山鹿市の概要

山鹿市の地理

山鹿市は、熊本県北部に位置する都市であり、市の北〜北東部にかけてが福岡県と接しているのが特徴です。

市の中央部から南寄りにある市街地から南部のエリアは盆地になっており、市北部～北東部には、姫御前岳や国見山、八方ヶ岳などの山があります。

また、中心部には菊池川が流れており、川沿いに電車や高速道路などが通っています。

山鹿市の人口

令和2年に実施された国勢調査によると、山鹿市の人口は以下の通りです。

総人口	4万9,025人
男性人口	2万3,000人
女性人口	2万6,025人
総世帯数	1万9,085世帯

人口増減の比率は、2015～2020年で比べると93.8％となっており、人口は減少傾向にあります。

山鹿市の面積

山鹿市の総面積は299.69km²で、熊本県の4.0％を占めています。

そのうち、人が住んでいる面積は145.38km²です。

可住地の人口密度は、337人/km²となっています。

田園地帯や山林が多く分布している山鹿市は、菊池川を中心に平坦な土地が続いており、幹線道路が放射線状に発達しているのが特徴です。

気候は比較的温暖な地域で、恵まれた自然と歴史ある地域となっています。

山鹿市の特徴

山鹿市の歴史

山鹿市は、昔から交通の要衝として栄えており、平安時代に書かれた「和名抄」には、山鹿を指す温泉郷を含む10の郷があったという記述もあります。

また、役所があったり、郡司がいたりしていたとされており、群の中心的な役割を果たしていたと考えられます。

山鹿市には多くの古墳が見つかっており、その多くが400～600年の古墳時代中～後期のものとされています。

国が指定している史跡である「方保田東原遺跡」は、規模が大きい史跡として有名です。

中世には、菊池氏の支配下となったあと、菊池氏が没落してから豊臣秀吉が制圧するまでの間、戦場になっていた歴史もあります。

山鹿市は、どの時代においても、常に交通の要として機能していた歴史ある町といわれています。

山鹿市の文化

山鹿市では、古墳や遺跡が多く確認されており、出土文化財も多い地域です。

そのため、山鹿市出土文化財管理センターでは、発掘調査で発見された土器や石器の水洗いから接合、復元、実測などさまざまな管理作業をしています。

山鹿市内ではコンテナ約3,000個以上の出土品が見つかっており、同センターでは、常時整理作業の様子を見学できるようになっています。

また、山鹿市出土文化財管理センターは、方保田東原遺跡に隣接しているため、遺跡のガイダンスや出土品の展示、説明会場などとしても利用されています。

山鹿市の産業

山鹿市は、田園と温泉郷が特徴の都市のため、農業都市・観光都市として機能しています。

温泉郷は、山が温泉や熊入温泉、平山温泉など、長い歴史を持つ温泉施設が多くあります。

肌触りの良いなめらかで柔らかい温泉は、「美人の湯」とも呼ばれており、家族湯や公衆浴場などもあるため、地域の住民にも親しまれています。

また、江戸時代から交通の要所として栄えている山鹿市の豊前街道沿いに、国の指定重要文化財の八千代座があります。

また、山鹿灯籠民芸館など昔からの文化を受け継ぐ歴史ある建物が多いため、観光目的で訪れる方も多いのが特徴です。

山鹿市の葬儀事業

山鹿市には、市が運営する公営斎場と、民間の企業が運営する民営斎場があります。

山鹿市が運営する公営斎場は、山鹿市薄尾斎場といい、火葬もできる斎場となっています。

火葬場を利用するときは、斎場に直接電話で予約することで申し込みが可能です。

また、斎場予約後には市役所の市民課または市民センターで死亡届を提出し、埋火葬許可証を交付してもらうようにしましょう。

埋火葬許可証を斎場に持参・提出することで、斎場での利用申請手続きができます。

民間の企業が運営する民営斎場は、葬儀が執り行えます。

火葬は公営斎場のみで可能となっているため、別途予約が必要です。

また、民間斎場への問い合わせは、斎場ごとに運営会社が異なっていることが多いため、斎場へ直接問い合わせすることをおすすめします。

山鹿市の葬儀場探しのコツ

地元の葬儀社に問い合わせる

山鹿市で葬儀場を探すときは、地元の葬儀社に問い合わせることが重要です。

地元の葬儀社であれば、自宅や最寄り駅からのアクセスの良さなどについて理解されやすく、参列者の方への配慮もしやすくなります。

地元の葬儀社に問い合わせるときは、事前相談を利用して、実際に自分の目で斎場や料金について確かめるようにしましょう。

ネットだけの情報で判断してしまうと、建物が古くなっていたり、追加料金が意図せず発生してしまったりする可能性があります。

後悔しない葬儀をするためにも、自分の目で見て納得して準備を進めるようにしましょう。

信仰宗派の宗教法人に問い合わせる

お葬式は、故人や遺族の方が信仰している宗派によってさまざまな形式があります。

以下に、主な方式と特徴についてまとめましたので、参考にしていただけると幸いです。

形式	特徴
仏式	お坊さんを呼んでお経をあげる方式で、故人には白装束を着せる。
神式	神社の宮司が式を進行する方式で、ご神饌や玉串など独自のお供え物がある。
キリスト教式	礼拝する教会で式をする方式で、賛美歌や聖書の朗読がある。
その他	友人葬や無宗教式などがある。

それぞれの宗教によって、必要な品や順序が異なるため、あらかじめ葬儀社と確認しておくことが重要です。

葬儀場の場所を確認する

お葬式には、大きく分けて2種類の形式があります。

故人の友人や親戚、会社の関係者など多くの人々が参列する式を一般葬、親族のみで執り行う式を家族葬といいます。

宗教や葬儀の形式が決まったら、その規模に合わせた葬儀場選びをする必要があります。

一般葬の参列者は、場合によっては100人以上になることもあり、多くの参列者の方に待機してもらえるスペースやすぐに対応できる受付なども必要になります。

家族葬は、親族が中心となるため、比較的少人数での式になることが多いです。

そのため、家族葬専用の小さめの葬儀場を葬儀社が所有している場合もあるため、確認しておくことをおすすめします。

山鹿市の葬儀場探しのお役立ち情報

葬儀の形式が一般葬から家族葬へシフトしてきている地域も多いですが、葬送儀礼を重んじる方が多い熊本県では、一般葬が多いといわれています。

葬儀の通夜に参列するときは、香典と別にお目覚まし料として持参するマナーがあります。

1,000～3,000円程度の現金や、お酒・お菓子などをお供えする場合もあります。

お目覚まし料とは、故人の好きな食べ物やお酒を持ち寄ることで、「好物の匂いで目をさましてくれるといいのに」という願いが込められた文化です。

また、熊本県を含む九州全域で「夜枷見舞い」と呼ばれる文化もあります。

夜枷見舞いとは、通夜の席で食べられる食べ物やフルーツ、お酒などを持参する文化です。

地域によっては、葬儀当日に会食する慣習もあります。

熊本県は相互扶助の意識が強い地域といわれており、地域によっては自治会や町内会の方々と連携して葬儀を執り行っているところもあります。

それぞれの家から2人ずつ喪主の家を訪れて葬儀の打ち合わせをします。

男性は受付や会場の設営、女性は料理や会食時の給仕を担当することが多いです。

打ち合わせ時には、故人の前では必ず小さい声で話すことがマナーとされています。

話が聞き取れない場合は、部屋の外に出て話すようにしましょう。

山鹿市の交通事情

山鹿市の鉄道

山鹿市には、かつて「山鹿温泉鉄道」と呼ばれる鉄道路線がありました。

温泉地である山鹿を唯一通っていた鉄道路線でしたが、山鹿と熊本市を結ぶバス路線の就航や昭和の恐慌の影響を受け、営業が難しかったといわれています。

1957年の水害によって築堤が崩壊したことで直通運行が不可能となり、一時復旧したものの鉄道の利用者が低下していきます。

利用者の低下により、運営が困難な状態になったため、1960年に全区間が休止し、現在は廃線となっています。

山鹿市のバス

山鹿市の路線バスは、山鹿バスセンターを中心に山鹿市から周辺の町や市を結ぶ路線が運行しています。

また、路線バスが運行していない地域や運行が廃止されてしまった地域では、あいのりタクシーと呼ばれる予約制の待合タクシーが運行することで、市民の移動手段を確保しています。

路線バスは、以下の路線が運行しています。

• 十三部・遊陀口経由菊池線
• 畑中経由三玉線
• 菊池温泉・翔陽高校経由大津線
• 十三部・鹿本農高前～菊池線
• 大津高校線
• 大津駅南口線

大津高校線・大津駅南口線以外の路線は、始発または終着が山鹿バスセンターとなっています。

山鹿市の高速道路

山鹿市の近くを九州自動車道が通っています。

熊本県熊本市北区植木町亀甲の植木ICを利用するのが、山鹿市へのアクセスには良いでしょう。

山鹿市内には、ICやJCTなどはないため、植木ICを利用するのがおすすめです。

熊本空港から山鹿温泉に向かう場合、高速道路を利用するのが良いでしょう。

熊本空港から20分の距離にある益城熊本空港ICから九州自動車道へ入れます。

そこから福岡方面へ20分ほど走ると、植木ICが見えてくるため、植木ICで降りて5分ほど走ると山鹿温泉に到着できます。

一般道の場合は、車で50分程度かかるため、高速道路を利用するのがおすすめです。

山鹿市のおすすめエリア

山鹿エリア

山鹿エリアのおすすめスポットは、以下の通りです。

• 八千代座
• 山鹿温泉
• 山鹿温泉さくら湯
• 山鹿灯籠民芸館

八千代座は、明治43年に建てられた芝居小屋で、多くの有名人が公演する歴史ある舞台です。

昭和63年には、国が指定する重要文化財に指定されており、公演日以外の日は、施設内を見学できます。

山鹿温泉は、平安時代から続く歴史ある温泉郷です。

山鹿温泉には、宿泊施設の他、足湯などができる施設もあるため、多くの観光客が訪れています。

その中でも、さくら湯は江戸～明治にかけて愛された湯どころとして有名であり、当時の建物を復元している九州でも規模の大きい木造温泉です。

山鹿灯籠民芸館は、国に指定されている伝統工芸品の山鹿灯籠を展示している博物館です。

山鹿灯籠とは、木や金具などを使用せず、和紙とのりだけで作られた工芸品で、神殿造りや座敷造りなどさまざまな形式があります。

山鹿灯籠民芸館では、さまざまな歴史ある灯籠が展示され、その他の民芸品や工芸品の展示販売も取り扱っています。

山鹿灯籠民芸館の建物自体も、平成14年に国の有形文化財に登録されているため、歴史に触れたい方におすすめの施設です。

菊鹿町エリア

菊鹿町エリアには、以下のおすすめスポットがあります。

• あんずの丘
• 菊鹿ワイナリー
• 矢谷渓谷
• 番所の棚田
• 菊鹿温泉

あんずの丘は、伝承工芸館や農業資料館、へちま・はちみつ館などの施設や洋菓子店、あんず茶屋などの食事が楽しめる施設がある工芸村です。

また、野外ステージやバーベキューエリア、ふれあい広場など、家族で楽しめるエリアが多いため、家族連れの方におすすめしやすい施設になっています。

菊鹿ワイナリーは、菊鹿地域で栽培したブドウを原料とした菊鹿ワインの醸造所や試飲カウンターのあるワインショップがある施設です。

また、熊本県や山鹿市の特産品や自慢の品をセレクトして販売するアイラリッジもあり、焼きたてのピザやパンのテイクアウトもしています。

山鹿市の特産品を購入したい方におすすめの施設です。

矢谷渓谷は、岩場を曲がりくねりながら流れる渓流でできた滑り台「ウォーターシュート」が子どもたちに人気の場所です。

登山や釣り、川遊びなど、さまざまなアウトドアアクティビティーが体験できます。

敷地内にはキャンプ場もあるため、家族連れや友人との交流に利用する方も多い場所になっています。

番所の棚田は、彼岸花の名所と呼ばれており、秋には田園のふちを飾るように真っ赤な彼岸花が咲く観光名所です。

古い町並みや石垣などもあるため、日本のふるさとを思い出す風景を見学できます。

菊鹿温泉は、約1300年の歴史がある良質な温泉郷です。

温度が高くとろとろした肌触りは、「化粧の湯」とも呼ばれており、女性に人気の温泉となっています。

温泉施設も多くあり、露天風呂や檜風呂などさまざまな種類の温泉を楽しめるエリアです。

鹿本町エリア

鹿本町エリアのおすすめスポットは、以下の通りです。

• 卑弥呼醤院
• 栗川商店
• 清浦記念館

卑弥呼醤院は、手作りの味噌やしょうゆを製造・販売している施設です。

添加物を含まない美味しい味噌やしょうゆ作りを目指して、日々研究を重ねているため、素材にこだわる方に愛される味噌やしょうゆが購入できます。

栗川商店は、1600年から始まったとされている渋うちわを生産している施設です。

手作りにこだわり、阿蘇外輪山の真竹や手漉きで作った和紙、自家製の渋柿などの材料で作られています。

肥後名物である渋うちわに興味がある方は、ぜひ一度訪ねてみてはいかがでしょうか。

清浦記念館は、熊本県初の内閣総理大臣である清浦奎吾の偉業や実績を伝える記念館です。

清浦氏の生涯を伝えるコーナーや愛用の品々が展示されています。

山鹿市のおすすめ観光スポット

鞠智城

鞠智城とは、飛鳥時代に中大兄皇子の命令で建てられたお城であり、当時の中国や朝鮮との戦いに備えて作られた城の1つです。

標高90～171mの場所に作られているため、遠くまで見渡せるメリットがあり、敷地面積は東京ドーム約12個分に相当します。

昭和42年度から県が発掘調査を実施しており、建物跡や貯水池跡など当時の貴重な遺構が多く発見されています。

歴史公園としての整備も進められており、鞠智城の歴史や構造などが詳しく知りたい方や歴史に興味がある方におすすめしやすいスポットです。

熊本県立装飾古墳館

熊本県立装飾古墳館は、装飾古墳の保護や活用、研究のための施設です。

館内には、装飾古墳の内部の再現や出土遺物の展示などがあります。

野外には公園や古墳の間をウォーキングできる園路、台地の壁面には岩原横穴墓群などもあり、観光しながら古墳について学べる施設となっています。

また、勾玉作りなどの体験や学芸員が出向く移動体験など、さまざまな体験に参加できるため、体験型施設が好きな方や古墳について学びたい方におすすめの施設です。

菊鹿温泉

菊鹿温泉とは、山鹿市東部の歴史ある温泉郷です。

約1,300年前から湯質に恵まれた環境で、温泉を楽しめる施設があります。

田園に囲まれた自然豊かな風景の中で、ゆっくりと過ごせるように配慮されています。

温泉の湯質は、単純温泉やアルカリ性単純温泉となっています。

期待できる効能は、以下の通りです。

• 神経痛、筋肉痛、関節痛
• 五十肩
• 運動麻痺、関節のこわばり
• うちみ、くじき
• 慢性消化器症状
• 痔疾
• 冷え性
• 病後回復、疲労回復
• 健康増進

温泉宿によって、温泉の形態や種類は異なっている場合が多いです。

露天風呂や檜風呂のほか、ハーブ湯や鞠智城がモチーフのお風呂もあります。

ゆっくりと体を休ませたい方や、自然豊かな場所で過ごしたい方におすすめしやすい施設です。