閉じる

火葬場の利用マニュアル|喪主や遺族がやることを詳しく解説

記事のポイントを先取り!

  • 火葬場とは、亡くなった人のご遺体を火葬する施設のこと
  • 火葬場は「公営」と「民間」の2種類がある
  • 火葬場の利用料金は、大半が年齢ごとで設定されている

故人を荼毘に付す場所である火葬場には、種類があることをご存知でしょうか。
この記事では、火葬場の種類や利用方法、火葬の流れなどを詳しく説明していきます。火葬場で渡す心づけの相場やマナーや注意点にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

  1. 火葬場とは
  2. 火葬場の種類
  3. 火葬場の利用方法
  4. 火葬場の利用料金の相場
  5. 火葬場に到着してからの流れ
  6. 火葬場で喪主や遺族がすること
  7. 火葬場での心づけについて
  8. 火葬場でのマナー・注意点
  9. 火葬場に関する相談がしたい方へ
この記事の監修者
監修者:袴田勝則
はかまだ かつのり
袴田 勝則
詳しいプロフィール
プロフィール

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター

業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。

さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。

火葬場とは

火葬場とは、亡くなった人のご遺体を火葬する施設です。
日本の葬法は火葬が主流のため、葬儀式場でお葬式を執り行い、火葬場に移動して火葬するまでが葬儀の一連の流れになります。
故人を弔う際に重要な施設ですが、火葬需要が高まっている近年では火葬待ちが発生している地域もあります。特に人口が多い都市部では火葬場が混雑しやすく、火葬が可能になるまでに数日を要する事例もあります。

あわせて読みたい

火葬が広まった経緯や、法律は以下の記事で紹介していますのでご参考ください。

火葬場の種類

火葬場の種類には公営火葬場と民間火葬場の2種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。

公営火葬場

公営火葬場の運営主体は自治体です。各市区町村に設置されており、該当地区の住民の利用料金は比較的低価格に設定されています。住民票があれば誰でも利用でき、料金も低価格と利点が多い分需要が高く、順番待ちも発生しています。人口が集中している地区や、炉の数が少ない火葬場は混雑しやすいため、時期によっては希望の日時で火葬できない可能性があります。

民間火葬場

民間火葬場は、株式会社など民間企業が運営の主体になっています。住民票の有無に関わらず誰でも利用が可能です。公営火葬場と比較すると利用料金は高めになりますが、設備が充実しており、行き届いたサービスで対応してくれる火葬場もあります。さらに、予約の受付け枠も比較的に多いため、希望の日時で火葬をおこないやすくなっています。

火葬場の利用方法

火葬場の利用申し込みは、葬儀社のスタッフが進めてくれる

火葬場の利用申し込みは、基本的に葬儀社が進めてくれます。
葬儀社を通さずに自分で申し込みが可能な場合もありますが、申し込み方法は運営する自治体によって異なります。電話予約やWeb予約などさまざまで、葬儀社を通してしか申し込めない火葬場もあります。霊柩車・ハイヤー・マイクロバスなどの手配や宗教者との日程調整などの段取りもあわせて必要になるため、火葬場の申し込みは自分で進めるよりも、慣れているプロの葬儀社に任せておくと安心です。

火葬場の利用料金の相場

火葬場の利用料金は公営と民営で大きく異なりますが、故人の居住地区である自治体によっても異なります。さらに、故人の年齢やご遺体の大きさにも左右されるため、大半の火葬場では年齢ごとの費用が設定されています。
以下の表は公営火葬場と民営火葬場の費用相場です。

火葬場の費用相場
区分公営火葬場民営火葬場
大人無料〜10万円10万〜20万円
子ども無料〜6万円5万〜10万円
新生児無料〜4万円4万〜6万円
あわせて読みたい

火葬料金の相場は以下の記事で紹介していますのでご参考ください。

火葬場に到着してからの流れ

火葬場に到着してからの流れをご紹介します。

火葬場に到着

霊柩車やマイクロバスなどで火葬場へ移動

葬儀式場から霊柩車やマイクロバスなどで火葬場に移動します。到着したら火葬場の職員に火葬許可証を提出します。
火葬許可証がないと火葬ができないため、忘れずにご持参ください。

あわせて読みたい

火葬許可証については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

火葬炉の前で最後のお別れ

火葬炉に納める前に、棺を開けて最後のお別れをします。
故人の顔を見てお別れできる最後の機会になりますが、火葬場によっては棺を開けることを禁止している場合や充分なお別れができない火葬場もあるため、事前の確認が大切です。

読経・焼香

お経をあげるお坊さん

炉前読経ができる設備の火葬場では、仏教であれば読経と焼香、神式は玉串奉奠、キリスト式は献花をおこなえます。ただし、火葬場は他家も利用するため、炉前でのお別れは5分〜10分ほどと時間が限定されています。事前に火葬場の規定を確認して、他様に配慮しながら最後のお別れをしましょう。

あわせて読みたい

読経や焼香については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

火葬炉に棺を納めて火葬

火葬炉の前で棺に合掌する人たち

火葬炉に棺を納め、ボタンを押して火葬を執行します。ボタンは基本的に火葬場の職員が押しますが、地域によっては喪主が押す場合もあります。この時に押すボタンは最終確認ボタンのため、実際に点火するスイッチは資格を持った職員が操作します。喪主が心情的にボタンを押すことに抵抗を感じる場合は、職員に伝えれば交替してもらえます。火葬が執行されたら、参列者が合掌礼拝してお別れをします。

休憩室等で待機

火葬が終了するまでは、休憩室で軽食をとったり同行者と思い出話をするなどしながら過ごします。火葬の所要時間は1~2時間ほどですが、故人の体格や副葬品の種類、火葬炉の種類(台車式とロストル式)によって終了時刻は前後します。

あわせて読みたい

火葬炉の仕組みや種類の違いについては、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

骨上げ

骨上げをする人

火葬が終了したら収骨室に移動して、骨上げをします。故人の遺骨を箸で挟んで、骨壺に納めていきますが、二人一組で行うなど地域の火葬場によって手順が異なるため火葬場の職員の説明をよく聞いておこないましょう。
骨上げを終えると、骨壺と一緒に火葬済の印が押された火葬許可証が渡されます。火葬済みの印が押された火葬許可証は納骨の際に必要な埋葬許可証になるため、大切に保管しましょう。

あわせて読みたい

骨上げの意味や由来については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

寺院や葬儀場へ出発

骨上げが終了すると、火葬場からマイクロバスなどで初七日法要の会場となる寺院や葬儀場などに移動します。本来、初七日法要は故人が亡くなってから7日目におこないますが、参列者の予定を考慮して葬儀と同日に繰上げておこなう事が増えています。これは「繰上げ初七日法要」と呼ばれています。

あわせて読みたい

初七日法要については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

火葬場で喪主や遺族がすること

火葬場で遺族がすること

火葬場で喪主や遺族は、葬儀社の担当者や火葬場の職員の案内にしたがって動けば問題ありませんが、事前にやることを把握しておくと円滑に動きやすくなります。以下の表で、火葬場で喪主や遺族がすることをご紹介します。

火葬許可証の提出火葬場の職員に提出します。
火葬炉の鍵を預かる預かった鍵は火葬終了後に返却するため、失くさないようにしましょう。
ボタンを押す火葬場によっては喪主が押します。心情的に難しい場合は相談しましょう。
休憩室や食事などの手配火葬終了まで参列者が快適に過ごせるようにお茶菓子などを手配します。

火葬場での心づけについて

火葬場の係員や霊柩車の運転手、マイクロバスの運転手などに感謝の気持ちとして心づけを渡す場面があります。心づけを包む金額に明確な決まりはありませんが、一般的な相場は火葬場の係員と霊柩車の運転手が5,000円ほど、マイクロバスの運転手は2,000円ほどになっています。渡す際は、半紙や白封筒、志用の小袋などに包むと失礼にあたりません。ただし、公営の火葬場では心づけの受け取りが禁止されているため、渡さないようにしましょう。

あわせて読みたい

葬儀の心づけについては、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

火葬場でのマナー・注意点

火葬場では、できる限り静かに過ごし、気軽に写真撮影をしないなどの注意点や服装のマナーがあるため、ご紹介します。

できるだけ静かに過ごす

火葬場は、他の喪家も利用する公共施設です。稼働率の高い火葬場では、他家と施設内ですれ違ったり、休憩室が共同の場合もあるため、できるだけ静かに過ごしましょう。故人を思うと感極まってしまうこともありますが、火葬場の施設内では他様への配慮も大切です。

気軽に写真を撮らない

故人との最後のお別れの写真を撮影したいと望む方もいるでしょう。しかし、火葬場にはそれぞれ規定があり、写真撮影を禁止している場合もあります。故人を弔う火葬場は神聖な場所であり、他様も利用する公共施設のため、火葬場の規定にしたがって過ごすようにしましょう。

葬儀と同じで喪服を着用する

火葬場では喪服を着用します。装飾品は結婚指輪は問題ありませんが、キラキラ光る金属類、金具付きの製品などは避けましょう。ヘアバンドや髪飾りも極力黒で統一します。火葬場の服装のマナーは葬儀式の時と同様のため、火葬場へ向かう際は着替えをせずに喪服のまま移動するとよいでしょう。

あわせて読みたい

火葬式の服装については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。

専門相談員が丁寧に対応します

1,000社以上の中から厳選して
無料でご案内いたします

火葬場に関する
相談がしたい方
火葬場に関する相談がしたい方へ

ここまで、火葬場の利用方法を中心にお伝えしてきました。火葬場には種類があり、運営する団体や自治体によっても料金や申し込み方法が異なります。火葬場を利用する際のポイントは以下になります。

  • 火葬場には公営と民営がある
  • 火葬場の申し込みは葬儀社に任せると安心でスムーズ
  • 火葬場の利用料金は運営母体や故人の年齢などで異なる
  • 火葬場ごとに規定があるため事前に確認する
  • 火葬場では喪服を着用する

「みんなが選んだお葬式」では、
家族葬に関するご相談を
24時間365日無料で受付けております。
少しでも不安や心配事があれば
遠慮なくご相談ください。

みんなが選んだお葬式では、厳選審査を経た優良な会社のみをご紹介しています

人をお送りする時、送る側にとってもとても負担が大きいものです。精神面と金銭面の負担がのしかかります。
心から良かったと思えるお葬式を行うためには、あなたのために親身になってくれる葬儀屋さんが欠かせません。

安心の“みんなが選んだお葬式”認定

  • 評価基準を満たし一定数の実績がある健全経営の会社

  • 1に加えて利用者の満足度の高さを裏付けるエビデンスが確認できた会社

  • 2に加えて利用者の満足度を維持向上し改善なども真摯に行っている会社

一定基準までを満たしていますが、さらに詳細を審査中の会社です。

※このサイトを通すことで費用が高くなることは、一切ありませんのでご安心ください。

みんなが選んだお葬式で、
後悔のない葬儀

葬儀の費用
葬儀の費用を詳しく見る
  • 1
    基本葬儀料金
    基本葬儀料金とは
    基本葬儀料金とは、葬儀本体の運営を葬儀社が請負うにあたり必要となる費用のことで、祭壇の設営や式典運営のための人件費、その他の物品サービスなどが含まれています。
    目安金額
    10万円〜200万円

    (火葬のみ~一般的なお葬式、物品グレード等にもよる)

  • 2
    式場使用料
    式場使用料とは
    式場使用料とは、自宅以外の式場を借りて葬儀を行う際に必要となる費用です。式場候補としては、集会場、寺院、斎場、セレモニーホールなどがあります。
    目安金額
    2万円〜50万円

    (公営施設~寺院式場など)

  • 3
    付帯費用
    付帯費用とは
    付帯費用とは、棺や遺影写真、エンバーミングといった、葬儀に付帯して必要になる費用です。この内容を充実させるかどうかで、葬儀費用の総額も変わってきますし、葬儀全体の充実度や送る気持ちを込めた満足感に影響がでてきます。
    目安金額
    5万円〜20万円
  • 4
    車両費用
    車両費用とは
    車両費用とは、病院などから移動するための寝台車、式場から火葬場へと出棺する霊柩車、参列者を乗せるためのハイヤーやマイクロバスといった車両関係の費用です。
    目安金額
    1.5万円〜5万円

    (寝台車~マイクロバスなど/時間帯や実走行距離による)

  • 5
    返礼費用
    返礼費用とは
    返礼費用は、会葬御礼や香典返しなど、参列者に渡す返礼品の費用のことです。商品ラインナップの豊富さや、余りや予備の取り扱い方法などについても柔軟に対応してもらえるかどうかを事前に葬儀社へ確認するようにしましょう。
    目安金額
    500円〜3,000

    (会葬御礼品~即日香典返しなど)

  • 6
    飲食費用
    飲食費用とは
    お通夜や火葬中、葬儀後などに食事を振る舞う場面で必要になる費用です。料理の内容はもちろんですが、参列人数に対して適切な量を無駄のないように用意すること、また配膳に際しても適切な人数を確保してスムーズな接待が行えるよう準備する必要性があります。
    目安金額
    3,500円〜5,000

    (一人当たりの単価/飲み物は別途で実数精算)

  • 7
    火葬場費用
    火葬場費用とは
    火葬場費用とは、火葬炉の使用料、骨壺や骨箱、休憩室の利用料など、火葬場を利用するにあたり必要な費用のことです。地域差が大きく、市政により施設の大半を無料で利用できる火葬場もあれば、民営でそれなりの料金を必要とする火葬場があります。
    目安金額
    無料20

    (火葬料金、収骨容器、休憩室料金など)

  • 8
    宗教者への謝礼
    宗教者への謝礼とは
    お坊さんへのお布施や戒名、お車代といった宗教者への謝礼も、葬儀費用の一つと言えるでしょう。ただし、料金とは性質が異なるものになりますのでご留意ください。
    目安金額
    20万円〜100万円

    (通夜、葬儀、初七日/戒名など)

なにかお困りですか?
葬儀全般ご相談ください

24時間365
ご相談可能

0120-24-1234

すぐに葬儀の手配が必要な方

その他葬儀に関する質問・ご相談はこちら

参列者※葬儀場アクセスなどのご確認葬儀ご相談