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危篤とは、病状が極めて悪化し、生命の危機に直面している状態を指します。医師から危篤を告げられた場合、ご家族や関係者には迅速な対応が求められます。突然の危篤の知らせを受けると、動揺して何をすべきか分からなくなる人も少なくありません。家族としてどのように対応すればよいのか、不安に感じる方も多いでしょう。本記事では、危篤になった際の対応について解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査制度 一級 葬祭ディレクター
業界経歴25年以上。当初、大学新卒での業界就職が珍しい中、葬儀の現場で数々のお葬式を担当し、身寄りのない方の弔いから皇族関係、歴代首相などの要人、数千人規模の社葬までを経験。
さらに、大手霊園墓地の管理事務所にも従事し、お墓に納骨を行うご遺族を現場でサポートするなど、ご遺族に寄り添う心とお墓に関する知識をあわせ持つ。
危篤とは、生命の危機が迫っている状態を指し、医師によって宣告されるものです。一般的には、心臓や呼吸の機能が著しく低下し、回復が難しいと判断された場合に用いられます。
危篤と宣告されたからといって、必ずしも死亡に直結するわけではありません。適切な治療が施されることで、一時的に容体が安定し、回復するケースもあります。
しかし、慢性疾患や高齢による衰弱が進んでいる場合、持ち直す確率は低くなります。また、医療技術の進歩により、集中治療や延命措置によって一時的に回復することもありますが、その後の健康状態には個人差があります。ご家族には医師と相談しながら、今後の治療方針を慎重に決定することが求められます。
危篤と似た用語に「重篤」や「小康状態」がありますが、それぞれ異なる意味を持つため確認しておきましょう。これらの違いを理解し、医療従事者の説明をしっかり聞いた上で、適切な判断を下すことが重要です。
状態 | 解説 |
---|---|
危篤 (きとく) | 命に関わる深刻な状態であり、医師が家族に対して早急な対応を求めるケース。 |
重篤 (じゅうとく) | 非常に重い病状であるが、すぐに死に至るとは限らない状態。治療によって回復の見込みがある場合もある。 |
小康状態 (しょうこうじょうたい) | 一時的に病状が安定しているが、予断を許さない状態。症状が再び悪化する可能性がある。 |
ご家族が危篤状態になった際は、冷静に行動し、適切な対応を取ることが求められます。突然の知らせに動揺することもありますが、事前に何をすべきか知っておくことで、スムーズに対応できます。
危篤の知らせを受けると、誰しも動揺してしまうものです。しかし、焦った行動を取ると、正確な判断ができなくなり、必要な対応が遅れる可能性があります。まずは深呼吸をして、状況を把握しましょう。
落ち着いて冷静に状況を受け止めるために
危篤の知らせを受けたら、すぐに病院などへ向かうことになります。移動の際は、安全かつ迅速に行動することが求められます。
動揺した状態での車の運転は、判断力の低下や注意力の欠如を招き、事故のリスクが高まります。可能であれば、公共交通機関やタクシーを利用するか、落ち着いている家族に運転を任せると良いでしょう。
状況によっては、病院に長時間滞在することになるため、泊まり込みの準備をしておくことが大切です。以下の持ち物を用意しておくと安心です。
病院に持っていく主な持ち物の例
ご家族が危篤になった場合、関係性に応じて親族や知人に迅速に連絡する必要があります。連絡をする際は、冷静に事実を伝えることを心がけましょう。
連絡する範囲は、患者との関係性や病院の面会制限などによって異なります。一般的には以下の人々に連絡を入れます。特に、遠方に住んでいる親族には早めに連絡し、病院に来るかどうか判断できるようにしましょう。
危篤の連絡をする範囲
危篤の知らせは、電話やメール、LINEなどの手段で行うことが一般的です。緊急性が高いため、なるべく電話で直接伝えることをおすすめします。危篤の知らせを伝える際は、以下のポイントを押さえることで、相手に正確な状況を伝えやすくなります。
危篤を伝える際のポイント
これらの情報を整理して伝えることで、相手が適切な判断をしやすくなります。以下では連絡手段別の例文を記載しています。
例文
連絡する際は、相手が急な知らせに動揺することも考えられるため、できるだけ冷静に伝えることを心がけましょう。
退院をスムーズに進めるためには、早めに葬儀社やお帰り先(安置先)を決めることが重要です。まず、故人を自宅に安置できるか検討し、住宅事情などで難しい場合には、専用の安置先を手配する必要性があります。人は亡くなってから24時間を経過しないと荼毘(火葬)にふせないという法律があるため、最低でも24時間は、どこかで故人を守らなければなりません。一般的には、病院や施設からの紹介、事前に調べた葬儀社への依頼、または地域の葬儀社を利用するケースが多いです。
葬儀社選びの確認事項
また、費用も重要なポイントのため、できるだけ諸条件(人数・場所 [式場、火葬場]・宗教形式)を仮設定してから葬儀社に見積もりを依頼し、総額や追加料金の有無を細かく確認することが大切です。この時、金額の高い安いだけで判断するのではなく、内容・条件の違いを踏まえて比較検討するようにしましょう。冷静に内容を理解するためにも葬儀社に事前に相談をしておくと、スムーズに対応できるため、時間がある場合は早めに準備を進めておきましょう。
葬儀の準備を進める際には、親族や葬儀社への連絡だけでなく、仕事関係や宗教者など、他にも連絡すべき人がいます。特に、会社への報告は休暇取得や業務の調整に影響するため、早めに伝えることが大切です。また、宗教者への連絡も、葬儀の形式によっては早めに行う必要があります。ここでは、それぞれの連絡のポイントについて解説します。
親族が亡くなった際は、仕事を休む必要があるため、できるだけ早く職場に連絡を入れましょう。会社への連絡では、以下のポイントを押さえておくとスムーズです。
自分の会社へ連絡する際のポイント
会社によっては、忌引き休暇が適用される場合もあるため、就業規則を確認し、必要に応じて上司や人事担当者と相談しましょう。また、業務の引き継ぎが必要な場合は、同僚や関係者にも連絡を入れておくと、業務への影響を最小限に抑えられます。
忌引き休暇については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。
仏教、神道、キリスト教など、葬儀の宗教的な形式によっては、僧侶や神職、牧師・神父などの宗教者に依頼が必要になります。葬儀を進める前に、以下の情報を確認したうえで連絡を取りましょう。
宗教者へ連絡する際のポイント
事前に家族と相談し、宗教的な儀式を行うかどうかを決めておくことで、スムーズに手配できます。また、菩提寺がある場合は、できるだけ早めに連絡を取り、葬儀の詳細を相談するとよいでしょう。キリスト教においては、看取りの際に宗教者が同席する場合があります。
大切な家族が危篤状態となり、その後逝去した場合、速やかに対応しなければならないことがいくつかあります。悲しみの中での対応は、とても大変ですが、スムーズに進められるよう、それぞれの手順について把握しておきましょう。
病院で亡くなった場合、医師による死亡確認が最初のステップとなります。死亡が確認されると、医師から「死亡診断書」が発行されるため、遺族はこれを受け取る必要があります。なお、自宅で亡くなった場合は、病院で亡くなった場合と流れが異なるため、それぞれ確認しておきましょう。
死亡確認の流れ
死亡診断書は、後に火葬許可申請や死亡届の提出に必要となるため、必ず大切に保管しましょう。戸籍上の漢字が記載されているかなど、受領の際に確認が必要になります。
亡くなった後、遺体を適切な場所に安置することが重要です。遺体の搬送には、葬儀社や専門業者の手配が必要となるため、速やかに連絡し、手続きを進めましょう。
遺体の安置について
遺体の搬送や安置については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。
葬儀の準備を進めるためには、速やかに葬儀社へ連絡することが重要です。葬儀社に連絡をする際は、以下のような情報を正確に伝えることで、スムーズに対応してもらえます。
葬儀社に伝える情報
親族や故人と関係の深い知人に訃報を伝えることも、重要な役割です。
訃報の連絡について
訃報の連絡については、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。
葬儀を進めるためには、市区町村役場に死亡届を提出し、火葬許可証を受け取る必要があります。なお、手続きは葬儀社が代行することも可能です。
役所手続きについて
死亡届の提出等の手続きについては、以下の記事でも紹介していますのでご参考ください。
自宅で家族が危篤状態になった場合、迅速かつ適切な対応が求められます。緊急の医療処置が必要な場合は、すぐに救急車を要請し、医師の診察を受けることが重要です。また、事前に主治医や親族への連絡方法を決めておくと、いざという時に落ち着いて対応できます。ここでは、具体的な手順を詳しく解説します。
自宅で家族が危篤状態になった場合、最初に行うべきことは救急車の要請(119番通報)です。
救急車を呼ぶ際のポイント
病院に搬送されると、持病や服薬状況が確認されるため、お薬手帳や健康保険証を用意しておくとスムーズに対応できます。
危篤状態の方が持病を持っている場合や在宅医療を受けている場合は、主治医にすぐに連絡しましょう。在宅医療を受けている場合は、事前に緊急時の連絡先を確認しておくことが重要です。また、看取りを希望する場合は、主治医に相談し、適切な対応を依頼しましょう。
主治医への連絡について
危篤状態となったことを、近親者や親しい知人に速やかに連絡しましょう。連絡の際には、冷静に簡潔に伝えることが大切です。また、遠方の親族や高齢の家族には、移動手段の配慮も必要になります。
親族や知人への連絡について
葬儀は故人を送り出す大切な儀式であり、信頼できる葬儀社を選ぶことが重要です。しかし、急な事態で焦って決めると、費用面やサービス内容に後悔することがあります。ここでは、葬儀社を選ぶ際の注意点を解説します。
玉石混交の葬祭業界。許認可事業ではないため、誰でも開業できる業界です。仲介業者が台頭していることもあり、葬儀社を選ぶ際には、安心・安全な信頼できる業者を慎重に見極めることが大切です。突然の葬儀の準備では冷静な判断が難しくなるため、事前に信頼できる葬儀社をリストアップして、目途を付けておくと安心です。
葬儀社選びについて
費用を抑えたシンプルな葬儀を希望する人も増えていますが、極端に安いプランには注意が必要です。価格だけで判断せず、内容をしっかり把握したうえで選ぶことが大切です。
安すぎる葬儀社について
葬儀社選びで後悔しないためには、時間のあるうちに事前相談をしておくことが理想的です。事前に相談しておけば、故人や家族の希望に合う葬儀を執り行いやすくなります。
葬儀社の事前相談について
危篤状態の知らせを受けた際、多くの人が戸惑うのが「どのように接すればよいのか」「病院へ行く際の服装や持ち物はどうすればよいのか」といった点です。こうした場面では、適切な行動をとることで、本人や家族に寄り添えます。ここでは、危篤に関してよくある質問に対して、具体的な対応方法を解説します。
危篤の知らせを受け、本人と対面した際、どのような声をかけるべきか迷うことが多いでしょう。危篤状態にある方は、意識が薄れていても聴覚は最後まで残るとされています。そのため、穏やかに声をかけることで安心感を与えられる可能性があります。
危篤状態の際の声かけのポイント
病院へ駆けつける際、突然のこととはいえ、服装にある程度配慮することが大切です。あくまで家族や関係者への配慮を忘れず、落ち着いた服装を心がけましょう。
病院へ行く際の服装について
病院へ向かう際は、花や果物などの品物やお見舞金を持参する必要はありません。危篤の際は、何よりも迅速に病院へ駆けつけることが最も重要です。病院に到着したら、慌てず落ち着いて行動することを心がけましょう。面会時には冷静さを保ち、周囲の患者や医療スタッフへの配慮を忘れずに対応することが大切です。
危篤の知らせを受けると、動揺してしまうのは当然のことです。しかし、冷静に状況を受け止め、大切な人との最後の時間を後悔のないよう過ごすことが何より重要です。危篤の時こそ、時間を大切にし、感謝の気持ちを伝えることが何よりの心配りになります。落ち着いて行動しながら、最後のひとときを大切に過ごしましょう。危篤の際に重要なポイントは以下になります。
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