お葬式
喪主が葬儀でやるべきことは?シーン別にご説明
更新日:2023.12.15 公開日:2022.02.26
喪主の仕事とは葬儀のまとめ役ですが、具体的な仕事についてご存知でしょうか。
喪主がやることはどのようなことか、具体的な内容を知っておきましょう。
そこでこの記事では、喪主のやることについて詳しく説明していきます。
この機会に、葬儀やお通夜、各場面ごとで喪主がやることを覚えておきましょう。
四十九日の法要後に喪主が準備すべきことや家族葬などで喪主がやることをリストにしていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 喪主とは
- ご臨終時に喪主がやること
- 葬儀前に喪主がやること
- お通夜に喪主がやること
- 告別式に喪主がやること
- 葬儀後に喪主がやること
- 四十九日法要までに喪主がやること
- 法要当日に喪主がやること
- 四十九日後に喪主がやること
- 喪主の代わりに葬儀社に依頼できること
- 家族葬で喪主がやること
- 家族葬の参列者の決め方
- 喪主のやることリスト
- 喪主の挨拶で準備すべきこと
- 喪主が準備しておくべきこと
- よくある質問
- 喪主が葬儀でやることのまとめ
喪主とは
喪主はご遺族の代表者で、葬儀を滞りなく進められるように全体を取りまとめる責任者のことをいいます。
喪主の決め方は、故人の遺言状があればそちらに従いますが、そうでない場合には配偶者、続いて血縁関係の深い順に喪主を務めます。
配偶者や血縁関係者がいない場合には、友人や施設の職員が喪主を務めることもありますが、その場合には「友人代表」や「世話人代表」という呼び方をします。
また、喪主は責任ある立場であり、やることも多いので複数人で役割分担をして務めても問題ありません。
こちらの記事で喪主の役割を解説しているので、ぜひご覧ください。
ご臨終時に喪主がやること
ここでは、ご臨終後に喪主を中心にして、家族がやることを紹介していきます。
喪主になる方は葬儀社に連絡後、遺体の搬送や安置に葬儀社との打ち合わせなど、やることがたくさんありますが、一体どんなことをやればよいのでしょうか?
順に解説していきましょう。
末期の水・エンゼルケア
亡くなった後は、末期の水とエンゼルケアをします。
末期の水は、亡くなった方の口に水を含ませることで、亡くなった後も飢えや乾きに苦しまないように願う儀式です。
病院で亡くなった場合は、必要な道具を病院が準備してくれるので、案内に従って行いましょう。
エンゼルケアは、亡くなった人の身体を拭き、体液や排泄物を処理することです。
病院で先生や看護師によって行われるものと、葬儀社に頼んで葬儀専門のエンゼルケアを行う2通りの方法がございます。
これらが終わったら、葬儀用に遺体の服を取り替えて、整髪やお化粧をします。
退院手続き・安置先の決定
葬儀社のスタッフが到着するまでの間に、家族は退院の手続きを進めましょう。
遺体を搬送する寝台車と一緒にやってくるので、ご遺体は寝台車で運ばれて自宅に搬送されます。
自宅に安置できない場合は葬儀場に搬送されますので、心配はいりません。
葬儀社が遺体を搬送する時は、死亡診断書を必ず携帯しましょう。
死亡診断書については、遺族が医師から受け取って葬儀社のスタッフに確認を取れば大丈夫です。
枕経の立ち合い・死装束の準備
ご遺体を安置する場所に到着したら、葬儀担当者によって枕元に枕飾りを施したり、ドライアイスを使用して手当てをしてもらいます。
菩提寺がある場合は、僧侶に枕経を唱えてもらうのが通例です。
この際に、死化粧や死装束に着替えたりする儀式を行います。
死装束は神道だったら神衣、仏教なら経帷子など宗教的に決まってる場合もありますが、特に決まってない場合は故人の好きな衣装でもかまいません。
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葬儀前に喪主がやること
喪主がやることは、葬儀中だけではなく、葬儀を滞りなく進めるための準備や役所での手続きなどもあります。
ここでは、故人が亡くなってから葬儀までの喪主がやることを説明していきます。
遺体の搬送手配
日本では、1980年ごろからご自宅で亡くなられる方の人数が病院で亡くなられる方の人数を上回っており、近年では施設で亡くなられる方も急増しています。
故人が病院や施設などの自宅以外で亡くなられた場合、ご遺体をご自宅または遺体安置所に搬送する必要があります。
ご家族で搬送先と契約する葬儀社について話し合い、決まり次第、葬儀社にご遺体の搬送を依頼します。
その際、故人が生前契約している葬儀社があればそちらに依頼します。
決まらない場合には、病院や施設から提携している葬儀社を紹介してくれることもありますので、一度尋ねてみると良いでしょう。
また、葬儀社の霊安室をご遺体の安置場所として利用できる場合もあります。
自宅での安置が難しいときには、葬儀社に確認してみると良いでしょう。
大切な方が亡くなられた悲しみや葬儀の準備で慌ただしくなりますが、病院の入院費の支払いや死亡診断書の受け取りも忘れないようにしましょう。
ご遺体を搬送する際には、道中での検問などでトラブルになることを避けるために、死亡診断書を携帯しておくことをオススメします。
また、後述する死亡届の提出の際にも死亡診断書が必要になります。
葬儀の準備で忙しくなる中、何度も病院へ足を運ばなくて済むよう、ご遺体を搬送する際に入院費の支払いや死亡診断書の受け取りを済ませてしまいましょう。
葬儀社選びのポイント
葬儀社選びのポイントで大事なのは、「見積もり書」と「説明の分かりやすさ」の2つになります。
最悪なのは、遺族や喪主の意見を全く聞かずに次から次へとお得なプランを葬儀社が押し付けてくることです。
なので後から追加で費用がどんどん嵩んでいくトラブルは後を経ちません。
葬儀社のHPを見てみても、金額の内訳が分かりにくい場合は多いです。
なので見積もりの相談時に、ちゃんと意見を聞いてくれる葬儀社をおすすめします。
葬儀社選びはいつから行うべき?
葬儀を行った遺族の40%は、生前に葬儀社を決めていて、正式に決定するのは故人が亡くなる半年前というのが多いです。
早めに葬儀社を選んでおけば、亡くなった直後の負担を軽減したり、予算を予め確認できます。
一般的には、亡くなって2〜3時間後には葬儀社に依頼するので、いざという時に慌ててしまったりと、スムーズにいかないことも多くありがちです。
そのようなことを防ぐために、事前に複数の葬儀社を選び、準備をしておきましょう。
葬儀社との打ち合わせ
葬儀を執り行うにあたって、誰に訃報を知らせるのか、一般葬か家族葬か、日付はいつにするのかなどを、予算を考慮しながら打ち合わせます。
一般葬であれば土日祝日に執り行う場合がほとんどですが、家族葬の場合には平日に執り行う場合もあります。
また曜日だけではなく、六曜や火葬場の予定はどうなっているのかなども考慮し考える必要があります。
菩提寺との打ち合わせ
菩提寺(ぼだいじ)とは、ご先祖様のお墓があるお寺のことをいいます。
菩提寺がある場合には、菩提寺の僧侶に読経のお願いをします。
菩提寺がない場合や菩提寺が遠方の場合には、葬儀社が紹介してもらえるので相談してみましょう。
葬儀の日程が僧侶の予定と合わない場合には、僧侶の予定に合わせることがほとんどですので、菩提寺への依頼は早めに行うことをおすすめします。
死亡診断書の提出
死亡届は故人の死亡地、本籍地または届出を行う方の現住地で提出をします。
死亡届は死後7日以内に提出する義務があり、死亡届が無事に受理されると「火葬許可証」をもらうことができます。
この火葬許可証がないと、火葬を執り行うことができません。
死亡届の提出には死亡診断書が必要になるため、必ず持参しましょう。
訃報連絡
訃報とともに、葬儀を執り行う場所と日時を連絡します。
一般葬であれば、ご遺族をはじめ生前故人と親しくされていた方や近隣の方、喪主の友人、会社の上司などに連絡します。
家族葬であれば「故人が最期に会いたいかどうか」を基準に訃報の連絡を行い、葬儀に参列していただくと良いでしょう。
ただし、葬儀への参列をお願いしない方には訃報の連絡を送らないようにしてください。
遺影の準備
葬儀に必要なものは葬儀社が用意してくれますが、遺影の写真はご家族が用意します。
出来るだけ最新の、故人らしい写真を選ぶと良いでしょう。
用意できた写真は葬儀社に渡し、遺影にしてもらいます。
葬儀会場の確認・打合せ
葬儀前に、会場では喪主の方はやることがたくさんあります。
最も大事なのは、葬儀会場の確認と打ち合わせで、遺族だけで行わず必ず葬儀会社のスタッフと司会者と一緒になって行うことです。
司会者とは、弔電を読む順番の打ち合わせをしましょう。
複数頂いた場合は、最初の2、3通を読み上げますが、順番は故人と一番親しかった方を読んだり、会社の肩書きで選びますので、そうした故人との関係を事前に必ず司会者に伝えることが大事です。
供花を並べる順番を決めるのも、喪主の仕事となりますので、必ず伝えましょう。
一般的には、血縁関係の深い家族が最上段右の内にきます。
他には、参列者の席順を決めるのも大事な仕事です。
これは供花と同じで、故人と縁が深い順に祭壇の近くに座り、遺族は祭壇の右側、その他の参列者は左側に座ります。
これも事前に確認しておきましょう。
会食の手配
お通夜後におこなわれる「通夜ぶるまい」、初七日の法要後におこなわれる「精進落し」の手配も喪主のやることのひとつです。
これらの会食には、僧侶や参列者への労いの意味と、故人を偲ぶ意味があります。
葬儀社のプランに含まれている場合もありますが、そうでない場合には別途で手配する必要があるので確認しておきましょう。
会葬御礼品と香典返しの手配
葬儀の参列者に渡す会葬御礼品と、御香典をいただいた方へのお返しを当日にする場合は香典返しの手配も忘れずに行います。
予算に応じて葬儀社が提案してくれる場合もありますが、時間がある場合にはご家族で相談して選んでも良いでしょう。
お通夜に喪主がやること
いよいよ当日です。
お通夜で初めて参列者や僧侶と直接対応することになります。
僧侶と参列者への対応
斎場へ僧侶を案内したり、僧侶へお布施を渡すのは喪主の役割です。
また、参列者の弔問を受けることも喪主の大切な役割になります。
どの参列者にも平等に、会葬のお礼をお伝えすることが大切です。
事務的なことは葬儀社や事前に話し合ったご遺族にお願いして、僧侶と参列者への対応をしっかりと行いましょう。
会食時の挨拶
お通夜の後には、僧侶や参列者へのお礼、故人を偲ぶ意味を込めて会食を行います。
これを「通夜ぶるまい」といいます。
簡単なもので構いませんので、挨拶を準備しておきましょう。
また、会食開始時の献杯の挨拶は喪主でなくても良いため、他の方にお願いする場合には事前に頼んでおきましょう。
こちらの記事で葬儀の会食の挨拶について解説しているので、ぜひご覧ください。
香典などの確認
供花や弔電、香典などの贈り物のほとんどはお通夜に届きます。
供花は、故人と親しかった順に並べるため、配列に間違いがないよう名札を付けます。
お通夜の際にいただいた香典は、四十九日で香典返しをします。
どなたから頂いたのかを確認しておくようにしましょう。
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告別式に喪主がやること
告別式で喪主がやることも、お通夜で喪主がやることと大きな違いはありません。
僧侶と参列者への対応
告別式での喪主の役割も、お通夜同様、僧侶と参列者への対応がメインになります。
告別式では、僧侶との最終打ち合わせや僧侶を案内後、参列者に向けて挨拶します。
挨拶
告別式終了後の出棺の際には、参列者に対して、お礼と出棺のお見送りに対する誠意を込めて挨拶します。
この挨拶は必ずしも喪主である必要はなく、ご遺族代表が行っても問題ありません。
初七日の法要後に行う精進落しの最初と最後にも喪主による挨拶がありますが、通夜ぶるまい同様、献杯の挨拶は喪主以外でも問題ありません。
葬儀後に喪主がやること
葬儀後に喪主がやることも多数あります。
忌明けまでにやることや役所での手続きなど、短期間で行わなければならないことも多いので、ご遺族で協力して行うと良いでしょう。
後飾りの準備
後飾りとは、火葬されてご自宅に戻られた故人の遺骨を忌明けの四十九日まで祀る祭壇のことをいいます。
後飾りの祭壇は、遺骨がご自宅に戻ってこられる前に設置しておくようにしましょう。
喪主以外でも火葬に立ち会わないご遺族がいれば、火葬の間に設置しておくのもいいです。
また、後飾りの祭壇のセットが葬儀プランに含まれている場合もありますので、確認してみてください。
神道の場合では死を「穢れ(けがれ)」と捉えているため、五十五日祭の忌明けまでの期間「神棚封じ」を行います。
この場合の穢れとは「気が枯れている状態」のことをいいます。
神棚封じのやり方は、神棚に向かって誰が亡くなったのかを伝え、神棚のお供え物をすべて下げて扉を閉じ、白い半紙を貼り付け正面を隠します。
香典返しの準備
香典返しとは、香典をいただいた方へお礼としてお菓子や日用品などの消耗品をお返しするものです。
香典返しは忌明けに送るのが一般的ですが、親族が再度集まれないなどの理由で当日に品物を渡す「即日返し」という方法もあります。
即日返しを選ばなかった場合や、品物を用意できず即日返しができなかった場合には、葬儀後に香典返しの手配を行うことも喪主がやることの1つです。
こちらの記事で香典返しについて解説しているので、ぜひご覧ください。
仏壇の準備
ご先祖様を祀る場所として仏壇の用意をします。
可能であれば忌明けまでに用意できると良いですが、必ずしも忌明けまでに用意しなくてはならないというわけではありません。
仏壇はご自宅で毎日ご先祖様を祀る場所ですし、代々受け継がれていく可能性もある大切なものです。
焦らずに、気に入ったものを準備しましょう。
こちらの記事で仏壇について紹介しているので、ぜひご覧ください。
墓石の準備
代々のご先祖様が納骨されている墓石がある場合には、そちらに納骨します。
その際には、仏様の弟子になられたことを証としてつけられる戒名(かいみょう)を彫る手配が必要になります。
また、墓石がなければ購入する必要がありますが、墓石ができるまでには1~3ヶ月ほどかかります。
墓地や霊園探し、石材店とどのような墓石にするかの話し合いなどを時間を考えるとさらに時間を要します。
忌明けまでに納骨したいと考える方も多いと思いますが、故人を供養する大切な買い物ですので焦らずに探すことをおすすめします。
墓石が完成するまでの期間、遺骨を預かってくれる墓地や霊園もあるため、墓石完成までに時間を要する場合には相談してみると良いでしょう。
こちらの記事で墓石について紹介しているので、ぜひご覧ください。
各種手続きの変更
葬儀後に喪主が行うこととして時間を要すものが、各種手続きの変更です。
運転免許証などの返却は期限が決められていませんが、14日以内の手続きが必要な国民健康保険の脱却など、速やかに行わなければならないものもあります。
相続が確定した後は、世帯主の変更や各種公共料金の名義変更なども行います。
その際に、支払いの済んでいない公共料金がある場合には、忘れずに支払いましょう。
また、生前故人が有料会員に加入していた場合には、解約しないといつまでも支払い義務が生じてしまうため、出来るだけ早めに解約することをおすすめします。
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四十九日法要までに喪主がやること
お通夜と告別式が終わった後、故人が亡くなってから49日目には四十九日の法要があります。
四十九日の法要を滞りなく執り行えるよう準備することも、喪主がやることのひとつです。
納骨先の確認
故人がお骨になった後、どこに納骨するのか決めるのも喪主の大事な仕事です。
先祖代々のお墓があれば問題ありませんが、もしお墓を持っていなければ新たにお墓を作ったりするなど、納骨先を見つける必要があります。
一般的な墓石に納骨されるのが一番費用がかかり約150万円〜200万円、墓地やお寺にある納骨堂に納められるタイプが約50万円〜100万円です。
他には、近年増えているシンボルの樹木の下に埋葬される「樹木葬」と呼ばれるのが約20万〜80万となっており、先の2つと比べると費用はかかりません。
この他に、お骨をパウダー状にして海に撒くという「海洋散骨」も増えていて、価格は約20万円〜30万円とお墓を建てる10分の1の費用ですみます。
一般的には四十九日の後に納骨しますが、一周忌後に行っても問題ありません。
菩提寺との打ち合わせ
四十九日の法要の日程、法要の場所や法要当日の読経の依頼をする必要があるため、菩提寺との打ち合わせを行います。
四十九日の法要は可能な限り、四十九日当日に執り行います。
四十九日を過ぎてから法要を執り行うと、故人が迷ってしまうと言われており、よくないとされているのです。
四十九日当日が平日などで都合がつかない場合には、直前の土日に執り行うなど、前倒しで執り行います。
四十九日の法要まではあまり時間がないため、すぐに菩提寺に連絡を入れましょう。
参列者への連絡
四十九日の法要は基本的に、三親等ほどの親族のみで執り行います。
三親等とは、故人の配偶者、兄弟姉妹、子供とその配偶者、孫までのことをいいます。
三親等以上でも、生前の故人と親しい間柄の方がいれば招待しても問題ありません。
参列者の予定もありますので、日程や場所が決まり次第、早めに連絡を入れましょう。
以前は案内状の送付をおこなっていましたが、現在は電話で連絡する方も多くなってきています。
本位牌の準備
四十九日の法要までに、仮の位牌の白木位牌から本位牌へ変更する準備が必要になります。
本位牌を作成し、「戒名」「俗名」「命日」「享年」を彫って完成するまでには、1〜2週間ほどかかります。
本位牌を作成してくれる仏具店を一から探す場合にはさらに時間を要します。
本位牌完成後、受け取りに行く時間も必要ですので早めに取り掛かりましょう。
各種書類の準備
四十九日の法要で納骨を行う際には「埋葬許可証」が必要になります。
これは、死亡届を提出した際にもらった火葬許可証に「火葬済」の印が押されたものになります。
また、分骨を行う際には「分骨証明書」も必要になります。
事前に各種書類の準備をしておきましょう。
会食の手配
四十九日の法要のあとにおこなう会食のことを「精進落し」といいます。
精進落しには、僧侶や参列者へのお礼と故人を偲ぶ意味があります。
僧侶が会食を欠席する場合には「御膳料」を支払うのがマナーとなりますので、事前に出欠を確認し、準備しておきましょう。
ご遺族にも出欠を確認し、人数分の会食を手配しておきます。
香典返しの準備
四十九日の法要で行う香典返しは、葬儀の際にいただいた香典へのお返しになります。
香典とお供えの両方をいただいた場合には、法要後に香典返しと引き出物をお渡しします。
また、香典をいただいた当日にお返しをする「即日返し」をした場合でも、香典が高額であった場合には四十九日の法要で改めてお返しを渡します。
お布施やお供え物の準備
四十九日の法要の際には、僧侶へお布施をお渡しすることを忘れてはいけません。
お布施の相場は3万〜5万円になりますが、地域や宗派によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
また、故人の魂に対してお供え物をし、故人を供養するため「香」「花」「灯燭」「浄水」「飲食」の「五供」に当てはまるお供え物も用意します。
線香、供花、水、仏飯、故人が好まれていたもの、が五供に当てはまります。
こちらの記事で四十九日法要の準備について解説しているので、ぜひご覧ください。
法要当日に喪主がやること
四十九日の法要でも、喪主がやることは多数あります。
当日、慌てることなくしっかりと行えるように覚えておきましょう。
僧侶と参列者への対応
仏教では、故人が亡くなられた日から7日ごとに7回、故人は死後、六道のうちのどこの世界に行くかの裁判が行われるとされています。
そのため、四十九日の法要は故人にとっては判決が下される日であり、ご遺族にとって忌明けとなる大切な法要です。
四十九日は喪主をはじめとしたご遺族が中心となって供養をしますが、参列者を招待した立場でもあるため、参列者への対応をおろそかにしてはいけません。
喪主は葬儀の代表ですので、僧侶や参列者への丁寧な対応を心がけましょう。
挨拶
四十九日の法要は、僧侶を仏壇の前へと案内し、喪主が開式の挨拶を行った後に執り行われます。
2~3分ほどの短いあいさつで構いませんが、当日慌てることが無いよう事前に文章を考えておきましょう。
また、会食を始める際にも挨拶をします。
会食の際の挨拶は「献杯」といって、故人を敬う意味があります。
献杯の挨拶は、必ずしも喪主である必要はありませんが、喪主以外の方にお願いする場合には、前もってお願いしておきましょう。
香典返しの手配
葬儀の際にいただいた香典返しのお礼は、四十九日の法要後にお渡しします。
しかし、遠方で来られないなどの理由で直接渡せなかった場合には、配送します。
その場合、四十九日翌日に送れるように手配することがベストですが、難しい場合には2週間以内に送りましょう。
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四十九日後に喪主がやること
仏教では、四十九日の法要後にもいくつかの法要があります。
忌日法要
仏教では、故人が亡くなられてから49日までの間を「中陰(ちゅういん)」と呼び、この期間、故人の魂はさまよっているとされ、故人のために追善供養が行われます。
この追善供養は7日ごとに行われ、これを「忌日法要」といいます。
忌日法要には8つあり、その一番初めの法要が初七日、最後が100日目におこなわれる百カ日(ひゃっかにち)になります。
百カ日は、故人が亡くなられてから100日目に執り行われる法要で「卒哭忌(そっこくき)」とも呼ばれます。
この日は、ご遺族が故人を亡くされた悲しみから解き放たれる日とされています。
百カ日は、僧侶とご遺族のみで忍びやかに執り行われる法要ですが、四十九日を忌明けとするご遺族が多いため、百カ日を執り行わない場合がほとんどです。
年忌法要
年忌法要とは、故人が亡くなられてから数年ごとの節目となる年の、故人の命日に執り行われる法要のことをいいます。
仏教では、3と7の数字を大切にしており、法要を執り行う年数は以下の通り、3と7がつく年忌の祥月命日(故人の死去月日)に執り行われます。
- 一周忌 亡くなられた翌年
- 三回忌 亡くなられてから2年目
- 七回忌 亡くなられてから6年目
- 十三回忌 亡くなられてから12年目
- 十七回忌 亡くなられてから16年目
- 二十三回忌 亡くなられてから22年目
- 二十七回忌 亡くなられてから26年目
- 三十三回忌 亡くなられてから32年目
- 三十七回忌 亡くなられてから36年目
- 五十回忌 亡くなられてから49年目
ただしこれは一般的なもので、宗派によって年数にも違いがあるため、四十九日の法要がおちついたら、ご自分の宗派を確認してみると良いでしょう。
弔い上げはいつになる?
弔い上げとは、最後の年忌法要のことをいいます。
30年経つとどのような魂も極楽浄土へ行けるという考え方から、一般的には三十三回忌または五十回忌の法要を最後に弔い上げとしています。
ただし近年では、五十回忌の法要に再度ご遺族で集まるのは厳しい、などの理由から三十三回忌を弔い上げとする場合や、さらに短い場合もあります。
年忌法要は必ず行わなくてはならない法要ではありませんので、ご家庭の事情に合わせて弔い上げを早めても問題はありません。
普段から故人を供養する気持ちが大切です。
こちらの記事で法事の準備について解説しているので、ぜひご覧ください。
喪主の代わりに葬儀社に依頼できること
ここでは喪主がやることの中で葬儀社に依頼できることを紹介します。
ご遺体の搬送・安置
病院で亡くなった場合、ご遺体を搬送車で搬送し、遺族が希望すれば、葬儀まで斎場などに安置します。
安置の日数や搬送先までの距離によっては、おおむね1万円の追加料金がかかります。
特に、東京では火葬場の空きがないことが多く、安置日数が長くなりがちなので注意が必要です。
宗教者の手配
葬儀で読経してもらうために僧侶を手配します。
菩提寺を持たない人には、読経や戒名を付けてくれる僧侶を紹介してもらえます。
お布施の相場は約25万円です。
行政手続きの代行
葬儀社には行政手続きの提出を代行してもらえます。
書類自体の記載は遺族が行います。
死亡届は故人の死亡地、本籍地、あるいは届出者の最寄りの役所のいずれかに提出するかを選ぶことができます。
しかし、できれば、故人の本籍地・住所登録地に近い場所に提出する方がスムーズな手続きが行われるようです。
死亡届は、24時間365日提出可能なところが多いため、大変便利です。
しかし、夜間などは受付をしていない自治体もあるので、事前に確認しておきましょう。
死亡届とあわせて火葬許可申請書を提出し、火葬許可証を受け取ります。
火葬を行うためには、火葬許可証が必要です。
一般的には、装具の後に火葬が行われますが、葬儀の前やお通夜の前に行われる場合もあります。
書類は、火葬に間に合うよう準備しておく必要があります。
自治体によっては、死亡届を出すだけで火葬許可証がもらえるところもあるようです。
供花の手配
供花の手配は直接花屋に依頼する方法もありますが、葬儀社に依頼することもできます。
相場は、一基1万5,000円~2万円です。
供花は、遅くともお通夜が始まる3時間ほど前までに、可能であればお通夜の当日の午前中までに手配をしなければなりません。
遅くなると、お通夜や葬儀の開始時間に間に合わないこともあります。
訃報連絡を受けたら、なるべく早めに手配するようにしましょう。
どうしてもお通夜に間に合わない場合は、初七日から四十九日まで後飾りとして贈るか、四十九日法要に送るのがいいでしょう。
遺体の納棺
最近では葬儀社のスタッフが納棺は遺族を行い、遺族が立ち会います。
棺桶にご遺体と一緒に添える副葬品は、故人が生前愛用していた物などを入れますが、遺族が決めるものです。
燃える物であれば、副葬品として棺桶に入れても基本的に問題はありません。
棺桶に入れてもよい副葬品の例としては以下のものがあります。
- 洋服
- お菓子
- 紙パックの飲料
- 金属類以外の趣味に関するもの
- 金属類以外の故人が好きだったもの・手紙や色紙
- 煙草
金属など燃えないもの、有毒性や発火性のあるものは副葬品としては避けるべきとされています。
仏壇や位牌の準備
仏壇や位牌の準備は、葬儀社に依頼することができます。
仏壇の相場は平均で35万円ですが、高くて100万円するものなど様々です。
位牌の価格は安くて1万円、高くて5万円になります。
四十九日法要前までは、「白木位牌」という仮位牌を使用しますが、これは葬儀プランの中に入っていることが多いです。
その後は、「本位牌」を準備します。
ネット通販でも購入できますが、「色が違う」「安っぽい」場合もあるので、購入時は信頼できる葬儀社と相談して購入しましょう。
四十九日の準備
故人を供養するための「四十九日法要」に関しても、葬儀社にお願いできます。
葬儀の時と同じ葬儀社に依頼する方が、スムーズで費用もかからずおすすめです。
なお、お寺に支払うお布施の相場は3万円〜5万円になります。
四十九日法要の総額は、人数や会場、食事の有無にもよりますが、大体20万円〜50万円ほどと見ておきましょう。
法要の日程はなるべく1ヶ月ほど前に、参列者を決めて案内状を送るようにしましょう。
香典返しの準備
お通夜や葬儀の際に頂いた香典返しの手配に関しても、葬儀会社に依頼して行うことができます。
当日にお返しする「即日返し」も多いですが、もし参列者から高額な香典を頂いた場合は葬儀後にお返しするようにしましょう。
相場は、香典の額の2分の1から3分の1を目安にします。
香典返しに関しては、葬儀社が用意するカタログから選べますので、参考にしましょう。
品物は、日持ちするお菓子やお茶、「悲しみの涙を拭く」という意味からタオルが主流となっていますが、最近ではカタログギフトや商品券を贈ることも多いです。
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家族葬で喪主がやること
ここまで喪主がやることについて紹介してきました。
ここからは、近年増えている家族葬で喪主がやることを解説します。
家族葬の前に喪主がやること
死亡診断書の受け取り
病気などが死因で亡くなった場合には、脂肪を医学的かつ法的に証明する死亡診断書が発行されます。
傷病がないのに亡くなった場合は、死体検案書が発行されます。
死亡診断書や死体検案書は、死亡届や遺体の搬送、葬儀後の手続き等に必要です。
訃報の連絡
家族葬を行う場合は、来てもらう方のみに伝え、葬儀が終わってからそれ以外の方にハガキで報告するという方法もあります。
勤務先などには、家族葬を行うことを伝えましょう。
参列・香典・供花も辞退する場合は、その旨を明記しておきます。
安置先の決定
故人が病院で亡くなった場合は、ご遺体を早急に別の場所に移さなければなりません。
葬儀社のスタッフが搬送車でご遺体を迎えに来ます。
遺体は搬送車に載せられ、遺族の希望に従って、自宅または斎場の安置所などに安置されます。
ご遺体の搬送
遺族の希望する安置先にご遺体を搬送します。
病院から紹介された葬儀社にご遺体の搬送だけを依頼しても問題ありません。
搬送先が自宅の場合は、部屋や布団やお供え物の枕飯や枕団子などを準備しておきます。
家族葬の日程を決める
葬儀会場や火葬場の空き状況、僧侶のスケジュールなどを考慮し、葬儀日程を決めます。
できるだけたくさんの参列者が出席できる日や、遠方に住む人の移動にかかる日数なども考慮しましょう。
葬儀社を決定する
家族葬を依頼する葬儀社は、亡くなる前から複数社の見積もりを取って比較検討するのが理想です。
葬儀社が決まったら、葬儀内容について打ち合わせを行い、式場や棺や祭壇、料理、返礼品などを決定します。
菩提寺に連絡する
仏教の信者で菩提寺がある場合は、菩提寺に連絡し、葬儀での読経をお願いすることになります。
希望する葬儀日程を伝えますが、僧侶のスケジュールが合わない場合は日程を変更しなければなりません。
家族葬当日に喪主がやること
家族葬当日に喪主がやることはどんなことがあるのでしょうか。
納棺の儀を行う
葬儀社が先導して、「納棺の儀」というご遺体を棺に納める儀式を行います。
喪主や遺族は、葬儀社の指示に従ってご遺体を棺に納めます。
家族葬のお通夜でやること
火葬式のお通夜でやることは以下のとおりです。
- 葬儀社スタッフと当日の段取りの確認
- 送られてきた弔電や供花の確認
- 受付係にお願いの挨拶
- 到着した僧侶への挨拶
- 訪れた参列者への挨拶
- 通夜式での喪主としての挨拶(この時、通夜振る舞いの案内と、翌日の告別式の告知も行う。)
- 僧侶へのお礼およびお布施を渡す
告別式でやること
告別式で喪主が行うことは以下のとおりです。
- 式中で読み上げる弔電を選ぶ
- 火葬場へと同行する人数の確認
- 僧侶や弔問客への挨拶
- 棺に花や思い出の品などを入れる
- 出棺時に参列者に挨拶をする
火葬場でやること
火葬場への移動は、先導する車に喪主や遺族が乗り、その後に続くマイクロバスや乗用車に参列者が乗車することが多いようです。
火葬後は、骨上げを行います。
喪主は最初と最後に遺骨を拾います。
火葬後の精進落しの席では、喪主は最少と最後に出席者に挨拶を行います。
こちらの記事で家族葬の喪主の挨拶について解説しているので、ぜひご覧ください。
家族葬の参列者の決め方
家族葬の参列者は、特に決まりはなく、故人の両親、子供の家族、兄弟までとすることが多いようです。
数名~30名程になることもあり、参列者の人数にも幅があります。
故人の意思や遺族の希望で、故人と親しかった友人を招くこともあります。
しかし、トラブルとなることを避ける意味でも、近い親族は呼ぶ方がいいでしょう。
一方、友人等は、どんなに故人と親しかったとしても、葬儀の案内を受け取ってない場合は、参列は控えるようにしましょう。
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喪主のやることリスト
ここまで紹介した喪主の方がやることをやることリストとしてまとめました。
是非ご活用ください。
時期 | やること |
---|---|
ご臨終時 | 末期の水・エンゼルケア |
退院手続き・安置先の決定 | |
枕経の立ち合い・死装束の準備 | |
葬儀前 | 遺体の搬送手配 |
葬儀社との打ち合わせ | |
菩提寺との打ち合わせ | |
死亡診断書の提出 | |
訃報連絡 | |
遺影の準備 | |
葬儀会場の確認・打合せ | |
会食の手配 | |
会葬御礼品と香典返しの手配 | |
お通夜 | 僧侶と参列者への対応 |
会食事の挨拶 | |
香典などの確認 | |
告別式 | 僧侶と参列者への対応 |
挨拶 | |
葬儀後 | 後飾りの準備 |
香典返しの手配 | |
仏壇の準備 | |
墓石の準備 | |
各種手続きの変更 | |
四十九日法要まで | 納骨先の確認 |
菩提寺との打ち合わせ | |
参列者への連絡 | |
本位牌の準備 | |
各種書類の準備 | |
会食の手配 | |
香典返しの準備 | |
お布施やお供え物の準備 | |
法要当日 | 僧侶と参列者への対応 |
挨拶 | |
香典返しの手配 |
喪主の挨拶で準備すべきこと
ここでは喪主が挨拶する場面で準備すべきことを紹介します。
お通夜
お通夜の際に挨拶するのは、僧侶による読経と焼香が一通り終わって、僧侶が退席した後か喪主挨拶のタイミングになります。
弔問者全体に向けて、参列してくれたお礼など、簡単な挨拶をすれば問題ありません。
告別式
一般の参列者の受付より早く僧侶を迎えた際には、僧侶に簡単な挨拶をして、受付にやってきた弔問客にも挨拶を返します。
読経や弔辞、焼香などが終わった後は、喪主が全体に向けて故人のエピソードを交えながら自分の言葉で感謝の気持ちを伝えましょう。
精進落し
会食の始まりと終わりに、参加者に対して喪主による簡単な挨拶を行います。
長い挨拶は必要無く、葬儀を無事に終えられたことに対する感謝を伝えれば問題ありません。
内容
挨拶では、これらの内容を含めると良いでしょう。
- 故人との関係性を織り交ぜた自己紹介
- 参列者に向けてのお礼
- 故人が生前に受けた厚意へのお礼を伝える
- 故人の人柄を伝えるエピソード
- 遺族への力添えと、今後のお願い
- お通夜の際は告別式の時間を伝え、精進落しの際は四十九日法要の日程を伝える
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喪主が準備しておくべきこと
上記以外にも喪主が準備しておくべきことを紹介します。
数珠
仏式の葬式ならば、数珠は必須となりますので、日頃慣れている数珠を持っていきます。
新しく買う場合は、房や形状が宗派によって異なるので気をつけましょう。
バッグ
バッグは黒の無地で布製で光沢の無いものを選びます。
手で持てるものにし、飾りや派手な装飾、ファーなどがついたバッグは控えましょう。
ハンカチ
ハンカチは、男女関係無く黒や白で無地なものを選びます。
生地については決まりはありませんが、タオル地のものは葬儀にふさわしく無いので控えましょう。
袱紗
葬儀で選ぶ袱紗の色は、寒色系を選びましょう。
喪主の場合は、紫の台付袱紗が無難になります。
コート
寒い時期の葬儀ではコートが必要になります。
色は落ち着いた色を選び、動物の革や毛皮を使ったコートはふさわしくありません。
手袋
女性の場合、手袋をすることがありますが、焼香やお菓子を出す時は外します。
使わない時は、バッグに入れておきましょう。
傘
傘を持参する場合は、黒や紺、グレーなど目立たない色なら問題ありません。
天候がはっきりしない時は、折り畳み傘を持参しましょう。
メモ帳とペン
葬儀社との打ち合わせや、弔問された方が大事な話をする時にメモ帳やペンが必要になります。
すぐに取り出せるように持っておきましょう。
スポンサーリンクよくある質問
喪主に関するよくある質問をまとめました。
お父さんが死んだら誰が喪主になる?
喪主の決め方に、年齢や性別など明確な決まりはありません。
故人の配偶者が喪主になることが多いようです。
かつては、長男が喪主を務めるものという考えが主流でしたが、核家族化による影響でその考えも薄れてきました。
今では、長男は「遺族の代表」という考えが一般的になってきたようです。
基本的には、故人の配偶者が喪主をやることが多く、続いて長男、次男、それ以降の直系男子、長女、次女、それ以降の直系女子、故人の両親、故人の兄弟姉妹という順番になります。
とはいえ、親が高齢であることを考慮して、母親を形だけの喪主にして、実際の喪主の仕事は、長男が代行するなどのケースが多いようです。
喪主の妻は何をする?
喪主の妻のやることは、葬儀の責任者である喪主をサポートすることです。
まず、参列者に挨拶をし、お茶を出してもてなします。
張り切り過ぎて喪主よりも目立ちすぎてもいけませんし、あまり動かないでじっとしているのもいけません。
夫婦で協力し合って、故人も参列者も満足できるような葬儀となるようにします。
地域や葬儀の規模によっても妻による喪主のサポートは違ってきます。
喪主である夫とやることの分担を確認しておくようにしましょう。
喪主は何日休むべき?
10日休むのが理想です。
これまで紹介してきたように、喪主は手続きや打合せなどやるべきことがたくさんあります。
また、精神的な負担も考えられます。
そのため、無理なくやるべきことを進められるように計画を立てて進めるようにしましょう。
挨拶時、カンペを読んでもいい?
カンニングペーパーいわゆるカンペは読んでも問題ありません。
理由としては、大切な方が亡くなって気持ちに余裕がない時にも関わらず、限られた短い時間の中で挨拶の準備以外の多くのことをこなさなくてはならないからです。
その上、葬儀や出棺、お通夜など、挨拶する機会は何度もあるため、話すことになれていない方には挨拶文をすべて覚えて話すことは厳しいでしょう。
大切なのは故人や参列者に対しての気持ちです。もちろん覚えられればなお良いですが、覚えた場合もカンペを準備しておくと安心です。
お茶出しはすべきでしょうか?
喪主は参列者に対してお出迎えやお茶出しなど接待にあたることはしないようにしましょう。
火葬が済むまで故人に付き添っていることがマナーとなっているためです。
親族の方や葬儀場のスタッフにお願いしましょう。
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喪主が葬儀でやることのまとめ
ここまで喪主のやることについての情報や、準備についてお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りになります。
- 喪主が葬儀前にやることは、遺体の搬送の手配、打ち合わせ葬儀の打ち合わせ、訃報連絡、葬儀の準備
- お通夜・告別式に喪主がやることは、参列者や僧侶の対応、香典などの確認、会食時の挨拶
- 遺体の搬送、宗教者の手配、手続きの一部、遺体の納棺、香典や四十九日の準備は葬儀社に依頼できる
- 喪主に明確な決め方はない
これらの情報が少しでも皆様の役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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監修者
田中 大敬(たなか ひろたか)
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
経歴
業界経歴15年以上。葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから著名人や大規模な葬儀までを経験。お葬式を終えた方々のお困りごとに数多く寄り添いサポートを行う。終活のこと全般に知見を持ち、特に士業や介護施設関係の領域に明るい。
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