法事法要
初盆の香典の表書きは?薄墨でなくてもいい?宗派ごとの書き方や渡す時の注意点まで解説
更新日:2022.06.20
初盆の法要に参列する際、香典を持参します。
その際、香典の表書きはどのように書くのが正しいのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、初盆の香典の表書きについて詳しく説明していきます。
記事の最後には、香典とお布施の違いについてもお伝えしていますので、是非最後までお読みください。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
- 初盆とは
- 初盆の香典について
- 初盆の香典の表書きの書き方
- 初盆の香典の表書きで注意する点
- 初盆の香典を渡す際の注意点
- 香典とお布施の表書きの違い
- 初盆の香典の相場
- 初盆のお供えについて
- 初盆で必要な提灯代とは
- 初盆の香典の表書きまとめ
初盆とは
初盆とは、故人が亡くなって四十九日を終えた後に、初めて迎えるお盆のことを表す言葉です。
故人は亡くなってから四十九日間、現世から冥土へ向かう旅に出るものとされています。
故人が四十九日を終えていない状態でお盆になった場合には、翌年のお盆が初盆となるため注意しましょう。
お盆は、亡くなった方々が家族のもとに戻ってくる期間とされています。
そのため通常のお盆では、故人の家に親戚などが集まり、故人をお迎えするのです。
特に初盆は、故人が初めて迎えるお盆ということで、親戚や生前親しかった知人を迎えて法要を行い、読経をしたり会食をしたりして、故人の冥福を祈ります。
初盆と通常のお盆では、法要を行うかどうかという部分が大きく違うといえるでしょう。
初盆の香典について
前述したように初盆では法要を行うため、参列した際に施主に香典をお渡しすることとなります。
香典は元々、線香が存在しなかった時代にお香を参列者が遺族に贈ったことが最初だとされています。
現在では、お香の代わりとして金銭をお渡しすることで、供養儀式における遺族の金銭的な負担を軽くするという意味もあるとされています。
香典は、故人への弔いの気持ちを表すと同時に、遺族を思いやる気持ちを表すものなのです。
そのため、香典の表書きはそんな自分の思いやりの気持ちをしっかりと表す意味でも、マナーに則って記載することが重要になります。
ここからは、初盆の香典の表書きはどのように書けば良いのかを詳しく解説していきましょう。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
初盆の香典の表書きの書き方
香典をお渡しする際には、必ずどういった目的によるものかを表すために、表書きを書く必要があります。
この際に注意しなければならないのが、通夜や葬儀の時にお渡しする香典と違い、四十九日を超えると書き方が変わるという点です。
それでは、初盆の香典の表書きには何と書くのが良いのでしょうか。
以下で法要における「仏式」と「神式」の形式の違いに分けて、それぞれ解説していきます。
仏式の表書き
香典を送る際、四十九日前の通夜・葬儀では表書きに「御霊前」と書きます。
これに対し、四十九日を超えた初盆の香典の表書きでは、仏式の場合には「御仏前」や「御佛前」などと書くのが一般的です。
これは仏教において、四十九日を終えるまで故人は「御霊」であり、その後「仏様」になると考えられているためです。
ただし、浄土真宗の場合は「御霊前」は使いません。
浄土真宗では、人は亡くなった瞬間から成仏されるとされ、霊になる期間がないからです。
四十九日や葬儀でも「御仏前」や「御佛前」を使いましょう。
神式の表書き
神式の場合には、初盆の香典の表書きに「玉串料」や「御神前」と書きます。
また、四十九日前の香典には、仏式と同様に「御霊前」と書いて問題ありません。
神式では、四十九日を終えても「仏様」になるわけではないため、表書きにも注意が必要です。
仏ではなく神前に香典を捧げるため、「御仏前」と書くのは誤りであるため気をつけましょう。
浄土真宗の表書き
浄土真宗の考えでは、故人は亡くなった時点で成仏しており、霊としての期間がないことより香典の表書きに「御霊前」は使いません。香典の表書きは「御仏前」や「御香典」が基本です。香典を持参するときに薄墨で書くのは、他宗派と変わりません。
スポンサーリンク初盆の香典の表書きで注意する点
ここからは、初盆の香典の表書きを書く際の注意点について解説していきます。
表書きの書き方には何故決まり事があるのかを知り、理解を深めておけば失敗も少なくなることでしょう。
香典の表書きの名前の書き方
香典の表書きの下には、自分の名前を書くのがルールとされています。
自分1人の場合には、香典の下に書くのは自分の名前だけで問題ありません。
また、夫婦の場合には夫の名前だけを書いても、連名で書いても、どちらでも大丈夫です。
連名の場合には夫の氏名を中央に書き、その左に妻の名前を書きましょう。
知人などとの連名の場合には、表書きに名前を書くのは3名までにしましょう。
3名を超える場合には、全員の名前を書くのではなく、代表者の名前を書いてその左に「外一同」などと書きます。
また、香典の表書きの名前は、フルネームと苗字のみを書く場合の2パターンがあります。
親戚が多く集まる場合、苗字のみだと施主が誰の香典かを判別できなくなってしまいますので、必ずフルネームで書くようにしましょう。
初盆の香典の表書きは薄墨で書く必要はない
初盆の香典の表書きは、通常の濃さの墨で書くのが一般的です。
葬儀の場合に薄墨で書くのは、「墨をする時間もないほど突然のことだった」ということを表す意図があります。
しかしながら、初盆は故人の死後十分な時間が経っているため、薄墨で書く必要はありません。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
初盆の香典を渡す際の注意点
初盆の香典を渡す際には、渡し方や渡すタイミングにも注意しなければなりません。
施主に直接渡す場合には、施主に挨拶をする際に香典を渡すようにしましょう。
渡す際は、まず「この度はお招きいただきありがとうございます」などと招待への感謝を伝えます。
その後、袱紗から香典を取り出し両手で丁寧にお渡ししましょう。
また、祭壇に香典の置き場所があり、そこに置く場合もあります。
その場合には、施主に直接渡すのではなく、祭壇に祈りを捧げる際に香典をその場所に置くようにしましょう。
香典とお布施の表書きの違い
ここからは、香典とお布施がどのように異なるのかを解説していきましょう。
香典は参列者が施主に対して渡すものですが、お布施は施主が僧侶に対してお礼として渡すものです。
そのため、これらには明確に違いがあるため混同してはいけません。
誤ってお布施の作法で香典を用意してしまわないように、注意しましょう。
具体的に、どこがどのように異なるのかを以下で解説していきますので、参考にしていただければと思います。
袋が異なる
香典とお布施では入れる袋が異なります。
香典では黒白または黄白の結び切りの水引が付いた不祝儀袋に入れます。
これに対し、お布施では水引が付いていない、白い封筒に入れて渡します。
地域によっては、水引が付いた不祝儀袋で渡す場合もあるようですが、基本的には白い封筒で渡せば問題ありません。
現在では、コンビニなどで「お布施」とあらかじめ印刷された封筒が置かれているため、それを購入して使用しましょう。
また、自分で白い封筒に「お布施」と書いて僧侶に渡すことも可能です。
使用する墨の色が異なる
香典とお布施では、墨の色が異なる場合があります。
香典は、故人が亡くなってすぐに開かれる通夜や葬儀などに出席した場合、表書きを薄墨で記入します。
しかし香典であっても、初七日を過ぎると通常の墨で書くのがマナーだとされているため注意しましょう。
これに対して、お布施の場合にはどのような場合であっても、通常の墨で書くのが一般的です。
お布施は僧侶へのお礼として渡すものなので、薄墨で書く必要がありません。
入れるお札が異なる
通夜や葬儀で渡す香典では、古いお札を渡すのがマナーだとされています。
これには、「突然の出来事であったため、準備をする時間もなかった」という意味が込められています。
故人の一周忌法要などで時間が経っていても、習慣として古いお札を入れるのが一般的です。
これに対し、僧侶にお渡しするお布施ではそうした配慮は必要ありません。
僧侶へ渡すお布施では古いお札でも、新しいお札でもどちらでも構いません。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
初盆の香典の相場
初盆の一般的な香典の相場は、5000円~1万円です。
法要後に食事がある場合は香典に5000円~1万円上乗せします。
金額に関して、注意すべき点があります。
4や9は「死」や「苦」を連想する不吉な数字とされるため香典にこれらの数字がついた金額は避けましょう。
年齢が高いほど、また故人との関係性が深いほど香典の金額は高くなる傾向があります。
また、お供え物を渡すためその分香典の金額を少なくするケースもあります。
初盆のお供えについて
香典と同様にお供え物を渡す方も多いのではないでしょうか。
お供え物として適しているのは、消費できるもので、遺族の方で分けやすいものです。
日持ちのするお菓子や昆布などの乾物、お茶やジュースなどがふさわしいです。
伝統的なお供え物の定番であるろうそくや線香でも良いでしょう。
以下でお供えの水引、表書きについて説明します。
初盆のお供えの水引について
初盆の水引は、黒白のものを使います。
関西の一部では、黄色と白の水引を使うこともあるようです。
お祝い事ではありませんので、水引は不幸を繰り返さないよう「結び切り」にします。
初盆のお供えの表書きについて
お供え物の表書きは、「お供物」「御供」と書きます。
香典と同様に、濃い墨で文字を書きましょう。
みんなが選んだ法事法要の電話相談
みんなが選んだ法事法要では葬儀や法事法要のご相談に対応しております。 お悩みにある方はご相談ください。
24時間365日無料相談
0120-33-3737
電話をかける
5万円からご案内!
4万円からご案内!
初盆で必要な提灯代とは
初盆では、遺族に対して香典の他に提灯代を贈る風習があります。
初盆に提灯を飾ることによって、故人が提灯を目印にして帰ってくるとされています。
その提灯の費用代として、初盆に親戚や故人の親しい知人などの参列者が、遺族への援助として提灯代を渡します。
提灯代の金額は故人との関係がどれだけ近いかによって変わります。
親族の場合は5,000円〜3万円程度、知人の場合には3,000円〜5,000円程度が相場となっています。
近年では住宅環境の変化などを理由に、初盆の際に提灯を用意していない家庭も増えています。
しかしながら、必要がなかったとしてもあらかじめ準備しておくのが無難です。
初盆の香典の表書きまとめ
ここまで初盆の香典の表書きに関する情報や、香典とお布施の違いなどを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- 初盆の香典の表書きは仏式は「御仏前」「御佛前」神式は「玉串料」「御神前」
- 表書きの名前を連名で書く際、3名を超える場合は「外一同」と書く
- 初盆の香典の表書きは、薄墨ではなく通常の墨で書く
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
都道府県一覧から葬儀場を探す
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
こちらでご希望のエリアから葬儀場を検索できます。
監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
法事法要の関連記事
法事法要
更新日:2022.06.26
神式の初盆行事とは?神道のお盆にすることや仏式との違いも解説
法事法要
更新日:2022.08.28
初盆と一周忌はどちらが優先?まとめて行う際のお布施や香典を解説
法事法要
更新日:2022.08.16
お盆に海へ入ってはいけない理由とは?川遊びやプールの場合も紹介
法事法要
更新日:2022.09.14
浄土真宗の初盆は何をする?仏壇の飾り方・初盆法要の準備まで解説
法事法要
更新日:2022.05.17
お盆にお供えするミソハギとは?飾り方や入手方法も紹介いたします!
法事法要
更新日:2022.05.16
お盆の墓参りはしないといけない?しない場合の対応も紹介