三原市の概要

三原市の地理

三原市は広島県の中南東部に位置していて、中国・四国地方の、ほぼ中心部にあたります。

市北部は標高が400mほどある吉備高原、市南部は瀬戸内海に面し、海と山がある自然豊かな街です。

市の中心部には沼田川が流れ、河口付近に市街地が広がっています。

沿岸部には埋立地が多く、海の際まで山がせり出しているため、高低差がかなりあるのが特徴的です。

三原市の東半分は旧備後国、西の半分は旧安芸国という構成になっていて、広島県の広域都市圏に指定されています。

三原市の人口

三原市の人口は、2023年4月時点で、8万8,591人です。

そのうち男性が4万2,614人、女性は4万5,977人、世帯数は4万3,253戸です。

三原市は2005年に市町村の合併をして、現在の形になりました。

2005年合併当時の人口と比べてみましょう。

• 2005年3月　10万4,628人　4万1,750世帯
• 2023年4月　8万8,591人　4万3,253世帯

18年あまりの間に、人口は2万人近く減り、世帯数は1,500戸ほど増えているのが分かります。

世帯数あたりの構成人が減り、単身者や夫婦のみといった、小規模な世帯が増えていることを表していると言えるでしょう。

三原市の面積

三原市の面積は、471.51km²です。

これは広島県内では、9番目の大きさの自治体になります。

三原市は吉備高原から瀬戸内海にまで至る広い区域ですが、瀬戸内海には3つの島があります。

そのうち佐木島は8.72km²、小佐木島は0.50km²、最も小さな宿祢島が0.74haです。

三原市の特徴

三原市の歴史

JR三原駅のすぐ目の前には三原城址がありますが、三原市は三原城の城下町として栄えた街です。

三原城は戦国武将の小早川隆景によって、1567年に建造されました。

三原城は海のすぐ近くに建てられた海城です。

小早川氏は瀬戸内海の交通を掌握し、整備したことで、小早川水軍とも呼ばれています。

近代以降も三原市は、瀬戸内海の交通の要衝としての重要な役割を果たします。

1900年には糸崎港が特別輸出港に指定され、税関が置かれました。

1911年以降は海浜部の埋め立てが始まり、戦後には重要な工業地域へと発展します。

三原市が市として誕生したのは1936年です。

以降は次々に周辺の町村を統合していき、現在の三原市の形ができたのは2005年です。

三原市の文化

三原市は古い歴史がある地域なので、伝統ある史跡や文化財が豊富です。

三原駅前にある三原城址には見事な石垣が残っていて、続日本100名城に選ばれています。

奈良時代に建立された御調八幡宮や、室町時代に造られた佛通寺には、それぞれ国指定の重要文化財があり、訪れる人の知的好奇心を満たしてくれます。

三原市の文化行事としては、2月の節分や8月のやっさ祭などが有名です。

三原の節分は他の地域とは異なり、まるでハロウィンのように、子供たちが民家を訪ねてお菓子をもらいます。

やっサ祭りは三原城の築城を祝うためのもので、三原駅の周辺を踊りながら練り歩くのが特徴です。

3日間開催されて、毎年30万人もの人々が訪れます。

三原はタコの産地としても有名なので、タコ料理やタコ煎餅などが人気です。

また戦前から続く老舗が作る「八天堂くりーむパン」が、全国各地で人気を集めています。

三原市の産業

三原市の産業は工業が盛んで、かつては重化学工場や繊維工場が中心でした。

現在の工業は、輸出用機械機器や生産用機械機器、電子部品などの製造が盛んになってきています。

農業は稲作が中心ですが、市の南部では温暖な気候を利用して、みかんの栽培も多く行われています。

三原市は瀬戸内海に面しているため漁業も盛んですが、特徴的なのがタコ漁です。

海流の早い三原沖で獲れたタコは、身がしまっていて美味しいと評判で、「三原やっさタコ」としてブランド化されています。

三原市の葬儀事業

三原市内には、かつて火葬場が3ヶ所ありました。

三原市斎場と三原市本郷斎場、鷺浦火葬場の3つです。

いずれも三原市が運営管理する公営斎場でした。

しかし現在では、三原市本郷斎場と鷺浦火葬場が閉鎖され、解体が決まっています。

また以前は世羅三原斎場組合という組織があり、三原市と世羅町で5か所の火葬場を共同運営していました。

しかし2021年に世羅三原斎場組合は解散しました。

したがって三原市が運営管理している火葬場は、現在では1カ所のみです。

三原市のある広島県の葬儀は、他の地域とは異なる独特の風習が数多くあります。

通常では葬儀を行う際には、友引を避けることが一般的です。

これは友引の葬儀は、友をあの世へ引いて行く、という迷信から来るものと言われています。

しかし広島では、友引の葬儀を気にしません。

そのため三原市斎場でも、友引でも休みなく営業しています。

また全国的にはお通夜の通夜振る舞いは、参列者の多くの方に参加していただくものです。

しかし広島の通夜振る舞いは、親族のみで行います。

親族以外の参列者の方には、通夜菓子をお渡しするのが、広島ならではの風習です。

また広島独自の風習として、香典を受け取った際に、香典袋をその場で開くというものがあります。

これは香典に記載された内容と、中身に相違が無いことを確認するために行われる風習です。

他の地域では無い風習なので、他県からの参列者の方は、さぞや驚くことでしょう。

三原市の葬儀場探しのコツ

葬儀場の宗教色を確認する

一般的な葬儀には宗教がつきものです。

仏教の葬儀では僧侶にお経をあげてもらいますし、キリスト教の葬儀では神に祈りを捧げます。

また仏教のなかでも宗派によってお経が違いますし、成仏についての考え方も異なります。

もしも故人の宗教や宗派と異なる葬儀を行ってしまった場合、故人をしっかりと弔うことができないかもしれません。

普段は自分の家の宗教や宗派のことなど、あまり気にしていないかもしれませんが、事前にしっかりと確認して把握しておきましょう。

葬儀場によっては、宗教や宗派によっては対応できない場合があります。

特に寺院が運営している葬儀場などは、注意が必要です。

自分の家の宗教・宗派と、葬儀場が対応できる宗教・宗派を確認して、気持ちよく故人をお見送りできるようにしてください。

葬儀場の広さや設備の充実度を確認する

葬儀場を選ぶ際には、葬儀式場の広さの確認が必要です。

葬儀の形式や規模、式場の広さが合っていないと、理想的な葬儀にすることが難しいからです。

葬儀の規模に比べて式場が狭いと、参列者の方は慌ただしく感じてしまうでしょう。

スムーズに式を進行していくことも、ままならないかもしれません。

また式場が葬儀の規模以上に広かった場合、参列者の数もまばらに感じられて、寂しい印象になってしまうでしょう。

葬儀場の広さと、葬儀の規模のバランスは、とても重要なポイントです。

事前に葬儀の規模を決めてから、それに見合った葬儀場を手配するようにしてください。

葬儀場の施設の充実度も、葬儀選びの際には大切にしたいポイントです。

遺族控室は親族間で葬儀の打ち合わせをしたり、一休みするために利用します。

円滑に葬儀を進めたり、心身を癒すために必要な存在です。

控室に簡易キッチンが付随していて、お茶を飲める場合もあります。

控室の広さや和室か洋室など、使い勝手を考慮しながら、事前に確認しておきましょう。

火葬施設の有無も、葬儀場選びに重要視したいポイントです。

葬儀場に火葬施設が無い場合、告別式の後に火葬場まで移動する必要があります。

親しい方を亡くしたご遺族にとって、葬儀途中の移動は応えるものです。

その点葬儀場に火葬施設があれば、火葬場へ移動する必要がなく、ご遺族の負担も軽減できます。

火葬施設がある葬儀場はあまり多くありませんが、葬儀選びの際には、火葬場の有無はぜひとも確認しておきましょう。

葬儀場のアクセスや駐車場の有無を確認する

葬儀場を選ぶ際には、葬儀場の立地についてもよく考える必要があります。

葬儀には様々な方々が参列していただけます。

遠方から来る方でも、分かりやすくて、来場しやすい葬儀場を選んだほうがいいでしょう。

駅からや高速道路からのアクセスをよく考えて、多くの方が来場しやすい葬儀場を選びましょう。

また葬儀に車で参列する方のために、駐車場の有無や、駐車可能な台数の確認も必要です。

もしも駐車できない場合には、近隣に駐車場があるかどうかについても、事前に確認しておきましょう。

三原市の葬儀場探しのお役立ち情報

三原市と世羅町は2021年まで、世羅三原斎場組合という組織を運営していました。

三原市内と世羅町内で、5つの火葬場を運営管理していたのです。

しかし2021年に世羅三原斎場組合は解散し、三原市と世羅町はそれぞれに火葬場を運営することになりました。

三原市では3つの火葬場があったのですが、そのうち2つの火葬場を閉鎖しています。

世羅三原斎場組合の解散と三原市内の2つの火葬場の廃止解体を受けて、三原市斎場は2020年に、三原市斎場・みはらしの杜として生まれ変わりました。

三原市斎場・三原氏の杜は建物は新しく綺麗になり、施設も充実し、利用しやすくなっています。

火葬炉は6基あり、1日に11件の火葬が可能です。

告別室と収骨室が2室、待合室は4室あります。

キッズスペースもあるので、火葬を待つ間でも、お子様が退屈することもないでしょう。

駐車場は36台分のスペースがあり、身障者専用の駐車スペースも2台分あります。

三原市斎場・みはらしの杜は、三原市民なら無料で利用可能です。

三原市民以外の方が利用する場合の火葬料金は、故人が12歳以上ならば1万8,400円です。

ただし三原市斎場・みはらしの杜は火葬専門の施設なので、葬儀ホールはありません。

そのため通夜や告別式などを行うためには、葬儀式場を探す必要があります。

三原市内には、以下のような葬儀場があります。

名称と連絡先を記しておきますので、ご参考にしてください。

• 三原典礼会館　広島県三原市古浜2-2-15　 0848-64-5568
• JA虹のホール三原　広島県三原市円一町3-2-1　0848-67-6311
• JA虹のホール本郷　広島県三原市下北方1-1-8　0120-67-6311
• フォレストセレモ新栄　本郷駅前会館　広島県三原市本郷南5-18-1　0120-02-4441
• 安芸典礼本社第1葬祭式場メモリアルホール　広島県三原市宗郷1-5-24　0120-67-4194

三原市の交通事情

三原市の鉄道

三原市内に走っている鉄道は、山陽新幹線と山陽本線、呉線の3つの路線です。

いずれの路線も、JR西日本が運営しています。

三原市内には5つの駅があります。

三原駅は三原城のお膝元にある駅で、市内唯一の山陽新幹線が停まる駅です。

山陽本線の駅でもあり、呉線の起点駅でもあります。

1日の乗降客数は市内で最も多く、4,600人ほどです。（2020年時点）

本郷駅は山陽本線の駅です。

三原駅の西隣の駅で、沼田川の畔にあります。

1日の乗降客数は、1,500人ほどです。（2020年時点）

糸崎駅は山陽本線の駅で、三原駅の東隣にあたります。

現在の三原駅よりも2年ほど歴史が古く、当時はこちらが三原駅という名前でした。

1日の乗降客数は、550人ほどです。（2020年時点）

須波駅は呉線の駅で、三原駅の南隣にあたります。

瀬戸内海を見下ろす、牧歌的な風景が魅力の無人駅です。

1日の乗降客数は呉線のなかでも最も少なく、60人ほどです。（2020年時点）

安芸幸崎駅は呉線の駅で、須波駅の西隣にあたります。

海辺の無人駅で、駅の目の前には造船所があります。

1日の乗降客数は、200人ほどです。（2020年時点）

三原市のバス

三原市内には4つのバス会社により、駅周辺と鉄道のない地域が結ばれています。

主なバス路線と運行経路は以下の通りです。

• 芸陽バス　田野浦線　三原営業所～三原駅前～青葉台
• 芸陽バス　頼兼線　三原駅前～頼兼～県立広島大学
• 芸陽バス　竹原・三原線　すなみ荘前～竹原駅～中通
• 芸陽バス　徳良線　三原営業所～三原駅前～徳良
• 芸陽バス　河内・甲山線　河内駅前～徳良～甲山バイパス東口
• 芸陽バス　小泉線　三原営業所～小泉病院前～三原営業所
• 芸陽バス　本郷線　三原営業所～本郷駅前～三原営業所
• 中国バス　深線　三原駅～東高校前～如水館前
• 中国バス　三原・空港線　三原駅前～本郷支所前～広島空港
• 中国バス　甲山・三原線　三原駅前～くい市民病院前～甲山営業所
• トモテツバス　深線　三原駅前～東高校前～如水館前
• トモテツバス　福地線　三原駅前～糸崎駅前～上福地
• おのみちバス　如水館線　如水館前～尾道駅前

また地域のコミュニティバスもあり、市内全般にわたって公共交通網が張り巡らされています。

コミュニティバスは以下の6路線です。

• 佐木島循環バス
• 本郷ふれあいタクシー
• 久井町乗合タクシーはなさく号
• 大和ふれあいタクシー
• 幸崎町渡瀬・奥三地区おでかけ号
• 八幡さくら号

三原市の高速道路

三原市内には山陽自動車道が走っています。

山陽自動車道は兵庫県の神戸市から、岡山県と広島県を通り、山口県の下関市に至る高速道路です。

三原市内にある山陽自動車道のインターチェンジは、三原久井インターチェンジと、本郷インターチェンジです。

三原久井インターチェンジは、三原市東部の山間部にあります。

国道486号線に接し、三原駅までは7.5㎞ほどです。

三原久井インターチェンジから、山陽自動車道の起点の神戸ジャンクションまでは、227㎞ほどです。

本郷インターチェンジは、三原市西部の山間部にあります。

広島空港へ繋がる県道82号線に接し、本郷駅からは3.5㎞ほどです。

本郷インターチェンジから、神戸ジャンクションまでの距離は、238㎞ほどあります。

三原市のおすすめエリア

三原駅周辺エリア

三原駅周辺は、三原市の中心部です。

三原駅があるのは、三原市を代表する名所である三原城址の本丸の中です。

駅を利用するだけで、国指定の史跡を訪れることができるのは、三原駅ならではの体験と言えるでしょう。

三原駅には在来線に加えて、山陽新幹線も停車します。

普段の通勤や通学はもちん、旅行や出張の際にもスムーズに利用できる点が魅力です。

駅周辺にはスーパーやコンビニが何軒もあり、買い物や飲食に事欠きません。

また大学や図書館、児童館などもあり、文化的な環境も整っています。

三原駅周辺は便利で暮らしやすく、知的好奇心も刺激してくれるエリアと言えるでしょう。

本郷エリア

本郷エリアは三原市の西部にある、山陽本線本郷駅を中心としたエリアです。

周囲を山に囲まれ、街の中には沼田川が流れています。

駅のすぐ近くには小学校や高校、図書館などがあり、教育環境が整っています。

沼田川を渡った街の南西エリアには、総合病院や飲食店、スーパーなどが並んでいて便利です。

大手食品工場も複数あり、活気のあるエリアとなっています。

駅の北側には山が迫っていますが、農地が数多くあり農業も盛んです。

本郷エリアは住宅と農地、工業地域がバランスよく揃っていて、暮らしやすい地域と言えるでしょう。

糸崎エリア

糸崎駅エリアは、山陽本線の糸崎駅を中心とするエリアです。

海と山の間に挟まれたエリアで、糸崎駅がある場所は海のすぐ際です。

海浜部の埋め立て区域には大きな工場が建ち並びますが、山側の丘陵地は、古い街並みの住宅地となっています。

駅から徒歩圏の住宅地には、幼稚園と小学校、中学校などの教育施設が充実していて、子育てにも不安はありません。

山側には国道2号線・三原バイパスが走っていて、沿線には道の駅みはら神明の里があります。

地元の農水産物を購入できるほか、海を見下ろしながら食事を楽しむことも可能です。

三原市のおすすめ観光スポット

佛通寺

佛通寺は高坂町の奥深い山あいにある、臨済宗のお寺です。

室町時代の1397年に建造され、釈迦如来を本尊としています。

中国三十三観音霊場の十二番札所であり、山陽花の寺二十四か寺第二十一番札所でもあります。

自然の中に隔離された感のある境内はとても広く、まるで時が止まっているかのようです。

国の重要文化財に指定されいる地蔵堂をはじめ、歴史的な価値のある建造物が建ち並び、観る者の心を奪います。

秋には県内有数の紅葉スポットとして、観光や参拝に多くの方が訪れる名寺です。

筆影山

筆影山は三原市南部の須波にある、瀬戸内海や四国山地を一望できる山です。

標高は311mで、瀬戸内海国立公園の一角にあたります。

山頂は園地になっていて、ベンチに座って寛ぐことができます。

展望台もあり、眼下に見下ろす瀬戸内海と、海の向こうの四国を眺めれば、心現れることでしょう。

県内有数の桜の名所としても知られ、2,000本ものソメイヨシノが植えられていて、毎年多くの観光客が訪れます。

春から秋にかけてはハイキングを楽しめますし、冬に現れる海霧は幻想的です。

山頂付近には駐車場があるので、気軽に車で行けます。

御調八幡宮

御調八幡宮は、三原市の山間部である八幡町の、やはた川自然公園の中にある神社です。

奈良時代の769年に建造された歴史ある神社で、応神天皇を祭神としています。

平安時代に作成されたと言われている木像彫像群や、足利義政によって寄贈された木像の狛犬など、国の重要文化財が多数保管されています。

16世紀後半の天正年間には、豊臣秀吉によって境内に桜が植樹されました。

現在でも桜の名所として、時代を超えて多くの人々に親しまれています。