手続きを済ませましょう。
供花
供花とは「きょうか」または「くげ」と読みます。
供花を贈る場合は葬儀後から忌明けである四十九日法要までに贈りましょう。
法要の前日や開始前までに手配を済ませている場合は、法要の会場を飾る役割にもなります。
ただし、宗教や宗派によって忌明けの日数は異なるので忘れずに確認しましょう。
供花に選ぶ花は、祭壇に飾ると目立ってしまう派手な花は避けて、日持ちしやすい花を選ぶようにしましょう。
例えば和花であれば菊やリンドウ、洋花であればユリやカーネーションなどの日持ちがする花を選ぶとよいでしょう。
故人が好んでいた花があれば、その花を入れると喜ばれるかもしれません。
供物
供物とは、一般的には弔問客が祭壇に供える品物のことです。
例えば仏教の供物では、焼き菓子や果物、ろうそく、進物用線香などがあります。
供物の相場としては、持参する場合は3,000円前後、後日郵送する場合には5,000円前後です。
宗教によっては、お悔やみの贈り物として供物がない場合もあるので、弔問前に確認する必要があります。
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葬儀以外の日に渡す遺族への贈り物
葬儀に参列できず、弔問して贈り物を渡したいと考えてる場合は、遺族へ事前に連絡しておきましょう。
贈り物を選ぶ際には、日持ちするかどうかを軸に考えることが大切です。
また日持ちが良い品の中でも、故人が好きだったものを選ぶと、覚えていてくれたと遺族も嬉しい気持ちになるかもしれません。
もし好きなものがわからない場合には果物や花がおすすめです。
ただ、多くの方が故人の家を弔問することを考慮して、かさばるものや傷みやすいものは避けるようにしましょう
遺族への贈り物として避けるもの
遺族への贈り物のマナーとして避けなければならないものがあります。
遺族に不快な思いをさせることがないように知っておきましょう。
鉢植え・とげや毒のある花
宗教や宗派によっては、鉢植えの中にある肥料が不浄な物だと捉えられるので避けましょう。
花を贈る際はフラワーアレンジメントやスタンド花を利用するのがおすすめです。
また、とげや毒のある花は避けるようにしましょう。
とはいえ、故人が好きだったバラを贈りたいのであれば、遺族に一言断りを入れてからお供えをするというケースもあります。
その際には、バラのとげを全て取り除いた上で、お供えとして贈るとより丁寧です。
四十九日後の真っ白な花
四十九日法要では真っ白な花を供えるのが一般的です。
そのため、四十九日を過ぎて真っ白な花を贈るのは、供養ができていないと思われてしまうことがあるため避けなければいけません。
詰め合わせが偶数になるもの
香典などの金額にも通じる事ですが、葬儀や法事などにおいて、割り切れてしまう偶数は避ける必要があります。
割り切れるという言葉から、故人の魂と現世との繋がりが切れてしまうと連想されるからです。
贈り物で詰め合わせをする場合でも偶数は避け、1、3、5など奇数個で盛り合わせて贈りましょう。
ただ、注意が必要なのは、奇数の中でも9は、苦しむを連想するため避けたほうが無難です。
肉・魚やお酒
肉や魚などは殺生を連想させるため、贈り物として相応しくありません。
お神酒としてお酒をお供えとして贈ることもありますが、遺族がお酒が飲めない場合もあるため、贈る際には配慮が必要です。
故人や遺族がお酒が好きなのであれば大丈夫ですが、重くてかさばるようなら避けたほうがよいでしょう。
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遺族への贈り物を渡す際のマナー
遺族に贈り物を渡す際には、気を付けたいマナーがいくつかあります。
遺族に不快な思いをさせないよう、しっかり押さえておきましょう。
のし紙の選び方
遺族に贈り物を渡す場合には、のし紙をかけるのがマナーです。
のし紙には慶事用と弔事用があり、慶事用は紅白で蝶々結び、弔事用は白黒で結び切りとなり、お悔やみの贈り物の場合、弔事用ののし紙を使います。
のし紙のかけ方には、包装紙の上からかける外のしと、品物の箱の上から直接かける内のしがあり、贈り物を自ら持参する際には外のし、贈り物を郵送する際には内のしにします。
贈るスタイルによって、のし紙のかけ方が異なることを覚えておきましょう。
お供えものを渡す場合
お供え物にかけるのし紙は白黒で結び切りのものを使い、表書きには、御供、御供物と書きます。
お供え物の相場としては、5,000円〜1万円程がよいとされています。
香典を渡す場合
香典を渡す際には、お金を不祝儀袋に入れ、地味な色の袱紗にしまい、葬儀を執り行う場所まで持っていきましょう。
斎場での葬儀の場合には、受付で香典を渡します。
その際にはお悔やみの言葉を述べた後、袱紗から不祝儀袋を取り出して相手側に向けて渡します。
仏式の葬儀では、香典に使用する不祝儀袋の水引は白黒の結び切りで、表書きには御霊前、御香典とするのが一般的ですが、浄土真宗の場合は、御仏前と書きます。
香典の金額は故人との関係や年齢によって異なりますが、相場としては親戚では1万円〜3万円、知人・友人では5,000円〜1万円といわれています。
葬儀以外で遺族への贈り物をするタイミング
葬儀以外で遺族に贈り物を贈るにはどのようなタイミングがよいのでしょうか。
贈り物をするベストなタイミングをご紹介します。
初七日と四十九日法要
仏教では、故人がなくなった日から数えて7日目を初七日といい、死後の世界を決める大切な日とされています。
また、49日目は四十九日法要を執り行う日で、故人が無事に極楽浄土に行けるかどうか決断が下される日とされています。
遺族は故人が無事に極楽浄土へ行ける事を願い、追善供養を行うことが一般的です。
また、浄土真宗のように、追善供養をしなくても初めから行き先が決まっている場合もあります
どちらにしても、初七日や四十九日法要は故人が亡くなってからの節目となる大切な日です。
この節目にあわせて法要を行うのが一般的で、このタイミングで贈り物を贈ることは、遺族から大変喜ばれるでしょう。
お盆
お盆に合わせて故郷に帰省する習慣もあり、親や親戚と一緒にお墓参りに行く方も多いのではないでしょうか。
お盆は故人の魂が供養されているお墓に戻ってくると考えられています。
ご先祖様を迎えるための「迎え盆」と、明けの日にあの世へ無事に帰れるようにお見送りするための「送り盆」があります。
故人がこの世に戻ってきていると考えられているお盆に、贈り物をするのも良いタイミングです。
お盆に親類で集まったときには、故人との思い出話をして故人を思い偲ぶことが大切です。
お彼岸
お彼岸とは、日本独自の先祖を供養する伝統行事です。
お彼岸は3月と9月の年に2回あり、春分の日と秋分の日が中日となります。
お彼岸の期間はあの世とこの世の距離が近くなると考えられていて、お墓参りに行ったり故人を偲んだりします。
遺族や親戚も故人を偲ぶことが多いお彼岸のタイミングに、贈り物を贈るのもよいでしょう。
命日
命日には、年に一回の故人が亡くなった日である祥月命日と、毎月の故人の亡くなった日にちである月命日があります。
祥月命日には、親戚などを呼んで法要を行う家庭もあるため、このタイミングで贈り物を贈るのもよいでしょう。
月命日というのは、例えば3日に故人が亡くなったのであれば、月命日は毎月3日となります。
祥月命日に法要を行うケースは多くありますが、月命日に法要を行うことは少ないようです。
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遺族が葬儀のお返しに贈る物
遺族が葬儀のお返しとして贈る物はどのようなものが良いのでしょうか。
選ぶ際のポイントや相場についてご説明します。
食品や日用品
香典返しとして選ばれるのは、食品や日用品などの消えものといわれるものが定番です。
消え物が選ばれる理由としては、故人を思い偲んでくれたことに対する感謝の気持ちと、不祝儀がそのまま残ってしまわないようにという意味があります。
お茶や海苔などの乾物、焼き菓子、線香などが定番ですが、最近ではカタログギフトを選択する方も増えているようです。
お返しの相場
香典返しを贈る場合の相場としては、香典や供物などのいただいた金額に対して半額が基本となります。
しかし、香典には遺族を援助する意味もあるため、金銭的に厳しい場合には4分の1でもよいでしょう。
また、いただいた香典の金額が相場よりも高い場合には3分の1の金額でお返しすることもあるようです。
ただし、お返しに対する金額の相場は、地域性や家庭の考え方によって差があるため、マナーに不安がある場合は、周囲の年長者に相談することをおすすめします。
後日に遺族へ贈り物を持参する際のマナー
やむを得ない理由により葬儀に参列することができず、後日遺族へ贈り物を持参する場合のマナーについてご説明します。
当日の流れとマナー
遺族に対して、事前に直接訪問する旨を連絡して、訪問する日時を決めましょう。
突然訪問するのは、留守の場合や相手の都合が悪い場合もあり、失礼にあたるため避けましょう。
一般的な当日の流れとして、玄関に招き入れられた際に、「この度はご愁傷様でございます」または「心からお悔やみ申し上げます」など遺族へお悔やみの挨拶をします。
自宅にあがったら「お線香をあげさせてください」と一言断りをいれて仏壇の前に座り、持参した香典やお供え物を仏壇に静かに置きます。
その際には持参したお供え物の上に香典がのるようにお供えします。
香典はトラブルになりやすいため、遺族が近くにいる状態でお供えしたほうがよいでしょう。
遺影や位牌に静かに挨拶をします。
線香を1本手に持ち火を付けます。
もしロウソクに火がついていなければ、先に自分で火をつけます。
線香を逆の手で軽くあおいで火を消し、線香を立てます。
そして、数珠を持った手を合わせ、宗派に応じた念仏、南無阿弥陀仏や南無妙法蓮華経などを唱えながらお参りをします。
線香の折り方や立てる本数、唱える念仏は宗派に合わせて選択しますが、基本的には自身の宗派に応じたお参りの方法で問題ありません。
また、焼香が設けられている場合には、焼香を優先して行います。
お参りを終えたら、仏壇に向かって一礼し、座った状態のまま遺族のほうへ向きをかえて一礼します。
服装マナー
友人や知人宅を訪問する場合は普段着で構いませんが、派手な色やデザイン、ジーパンなどのラフ過ぎる服装はさけましょう。
特に、故人が亡くなられてまだ日が浅いお宅や新盆を迎えるお宅を訪問する場合は、地味な服装で訪問するのがマナーです。
また、葬儀や法要のように喪服や黒のスーツを着ても問題ありませんが、遺族は私服である可能性が高いため、喪服を着ていくと違和感があるかもしれません。
また、アクセサリーなどは、身につけないほうが無難です。
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遺族への贈り物のまとめ
ここまで葬儀での遺族への贈り物や、贈るタイミングやマナーなどを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 葬儀での遺族への贈り物は、主に香典、供花、供物がある
- 葬儀以外の日に遺族に贈り物を渡す場合は日持ちする品物を選ぶ
- 贈り物を持参する場合と郵送する場合でのし紙のかけ方が違う
- 葬儀以外で贈り物をするタイミングは、初七日、四十九日法要、お盆、お彼岸、命日がある
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
唐沢 淳(からさわ じゅん)
経歴
業界経歴10年以上。大手プロバイダーで終活事業に携わる。葬儀の現場でお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから大人数の葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとにも数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、ユーザー目線でのサービス構築を目指す。
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