萩市の概要

萩市の地理

萩市は、山口県の北部に位置し、日本海に面しており、中国山地の東部から北西部に向かって傾斜する地形になっています。

北西部には700mを超える山々が連なっています。

丘陵地は、田万川地域から須佐地域にかけて広がっており、比較的なだらかな地形ですが、大部分は山地に覆われています。

さらに、日本海の沖合いには大島、相島、櫃島、羽島、肥島、尾島の6つの平らな火山島があり、その40km先には見島が存在しています。

気候に関しては、沿岸部では対馬海流の影響を受けて比較的温暖であり、中山間部では盆地独特の気候が見られます。

萩市の人口

令和5年3月末日時点での萩市の総人口は、4万3,275人です。
その内、男性が2万88人で、女性が2万3,187人、世帯数が2万2,750世帯です。

人口の構成比は、15歳〜64歳が47.1％、65歳以上が44.8％、15歳未満が8.1％となっています。

萩市の面積

萩市の総面積は698.31㎢です。
この面積は、山口県全体の土地の、約11.4％に相当します。

萩市内の可住地面積は130.30㎢で、可住地の人口密度は1㎢あたり342人となっています。
萩市の中心部に隣接している、川上地域は山間部に位置しており、山地や阿武川ダムの流域面積が広がっています。

そのため、可住地の面積は比較的少なく、集落は山地を縫うように点在しています。

萩市の特徴

萩市の歴史

明治時代に入り、萩藩と徳山藩は統一され、山口藩となりました。
そして、山口県は山口、豊浦、岩国、清末の4つの藩が統合されて形成されました。

明治22年には、阿武郡内に22の町村が「明治の大合併」により誕生しました。
その後、いくつかの町村が合併され、昭和30年には「昭和の大合併」と呼ばれる合併が行われました。

そして、平成17年3月6日には、1市2町4村がさらに合併し、新たな「萩市」として成立しました。

萩市の文化

萩市では、「一楽、二萩、三唐津」という言葉で知られており、茶の湯の具足として有名な「萩焼」が存在します。
萩焼は、戦国時代の大名である毛利氏が慶長9年に萩に移り住んだ後、萩藩の御用窯として始まりました。


萩焼の器は長年使われるうちに、貫入を通して、お茶などが器に染み込み、色合いが変化し、微妙な味わいを増していくことで知られています。

この現象を「萩の七化け」と呼びます。
萩焼は登り窯と呼ばれる窯で、比較的低温でゆっくりと焼かれるため、焼き締めが弱く、やわらかな質感を持ち、また吸水性にも富んでいます。

貫入は、土と釉薬の収縮率の違いによって生じますが、使い込むことで「侘び」と「寂び」に通じる風情が表れるようになります。

萩市の産業

萩市は、全国的にも知名度の高い観光都市として有名で、山口県内でも農林水産業の中心地として位置づけられています。

萩市の特産品には、コシヒカリなどの米や「千石台大根」、「山口あぶトマト」といった農産物があります。
さらに「萩の瀬つきあじ」、「萩の真ふぐ」、「須佐男命いか」といった水産物も、特産品として知られています。

これらは、萩市独自のブランド産品となっています。
萩市は、まるで屋根のない博物館のような街とも言えます。

萩市は「萩まちじゅう博物館構想」という名で、歴史や文化遺産、自然環境を保存・活用しながらまちづくりと観光地の開発に取り組んでいます。

この「萩まちじゅう博物館構想」は高い評価を受けております。

「萩八景遊覧船」という川からの景観を楽しめる遊覧船の就航や、「はぎ温泉」の開湯、さらに「おもてなし」の推進なども観光客の増加に寄与しています。

萩市の葬儀事業

萩市には、公営の火葬場として「萩やすらぎ苑斎場」「田万川火葬場」「須佐火葬場」「見島火葬場」の4つが存在しています。

これらの施設は市民料金が適用され、比較的安価に火葬を行うことができます。
特に「萩やすらぎ苑斎場」は、火葬場だけでなく霊安室、待合室、葬儀場も併設されています。

そのため、通夜から葬儀、そして火葬までを一カ所で行うことができ、移動の負担がなくて済むため、利便性が高く評価されています。

一方、「田万川火葬場」は、過疎化や高齢化の影響で、参列者の数が大幅に減少してしまいました。
また、火葬場が建設されてから約30年が経過しており、火葬炉などの設備が老朽化しているため、維持や修繕が困難な状況になっています。

そのため、「田万川火葬場」は、令和5年9月30日に閉鎖されることが決定しています。

萩市では、市民の葬送に関するニーズに合わせて、施設の整備や運営を行っており、公営火葬場を通じて市民に利便性と経済的なメリットを提供しています。

萩市の葬儀場探しのコツ

葬儀場のスタッフの対応や雰囲気を確認する

葬儀場を選ぶ際には、施設の設備や費用だけでなく、葬儀場のスタッフの対応や雰囲気も確認することが重要です。
大切な人の最後の葬儀をお任せするだけでなく、家族や親族、故人と縁の深かった方々に対しても、直接関わる葬儀スタッフの能力と品位は非常に重要です。

電話相談時の対応が丁寧で明確かどうか、事前相談時の服装や話し方に問題がないかなど、葬儀社のサービスや対応を通じて、良い葬儀社かどうかを判断することができます。

葬儀場の雰囲気やスタッフの対応が心地よく、故人や家族の気持ちに寄り添ってくれる場所を選ぶことが大切です。

葬儀場の場所を確認する

葬儀場を選ぶときは、納得のいく葬儀を実現するために葬儀場の場所についても事前に考えておくといいでしょう。

葬儀場の規模によっては、希望の地域での葬儀ができない場合もありますので、必ず確認しましょう。
また、検討している葬儀場の立地条件も重要です。

自宅からの距離や、病院からの近さ、最寄り駅からのアクセスの良さなどを考慮しましょう。
また、幹線道路沿いにあるか、広い駐車場が備わっているか、併設されている火葬場が利用できるかなども確認することが必要です。

葬儀場の選択は、故人や遺族のニーズや状況に合わせて慎重に行うべきです。
大切な人の最後の旅路を安心して送るために、適切な葬儀場を選ぶことが重要です。

料金比較サイトを利用する

予算に基づいて葬儀社を選ぶ場合、まず予算を決めてから葬儀社比較サイトを活用し、掲載されているプランの費用を確認しましょう。

予算内に収まる葬儀社を候補として選び出すことができます。
ただし、葬儀社の料金プランに「追加料金不要」と明記されている場合でも、事前の電話相談などで追加料金の条件を確認することが重要です。

予期せぬ追加料金が発生しないよう、明確な情報を得ることが大切です。
予算を考慮しながらも、大切な人の葬儀を適切に行うためには、料金だけでなくサービスや対応の質も考慮することが必要です。

葬儀社とのコミュニケーションを通じて、予算内で最善の選択ができるようにしましょう。

萩市の葬儀場探しのお役立ち情報

山口県北部に位置する萩市では、独自の葬儀のしきたりが伝わっています。
一般的な後火葬とは異なり、萩市など一部の地域では、前火葬の風習が残っています。

前火葬は、葬儀の前に火葬を行い、その後にご遺骨を祭壇に安置して葬儀・告別式を執り行います。
このため、前火葬は「骨葬」とも呼ばれています。

萩市では焼香も特徴的で、香炉に小銭を供える「焼香銭」が行われます。
通常、香炉の周囲に100円や500円を供えることが一般的であり、お金は小袋に入れる場合もあります。

葬儀に参列する際は、この風習に合わせて小銭を用意することがおすすめです。
ただし、これらのしきたりや作法は時代とともに変化している場合もあります。

萩市で葬儀を執り行う際は、事前に菩提寺や年長の親族などに相談し、正しい情報を得ることが重要です。また、地域の作法に詳しい葬儀社の担当者に相談することもできます。

しきたりを尊重し、心地よい葬儀を行うために、適切な準備と情報収集が必要です。

萩市の交通事情

萩市の鉄道

萩市には京都から下関を結ぶ、JR山陰本線が通っています。
JR山陰本線の駅が9つありますが、そのうち5つは無人駅です。

萩市の交通網の整備は山口県内で最も遅れており、アクセスの面では不便な状況です。
萩市には、山陽本線と山陰本線を経由する「○○のはなし」という観光列車も走っています。

2017年に運行が開始され、土曜日や休日に新下関駅から東萩駅を全車指定席で運行しています。
車内では、こだわりのお弁当を食べながら、景色を楽しめます。

萩市のバス

萩市では、東萩駅前と市中心部に位置する萩バスセンターを中心に、近距離および遠距離のバスが運行されています。

一般路線バスは市内全域を防長交通が担当し、市中心部から旧旭村方面へは中国ジェイアールバスが、旧須佐町や旧田万川町方面へは石見交通が運行しています。

また、「まぁーるバス」という循環バスがあり、萩市市役所前を発着地としています。
このバスは西回りと東回りの2つのルートを走行しており、約45分ごとに運行されています。

まぁーるバスは通学や通勤の利用だけでなく、市内観光にも便利なバスとして利用されています。

萩市の高速道路

萩市には、国道191号のバイパス道路と、山陰自動車道の萩・三隅道路があります。
山陰自動車道の萩・三隅道路は、2011年9月23日に全線が開通しました。

また、地域高規格道路の小郡萩道路も重要な道路であり、中国縦貫自動車道路などとの連結により高規格道路ネットワークを形成しています。

小郡萩道路の一部区間である絵堂インターチェンジから萩インターチェンジまでの延長約15kmは、「一般国道490号絵堂萩道路」として2014年に事業着手が決定しました。

現在、整備が進められている段階です。

萩市のおすすめエリア

萩エリア

萩エリアは、山口県の北西部に位置しています。
この地域は阿武川の下流に形成された三角州を中心に発展してきた町です。

萩エリアは日本海と中国山地に囲まれており、比較的温暖な気候が特徴です。
四季折々の風景や季節の移り変わりが美しい情緒豊かな風景が広がっています。

また、萩エリアは江戸時代に形成された歴史的な街並みが今も残っており、まるで博物館を歩いているような感覚を味わうことができます。
数多くの歴史的な遺産がこの地域には存在しています。

川上エリア

川上エリアは、山口市を中心とした山口県の中央部に位置し、県北部の萩地域との中間に広がっています。この地域の約90％は山林に覆われています。

地形は平坦な土地が少なく、主要な集落は阿武川沿いに点在しています。
阿武川はこのエリアの中心部を流れており、その周辺には集落や農地が広がっています。

川上エリアの代表的な特産品としては、「ゆず」が挙げられます。
この地域は全国的にも有名な「ゆずの里」として知られています。

また、川上エリアでは阿武川温泉や名勝地の「長門峡」など、豊富な自然資源を活かした観光事業も盛んに展開されています。
訪れる人々に自然の美しさや温泉の癒しを提供しています。

むつみエリア

むつみエリアは、山口県の北東部に位置し、萩地域と津和野町の中間に広がっています。
このエリアの面積の約７割は山林に覆われています。

主要な産業は農林業であり、特に農業においては１戸あたりの経営面積や所得額が県内で最も高い地域です。

むつみエリアでは、地域の資源を有効に活用し、中山間地域ならではの農村の特徴を創出するため、交流拠点施設や道路沿線の景観整備などを行っています。

その一部として、「昆虫王国」という伏馬山の山裾の自然を利用した施設を設立し、ビオトープネイチャーゾーンとしてその地域の整備を推進しています。

これにより、地域の自然環境を保護しながら、観光や教育の場として活用されることを目指しています。

萩市のおすすめ観光スポット

松下村塾

萩市には、世界遺産に登録されている松下村塾があります。
松下村塾は、吉田松陰が幕末期に主宰した私塾です。

松下村塾は、木造瓦葺きの平屋建てで、広さは約50㎡程度の小舎です。

最初から存在していたのは8畳の一室でしたが、後に松陰が増築して4畳半の一室や3畳の二室、土間の一坪、そして中二階付きの部分が加わりました。

8畳の部屋は講義室として使用されており、松陰の石膏像や肖像画、机が置かれています。
松陰は社会的地位や階級を問わず、全ての人々を塾生として迎え入れました。

彼は多くの逸材を育て上げ、その中には明治新政府で活躍した人々も含まれています。
この地域がかつて「松本村」と呼ばれていたことから、「松下村塾」という名前がつけられました。

松下村塾は、吉田松陰の思想や教育の場として、現在も多くの人々が訪れる観光スポットになっています。

明神池

明神池は、国が指定した天然記念物の海跡湖です。
この池は、笠山と本土の間に砂州が形成され、陸続きになった際に埋め残されてできたものです。

明神池は、大池、中の池、奥の池の三つの部分から成り立っており、溶岩塊の隙間を通して外海とつながっています。
そのため、外海の潮の干満によって池の水位も変動します。

地元の漁師たちは、漁の安全と豊漁を祈願して池に魚を奉納しました。
その結果、池の中には様々な近海の磯付き魚が繁殖し、まるで天然の水族館のような光景が広がっています。

また、池の北側には弁財天が祀られており、昔は「弁天池」とも呼ばれていました。
さらに、藩主の茶室が建てられていたことから「御茶屋の池」とも称されていました。

明神池の周囲は、積み重なった安山岩の溶岩で形成されており、古木が茂る美しい景勝地として知られています。
訪れる人々にとって、自然豊かな景色が楽しめる場所です。

萩博物館

萩博物館は、萩開府から400年を迎える平成16年11月11日に開館しました。

萩の歴史と文化を発信する拠点として位置づけられており、吉田松陰や高杉晋作をはじめとする幕末から維新にかけての実物資料を展示しています。

さらに、迫力ある生物標本や世界遺産である萩城下町に関する資料、そして懐かしい生活道具なども公開されています。
博物館内には、萩の素材を使用した料理が楽しめるレストランやお土産ショップもあります。

また、2020年には常設展示室がリニューアルされ、新たに「人と自然の展示室」「歴史展示室」「探Qはぎ博」「まち歩きステーションはぎ博」が設けられました。

これにより、幅広い方々により一層楽しんでいただける博物館へと生まれ変わりました。