法事法要
迎え火をマンションで行うには?マンションでの迎え火のやり方を紹介
更新日:2022.05.28
迎え火は宗教的な儀式の一つですが、その意味合いや方法についてご存知でしょうか。
共同住宅にて仏事を行うことでトラブルにつながる場合もあるので、正しいマナーを知っておきましょう。
そこでこの記事では、マンション在住の方におすすめの迎え火の方法について詳しく説明していきます。
この機会にマンションで行う迎え火のやり方や注意点を覚えておきましょう。
手元供養した場合の迎え火の必要性についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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迎え火とは
まずはそもそも迎え火とは、どういった意味合いがあるのか紹介していきます。
仏教ではお盆の時期になると、ご先祖様や故人がこの世に帰ってくるといわれています。
そのため、日本ではお盆の時期になると、お墓参りなどをして供養をする風習があります。
ご先祖様をお迎えするのが迎え火で、お見送りするのが送り火になります。
迎え火をすることで、ご先祖様や故人が迷わず自宅に帰ってくることができるとされています。
迎え火のやり方
次に、迎え火のやり方について紹介していきます。
以下で迎え火を行う時間帯や流れについて詳しく説明していきますので、参考にしてください。
迎え火をする時間
迎え火は8月13日の盆入りに行われることが一般的で、地域によっては7月13日に迎え火をするところもあります。
時間帯としては、17時〜19時頃に行われることが多いです。
迎え火の流れ
実際の迎え火の流れについて以下にまとめます。
- 焙烙(ほうろく)・苧殻(おがら)などの必要物品を用意します
- 焙烙の上に苧殻を積みます
- 玄関先や庭先で燃やし、火に合掌します
- 火の鎮火を確認し、片づけを行います
※火の取り扱いには十分に注意してください。
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マンションで迎え火をするには?
迎え火のやり方がわかったところで次はマンションやアパートなどの共同住宅で迎え火する方法について紹介していきます。
マンションでは一般的な迎え火のやり方と同じようにはできませんので、以下を参考にしてください。
少量のおがらを焚く
迎え火の際におがらをたくさん焚いてしまうと、火柱が高くなってしまい危険なため、少量にしましょう。
火が消えたら盆提灯に灯りを点けます。
マンションの規定で、敷地内で火の取り扱いが禁止されているようであれば、室内で形だけ行うような方法もあります。
ベランダで焚く
マンションであればベランダでおがらを焚く方法もあります。
火が周りに燃え移らないところで、専用の受け皿である焙烙の上に少量のおがらを乗せて火を点けます。
ただし、ベランダやバルコニーは法律的には共有部分になります。
ベランダから立ち上る煙により他の部屋の方が不快に思ったり、火事だと間違われたりする可能性もありますので注意してください。
マンションやアパート在住の方は、必ず事前に規定を確認してトラブルにならないように注意が必要です。
形だけ用意する
マンションやアパートの規定により火の取り扱いができないものの、どうしても迎え火を行いたい場合には形だけ行うとよいでしょう。
迎え火に必要な物品は用意して、火だけは焚かない方法になります。
形だけであっても、ご先祖様や故人を大切に迎える気持ちが重要になるので、供養につながります。
盆提灯を飾る
火を扱えないケースでは、盆提灯を使用することをおすすめします。
盆提灯を飾ることで、目印となってご先祖様や故人が迷わずに帰ってこられるとされています。
また、故人に対する感謝の気持ちを表し、供養につながるとされています。
提灯にもさまざまな種類があり、古くからあるろうそく式の他にも、電池式やコンセントに差して使用する電気式のものなどがあります。
電気式や電池式のものであれば、火災の心配もなく安全です。
盆提灯は玄関や仏壇の前、精霊棚の前などに飾るため、共同住宅であっても規定に違反せずに済みます。
盆提灯は、仏具店では年中販売されており、ホームセンターやスーパーなどでは6月頃から、手軽に手に入れることができます。
店舗に足を運ぶことが難しい方は、通販でも購入できるので、こちらをおすすめします。
迎え火の片付け方
おがらが燃え尽きたら水に浸して完全に火を消し、おがらの燃えカスや灰は燃えるごみに出しましょう。
焙烙は素焼きのため、きちんと乾燥させないとカビが生えてしまうので、よく洗ったあとにしっかりと乾燥させておくことをおすすめします。
焙烙は次年度の迎え火や送り火の際にも使えるように、しっかりと保管しておくとよいでしょう。
家庭によっては使い捨てにして、毎年新しいものを新調することもありますので、どのように使用していくかはお好みで問題ありません。
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迎え火をする際の注意点
次に、迎え火をする際の注意点について紹介していきます。
迎え火は火を取り扱う儀式になるので、やけどや火事には十分に注意をしましょう。
お盆時期は湿気が高く、火災にはなりにくい時期ではありますが、風が強い日は危険性が高いので油断は禁物です。
火が移りやすいものを周りに置かない、迎え火を焚いたらすぐに消す、などの対策を行うことが大切になります。
手元供養した場合も迎え火は必要?
次に、手元供養をしたケースでの迎え火の必要性について紹介していきます。
手元供養とは、お墓を持たず自宅などの身近にお骨を安置して供養する形式のことです。
手元供養では立派な仏壇は不要であり、インテリアにマッチするモダンなミニ仏壇が人気です。
中にはネックレスやブレスレッドなどにお骨を入れて故人を身近に感じることができるように常に身に着けているようなケースもあります。
手元供養ではお墓や仏壇がない方も多いので、迎え火は必要なのか疑問に思う方もいるでしょう。
結論としては、お墓や仏壇の有無にかかわらず、迎え火を行うことは大切なことになります。
故人が迷わずに自宅に帰ってこられるようにといった、故人を大切に思う気持ちが、供養につながるのです。
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宗派・宗教によって迎え火は異なる?
宗教や宗派によって迎え火の有無や方法は異なります。
今回は代表的な2つの宗派について紹介していきます。
まず、浄土真宗では人が亡くなると全員成仏して極楽浄土に行けると考えられています。
そのため、そもそも成仏するといった考え方がないため、他の宗派とは異なり追悼供養も行いません。
浄土真宗では、お盆にご先祖様や故人が自宅に帰ってくるといった考え方をしないので、迎え火も必要ありません。
ただし、お盆の期間中はご先祖様に感謝の気持ちを込めて盆提灯を飾ることが一般的です。
次に曹洞宗について紹介していきます。
曹洞宗ではお盆のことを「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と呼び、盆棚を使用することが特徴的になります。
お盆の前にはお墓や仏壇を掃除して故人やご先祖様をお迎えする準備を整えていきます。
仏壇の前に盆棚をお祀りして位牌を仏壇から盆棚に移します。
盆棚には白い布をかぶせてお供え物として洗米とキュウリ、ナスのさいの目切りを混ぜた「みずの子」を必ずお供えします。
マンションの迎え火まとめ
ここまでマンションで行う迎え火のやり方や注意点などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- お盆の時期にご先祖様をお迎えする儀式のことを迎え火という
- 地域によって異なるが、迎え火は8月13日の盆入りに行われることが一般的である
- 浄土真宗では迎え火をする風習はないが、感謝の気持ちを込めて盆提灯を飾る
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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