盆棚の片付け方は？盆棚がない場合の代用品についても紹介

更新日：2022.05.29 公開日：2022.06.09

お盆

記事のポイントを先取り！

• 盆棚の片づけ方は、簡単にできる方法がある
• 盆棚はダンボールなどで自作して代用することもできる
• 盆棚は7月または8月13日〜16日までのお盆の期間中に飾る

お盆は古くから私たちの生活に馴染みのあるものですが、盆棚の片付け方についてはご存知でしょうか。
盆棚のマナーについて知ることで故人の供養にもつながります。

そこでこの記事では盆棚の片付け方について詳しく説明していきます。

この機会に盆棚がない場合の代用品についても知っておきましょう。
神道における盆棚についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 盆棚とは
2. 盆棚には何を飾る？
3. 盆棚の片付け方
4. 盆棚がない場合はどうすれば良い？
5. 盆棚はいつからいつまで飾る？
6. 浄土真宗にはお盆は存在しない？
7. 神道における盆棚
8. 盆棚の片付けまとめ

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盆棚とは

まずはそもそも盆棚とはどういったものなのか紹介していきます。
盆棚とは、ご先祖様や故人に対するお供え物を置く棚のことです。

別名、「精霊棚(しょうりょうだな)」とも呼ばれております。
仏教では、お盆の期間中に仏様があの世からこの世に帰ってくるとされています。

そのため、盆棚にお供えをすることで、故人やご先祖様をお迎えするといった意味合いがあります。

ひと昔前までは庭先や玄関、お墓などに盆棚を飾ることが多かったのですが、最近は仏壇の前に飾られることが一般的になっています。

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盆棚には何を飾る？

盆棚の意味合いが理解できたところで、次は盆棚には何を飾るべきなのか紹介していきます。
以下を参考にしてください。

精霊馬

精霊馬とは、キュウリとナスで作った馬や牛の形の人形のことです。
この牛や馬はご先祖様や故人がこの世とあの世を行き来する際に使う乗り物であるとされています。

馬にはこの世に来るときに、早く帰ってきてほしいといった思いが込められています。
また、牛にはあの世に戻るときに、ゆっくりと戻ってほしいといった願いが込められています。

地域によっては牛と馬の考え方が異なる場合もあります。
丁寧にゆっくりとお迎えできるように牛に乗って来て、帰りにはお供え物を乗せて馬で急いで帰ってもらうなど地域によって考え方がさまざまです。

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素麺

素麺をお供えする意味合いとしては、ご先祖様や故人が乗る馬の手綱に見立てているとされています。

ほおずき

ほおずきの形は盆提灯によく似ていることから、ご先祖様や故人が迷わずに帰ってこれるような目印になるとされています。
盆提灯の役割と同様にほおずきを盆棚に飾ることで、歓迎の意を表しています。

また、古くは農作物の収穫量が少なかった際に、鮮やかな赤いほおずきをお供えすることで、お供え物の不足を補うといった意味合いがあったとされています。

生花

仏壇やお墓に仏花を飾ることと同様に盆棚にも生花を飾ることが一般的です。
花の種類としては、ユリやキキョウ、ハギやミソハギ、オミナエシなどがよく選ばれます。

元々は盆花迎えと呼ばれ、ご先祖様や故人が盆花を依代として自宅に帰ってくる仏事が行われていました。
この延長として盆棚には生花が飾られるようになったとされています。

花を選ぶときには注意点があり、トゲや毒のある花は避けることがマナーになります。
また、臭いのキツイものや植木などもタブーとされています。

水の子

水の子は別名「水の実」とも呼ばれ、蓮の葉の上に洗ったお米とさいの目切りしたキュウリやナスを盛り付けたものになります。

水の子には、ご先祖様や故人が戻ってきたときに渇いた喉を潤せるようにといった思いが込められています。

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閼伽水・みそはぎ

閼伽水(あかみず)とは、器にきれいな水を入れたものになります。
この器の中には、みそはぎの花を添えて飾ります。

これにはご先祖様や故人がこの世に帰ってきたときに、一緒に付いてきた悪霊を祓うといった意味合いがあります。

盆提灯

盆提灯を飾ることで、ご先祖様や故人がこの世に帰ってくるときの目印になります。
この目印があることで、迷わずにあの世から戻ってくることができるようにといった思いが込められております。

目印の役割があることから盆提灯は、軒先や盆棚に飾られることが一般的となりました。

果物・旬の食材

盆棚には旬の野菜や果物などの季節の食べ物をお供えすることが一般的です。
この他にもお菓子や故人の好きだったものをお供えするケースが多いです。

これには、空腹で帰ってきたご先祖様や故人が旬の食べ物や好きだったものを見て楽しめるようにといった意味合いがあります。

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盆棚の片付け方

次に盆棚の片付け方について紹介していきます。
以下で具体的な処分方法について説明していきますので、参考にしてください。

食べる

盆棚にお供えした食べ物の中で家族がいただけるものは、食べることをおすすめします。
一度お供えしたものを食べることをお下がりと言いますが、このお下がりをいただくことで、仏様の力を分けていただけるとされています。

果物やお菓子などの食べられるものは、粗末にせずにありがたくいただくことをおすすめします。

お焚き上げをする

翌年には使いまわせないような仏具に関しては、近所の寺院やお世話になっている寺院に持って行き、お焚き上げしていただくといいです。

ゴミとして処分することに抵抗がある方は、お焚き上げすることで大切に扱い、精神的にも罪悪感がなくなります。

お清めして処分する

お焚き上げできないものに関しては、塩で清めて半紙などの白い紙に包んで心を込めて供養すれば、一般ごみとして出していただいても構いません。
塩や白い布や白い紙にはお清めの効果があるとされています。

庭に埋める

野菜や果物などの食材であれば土に還るので、庭に埋めて処分するのもいいでしょう。
ただし、処分の仕方によっては野生の動物に土地を荒らされたり、害虫が発生したりすることもあるので、注意が必要です。

マンションやアパートなどの共同住宅にお住まいの方は、トラブルにならないようにルールに従って処分することが大切です。

綺麗に拭いて保管する

盆提灯や机などの翌年も使うことができるものは、お盆の期間が終わったら丁寧にお手入れをして大切に保管しましょう。

なお、新盆で使用する白提灯はその年限りのものであり、使いまわしはできないのでお焚き上げなどをして処分しましょう。

お盆飾りセットなどの中にあるレプリカの材質のものであれば翌年も使用できます。
まこものゴザについては、多少の汚れなどであれば拭いてしっかりと乾燥させれば、使いまわしができます。

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盆棚がない場合はどうすれば良い？

次に盆棚がない場合にはどのように対応すれば良いのか紹介していきます。
以下で代用方法を詳しく説明していきますので参考にしてください。

小机で代用する

盆棚がない場合には、折り畳み式の小机などを利用すると収納時に場所を取ることもないので便利です。

ダンボールで自作する

身近にあるものを利用する方法としては、ダンボールなどで自作して代用することもできます。
ダンボールの上に白い布を覆えば簡単に立派な盆棚ができます。

最近ではダンボールで作られたキットも販売されておりますので、そちらを購入していただいても良いかと思います。

小棚で代用する

自宅にある小棚で代用する方法もあります。
小さめの棚や台を合わせて形を作ったあとに白い布を被せれば盆棚が完成します。

このように自宅にあるものを利用して代用できる方法はいくつかあるので、工夫して盆棚を作成することをおすすめします。

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盆棚はいつからいつまで飾る？

次に盆棚を飾る時期について紹介していきます。
お盆の時期は地域によって7月と8月に分かれております。

7月もしくは8月の13日〜16日までのお盆の期間中に盆棚を飾ることが一般的です。
お盆を迎えるにあたり前日の12日から翌日の17日まで飾ることが多いようです。

地域によって細かな違いがありますので、心配な人は周囲の人に確認してみるといいでしょう。

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浄土真宗にはお盆は存在しない？

お盆は一般的に仏さまになった故人をお迎えするための期間として捉えられています。
しかし仏教のなかでも宗派によってこのお盆に対する捉え方は違うことがあります。
とくに浄土真宗では、ほかの宗派とは捉え方が大きく異なりますので紹介します。

浄土真宗では人は亡くなるとすぐに成仏すると考えられているので、供養するといった概念がそもそもありません。
そのため浄土真宗では、他の宗派ではみられる追善供養が存在しません。

浄土真宗でも一般的な法要がおこなわれるのは、追善供養としてではなく、阿弥陀仏に感謝の気持ちを表すためのものだとされています。

そのような考え方から、浄土真宗においてお盆の時期は、他の宗派のように迎え火・送り火、新盆の提灯、精霊棚の飾りつけなどは行いません。
そのため、盆棚も基本的には用意しません。

お盆の時期は、仏様の教えに触れる機会であるとされており、仏様に感謝する時期と考えられています。

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神道における盆棚

最後に神道における盆棚について紹介していきます。
神道では地域によって盆棚を設置するケースもあれば、設置しないケースもあります。

盆棚の代わりに祭壇を用意することが一般的です。
祭壇は、専用のものがあればそれを使い、もしなければ広いテーブルなどを代用しても構いません。

仏具店には、祭壇専用のものも販売されています。

祭壇は祖霊舎の前に設置することが一般的です。
それ以外の場所でも構いませんが、なるべく北向きにはならないように設置しましょう。

榊と燭台を左右に飾ります。

この祭壇には、洗った米、日本酒、丸餅、天然塩、水、海のもの、山のもの、数種類のお菓子を三方に載せてお供えすることがマナーになります。

13日には迎え団子、15日には送り団子をお供えするといいといわれています。

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盆棚の片付けまとめ

ここまで盆棚の片付け方などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

• 盆棚とはお盆の時期にご先祖様や故人に対するお供え物を置く棚のことである
• お供え物は塩で清めて半紙に包んで供養すれば一般ごみとして出せる
• 盆棚にお供えした食べ物の中で家族がいただけるものは食べることがおすすめ

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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監修者

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