お葬式
葬儀の供物とは?選び方やのしの書き方も解説
更新日:2022.11.18 公開日:2021.07.03
葬儀の供物は、故人への感謝、遺族に弔意を表すものです。
供物を贈る際に控えるべき品や、贈るタイミングに不安がある方は少なくないと思います。
そこで、この記事では、葬儀の供物について解説します。
葬儀でいただいた供物のお礼にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 葬儀の供物とは
- 葬儀の供物の選び方・種類
- 供物の相場
- 葬儀の供物に関するマナー・注意点
- 葬儀で供物を贈ったら香典はどうする?
- 葬儀の供物へのお礼・お返し
- 葬儀の供物はいつまでお供えするの?
- 葬儀の供物についてのまとめ
葬儀の供物とは
葬儀の供物とは故人を供養し、謝意する為に祭壇や仏壇の前に並べる品物のことをさします。
この品物は、仏教の五供である「お線香・お花・灯明(ろうそくなどの明かり)・飲食・浄水」の5つに沿ったものとされています。
仏壇の前でよく目にするのが、盛籠という、籠に入れてある果物などです。
供物は葬儀に参列される方から贈られるだけでなく、喪主が故人へと捧げて贈ることもあります。
また、祭壇や仏壇にお供えしたものは法事の後に、「仏様のお下がり」として参列者で分けて食べることもあります。
葬儀の供物の選び方・種類
葬儀で贈る供物には、宗教によって選び方が異なります。
ここでは、主な宗教として仏教・神道・キリスト教の3つの宗教についてどのような供物が適しているのかをご説明します。
仏教のお葬式の場合
仏教の戒律では「不殺生戒」といったものがあり、肉や魚などの生ものを供えるのはふさわしくないとされています。
そのため、仏教のお葬式の場合は、果物、お菓子、缶詰など日持ちするものを選びましょう。
また、供養に用いるための線香、ろうそく、抹香などを供物にすることも多いです。
神道のお葬式の場合
神道の場合は果物、お菓子の他に、お酒や海の幸をお供えにすることが多いです。
神道でのお葬式では仏教と異なり、線香やろうそくを供えることは避けましょう。
キリスト教のお葬式の場合
キリスト教のお葬式の場合は、供物をお供えする慣習がありません。
葬儀の祭壇には生花を飾るのが一般的となるので、供花として白いユリやカーネーションを贈るのがいいでしょう。
もし、供花を贈る場合はフラワーバスケットのように持ち運びできるスタイルのものを贈ることが多いです。
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供物の相場
供物の相場は大体5000~1万5000円の盛籠(もりかご)を贈るのが一般的です。
また、供物を用意する場合でも香典を用意しておく方がいい場合が多いですが、両方贈らなければならないという決まりはありません。
葬儀の供物に関するマナー・注意点
葬儀の供物には様々なマナーがあります。
のし紙の選び方や供物としてふさわしくない物、葬儀の際に供物を渡すタイミングなど知っておくべきマナーについてお伝えします。
のし紙の選び方・書き方
のし紙とは、かけ紙に「のし」、「水引」、「表書き」が印刷された紙のことで、贈答品を包む際に使用します。
「のし」はお祝い事の際にのみ使用されるので、葬式や法事ののし紙にはのしの印刷がされていないかけ紙を使います。
葬儀やお通夜では、白黒の結びきりが印刷されたのし紙が一般的です。
結びきりとは、解けない結び方で結婚式や葬儀のように何度も繰り返したくない時に用いる水引となります。
表書きには「御供(ごくう)」または「御供物(ごくもつ)」を上の部分に、送り主の名前を下の部分に記入します。
直筆で書く場合は、薄墨で書くようにしましょう。
薄墨は故人を亡くした際に悲しみの涙で墨が薄くなったという意味合いがあります。
筆ペンを使用する場合でも、薄墨のものを使用するのがいいでしょう。
のし紙のかけ方
のし紙には、「内のし」と「外のし」の2種類あります。
供物の包み紙に直接のし紙をかける包み方を「内のし」といい、包装紙の外側にかける包み方を「外のし」といいます。
基本的にはどちらでも失礼にあたりませんが、葬儀ではたくさんの供物が並ぶので、外のしが一般的となります。
供物として相応しくないもの
葬儀の際の供え物として、殺生につながるうえ、すぐに傷んでしまう生ものは避けましょう。
昆布や鰹節と言った慶事に通ずるものも避けます。
また食べ物でもニンニクやネギのように匂いがきついものも避けるのが無難です。
他にも、鉢植えの花などに関しては「不幸が根付く」という意味合いを持つので、葬儀の際には贈らないようにしましょう。
とげのある花や、派手で色の濃い花も供物には適していません。
葬儀後にご遺族の方が持ち帰る際に、邪魔にならないように大きすぎるものを贈らないという配慮も必要になります。
供物の渡し方・送り方
供物はお通夜の前日か、当日の午前中に葬儀場に贈るようにします。
葬儀場によっては外部からの供物を禁止している場合もありますので、事前に喪主や葬儀会社に供物を贈る旨の連絡をしておくようにしましょう。
供物を渡す場合は当日の受付で渡すのがいいでしょう。
このように受付で手渡しをする際は「ご霊前にお供えください」という一言も添えて渡すと尚いいです。
間違っても供物を勝手に祭壇に飾ることが無いようにしましょう。
このような行為は葬儀の際にはマナー違反となります。
供物を辞退された場合
葬儀の案内に供物を辞退するとあった場合は喪主や喪家の意向に沿うようにしましょう。
この場合、無理に供物を贈ることはマナー違反となりますので注意が必要です。
また供物や供花のみ辞退である場合は、香典は用意をしておく必要があります。
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葬儀で供物を贈ったら香典はどうする?
葬儀で供物を贈った場合に香典はどうすると良いのでしょうか。
基本的に供物と香典とを両方送る決まりは特にないようです。
もし供物を用意した場合は香典を不要とされていますが、最近では供物と香典を両方渡すことも多くあります。
また、供物と香典を両方贈りたいという場合もご遺族のことを考えて供物は数千円程度のものにするなどの配慮をすると良いでしょう。
葬儀の供物へのお礼・お返し
葬儀に供物を送っていただいた場合は、どのようにお礼やお返しをすると良いのでしょうか。
葬儀に参列していただいている場合は直接お礼を伝えるのが良いでしょう。
喪主となった場合は忙しいこともありますが、一言でもいいですので「供物をありがとうございました。」などとお伝えしましょう。
供物を送ってくださった方が葬儀の場に参列されていないこともあります。
そのような場合は、電話をするか封書でお礼のお手紙を送るのがいいでしょう。
電話でお礼を言う場合は葬儀後7日以内に済ませます。
また封書でのお礼の場合は葬儀後7日~10日以内が望ましいです。
しかし、地域によっては49日の忌明けに伝えることもありますので確認しましょう。
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葬儀の供物はいつまでお供えするの?
葬儀で頂く供物は、果物や和菓子以外のものであれば比較的日持ちするものであることが多いです。
そのため供物をいつまでお供えしておくといいのかわからないと悩みがちです。
供物をいつまで飾るかは地域によっても違いがあります。
基本的に供物は葬儀後すぐに親族、手伝って頂いた方などと分けることが多いです。
葬儀の供物についてのまとめ
ここまで、葬儀の際の供物の選び方やマナーの情報を中心にお伝えしてきました。
今回の内容をまとめると以下のようになります。
- 仏教、神道、キリスト教などの宗教によって贈る供物が異なる
- のしは白黒の結びきりのものを使用し、のしは包み紙の「外のし」が一般的
- 匂いがきつい物や腐りやすい物、鉢植えの花などは供物として相応しくない
- 葬儀で供物をした際の香典は基本的には不要
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
山口 隆司(やまぐち たかし)
一般社団法人 日本石材産業協会認定 二級 お墓ディレクター
経歴
業界経歴20年以上。大手葬儀社で葬儀の現場担当者に接し、お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、位牌や仏壇をはじめ、霊園・納骨堂の提案や、お墓に納骨されるご遺族を現場でサポートするなど活躍の場が広い。
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