名古屋市緑区の概要

名古屋市緑区の地理

名古屋市緑区は、名古屋市の一部であり、16区の中のひとつで名古屋市の南東部にあります。

また、南西部を中心に天白川をはじめとする河川に沿った低地が広がり、北東部は穏やかな丘陵地となっています。

この地域には多くの公園や緑地があり、その代表的なものとして大高緑地公園があります。

名古屋市緑区の人口

令和5年5月1日時点での、名古屋市緑区の人口は24万7,819人で、世帯数は10万4,043世帯です。

内訳は、男性が12万1,228人、女性が12万6,591人でした。
現在、名古屋市で世帯数と人口が一番多い区は緑区です。

名古屋市緑区の面積

名古屋市緑区は、面積が37.91㎢であり、名古屋市16区の総面積326.45㎢の中で11.61％を占めています。この数値によると、名古屋市16区の面積ランキングでは2位に位置しています。

名古屋市緑区の特徴

名古屋市緑区の歴史

名古屋市緑区は、愛知郡鳴海町と名古屋市が一体化し、名古屋市の14番目の行政単位として生まれ変わりました。

その後、知多郡有松町と大高町も合併しました。
この地域は緑豊かな丘陵地帯で、住宅適地として注目を集めました。

そこで、「緑」をイメージした区名が選ばれました。
また、松尾芭蕉が鳴海を4回訪れた際に詠んだ句が緑区の由来とされることもあります。

緑区は広い範囲で土地区画整理事業が進行し、新しい市街地の形成が進んでいます。
この区は発展を遂げ、ますます魅力的な地域となっています。

名古屋市緑区の文化

名古屋市緑区には、歴史的な古戦場である桶狭間や大高城の跡地など、昔の時代を思い起こさせる多くの旧跡が存在しています。

また、有名な俳人松尾芭蕉とのゆかりのある史跡も点在しています。

特に有松地区は、旧東海道の面影を色濃く残した格子づくりの町並みがあり、その価値を保護するため市の町並み保存地区の第1号に指定されています。

これらの古い建物や景観は、過去の時代を感じさせる貴重な遺産であり、地域の歴史や文化を伝える重要な存在です。

名古屋市緑区は、これらの古跡や町並みを大切に保護しています。

名古屋市緑区の産業

名古屋市緑区は、伝統産業の一つとして「絞り」が根付いています。
この絞りは、鳴海と有松という地域で慶長年間に始まり、390年以上にわたる歴史を誇ります。

長い間にわたり、技術の伝承と改良が行われ、その名声は国内外に広まりました。
有松・鳴海絞会館では、貴重な「絞り」の資料が展示され、実演も行われています。

ここで、「絞り」の技術や美しさを間近で体験することができます。
一方、大高地域では江戸時代から酒造業が栄え、当時は樽舟で生産された酒が江戸にも運ばれていました。

現在でも、大高は清酒の醸造に適した良質な水を活かし、優れた清酒が生産されています。
名古屋市緑区は、絞りや酒造りなどの伝統産業を大切にし、その技術や文化の継承に努めています。

地域の歴史と伝統が息づく緑区で、伝統産業に触れる貴重な体験をすることができます。

名古屋市緑区の葬儀事業

名古屋市緑区では、特定の条件を満たす方々に対して葬祭の補助金制度が提供されています。
この制度は、国民健康保険に加入していた方の葬儀を行った方に5万円の葬祭費を支給するものです。

補助金を申請する際には、いくつかの書類が必要です。
具体的には、死亡を証明する書類、預金通帳、保険証、そして印鑑が必要です。

また、申請者が世帯主ではない場合は、葬祭を行ったことを証明するための会葬礼状などの書類も必要となります。

さらに、国民健康保険以外の健康保険に加入していた方が亡くなった場合には、埋葬料の支給制度も存在します。

具体的な詳細や条件については、名古屋市緑区の区役所に問い合わせて確認することをおすすめします。
また、名古屋市緑区には火葬場がないため、隣接する他の区の火葬場を使用します。

天白区の八事斎場は、名古屋市民であれば、火葬料を市民料金で利用することができるので費用を抑えることが可能です。

46基の火葬炉があり、燃料は天然ガスです。
火葬設備は自動化され、無煙・無臭の排煙設備が整っているので、環境に配慮した施設になっています。

名古屋市緑区には、家族葬向けや一般葬向けなど、様々な規模の葬儀ホールを有している葬儀場が多いです。
選択肢が多いので、複数の葬儀社を比較して検討するのがいいでしょう。

名古屋市緑区の葬儀場探しのコツ

地元の葬儀社に問い合わせる

地元の葬儀社は地域に密着しており、葬儀場の情報に詳しい場合が多いので葬儀場を探す時は、地元の葬儀社に問い合わせることをおすすめします。

葬儀社の専門家は、葬儀の手続きや流れについて豊富な知識を持っています。
葬儀場の選び方や予算に合わせた提案など、具体的なアドバイスを受けることができます。

さらに、近隣にある斎場や寺院などの情報も把握しています。
葬儀場だけでなく、関連する施設の情報も提供してくれるため、一貫した葬儀プランを立てることができます。

地元の葬儀社に問い合わせることで、個別のニーズや要望に合わせた最適な葬儀場の選択が可能となります。

葬儀場の広さや設備の充実度を確認する

家族葬を行うか、一般葬を行うかなど、葬儀の形式によって参列者の人数などが違ってくるため、必要な葬儀場の広さや設備が変わってきます。

家族葬は、故人と親しかった方だけで送る参列者が少なく、一般葬と比べると規模が小さい葬儀です。
そのため、収容人数の少ない小規模の葬儀ホールが必要になります。

一方、一般葬は参列者を限定しないので、収容人数の多い葬儀ホールが必要です。

また、葬儀場まで車で来場される方が多い場合は、駐車場の規模やマイクロバスが利用できるかなど設備面の確認も必要になります。

葬儀場のスタッフの対応や雰囲気を確認する

遺族にとって、葬儀場のスタッフの対応や雰囲気は非常に重要です。
葬儀の運営は慣れないことであり、遺族は会葬者への挨拶など、思うように動くことが難しい場合があります。

そのため、葬儀場のスタッフのサポートが不可欠です。
葬儀場によって、病院からの搬送、葬儀内容の打ち合わせ、葬儀当日の運営などを担当するスタッフが異なる場合があります。

事前に、実際に葬儀を担当するスタッフとのしっかりとしたコミュニケーションを取ることをおすすめします。
葬儀場のスタッフの対応や雰囲気をよく確認してから契約を行うといいでしょう。

名古屋市緑区の葬儀場探しのお役立ち情報

名古屋市の葬儀には独自の風習があります。
その中には「お淋し見舞い」という習慣があります。
 

お淋し見舞いは、ご遺族がお通夜の日の夜に淋しく感じないように、お菓子などを持って訪れることです。
この見舞いは故人に向けたものではなく、ご遺族のためのものです。

また、お淋し見舞いはお通夜の日に限定されており、葬儀の日には持ってくることはありません。
名古屋の葬儀では、通夜の夜には助六と呼ばれる精進料理が振舞われることが多いです。

助六は肉や魚など殺生を連想させるものを避けた精進料理の一種です。
関東では遺族は精進料理を食べないことが一般的ですが、名古屋では遺族も精進料理に徹することが多いです。

名古屋は古くから葬儀が派手に行われる地域として知られており、葬儀に関する文化が盛んです。
ただし、地域によって風習が異なるため、「前火葬」と「後火葬」が混在している場合もあります。

葬儀を行う際には、地域の風習に詳しい葬儀社を選び、経験豊富なスタッフと相談し、満足のいく葬儀を行うことをおすすめします。

名古屋市緑区の交通事情

名古屋市緑区の鉄道

名古屋市緑区には、名鉄名古屋本線を中心に複数の駅が存在しています。
有松駅や左京山駅、中京競馬場前駅、鳴海駅などがその一例です。

さらに、東海道本線には大高駅や南大高駅があります。
2011年3月に、地下鉄桜通線が徳重まで開通するまでは、地下鉄路線はなく、南部を名鉄本線とＪＲが走るのみでした。

待望の地下鉄桜通線には相生山駅や神沢駅、徳重駅があります。

これらの駅は名古屋市緑区内の様々なエリアとの交通を担っており、地域の住民や訪れる人々にとって、便利な交通手段となっています。

名古屋市緑区のバス

地下鉄桜通線が徳重まで開通されたことにより、名古屋市緑区内の市バスの路線網が再度編成されました。

新たに地下鉄駅に併設された鳴子北バスターミナルや徳重交通広場を拠点に、バス路線が区内を走っています。

これにより、鉄道網の空白地域を補完する役割を果たしています。

地域内の主要なスポットや住宅地、商業施設などへのアクセスがより便利になり、地域の交通の利便性が向上しました。

さらに、市バスに加えて名鉄バス路線も運行されており、さまざまな路線の選択肢があります。

名古屋市緑区の高速道路

名古屋市緑区は、交通アクセスの便利さを重視した地域であり、複数の高速道路が通っています。
その中でも名古屋第二環状自動車道は他の高速道路とは異なる特徴を持っています。

ハーフダイヤモンド型のインター形式を採用しており、入口で料金を徴収し、出口はフリーとなっています。
名古屋第二環状自動車道は環状道路であり、接続する道路が多岐にわたる点も特徴的です。

また、知多半島道路は知多半島の中央丘陵地を南北に貫通し、名古屋市緑区の大高町から半田市彦洲町までの区間を結んでいます。

半田中央JCTでは知多横断道路と、半田ICでは南知多道路と直結し、知多半島全体のネットワークを形成しています。

これらの高速道路の整備により、名古屋市緑区は交通の利便性が高まり、地域の発展に貢献しています。

名古屋市緑区のおすすめエリア

徳重駅エリア

徳重駅エリアは魅力的な要素がいくつかあります。
まず、大型商業施設である「ヒルズウォーク徳重ガーデンズ」があり、ショッピングや飲食を楽しむことができます。

また、緑区役所の支所もあるため、行政手続きがスムーズに行えます。
さらに、徳重駅は地下鉄桜通線の始発駅となっており、通勤や通学に便利です。

エリア内には徳重公園や要池公園など、子どもが楽しめる遊び場も多くあります。
そのため、ファミリー層からの人気が高く、人口の伸び率も上昇しています。

徳重駅エリアは、利便性の高い施設や自然環境の整った公園など、多様な魅力を備えたエリアとして注目されています。

鳴海駅エリア

鳴海駅には名鉄名古屋本線が通っており、名古屋駅まで約15分でアクセスできます。

駅周辺にはバスターミナルがあり、イオンモール大高や緑市民病院、大高緑地公園といった区の重要な場所へのバスの乗降が可能です。

また、近隣にはスーパーマーケットや家電量販店などの便利な施設もあり、生活に不自由することはありません。

鳴海駅エリアは交通の利便性が高く、様々なニーズに応える充実した環境が整っています。

有松町エリア

有松町エリアは、東海道沿いに位置し、古い街並みが息づいています。
この地域は、「有松」と「桶狭間」という歴史的な要素が融合した場所です。

有松絞りという伝統的な絞り製品は、この地域で古くから生産されてきました。
実際に目にすることでその美しさや繊細な技術に触れることができます。

有松町は、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されており、古い街並みがそのまま残されています。
400年以上にわたる歴史を感じながら、散策することができます。

また、有松・鳴海絞会館では、有松絞りの実演を見ることができます。
事前に予約すれば、エプロンやハンカチを使った絞りの体験実習も楽しめます。

名鉄の「有松駅」からは徒歩わずか4分の距離でアクセスでき、身近に有松絞りの歴史や技術に触れられるのが魅力です。

名古屋市緑区のおすすめ観光スポット

大高緑地

大高緑地の交通公園では、ゴーカートで走ることができ、ベビーゴルフ場など、様々な施設も充実しています。
琵琶ケ池ではボートに乗ることができ、年間を通じて美しさを変える風景を堪能することができます。

全天候型のテニスコートが14面あり、野球場も3面備わっています。
花木園では、ザリガニ釣りができるため、親子連れに大変人気です。

秋にはシラタマホシクサの白い花が咲き、美しい景観を作り出しています。
さらに、大高緑地内には木漏れ日が差し込む静かな竹林散策路もあり散歩に最適です。

ディノアドベンチャー名古屋

ディノアドベンチャー名古屋では、大高緑地の森を歩いて恐竜探検をすることができます。
コースは全長900mあり、発見できる恐竜は20種類もいます。

コースを巡るのにかかる時間は約30分で、逆回りをすることはできませんので、ご注意ください。

センターハウスでは、恐竜グッズが販売しており、ソフトクリームや飲み物を買うこともできます。
恐竜に触れることはできませんが、コース内では写真撮影をすることが可能です。

桶狭間古戦場公園

桶狭間古戦場公園は、桶狭間の戦いの舞台となった場所であり、伝説的な出来事が起こった場所として知られています。

本陣から追われた、今川義元が服部小平太と毛利新介によって討たれた最期の地とされています。
地元ではこの場所を田楽坪とも呼んでおり、現在は合戦当時の地形や城、砦などがジオラマ化されています。

桶狭間古戦場公園は、2010年に合戦から450年目の節目に整備されました。

公園内には、今川義元の墓碑や義元馬つなぎの杜松、義元首洗いの泉、漢詩碑、合戦の解説板などがあり、歴史愛好家や多くの人々が訪れる史跡となっています。