「お悔やみ申し上げます」の使い方｜お悔やみメールへの適切な返信も解説

更新日：2023.02.23

弔辞

記事のポイントを先取り！

• お悔み言葉をいただいた際は、「ありがとうございます」と返事するのが好ましい
• お悔み言葉を言う側は故人の死因に関する話をしてはいけない
• メールでお悔やみ言葉を受け取った場合は、返事もメールでする

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身内に不幸があった場合、多くの方から「お悔やみ申し上げます」と声を掛けられます。

悲しみにくれる遺族を思いやる言葉ですが、何と答えるのが適切なのでしょう。

そこでこの記事では、お悔やみの言葉に対する返答について詳しく説明していきます。

この機会に、適切な返事の仕方を覚えておきましょう。

お悔み言葉の返事をメールでする場合の文例も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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1. 「お悔やみ申し上げます」とは
2. 「お悔やみ申し上げます」と「ご愁傷様です」の違い
3. 「お悔やみ申し上げます」の使い方
4. 「お悔やみ申し上げます」に対する適切な返事
5. 返事する際のポイント
6. 遺族に「お悔やみ申し上げます」と伝えるときのマナー
7. お悔やみの言葉の返事をメールでする場合
8. 仏教以外の宗教のお悔やみの言葉
9. お悔やみ申し上げますの返事のまとめ

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「お悔やみ申し上げます」とは

「お悔やみ申し上げます」は、故人が亡くなって悲しく思っている旨を伝える言葉です。

また、故人の死を悼むと同時に、遺族の悲しみに共感する言葉でもあります。

たった10文字の言葉ですが、その中には「遺族の悲しみに寄り添いたい」「遺族が悲しんでいる姿を目にして、自分も胸が痛い」など、さまざまな感情が含まれています。

葬儀の場で遺族と長話することはタブーとされているため、短い言葉に思いを込めて「お悔やみ申し上げます」と伝えます。

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「お悔やみ申し上げます」と「ご愁傷様です」の違い

「お悔やみ申し上げます」と「ご愁傷様です」はどちらもお悔やみの言葉として数多く使われる言葉の一つですが、二つの言葉には明確に違う点があります。

「お悔やみ申し上げます」は口語でも文面でもどちらにも使えますが、「ご愁傷様です」は口語でしか使用できません。

よって、葬儀に参列することができず、お悔やみの言葉を弔電等で送る場合には「お悔やみ申し上げます」を使用します。

また、「ご愁傷様です」には時に皮肉を込めた使われ方をする場合があり、あまり良い思いをされない方もいらっしゃいます。
不安な場合は、口語でも「お悔やみ申し上げます」を使うことをお勧めいたします。

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「お悔やみ申し上げます」の使い方

「お悔やみ申し上げます」は、口語で使用する場合と文面で使用する場合で少し言い回しが変わります。

口語で使用する場合、喪主と長話をしないという理由からも「この度は、心よりお悔やみ申し上げます。」程度で問題ありません。

弔電で使用する場合は、「〇〇様のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。」「御逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。」など口語よりも言葉遣いに注意するようにしましょう。

これらの文章に、「突然の悲報に接し、驚いております。」などや故人への思いを簡単に書き足すのも良いでしょう。
また、弔電の受取手との関係を考慮した上で敬称を使う必要があるため注意しましょう。

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「お悔やみ申し上げます」に対する適切な返事

先方が遺族を思いやって声をかけてくれていますので、受け取る側も相手に感謝の気持ちを表すべきでしょう。

「お悔やみ申し上げます」に対する返事には決まったパターンがありますので、いくつかご紹介します。

ありがとうございます

「お悔やみ申し上げます」と声をかけられた際に、もっとも自然に口をついて出る言葉は「ありがとうございます」でしょう。

弔事である葬儀の席で「ありがとうございます」は不自然に感じるかもしれませんが、

• （忙しい中、葬儀に参列くださって）ありがとうございます。
• （故人の死を悼んでくれて）ありがとうございます。
• （一緒に悲しんでくれて）ありがとうございます。

このような気持ちが込められていることは、ありがとうの一言でも相手に伝わります。

また、以下のように「ありがとうございます」に一言加えれば、より丁寧な印象になります。

• 本日は遠くからお越しいただき、ありがとうございます。
• お忙しい中ご参列いただき、ありがとうございます。
• お気遣いありがとうございます。

ただし、「お気遣い」と「お心遣い」を間違えないよう注意が必要です。

葬儀の席での「お心遣い」は香典や供物を意味することもあるため、催促しているようで不自然な印象を与えます。

身内を亡くし、気持ちに余裕がないのは当然ですので、無理をせず一言「ありがとうございます」と口にするだけでも十分です。

恐縮です

「恐縮です」「恐れ入ります」という言葉は、相手に対して「申し訳ない」「大変感謝する」といった気持ちを表します。

「お悔やみ申し上げます」に対する返事としては「相手のご厚意に大変感謝する」などの意味で使われる言葉です。
「恐縮です」は短くても丁寧な言葉ですし、シンプルで使いやすいので覚えておくとよいでしょう。

また、「ありがとうございます」と同様に以下の意味があります。

• お忙しい中、恐縮です。
• お気遣い恐れ入ります。
• 遠いところまで足を運んでいただき恐縮です。

などとすると、より丁寧になります。

痛み入ります

「ありがとうございます」と「恐縮です」の両方の意味を持つ「痛み入ります」という言葉も一般的に広く使われています。

感謝の気持ちと申し訳なさが入り混じった、複雑な感情をすべて含んだ言葉です。

「忙しいのにわざわざ葬儀に足を運んでもらって申し訳ないけれど、大変ありがたい」といった気持ちを一言で表せます。

生前はお世話になりました

「生前はお世話になりました」も、お悔やみに返す言葉として適切な言葉です。

葬儀の際には、遺族との面識の有無に関わらず、故人の知人や友人・仕事の関係者なども参列する場合があります。

こういった方からお悔やみの言葉をかけられた場合に「ありがとうございます」などに加えて使用すると丁寧な印象です。

• 生前は〇〇（故人の名前）がお世話になり、ありがとうございました。
• 恐れ入ります。〇〇（故人の名前）がお世話になりました。
• お気遣いいただきありがとうございます。生前はお世話になりました。

上記のような使い方が一般的です。

黙礼をする

お悔やみの言葉をかけられた際に、とっさに言葉が出ない場合は黙礼するだけでも問題ありません。

身内を亡くして気落ちしている遺族の気持ちは、汲み取ってもらえるでしょう。

声をかけてくれた相手に対して、ただ深くお辞儀するだけでも十分気持ちは伝わります。

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返事する際のポイント

自分に関わりのある人物の訃報を受けた場合は、遺族に対してお悔やみの言葉を伝えるべきでしょう。
相手に失礼にならないよう、非常識な発言をしないことはもちろん、言葉選びも慎重に行う必要があります。

事前に返事の内容を考えておく

電話などで訃報を受けた場合は、ひとまず「お悔やみ申し上げます」「ご愁傷様です」などと声をかければ問題ありません。
しかし、葬儀に参列する際は「お悔やみ申し上げます」に加え、遺族にいたわりの言葉をかけたいものです。

こういったケースでは、一旦文章に書きだして確認しておけば、言葉選びの間違いを防げます。

葬儀の場で遺族に声をかける段になって、言葉がつまって出てこないなどといったことが無いよう、事前にしっかり確認しておきましょう。

また亡くなった方との関係性によって、お悔やみの言葉も変える必要があります。
お悔やみを伝える相手が親しい友人の場合は、多少言葉選びを間違えても、哀悼の意を表していることは伝わります。

しかし、目上の方に対してお悔やみを伝える場合、できるだけミスが無いよう心がけましょう。
一般的な言葉選びをすれば、結果的に当たり障りのない内容になっても、失礼になることはありません。

相手に寄り添う気持ちがあれば、言葉選びが無難でも気遣いは伝わるものです。

忌み言葉を使わない

通夜・葬儀など弔いの場では、使うべきでない忌み言葉があります。

不幸が重なることをイメージさせる、「ますます・いよいよ」などの重ね言葉は使用を控えます。

また、「生きる・死ぬ」などの直接的な言葉は避け、生前・お元気だった頃・逝去などと言い換えましょう。

落ち着いて返事をする

電話で訃報を受けた場合は、お互いに相手が見えないぶん、声のトーンにも気を配る必要があります。

普段よりワントーン低い声で、落ち着いたテンポで話すよう心がけましょう。

意識して穏やかな雰囲気を作ることで、相手にお悔やみの気持ちが伝わりやすくなります。

危篤の方にお悔やみの言葉は不要

お悔やみの言葉は亡くなられた方の遺族に言うものです。
そのため、亡くなっていない危篤の方の家族や親族にお悔やみの言葉をかけるのはマナー違反となります。

間違って「お悔やみ申し上げます」などと言わないよう、気を付けて声をかけましょう。

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遺族に「お悔やみ申し上げます」と伝えるときのマナー

遺族にお悔やみを伝える際には、守るべきマナーがあります。
いずれも遺族への配慮として必要なマナーですので、しっかり心に留めておきましょう。

ご遺族との長話は避ける

身内を亡くしたばかりの遺族は、肉体的にも精神的にも大きな負担を抱えています。

また、故人と深い関わりのあった方でも、遺族にとって面識がない方との会話は疲れにつながりかねません。

遺族を思いやってのことだとしても、お悔やみの言葉は短く端的に伝えるべきでしょう。

 故人の死因に関する話

遺族にとっては、身内が亡くなったことすら受け入れがたいことです。

故人の死因について話すことは、遺族の心の傷に塩を塗り込むような行為といえるでしょう。

通夜・葬儀の席で話すことではありませんので、控えるべきです。

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お悔やみの言葉の返事をメールでする場合

メールでお悔やみの言葉を受け取った場合は、返信もメールで問題ありません。
急いで返信する必要はありませんが、手が空いたタイミングで必ず返信しましょう。

友人へ返信する場合の文例

親しい友人に送る返信メールであれば、あまり形式ばった内容にする必要はないでしょう。

多少くだけた言葉遣いでも問題ありません。

【タイトル】
お悔やみのメールをありがとうございました。

【本文】
お悔やみのメールを送ってくれてありがとう。

おかげで気持ちが楽になりました。

返信が遅くなり、すみませんでした。

今はようやく落ち着きを取り戻しつつあります。

またゆっくり会いましょう。

取り急ぎお礼まで。

会社関連へ返信する場合の文例

上司など会社の関係者に送る返信メールでは、お悔やみのメールを送ってくれたことに対する感謝を述べます。

さらに、仕事に影響を与えたことへの謝罪と、今後の予定についても記載するとよいでしょう。

【タイトル】
この度はありがとうございました　〇〇（氏名）

【本文】
この度はご多忙のなか、メールをいただきありがとうございました。

急なことで、ご迷惑をおかけしており申し訳ございません。

おかげさまで、通夜・葬儀を滞りなく済ませることができました。

なお職場には〇日より復帰予定です。

皆様にも何卒よろしくお伝えください。

略儀となり恐縮ですが、メールにて失礼いたします。

ありがとうございました。

取引先の人へ返信する場合の文例

取引先には、お気遣いいただいたことへの感謝、および業務に影響を与えたことへの謝意を伝えます。

取引の再開をスムーズに行えるよう、復帰予定日も記載したほうがよいでしょう。

【タイトル】
先日はお悔やみをありがとうございます【〇〇株式会社　〇〇】

【本文】
この度は父の死去に際し、ご多忙のなか、メールをいただきありがとうございました。

突然のことで、〇〇様はもとより皆様に多大なるご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。

〇月〇日より復帰予定でございますので、後日改めてご挨拶に伺わせていただきます。

お気遣いいただき、ありがとうございます。

略儀ながら、メールにて失礼いたします。

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仏教以外の宗教のお悔やみの言葉

葬儀で遺族にかける言葉は、宗派ごとに異なります。

「お悔やみ申し上げます」は仏教用語

「お悔やみ申し上げます」や「ご愁傷さまです」は仏式の葬儀で使う言葉で、ほかの宗教で使用することはありません。

現在では、葬儀の9割以上が仏式で行われるため、仏教用語である「成仏」や「冥福を祈る」などの言葉を使うのが当たり前と考えがちです。

しかし、仏教以外の神道やキリスト教では死に対する考え方が異なるため、お悔やみにあたる言葉も違います。

また、仏教であっても、往生即成仏の考えを持つ浄土真宗では「ご冥福をお祈り申し上げます」とは言いません。

宗教ごとに遺族にかけるべき言葉も異なりますので、注意が必要です。

神道の場合

神道では、死者の魂は肉体を出て家の守護神となり、遺族が死者を守護神として家に迎え入れる儀式を神葬祭（神式の葬儀）としています。

また、神道では死者の霊魂を御霊（みたま）と呼びますので、遺族にはその安らぎを祈る言葉をかけます。

神道におけるお悔やみの言葉は「御霊の安らかならんことをお祈りします」「御霊のご平安をお祈りします」などとなります。

キリスト教の場合

キリスト教において、死は「神のもとへ召される」ものとされています。

遺族にとって身内を亡くすのは悲しいことですが、死を否定的に捉えてはいません。

そのため、遺族に声を掛ける際も「非常に悔やまれる」といった、強く故人を悼む言葉は相応しくありませんので気をつけましょう。

キリスト教式の葬儀で遺族にかけるべきは、故人の魂が安らかであることを祈る言葉です。

「天に召された故人の平安をお祈りいたします」「どうか安らかに眠られますよう」などと遺族に伝えます。

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お悔やみ申し上げますの返事のまとめ

ここまでお悔やみ言葉に対する返事についての情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

• お悔やみ言葉をいただいた場合は、無理のない範囲でお礼を伝える
• お悔やみ言葉は、遺族の負担にならないよう短く端的に伝える
• お悔やみのメールには、落ち着いたタイミングで返信する
• お悔やみ言葉は宗教ごとに異なるので、注意して使用する

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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